これまでの物とは、かなり趣の異なる面です。
幅 13.1㎝x 長 13.0㎝ x 高 8.3㎝。重 109g。アフリカ・ガボン共和国。20世紀。
西アフリカのガボン共和国、プヌ族の仮面です。
これまで紹介したアフリカ面より、かなり小さいです。
プヌ族仮面の多くは、白塗りで、静かな表情が特徴です。
魂が宿っているかのようです。
扇のような眼も、プヌ族仮面に特有です。
ずっと以前に、この仮面を少しだけ紹介しました。その時には、アフリカの仮面か日本の面かわかりませんでした。深い精神性をもった日本の面と共通する部分が多かったからです。
しかし、詳細に検討してみると、裏面や眼の彫り方、胡粉ではなく陶土による白塗りなどからして、今回の品は日本製ではなく、アフリカの物であると結論づけられます。
この奇妙な仮面は、猿や一角獣?を人間と合体させて、人の叡智を超えたパワーを仮面に込めようとして生まれたのでしょう。
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手にして眺めていると・・・
自分の分身のような気がしてきますね(^.^)
アフリカの仮面は、日本人の感覚からは遠いものが多いです。
一見すると、どろどろしていますが、多くの面はよく見ると愛嬌があります。
ただ、今回の品は、例外的に何か深いものを秘めていて、能面を見ているかのようです。
今回のお面は角?が特徴的ですね!小ぶりで確かに日本的な雰囲気も感じます。
それしても内面的な精神性が全面にでているアフリカのお面はおもしろいです。
独自性があり一点ものですね(^^)
神様なのか精霊なのか何を思って彫っているのか良く分からないない所ですら神秘的で魅力的です。
先々回のゾンゲ族の場合は、仮面をつけて激しいダンスを踊るのですが、今回のプヌ族では、おごそかな儀式なのかもしれませんね。
でも、日本の面ではなく、アフリカ産の面なのですね。
どことなく、精神性を感じさせますよね。珍しいですね。
白塗りもさることながら、眼の表情が素晴らしいです。
やや伏し目がちの面は、深い精神性をたたえています。
このような面は、日本の能面以外に無いと思っていたのですが、この面で考えを改めねばなりません(^.^)