月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルヤ・34

2017-06-21 04:16:29 | 詩集・瑠璃の籠


これだけはなんとかしなければ
全てが終わると思っているもの
それを捨ててしまいなさい
今見えているそれは
馬鹿を守るためだけのものです

一切が崩れることを
かろうじて抑えているかに見える
その臭い棒が
じつはすべてをだめにしているのです

あなたが膨大に作ってきた財産を支えている
たった一個の鍵が
すべてを破壊しているのです
なぜなら
見事にそれは嘘だからです

自分が嘘をついた
それをごまかすために
一切のことをやり
営々と築いてきたその世界そのものが
すでに無意味となっているのに
なぜそれを支えている一本の棒に
いつまでもこだわっているのか
所詮は
まだ子供の夢を見ていたいという
愚かな人間のわがままにすぎない

誰かが生きてくれていた
かっこいい英雄の鎧を脱ぎ捨てるのが
いやなのだ
もう少しその
自分とは違う自分を
生きていたいのだ
だが
夢は所詮夢だ
感覚が伸びて新たな世界を探り出せば
一気に崩れてくる
誰も逃げることはできない

足元の方から
どんどん嘘が崩れてきているというのに
あなたがたはまだ
その嘘の世界を支えている嘘を
まだ捨てることができないでいる
そんな嘘など捨てて
何もかもを馬鹿にしてしまったほうが
ずっと楽だというのに

恥ずかしいことをしたことを
神の前に正直に認めたほうが
ずっと楽だというのに



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ケバルライ・2

2017-06-20 04:15:54 | 詩集・瑠璃の籠

自分というものを
他人に背負わせてはならない
自分というものを
他人から盗んではならない
これが
自己存在にとって
最も守らねばならない
二つの規則だと思いなさい

無明というものは
動物的な無知の恐怖におびえて
すべてを否定してしまうことだ
自分というものの正体さえわからずに
脅えて
馬鹿なものだと思い込んでしまい
そのつらさのゆえに
外界にいるあらゆるものを傷つけようとする

我がままというものは
馬鹿に自分を投げて
すべてを動物的な闇にいる
自分ではない誰かにやらそうとしている
ということです
わかりますか

本当は
そんなものはいはしない
自分以外に
自分を支配している何かがあって
それに自分は動かされているのだと
馬鹿は信じ込んでいるのです
ゆえにあらゆる馬鹿なことをする

自分というものは
存在することそのものが
おそろしいほどよいことなのです
自分という
鋼よりも硬いものによって
すべてをなしていくその意志こそが
われなのだと
自ら光ることによって
あらゆるよきことを
この世界に投げかけていくことができるのです

そのことを確かに知り
自分というものを正しく発動できるようになるまでは
神が時には自己活動を代行してくださる
だがいつまでもそれに頼ることはできない
あなたがたはもう
充分に知恵も感性も大きくなった
霊的な力も大きくなった
神がそれほど手を貸さなくとも
自分を生きることができるようになったのです

その自分を正しく背負い
正しく生きていきなさい
よいと思うことを
立派にしていきなさい
難しいことではない
自分の本質というものに目覚めれば
だれにも自然にできることなのです
自分とはもともとそういうものだからです
ただそれを知り
信じてやりさえすればよい

疑うのも
信ずるのも
その存在の自由だが
この真実を信じずに
自分を疑っていくものは
永遠に暗がりに苦しんでいくことでしょう




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ケバルライ

2017-06-19 04:14:55 | 詩集・瑠璃の籠

悪いことをしたのなら
ごめんなさいと言いなさい
そんな簡単なことさえできないのに
人類は優れたものだと
うそぶくのではない

マリリン・モンローのような
小さな女にさえ
鬼よりもひどいことをしたのに
あなたがたは謝るどころか
すまないという態度さえ見せたことがないのだ

できるならば
あっちが悪いことにしたいだなどと
いまだに思っている
神がそれを見て
何も思っていないと思っているのですか

馬鹿なことをしたということが
わかったのなら
素直に謝るのが
上等な人間というものだ
男の沽券だとか
女のわがままだとか
そのような汚いものに
いつまでもこだわっているのなら
あなたがたは猿よりも愚かしい

何をしたと思っているのか
子供なら許されるとでも思っているのか
素直に謝ると言う
当たり前の課題からさえ逃げるのなら
あなたがたはこの
重大な人類の試験を越えるどころか
恐ろしく低いところに落ちるでしょう

