閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

ピアノのコンサート

2006-08-11 08:37:22 | 日々

…知り合いの先生にチケットをもらったので出かけました。
クラシックの音楽を生で聴くのは何年ぶりでしょう。
コンサートといっても、演奏家のタマゴの音大生3人が
練習をかねて日曜の午後に市民ホールで開いたものです。
地元のピアノ教室に通う子どもたちがビーチサンダルで
来ているような、ごくごく気楽な音楽会です。

でもプログラムはラヴェルやリストの難曲が多めで、
ひとりで連弾してるのかと思うような音の奔流に圧倒されました。
これからコンクールを目指していく若い人たちなので
その緊張感と意気込みが伝わってくるようでした。

そういえば、うちのピアノ、ずいぶん長いこと弾いていません。
東京にいたころ、自分の貯金で買ったピアノです。
アップライトよりちょっと背の低いコンソール型。
いまはもっぱら猫の遊び場だったりするけれど、
涼しくなったら、久しぶりに調律してもらって、
モーツァルトのやさしい曲くらいぽつぽつ弾けるように
またお稽古しようかなあ、なんて思ったのでした。

ついでながら、ナギヒコ先生がサンゴロウさんのことを
「クラシックコンサートでは5分もすわっていられないだろう」
なんて言っていますが、それはあんまりだと思う。
オペラとまではいかなくても、ピアノソナタ1曲くらい、
たぶん、つきあってくれるのでは…。

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わさび

2006-08-10 09:03:41 | 日々

このまえ買ってきた小さいチュープ入りのわさびです。
冷蔵庫にポンと入れたのは、はっきり記憶しています。
使おうと思ったら、いくらさがしても見つかりません。
しかたなく新しいのを買ってきて…1週間。
ドアポケットでケチャップの下になっていたのを発見しました。
「あったよ」とMに見せたら、
「あれー、まりんちゃん、こんなところにいたのかぁ」
「なんでわさびがまりんちゃんなのよ!」
「え、小さくて可愛いから」
なんなんでしょうね、この会話は。

小つぶな真鈴と、大きい珊瑚はきょうだいです。
珊瑚の名前は、この子に会う10数年前から決まっていました。
つまり「さんちゃん」と呼べる黒猫が欲しかったわけ。
ところが、やってきた黒猫は2匹でした。
「珊瑚とつりあう名前、ないかな?」とKにきいたら、
「オニヒトデ、とか?」
…いったいどういう頭の構造なのか、君たち。

「わさびとしょうが、っていうのも、いいね」
唐突にMが言います。
「なにが…?」
「猫の名前」
「あー、では、次に拾ったら、わさびちゃんとしょうがちゃん」
「もう拾わないよ」
「拾うもん」
というわけですので、これを読んだ人は
うちに「わさびとしょうが」を捨てに来てはいけませんよ。

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絵本のつくりかた・その4

2006-08-09 08:48:11 | 絵本のつくりかた

「ベニヤ板の絵」ができるのを待っているあいだに、
つづき、というか、補足をすこし。
(ただし、他の作家さんのことは知らないので、
これが一般的なやりかた、というわけではありません)

今年はMの描く絵本の割合が多めになっていますが、
わたしはわたしで、べつの画家さんと組むこともよくあります。
たいていは、文章だけ先に編集の人に見てもらい、
絵本化できそうだったら、画家さんをさがすことになります。
なんといっても絵本は「絵」で決まるわけですから、
ぴったりの方を見つけるまでに、すごく長くかかることも…
(ありますよねえ、某社Hさん?)
そうしてあれこれクリアして、はじめて正式に画家さんに依頼。
引き受けていただけなければ、即座に「ふりだしにもどる」。
人気の画家さんで、3年待ち!とかいうことも…
(ありますよねえ、某T先生?)

逆に、絵のほうが先にあって、それに合わせて文章を書く、
というケースも、まったくないわけではありません。
たとえば『ときめる森のおくりもの』は、本橋靖昭さんの
月刊誌1年分の表紙イラストがベースになっています。
ばらばらの絵をどうやってつないでストーリー性をもたせるか、
考えるのがすごく楽しかった絵本です。

よその画家さんとは、あまりこまかい打ち合わせはしません。
わたしは喋るのがすごく下手なので、説明しなくてすむように、
なるべく読むだけで通じるようにネームを書いています。
だから、お渡ししたら、あとは「シェフにおまかせ」です。
ダミー段階で、どうしても必要なことがあれば
編集者さんを通じて伝えてもらう程度です。

