まだ花器がいくつかあったはずなのですが、見つかりません(^^;
気分を変えて、漆器・木製品の盆類に戻ります。
30.0㎝x29.7㎝、高 5.1㎝。中国清時代。
中国製の古い寄木盆です。この場合の寄木とは、装飾を主とした日本の寄木細工とは異なり、文字通り木を寄せて品物(盆)を作ることを指します。
作り方は木桶と一緒です。細長い板(濃、淡二種)を底板の周りにぐるりと並べて縁を作り、タガで締めます。
非常に薄いパーツを多数並べて盆の縁を作っていることがわかります。
タガは通常、太い銅線を用いますが、今回の品は鉄帯でできています。
盆の表には、
奇怪な絵が朱で描かれています。漆が厚く塗られているので、はっきりしません。中国のお化け?
一方、底は真っ黒、
と、ず~~~~っと思っていました。
ところが、今回、ライトを強く当ててみると・・・
何やら絵らしきものが浮かんでくるではありませんか。
二人の人物がやり取りをしているようです。
これまで、各種の盆を紹介してきましたが、裏側に絵がある物は、今回の品が初めてです。
今回の品(上)と較べてみると、寄木の数が非常に大きく異なっています。当然、細かい方が手間がかかります。また、形も、円(寄木盆のほとんど)と方形の違いがあります。形を整えるには、円形より方形の方が難しく、手間がかかります。時代も、以前紹介した品より遡るでしょう。
このように、今回の品は、ワンランク上の中国民芸品と言ってよいでしょう。
せっかくですから、気の合った二人が酌み交わす時のおぜん立てをしてみました。
瀬戸(美濃?)の蕎麦猪口は、呑兵衛さん専用(^.^)
この中国製のお盆は、かなりのお値打ち品なのでしょうでしょうね。
元々は、普段使いの盆なのでしょう。日本では中国の寄木盆を煎茶に使ってきました。かつては珍重されたのでしょうね。しかし、今は煎茶は流行りませんから、お値打ちに入手することができます。狙い目です(^.^)
これには、裏面にも絵が描かれているのですか!
裏、表、二面が使えるわけですね。リバーシブルというところですね。
珍しいですね!
改めて良く観察すると、意外な発見がありますね!
気の合った二人が酌み交わす時のおぜん立てもまた渋い設えですね(^-^*)
徳利も盃も大きいので、気も大きくなり、二人の人物のやり取り図を眺め、それを話題に、二人とも、ついつい、深酒をしてしまいそうです(^-^*)
裏側の絵にはビックリしました。
あまり意味が無いとは思うのですが、裏向きに使うことも有ったのでしょうか、それともオマケ、あるいは洒落や粹?
こんな設定で、違いのわかる男が二人、杯を重ねたら絵になりますね。
ちなみに、大の方はDrのために用意しておきました(^.^)
表面の奇怪な模様、いったいなんのかと興味が湧きますね。
裏面の模様も珍しいですね。
その個性的なお盆での、酒飲みの一式が素敵です~(^_-)-☆
中国物は幅が広く、同じ寄木盆でもいろいろです。今回の品は、いわゆる中国臭さがあまり感じられないので、いろんな使い道があると思います。
残念ながら、下戸の私には、写真のようなセッティングは無縁です(^^;