先回に続いて、イケナイ物シリーズの第3弾です(^^;
径 19.2㎝、高台径 7.7㎝、高 3.3㎝。江戸前期。
駆け出しを卒業しかかった頃に入手した品です。
生掛け焼成のトロリとした味わいに、指跡。
轆轤ワークも完璧です。
何よりもこの図柄にコロリといかれました(^^;
鉄分のふき出しやピンホールもあって、魅力が増しています。
唯一の難点は、図柄が良すぎることと器肌が綺麗すぎること。要するに、美しすぎる皿なのです。
人間の場合も一緒ですね。美しすぎる〇〇にはご用心(^^;
それのみか、それに輪をかけて、「どうだ!こんな良い物だってあるんだぞ!」と頑張り過ぎた感がありますよね。
人間の場合ですと、素顔でも十分に美人なのに、更に整形したために、何か違和感を感じるような人工的な美人になってしまったというところでしょうか、、、(^-^*)
この文様も、もっと崩れていれば和様化されていて安心感を感じさせますのに、祥瑞を真面目に写しすぎたために、初期伊万里としては違和感を感じさせますよね(~_~;)
美人過ぎる美人、とびきりのイケメン、といったところでしょうか。
もう少しくだけていて、縁にニュウでもあれば完璧でした。
先回の吹墨とちがって、あまり見かけません。
が、山下朔郎氏の本の後の方に、の贋物の例として似たような皿が載っていたような記憶がかすかに・・・・昔からあったのですね(^.^)
ワタシは京都の有名業者さんに「初期は判りやすいですよ」と言われましたが
どうも自分の鑑識眼に自信がなく長い間「初期と鍋島は手を出したらアカン」と思っていました。
この品、やはり一見したときの印象が「メリハリがない」というか真作の持つ何かが感じられないように思います
ま~、20数年収集してもこんなもんですから、所詮は勘だったりします・・・。(永遠に初心者です)
祥瑞風の物に弱いです(^.^)
あれもこれも、と手を広げる性癖の私の場合は、特に痛い目にあうことが多いですね(^^;