「こういうイメージで」って、自分でラフまで描いて渡すような
作家さんも昔はいたそうです。いまは…どうなんだろう?
わたしだったら、それではつまらないと思う。
だって、思い通りの絵を描いてもらおうとしたら
思い通り以下の絵本しかできない。
べつべつの頭から生まれた「文」と「絵」が、
ばったり出会って「絵本」になった瞬間に、
誰も想像していなかったような新しい世界がひらける。
そうでなくちゃ、って思います。

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台風7号

2006-08-09 08:08:02 | 日々

もう雨のピークはすぎたかな。だいぶ空が明るくなりました。
さいわい崖崩れも浸水もしていません。
車は通るけど、路線バスは走っていないみたい。
それと、川がかなり増水しているので「節水令」が出ました。

増水で、節水、って、書いてみると変ですけど。
ここは公営水道がなくて山の天然水で生活しています。
沢の上流から長いパイプをつないでつないで、
「流しそうめん」の要領で家までひいてきているのです。
いつもはきれいな水なのですが、大雨が降ると濁ります。
これは台風に限らず、1年中よくあること。
大きい貯水タンクがあって3日分くらいは大丈夫ですが、
川の水位が元に戻るまでメンテナンスができないので、
念のため節水をこころがけるように、と「担当者」からの通達。

外遊びが出来なくて、猫たちが煮詰まっている。
泥んこ足でカエルさんをとってきたのは、誰?

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ペパーミントティー

2006-08-08 08:54:17 | 日々

…いつも行かないほうのスーパーで買ってきました。
トワイニングスのと、ポンパドールのと。
これは、じつはあまり良くない兆候。
暑さでいろんなところが弱ってきた証拠です。
とりあえずお薬がわりのミントティー。

真夏でも飲み物はホットが多いのだけど、
さすがに暑いので、考えた末に、アイスティーにする。
ふたくち飲んだら、いくらかしゃんとしたので、
そのまま帽子をかぶって外にでました。
日陰づたいに歩いて、いい風の通るところがあったから、
腰かけて、緑の中で冷たい緑のお茶を飲みました。
気がつくと、猫も3匹きて、草むらに寝そべっています。
そうそう、ここが涼しいんだよねえ。

おしろい花のつぼみが開き始めるころ。
ここでは、おしろい花はほとんど野草です。
赤と黄の花粉が混ざって、いろんな色合いのができるので、
今年はどんなのがあるか見て回りました。
黄にこまかいオレンジの絞り。
紫味が少なくてオレンジがかった明るい赤。
好みの色が2つあったので、満足。
ミントティーの氷、かりかり。ふう。
(文字で書くといかにも優雅な病人のようだね)
さあ、そろそろ帰るよ、猫。

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青い羽牧場

2006-08-07 08:49:30 | 日々

羽を拾ったら、ひさしぶりに読みたくなった。
Richard Bachの『ILLUSIONS』。
わたしが持っているペーパーバック版の表紙は
宇宙の闇に浮かぶ1枚の青い羽。

救世主を自称する飛行機乗りのドンが、リチャードに
奇跡を起こす方法を教える、終盤近くのシーン。
想像するだけで、あらゆるものが手に入る、とドンは言う。
やってごらん。まず手はじめに、小さいものをね…。
リチャードは「青い羽」を想像して、呼び寄せようとしてみる。
しかし、どんなにリアルに思い描いても、羽は出現しない。

その晩、サンドイッチを食べていたリチャードが、ふと
ミルクの紙パックを見ると、小さい字で印刷してあるのです。
〈製造元 青い羽牧場〉って。
まあ、羽は羽だろ。初心者にしては上出来じゃない?
 
この本は、かつて日本でもベストセラーになりました。
どういう事情だったのか、当時の翻訳には
原作にない部分がいろいろ付け加えられ、
かなり違った雰囲気の作品になっています。
もとは不器用なくらいシンプルできれいな物語です。

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なおった!

2006-08-06 09:07:08 | 日々

…パソコンの、ちょっとした不具合。
文字を入力している最中に、ときどきカーソルが勝手に
別の場所に飛んでってしまう、ということが続いていました。
そうひんぱんにというわけでもないのだけど、
変なところにずらずらと並んでしまった文字列を
そのたびに正しい場所に連れ戻してやるのがめんどうで、
なんとかならないかなと思っていたのでした。

「なんとかならないか」の以前に「どうしてこうなるのか」。
わたしは、ほとんどのキカイのことは、さっぱりわかりません。
車はどうして走るのか。電子レンジはどうしてあたたまるのか。
TVはどうしてうつるのか。電話はどうして聞こえるのか。
わからないのに、どうして使うことができているのか。

自分がお医者嫌いなもので、パソコンもなるべく
入院させたくないのです。何日も使えなくなっちゃうし。
これまで、たいていのことはマニュアルや参考書を見れば
なんとかかんとか、解決できていたのですが…
うーん、これは「電話サポート」にお願いしないとだめかな?

