先回に引き続き、磁胎七宝です。
今回の品は、小さな煎茶急須2個です。
最大幅 10.3㎝、胴最大径 7.1㎝、底径 5.0㎝、高 5.7㎝。重 101g。明治時代。
胴や蓋には、全面に蝶と花模様が、泥七宝で施されています。
地は、小さなハートで埋め尽くされています。
もう一つの急須も、蝶と花の模様、地はハートです。模様のパターンは、両者でわずかに違います。
2個の急須の表面は、陶磁胎七宝に較べれば滑らかです。
では、今回の品と先回の磁胎七宝目出度尽紋煎茶碗(写真右)とはどうでしょうか。
両方と小さな磁胎七宝で、地模様は同じ、主模様は花蝶と宝物の違いはありますが、全体の雰囲気はよく似ています。
しかし、詳細に観察すると、先回の品(写真右)の方が地模様のハートが小さく、また、表面もより滑らかです。
また、磁器の生地を比較すると、先回の品の方が、精製度の高い陶土を使っていることがわかります。
同じような品ですが、やはり、名工、幹山伝七の作品は精作のようです。
でも、回復途上の左手には、少し粗い今回の品が合う?(^^;