ナイトヘッドの欧米か、的な内容と言えばよいのか。
懐かしいなナイトヘッド。小説らしい小説を読んだのはナイトヘッドが初めてだった。未だに全巻本棚にある。映像の方はあまり見てない。
前回は時間を巻き戻せる能力に突然目覚めてしまった少女が主役であったが、今回はテレキネシスに突然目覚めてしまった少年と、その兄の話。
プレイヤーは兄の視点で物語に参加する事になる。
弟が9歳で、兄は16歳くらいだろうか。
ある日、弟が隣人の服を汚してしまい、絡まれていたところを兄が助けるのだが、その際に隣人が頭を打って意識を失ってしまう。そこに居合わせた警官が兄弟を制圧すべく銃を向ける。そこへ更に兄弟の父が駆け付けるが警官の静止警告を聞かずに兄弟の無実を説明し続けた為に発砲されてしまう。
その光景にショックを受けた弟が能力に目覚め、無意識にせよ警官をふっ飛ばして殺してしまう。
このままでは確実に弟が罪に問われると思った?兄は気を失った弟を抱えて逃亡を図る。
前作では時間を巻き戻す事によって運命を変えている罪悪感が付きまといながらも、大切な人を助けるという大義名分のようなものがあったが、今回は最初から最後まで犯罪者の立場で物語を追う事になる。
金もツテもろくに無い幼い兄弟が国家権力から逃亡し続けるには、何かしらの非合法行為に手を染めざるを得ない。常に罪を重ね、状況は悪くなってゆくばかり。
そんな状況の中で第2反抗期くらいに差し掛かっている弟の面倒を見ながら突き進んでゆく兄の強さに心を打たれないこともない。
最初から無茶というか、全て不可抗力であったし、警官の発砲は明らかに間違った判断だし、全てつまびらかにして説明すればそれほど大きな話にはならなかったのではないか、という思いが絶えずつきまとう故に物語への没頭感は1よりやや劣る。これはこれで好きですが。
銃社会で起こる理不尽な暴力に巻き込まれる事への悲劇と、善悪を越えたところにある人の優しさや絆のようなものを制作者は感じて欲しかったのだろうと思う。
1と2を通して驚いたのがドラッグがこんなにも身近なものなのかということ。普通の高校生たちが当然のようにパーティーとかで使ってる風でビビる。全員とは言わないが。あくまでゲームの世界の事なので鵜呑みにする気はないけど、そう掛け離れているわけでもないと思う。
他に驚かされるのは、マジで家の中で土足。マジ土足。これからてめぇが寝るベッドに土足で上がるとか気持ち悪くないのかね。外で寝てるようなモン。それが習慣なのだから彼らの問題と言うよりこちらの問題なのだろうけど。
あと物価が高い。食パンとペットボトルのジュース買っただけで9ドル近く取られて2度見してしまった。内容量がぜんぜん違うのだろうか。
音楽が良い。1も良かったけど、音楽は2の方が好き。本当に選曲が素晴らしい。単純に好みの問題だろうけど、個人的に全部好き。
wikiで出てくる音楽を調べてみたけど、洋楽はニルヴァーナで完全に止まってるので、さっぱり聞き覚えのないアーティスト名ばかり。探して見かけたら買おうかと思います。サントラだしてくれると有難い。
このゲームの唯一の欠点は音楽だけをピックアップして聴けるモードがないこと。スパロボの音楽だけ聞くモードを搭載して欲しい。せっかく良い音楽ばかりなんだから。