百人一首のせみまる(蟬丸)。
びわ(琵琶)の名手であった彼から
秘曲を伝
と いうのが、
きぞく(平安貴族)の みなもとのひろまさ(源博雅)・・
そんな『今昔物語集』のエピソードを
ほんあん(翻案)し
今、大流行のBL小説に
仕立てた
小説『蝉丸』を、今日は 取り上げます
(中山可穂『悲歌(エレジー)』より。)2009年の小説です
小説に出てくる「蝉丸」は、
19さいのシンガー。
天上の声の持ち
です。
(※美形男子 BLあるあるですね)
彼は、有名音楽家を父に持ち、かなりズタズタな家庭で
成長したため
ゆいいつ、子どものころから・守ってくれた大人男性、
「宮本博雅」を
あいするようになりました。
(※明らかに、上記の源博雅のもじりです・・ちなみに、博雅は蝉丸バンドの音
・・クリンたち、BL(ボーイズラブ)
って、
よくわかっていませんが・・
この作品に かんしては、
実にうまく男性が男性を愛する心理が描かれているな
と
思いました。
現実のBLは・・、小説に描かれているような
「そこに向かってつきす
なんて、
存在しないのかも しれない。。
もっと・・
本能や、
官能にもとづく
ラノベな世界なのかも しれません。。
が
この小説に出てくる「蝉丸の愛」は、
不幸な生い立ちをもつ人特有の
とぎすまされ
その、
ギザギザで
「純度の高い愛」を ぶつけられた時、
相手はそれが、たとえ・同じ性で
社会的に 受け入れられない・ほん(奔)流で
あったとしても・・
常しき(識)を ふりかざして
逃げをうつことなど、
ゆるされない
(と・・、
ミョ~に 読者にナットクさせてしまう、上手な心理描写攻めで丸め込んできますこの作者さん)
蝉丸(19歳)は言います。
「ぼくは、ぼくのことを百パーセント受け入れてくれる人としか、
「ぼくは、98パーセントじゃいやなんだ。それじゃ安心できない
「百でないならゼロでいい。わずかでも欠けた愛なら欲しくない。
と。
100%のこだわりなど、
どこかに行ってしまった・大人たちからしてみれば、
(んあっ)
な、けっぺき(潔癖)発言ですが、
そんな、けっぺき性、ピュアさ、ひけめ、こじれ、
タブー
くなん(苦難)
それでもつらぬく・いし(意思)
&
ドトウの如き、こっぱずかしい・セリフの数々・・
それら・王道の品目が
ふじょし(腐女子)の どうこう(瞳孔)をひらかせるポイントなのかもしれないな👀
なんて・・
ちょっと・べんきょうになりました~
【おすすめ度: 生臭さが少なく、BL初心者の方でも大丈夫でしょう🔰】
(次回「蝉の鳴く小説特集・8」は、角田光代の『八日目の蝉』です)