今日でyahooブログから通算して、丸2年になりました。
そこで、いつものガラクタではなく、それなりの品物をさがしてみました。
桃山時代の志野火入れ(伝世品)です。
『志野山水草花紋火入』
8.1x8.1cm、高8.8cm、高台径5.4㎝。桃山時代、伝世。
四方を見てみます。
左側
反対側
右側
真横から、グルリともう一度。
山に松。
草花。
山に松。
それとも、天秤で物を運ぼうとしている男?(^.^)
草花。
擂座(るいざ)の位置は普通、口付近なのですが、この品では、結構下方で、ほぼ真中付近です。
高台の畳付だけ釉剥ぎで、他はすべて長石釉がドロリとかかっています。
小さな石噛みも見られます。
驚くことに、底には3つの目跡が。ここに一体何を入れて重ね焼きをしたのでしょうか。
表面を拡大してみると、大小多くの気泡が見られます。
青磁や通常の上釉と違って、気泡の大きさや分布はバラツキが大きく、まるで天の川のようです。
気泡の間に、不透明な白い小塊が所々に見えます。長石の結晶でしょうか。
古いニュウが一本、入っています。
手にしっとりとくる感触は、志野ならではですね。
20年ほど前、
「アンタほどの人なら、志野のひとつは持っとらなアカン」
と、件の骨董屋の親爺。
こういう甘言に、ついフラッとなってしまうのですね(^^;
その結果、いつものガラクタ買いを、何十回か、あきらめねばなりませんでした(^.^)
追記:最初、タイトルを『志野山水草花紋向付』としましたが、図録などでは、この手の品を向付ではなく火入れとしている事が多いので、『志野山水草花紋火入』に変更しました。