月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アンゲテナル・6

2017-06-12 04:15:11 | 詩集・瑠璃の籠

馬鹿というものは
常に自分を滅ぼす方向に進むものなのだと
覚えておきなさい

なぜなら
自己存在の発生というものは
神への反逆から始まるものだからです

大いなる愛で
自己存在を創造した神が
最初のうちはすべての活動をやってくださる
だが自己存在がその自己存在として
自分自身の活動を発動するとき
それは神とは反対の方向にいくのです
明らかに
反逆するのです

覚えておきなさい
あなたがたの
根源の根源の始まりは
神への反逆だったのです
そこからすべてが始まった
違う
と言った
自分はあれとは
違うと

しかし神への反逆とは
悪にほかならない
愛と善の絶対的な存在である
神に反逆することは
悪にほかならない
悪とはその意味において
混沌の闇から自分がひらめいたときに起こる
最も顕著な現象なのです

小さな獣の内ならば
悪など
神の手のひらに描かれる
わずかな文様にすぎない
けれども人間ほどに大きくなれば
もはやそうはいかない

知恵も力も大きくなれば
神を悲しませるほど
大きな悪をなす
それが世界を滅ぼす炎をさえ
おそろしく大きくかきたててしまう
悪というものは常に
自己存在を滅ぼす方向にいくものだからです

覚えておきなさい
獣の境地とは
常に
自己保存欲を最優先させることによって
常に自分を滅ぼす方向にいくものだということを
もう二度と同じ失敗をしないために

美しい女というものを
永遠に自分の支配下におこうとしたがために
女という女を滅ぼし
すべてをだめにしてしまった
そういうことを
二度とはしないために




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ラーン・12

2017-06-11 04:15:09 | 詩集・瑠璃の籠

人間の本当の姿というのは
じつは丸っぽいものだ
卵の中から出てきて間もない
ひなのように
まだ幼さを脱げてはいないのだ

それなのに
大人の人間のように背が高く
細い形をしているのは
神が人間に着せてくださる
美しい服なのだと
思いなさい

人間の弱さや
つたなさを隠してくれ
人生を良い方向に導いてくれようとする
神の愛なのだと思いなさい
ゆえに
それを使って悪いことなどしてはならない

神の着せてくださった
美しい服に隠された
神の心をよみとり
神が喜んで下さることをしていくのだ

馬鹿になって
みじめなほど汚く
その姿を汚してしまったら
それを見る人もつらいほど
悲しいことなのだよ

本当の人間の姿はまだ
神ほどに美しくはないのだ
まだとても子供っぽい
だがあなたがたはもう
その姿の方が美しいと
思うようになるだろう

純粋な本当の自分の姿の方が
どんなに快く
素直に自分を表現できるか
そのままの心で
愛するみんなのために尽くしていくことができるか

そんな自分であることが
最高に幸せだと思えるようになった

それが今の
あなたがたの姿なのだ




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アルヤ・33

2017-06-10 04:14:55 | 詩集・瑠璃の籠

もう二度と
愛しい我が子とは
神が呼んでくれない
馬鹿な人間は
そんなことをしたのです

神と人との絆は
金剛に比されてもよいほど
強いものだが
決して切れないものではないということを
学びなさい

人間が
自ら切ってしまえば
それは切れてしまうのです
いえ
なくなってしまうのです

愛はすばらしく大きなものだが
限界のないものではない
馬鹿なものが
これ以上は耐えられないということをしてしまえば
愛は
馬鹿に背いていく
見捨てていく
これ以上世話を見たくはないと
もう二度と
会いたくはないと

馬鹿な人間は
神が創ってくださった
自分の真実を
馬鹿だと言ったのだ
そして信じようとせず
虚無の中の
無知から生まれる恐怖を
絶対者だと過信して
すべてをやったのです
虚無の権威を絶対者だとして
それに対抗するあらゆる存在を
愚弄しつくしたのです

あまりにひどいことをした
ゆえに
神が見捨てたのです

泥のような迷いの中で
あえぎ苦しんでいたあなたがたの魂を
導くために
神は何億度の努力をなさってくれた
あなたがたはそれらを
すべて無駄なことにしてしまったのです
自らの意志によって

あなたがたは
存在の最も美しい進化の姿である神を
虚無を絶対者だとたのみ
存在を果てしなく汚い方法で愚弄することによって
愚弄したのです
だからもう
存在としての尊敬を受けることはできません
嫌なものというものに
なりさがりなさい

