ぶ厚いガラスフレームの枕時計です。
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ケースから出せば、これこの通り。
実は、このケースはおまけです。フランス時計が入っていたのでしょうか、大きさもピッタリ。
高 14.4㎝、幅10.3㎝ 、奥行き 5.2㎝。 重さ1.15㎏。
上側:
底部:
反対側:
簡素な文字版です。
文字盤の下部に、Manufactured by Seikosha, Tokyo, Japan と極小文字が入っています。
昭和初期に作られた、セイコーの時計です。
裏側もシンプル。
ネジでゼンマイをまくのですが、つまみが小さくて、指が痛くなります。正確に時を刻むのですが、いっぱいにまいても、2日ともちません(^^;
実用的?!
透明度の高いガラスですから、メカの動きがよくわかります。
ガラスの稜線は、すべて面取りしてあります。結構上手の品です。
実は、底のガラスが割れているのです。
残念ながら、以前のブログで紹介した割れた氷カップのように、タダにはなりませんでした(^^; 相場の半値くらいだったでしょうか。「伊万里なら、十分の一だけど・・・」とねばったら、ケース(最初の写真)をつけてくれました(^.^)
こん回のガラスも鉛ガラスです。ズシリと重く、透明度が高い。また、触って見ると、硬く冷たい感じがするソーダガラスと比べて、鉛ガラスでは、ぬめッとした柔らかな感じが手に伝わります。切り口(割れ口)も鋭くなく、手を切ることはありません。
試しに、割れ口をカッターナイフで削ってみました。おお、削れます。木を削るような具合にはいきませんが、確かに削れます。切子に使われるはずですね。
この透明感がたまりません。
こちらの方向では、10㎝ほどの厚さのガラス。
今回のガラスは、鉛ガラスですが、微量のウランが入ったウランガラスでもあります。
ウランガラスは、ブラックライトで紫外線をあててやると、蛍光を発して怪しく光ります。
ちなみに、ブラックライトは、陶磁器や絵画の修復(疵跡)有無を見分けるのに必須の道具です。
日本では、ウランガラスの品は、大正から昭和初期にかけて作られました。現在、稀少価値とその不思議な美しさから人気が高く、コレクターズアイテムとなっています。
含まれているウランは微量で、放射線の影響は小さいと言われていますが、こんな品に囲まれていると不気味です。
故玩館での地位も、隅の隅(^.^)