クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

蝉の鳴く小説・10(荻原浩『蟬鳴くや』感想)

2021-10-21 | 本と雑誌

「首斬り」が、関係する・セミ小説を

もう一ぺん(編)

 おぎわらひろし(荻原浩)の『蟬鳴くや』

レビューいきます


 主人公は、江戸時代のサムライと、
現代の中学教師

(異色のダブルキャストです

 この二人・・、どちらも

運のない人たちで

日常的に 

イヤな「職場」で

人から 軽んじられ

追いつめられた・あげく

 

一人は、理不尽きわまりない・せっぷく(切腹)を 強いられ

一人は、上司・同僚・生徒・保護者から 四方がためにされる。。

 

(あ~やだ・・)


 主人公の一人である・現代の中学教師が、うさ晴らしのために

切り刻んでいた・クスノキ

は、

数百年前に

武士のむざんな・さいご(最期)を見た、

同じクスノキで あった・・

 二人の頭上には、わんわん・鳴きしきる

セミが 無数に、、

 


という

イマドキの作家さんが 

書きがちな、

いや~な気もちにさせられる

クセモノ小説です。。

 時をこえ、人間の念が 交さく(錯)する

「連作短編集」の中のひとつ

だったから

もしかしたら ほかに

後口の良い作品も 

あったのかもしれませんが・・

 クリンたち、さいしょに読んだ、このセミの話で

むね(胸)悪くなってしまったため

あとのは 読みませんでした。。

 

 

【おすすめ度:全部読んでないから正しく評価できないけれども、

 

 

 

(※次回、吉村昭『油蝉』を、レビューします

 

 

コメント (12)
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