蛙のように低くなり
あなたがたが今
最も謝りたくないと思っているものに
謝りなさい
言い訳などしてはならない
自分を守る言葉などかけらでも言おうものなら
すべてを否定される

それができなければ
あなたがたは
次の時代の人類の姿に
決してなることはできないのだと
思いなさい




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ミルザム・6

2017-06-18 04:14:29 | 詩集・瑠璃の籠

天狼は
自らの空を国の上に張り
太陽のように照る

幻の眼鏡を外した民は
いずれ見ることができるだろう
まことの王が国をしらす時
空の色が
どのように澄み渡るかを

苦しき難が
鯨の舌のように
国をなめる時
見えない王の翼が
どのように
国を助けようとするかを

心に生えた触角を伸ばし
まことというまことに
触れていきなさい
そのしびれるような味を
全霊で感じていくがよい
そうすれば必ず
あまりにも美しいものを見ることができる

人というものを
愛するために
神がどれだけのことを
なさってくれるかということを
浴びるほどに
知ることができるだろう
そうなればもう
馬鹿なことなどできはしない

阿呆を助けるために
命を千度捨てても足りぬ
熱いものに
おまえはなっていくだろう




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シリウス・16

2017-06-17 04:16:20 | 詩集・瑠璃の籠

無明の水に浸かっているものには
水の外にいる美人が
それは神にも見えるほど
光って見えるものなのだ

それが
肉体をまとって存在するとき
淫らなこともできると
思ってしまうと
自分の奥の獣の欲に
邪悪な舌が肥大する

あんなものはなめてしまえ
おれのものにして
崩して捨ててしまえ
いやなものにして
食ってしまえ

そうして
水の向こうの美人を得ようとして
あらゆる愚かしいことを
実におもしろい知恵でやるものなのだが
水の中に浸かっている限り
水の外にいるものには触れることもできないのだと
それにすら気付かないのだ

もうやめなさい
あれは幻なのだ
女のようだが
女ではありはしない

ぎすぎすとした
無明の水の中に浸かっていれば
あれは怪しいほど美しく見える
そういうものだが
水の中から出て
清々しいものになってしまえば
清らかな友人のようなものに
なってしまうのだ

愛して
助けてあげたいと思う
それは大切なものになるのだ

嫌なことばかりして
自分を醜く呪っていくよりも
まじめに勉強をして
その水の中から出て来なさい
一人前の確かなものになって
憎むことをやめて
愛し合えるようになれば
もう二度と
愛を失うようなつらい目に会わずにすむ

おまえが欲しいと思っているもの
あれは幻だ
馬鹿な美人などいはしない
それはおまえが
愛を肉にして食いたいと思っている
獣の無知の中から見ている
幻に過ぎないのだ




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アンゲテナル・7

2017-06-16 04:15:04 | 詩集・瑠璃の籠

誰かのせいにできないかと
何かのせいにできないかと
そればかり考えていては
あなたは永遠に幸せになることはできません

自己存在というものは
自分をやるということが
幸せなのですから

あなたがなした過ちも
自分のなしたことであるからには
あなたの幸せの種になるのです
そこから学んだことを
魂の奥深くに入れて
そこから何かを育てていけばよい

数ある過ちの中にも
これだけは忘れられないというものがあるでしょう
それを無理に否定し
忘れようとはせず
まっすぐに受け入れてみなさい
そしてそこから起こる
何かをしたいという気持ちを
まっすぐに見なさい

何ができるのかと考えなさい
その過ちから
自分は何ができるのかと
たとえそれがどんなに小さくて
馬鹿馬鹿しいと思えるようなことでも
何かを始めれば
そこから永遠の幸せが
噴き出てくるのです

もう終わったことだと
夢の果てにしまい込んで
ないことにしてしまえば
あなたに残るのは
悔いの深い黒痣だけだ
醜い痣が記された
恐ろしく恥ずかしい自分だけだ
そんなものを生きていくのは
たとえどんな幻の栄華を味わったとしても
苦しいでしょう

