今回の品は、虎に乘った男の木偶(モグ)です。
高 26.2㎝、幅 21.6㎝、奥 7.9㎝。李朝後期(?)
李朝の木彫人形は、木偶(モグ)や木人(モギン)とよばれます。
一本の木から彫り出してあります。
虎と人物が素朴に彫られ、簡単に彩色されています。
葬儀時に使われた品(飾り、副葬品)だそうです。
何ともユーモラスな表情。
正装した貴人でしょうか。
李朝の民画には、猫のような虎、いわゆる猫虎がよく登場します。江戸時代、日本の絵師は、本物の虎を見たことがなかったので、李朝の絵の影響を受け、獰猛な虎ではなく、猫のような虎を描いたと言われています。
もし、絵ではなく、この木偶を手本にして描いていたら、江戸時代の虎は、のんきな父さん虎になっていたかも知れませんね(^.^)
案外、素朴で穏やかな表情をしているんですね。
副葬品だったのですか。
このような物に囲まれていれば、穏やかに永眠できそうですね(^-^*)
常に中国の圧力を受けていたので、そういう風でないとやってられなかったのかも知れませんね。