遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

ツクバネ

2020年05月04日 | 故玩館日記

もともとそうだったのですが、コロナでうちにいる時間がさらに長くなりました。

そこで、今までさぼってきた品物の整理をボツボツやっています。

一時は、せっかくの壷や甕を何とか生かそうと、生花に精を出しました。でも、ここに大きな落とし穴があったのです。生花と屏風の組み合わせがダメなんです。詳しくは、また、ブログで。

そんな訳で、水の要らない物を飾っています。

 

これもその一つ、ツクバネです。

切った枝をそのまま入れただけ。 

ツクバネは、里山に自生する植物です。針葉樹や馬酔木、カエデなどに半寄生して生育します。ですから、これらの木の近くに生えています。あまり目立ちませんが、かれんな花をつけます。一番の特徴は、実です。秋に、羽根つきの羽根のような実をつけます。食用になるそうですが、私は食べたことがありません。

他の植物が枯れる頃、この姿が浮かび上がります。

正月飾りによく用いられます。

 

昔、里山歩きを盛んにしていた時には、聞いたこともなかったので、皆が正月用に探し歩くようになったのは最近のことだと思います。

 

自然の造形は、何ともいえないですね。

 

きれいな形です。

 

でもこれ、落ちたものなんですよ。

これまでも、実は、枝から落ちていて、元々の姿からすれば、ずいぶん寂しいです。

このツクバネは、姉からのもらい物です。羽根つきは、厄を払うとか。縁起物だから、ということでありがたくいただきました。

これで、運がつくぞ!

ところが、2度の正月を経ても、いっこうに運はつきませんでした(^^;)

 

運に無縁なのは仕方ないとしても、ツクバネの実が2年も落ちずにいることは不思議です。植物の種ですから、子孫を残さねば。そのために羽が付いていて、クルクル回りながら遠くまで飛んでいけるのです。カエデの種と一緒ですね。

なぜに、落ちない?

聞いてみると「接着剤でくっつけてある」・・・・・・・拍子抜けの御返事でした(^^;)

そこで、少しでも運のつくようにと、瞬間接着剤で止めました。しかし、作業の時、枝にふれたりして、他の実がパラパラと落ちるではありませんか(^^;)

やはり、運に縁はなし(^.^)

 

はらはらと 落ちるツクバネ 止めてゐる

                            遅生

コメント (4)
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