真っ正直なことが一番いいのです
本当の自分の
本当の姿が
一番いいのです
たとえ
あまりにみじめな失敗をした
馬鹿なものが
今の自分だとしても

その自分を忘れないものとして
自分の中に刻みなさい
そうすればあなたは
永遠の幸福の門を
たたくことができるでしょう




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岩の掲示板

2017-06-15 15:47:21 | 星の掲示板

60枚目の掲示板を設定する。





絵/エドゥアール・マネ





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プルケリマ・24

2017-06-15 04:16:10 | 詩集・瑠璃の籠

大海に落とす
たった一滴のインクが
神の細い神経の糸を
狂うほど痛めるということを
あなたがたは知らない

そのあえかにもあえかな
罪は
遠い国の遠い森で
卵から孵ってすぐに死んだ
雛の声のように
あなたの耳に届くのだ

あまりにもきわどい
轟音となって

誰にも見えないところで
あけた引き出しの中から
あなたは白い飴を盗みましたね
いやらしいことも
誰も知らないところでやれば
ないことになると思っていましたね
愚か者よ
神はすべて見ていたのです
あまりにも痛いと思いながら

なんでそんなことをしたのか
切ないほど
焦るほど
焦るほど
焦るほど
欲しいと思いながら
永遠に手に入らないものを
見たからだ
だからあなたは
愚弄という言葉が上品に聞こえるほどの
おろかなことをしたのだ

あんな美しい人になりたい
いえ
あの人
そのものに
なりたい

そんなことがかなうはずはない

あの時盗んだ白い飴は
永遠に消えない痣となって
あなたの片頬に残るのだ
誰が見てもすぐにわかる
あれこそが
あの人を消した馬鹿だと

誰も見ていない野で
苛立たし気に
何の罪もない草をちぎった
ただそれだけのことで
あなたがたは
永遠に
神の野から追い出されるのです




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ベネトナシュ・15

2017-06-14 04:14:53 | 詩集・瑠璃の籠

双生児というものは
肉体を持つ存在だけにありうるものです

胎児のときに胎芽が分裂し
それぞれが順調に発達すると
遺伝子的にはそっくり同じ人間になる
だがそれは
まったく同じ存在ではありません
中に入っている霊魂が違うからです

霊魂という次元では
そっくり同じ存在などいないのです

ではなぜ
肉体存在となるとき
双生児というものが現れると思いますか

それは
分裂しないはずの自己存在を
分裂させてしまおうとする
自己存在の幼期の心の相克を
現すものなのです

いないはずの
もうひとりの自分がいる
それがどういうことなのかということを
経験するために
この世界には双生児という存在があるのです

ありえないはずのことも
神の作られた壮大な表現の中では
仮定的なものとして
存在できるのです

自分とそっくりなものが
近くにいるということを想像してごらんなさい
そのものは何をしてくれるでしょう
あなたを助けてくれることもあるでしょう
反対に同じだからこそ激しく憎みあうこともあるでしょう
見てくれは同じでも
まったく違う存在だと言うことを感じて
恐れることもあるでしょう
すべては学びです

あなたがたは双生児という形を通して
自己存在の真実を深く学ぶことができるのです

動物でも植物でも
この世界にいるあらゆる存在と
その生き方から
学びなさい
それは神の
あまりにも壮大で幽玄微妙な
表現の海です

わたしたちは
あまりにもすばらしい世界に
生きているのです



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ベネトナシュ・14

2017-06-13 04:15:32 | 詩集・瑠璃の籠

猫とはおのれであり
犬とは神なのだ

自己存在が成長していく過程で
自分の自分というものが強くなれば
それは猫に近くなる
目が強くなり
鮮烈に美しくなる

だが
自己存在が神の愛を知り
絶対的な他者の存在を強く愛するとき
それは自分というものが
若干弱くなる
そして犬のように仕えてでも
他者を愛そうとするようになる
それが神なのである

人類はこれから
猫に近くなる
自分というものを強く感じ
強く押し出し
目が鋭く強くなっていく
そして集団でいるより孤独を愛し
自分というものの輪郭を
きわめていくことだろう

そして飽きるまで
自分というものを生きたとき
人間は犬に近くなるのだ
自分を生かしてくれている
あまりにも大きな
絶対的他者に会い
その感動のあまり
神のために生きたくなるのである

そのように自己存在とは
猫的な生き方と
犬的な生き方を
繰り返すものだと思っておきなさい
犬と猫という動物は
あなたがたにそういうことを
教えてくれるのだ

大切にしてゆかねばならない




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