それが、突然、解決法がひらめきました。
前のデスクトップでマウス操作に慣れていたもので、
ノートにもそれをつないで使っていたのですが、
本体のほうのパッドも併用していたのがまずかったらしい。
そっちをOFFにしたら、ぴたっと誤作動がとまったじゃありませんか。
ああ気持ちいい。自分でなおせた。
これくらいのことで「やった!」と機嫌のいいわたし。

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贈り物

2006-08-05 08:54:28 | 日々

夕方、猫たちとお散歩をしていたら、
空から、羽がいちまい、ひらひらひらと落ちてきます。
両手を出して、受けとめました。

もらっていいの?
ありがとう!

見まわしても鳥の姿はありません。
ずっと遠くから、もしかしたら山のむこうから
風に乗ってきたのだと思います。

長さ2センチくらい。桜の花びらくらいの大きさです。
半分グレイで、先のほうが半分白。
ふわふわ柔らかくて、小鳥のおなかの羽のようです。
そっと持って帰って、羽の図鑑を借りて調べてみました。
オオルリのメスの羽にすこし似ているかな。
長い風切羽や尾羽だともっと特徴があるのだけれど、
こういう小さい羽は、素人には判別がむずかしいです。

なにかの知らせ?
それとも、なにかのごほうび?
どちらにしても、きっといいことに違いありません。
空が、わたしに、くれました。

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Helpers at Birds' Nest

2006-08-04 07:07:50 | 日々

スカッチ先生の本を読んでいます。
「おてつだいねこ」ならぬ「おてつだい鳥」についての本です。

北アメリカにカーディナルという小鳥がいます。
大リーグの「カーディナルス」のシンボルになっている赤い鳥ですね。
この鳥は、ひなが生まれると、お父さんとお母さんが
交代で餌を運んで育てます。
ところが、カーディナルのお父さんは、見境がないのか、
面倒見がいいのか、ときどき種類の違うよその鳥の巣に行って
ごはんをあげてしまうらしいのです。

「金魚に餌をあげたカーディナルの話」があります。
池のふちにとまって、ぱくぱくする7尾の金魚の口に、
順番に餌をいれてあげてたのですって。それも何日も。
ちょうど自分の子どもと同じような口に見えて、
ついつい、あげたくなっちゃったのでしょうか。

この本には、他にも、
「迷子を拾って、あとで困る独身ペンギン」とか
「子どもを保育所にあずけて食事に行くケワタガモのお母さん」とか
「上の子が下の子を寝かしつけるアレチカマドドリの一家」とか
ほほえましい話がいっぱい出てきます。

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2006-08-03 08:43:24 | 日々

去年のことですが。
拾ったばかりの子猫たちを
Kがかわるがわるつまみあげては、
「ぷーぷーぷーぷー」とやっています。
「何してるの?」と聞くと、真顔で答えるのでした。
「こうやって毛の間に空気を吹き込んでやるといいんだよ」
…それって、もしかして、ラッコの毛づくろい、なのでは?

毎日ぷーぷーしてもらったおかげで、
子猫たちは毛づやもよく、たいそう大きく成長しました。
そのKが、近頃しきりとぼやくのです。
「凡人ばっかりでつまらん。変人がひとりもいないんだよー」
小さな町の小さな学校で、保守的というのかおとなしい生徒が多く、
それはそれで気楽でいいじゃないかと思うんだけど、
生意気盛りにはスパイスが足りない、ということらしいです。

まあ、君のおとうさんも、世間一般の常識からは
ちょっとずれてるような人だしね。
君も半分猫に育てられたような子だしね。
「類は友を呼ぶ」っていうから、あわてなくても、そのうちに
変なお友だちはたくさんできるよ。
…そんな話をひとしきりしたあとで、

「でも、わたしは変人じゃないよねえ。
思いっきり普通の人でしょう?」
そう言ったら、KとMが声をそろえて
「えええええーっ?」と言うではありませんか。
あらあ? そう思ってるのは本人だけか?


桜さん、リンクありがとうございます。
あずき色の朝顔、わたしも好きです。

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