無知の涙

おじさんの独り言

合格インタビュー

2008年03月05日 | 思い出

そろそろ卒業のシーズンですね。

せいせいしてる人も、悲しんでいる人もいらっしゃるでしょうが、
全ては始まりの為の序曲。
あーあのとき好きな子に告白しておけば良かった!

などと後悔しないように残りの時間を過ごして欲しいものです。

って何様?な感じで始まりました我がブログですが、

僕はやはり卒業は寂しかったですね。
中学の卒業がいちばん悲しかったなぁ。

悲しかったと言っても、それを表面に出すこともできず
まして言葉にすることもできず
ただ黒板に書かれた日付をボーッと見ながら、
一日いちにちと卒業が迫って来るのを
ただ待ってることしかできないシャイボーイでしたね

友達と離ればなれになってしまうのもイヤでしたが、進学もイヤでしたね。

学校は好きでしたが、勉強や規則はもうウンザリ、と思っていたので、
もう高校には行かずに働こうと思っていました。

もちろん教師や親に激しく反対されたので、仕方なく受験することに。

当時は『ハイスクール落書』というドラマが流行ってましたので、
機械科に憧れてました。

数学が大の苦手な人間が無謀にも機械科に挑戦しましたが、

やはり無謀でした。

ローカルテレビの答え合わせで3問しか正解してませんでした。

高校受験で10点未満を叩き出すヤツって、あんまいない・・と思います。

野望は無謀に終わり、機械科の夢は潰えました。
受けた高校はそこだけ。

プータロー確定。

別にイイや、と思いながらも、
合格発表の当日は虚しかったですね。

みんな発表を見に行ってるので、教室には僕を含めて男子生徒3人だけ

いずれも合格発表にヒトカケラの希望も見いだせない哀れな子羊たち。

僕たちは無言で教室を出てきました。
百円で買える温もり、缶コーヒーを買って、近くの公園に行きました。

ボンヤリとタバコを吸いながら、
なんだか自分だけ取り残された疎外感をどうして良いか分からず、
見上げた空はやけに青かったです

卒業、その言葉が胸に迫ります

永遠にこのまま楽しくやっていけるんじゃないか
と思ってしまうほど楽しい3年間でした。

でもモチロンそんなことはなく、
あと数週間でそんな日々ともサヨナラ

しかもサヨナラ負け。

いや、負けじゃない、と僕は思いました。

どこか別の土地へ行って、働こう、と思っていました。

井の中の蛙、大海を知らず

とは良く言ったものです。

しかし大海を知らないから、井の中の蛙なのであり、
井の中しか知らない蛙に大海を知る術なし。

そんな哀れな蛙は、ふと何処からか聞こえてくる歓声に気づきました。

声のする方向を見てみると、そこは地元の高校でした。
T高校。偏差値68。

まさに蛙にとっては天上人。

天使と蛙。

そーいえば小学生の頃は、ここの高校に入る
と豪語して親を喜ばしていたなぁ。

『ちょっと行ってみよーぜ』と僕は二人に言いました。

そして3人でT高校の前に行きました。

当然、合格発表が行われており、
先程から聞こえてきていた歓声は、合格者たちの歓声だったのです。

僕たち3人は顔を見合わせ、T高校に駆け足で入って行きました。

そして合格掲示板を見ながら、

『やっったあ!』

『受かったぁぁぁ!』

『いヤッホォォイ!』

他の合格者に紛れて3人で狂喜乱舞

しまいには胴上げを始める始末。3人で。

もちろん合格者で胴上げしてる人なんて誰もいません。 

本当の合格者が気後れするくらいの歓喜っぷり。

すると、あまりの僕らのヤケクソな歓喜っぷりに、
T高校の放送部らしき人たちがインタビューしにきました

「すごい喜びかたですけど、今の感想は?」

満面の笑みで僕らは

『最高です!』

そのフィルムがドコでどのように公開されたか知りませんが、

見た人達が「誰だ、コイツら!!」

と驚かれたとしたら、すんませんでした。