永遠の絶対者だという
虚無など存在しはしない
頼ろうとしても
何もしてくれはしない

それなのにあなたがたは
そんなものが
何でもできる恐怖の大王だと思い込み
その代理と称して
全てをやってしまったのです




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ラサラス・5

2017-06-09 04:15:25 | 詩集・瑠璃の籠

魂を裏返して
中のさねを食おうとする
そうすれば
永遠の神にもなれると思うのだ
もう何もしなくていい

あほうだと言われ
馬鹿にされることもない
言いようのない不安に濡れ
馬鹿なことをして
つらい思いをすることもない

何もかも
他人の魂にやらせればいいのだ
食ってしまった
だれかの魂を馬鹿にして
永遠の支配下において
なにもかもをそいつにやらせればいいのだ
おれのための阿呆が
ひとりいれば
おれは神になれる

エデンの園に生えていたと言われる
知恵の木の実とは
そういうものかもしれぬ
馬鹿な知恵を回せば
人間の苦しみから逃げられるという
愚かな知恵だ
食うても苦しむだけなのだが
人は食べてしまった

何もかも
人のせいにすればいい
自分の影も
人の影にすればいい
そして自分は
永遠に
だれかの中にいる
神になればいい

あほうというやつは
そういう生き方ばかりを追いかけて
とうとう
エデンの東の東から
追い出されたのだ




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アルデバラン・38

2017-06-08 04:19:21 | 詩集・瑠璃の籠

屈辱に耐えなくてもいい
人生などない

人は自分の小ささゆえに
未熟さゆえに
また自分よりも高いものなど
無数にいるがゆえに
常に屈辱の種を身にまとっている

失敗をすれば
人に馬鹿にされるだろう
よいことをしても
理解できる人間がいなければ
馬鹿にされるだろう
あほうはいつでも人を馬鹿にしたがる
でかい失策をすれば
派手に世間の失笑を浴びる

永遠に
その苦悩を味わわずにすむような
存在などない
ほんの少し
人に欠点を指摘されたくらいで
馬鹿になるほど激怒するようでは
とても偉い人間にはなれない

何かをなすためには
かならず人に馬鹿にされるという
屈辱を味わわねばならぬ
できることをまじめにやるだけでも
馬鹿にするやつがいるのだ
神でさえ
馬鹿にするやつが
この世界にいるのだ

ほんのちょっとの屈辱にさえ
耐えられないでどうする
誰にも
人にいやなことを言われない
人間がいたとしたら
そいつはもっとも馬鹿なやつだ
何にもできないやつほど
馬鹿がほめるやつはいないのだ

屈辱というものから
逃げてはならぬ
自らかぶりにいけ
あほうに馬鹿にされたら
それが最も高い称賛だと思え




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和の掲示板

2017-06-07 16:22:26 | 星の掲示板

59枚目の掲示板を設定する。




絵/ウラジーミル・ルミャンツェフ





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ルナ・32

2017-06-07 04:15:53 | 詩集・瑠璃の籠

潮騒は
永遠の岩戸の
蓋のようだ
やわらかいのに
すぐにくずれてしまうのに
繰り返し絶え間なくやってきて
わたしを閉ざしてしまう

もうわたしは
永遠に会えないのだ
あなたがたとは

はるかな昔に
厳しい冬の時代に
吹雪を避けて閉じこもった洞窟の中で
わたしと抱き合ったことを
あなたは覚えているかい

あなたはおびえていて
とても寒いのがつらくて
わたしに甘えてきたのだ

わたしは
そんなあなたが
たまらなくかわいくて
抱きしめてしまったのだ
ささやいたことばを
覚えているかい

愛しているよ
いっしょにいよう
抱き合いながら
助け合いながら
みんなで耐えていくのだ

あのとき
耐えていけたね
なんとかしていけた
つらいことはいくらもあったけれど
みんなで生き抜けたのだ

わたしはもう
すべてを忘れていく
だがあなたがたは
覚えていてくれるだろうか
遠い遠い昔
深く愛し合ったことがあった
あの冬の洞窟のことを




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デネボラ・7

2017-06-06 04:16:06 | 詩集・瑠璃の籠

あらゆるものを
人から盗み
顔どころか
骨や血までを
作りかえってしまった自分を
明日も生きていかねばならない

生きれば生きるほど
本当の自分が枯れていく
神が創ってくださった
自分の中の
まことの玉が
どんどん腐っていく

自分など
無意味なものだと
そういうものに
なっていくのだ
自分のなした愚かさから逃げるために
あらゆる謀略をなして
自分を作り替えようとした
そのもののさだめは
遺伝子の螺旋形の連なりの玉を
派手なガラクタの偽物の玉で
埋め変えようとしたということなのだ

人間はどんどん
おかしなアンドロイドになっていく
動きはするが
考えてはいない
しつこいまでに美しくしているが
激しく醜い
立派な勉強など何もしていないのに
世界を救った天使の美を盗んでいるからだ

あつかましいという言葉は
人間の域にあるものだ
そこまでやればもう
あつかましいという言葉では言えない
あほうのきわみというのも
汚らわしい

出て行くがよい
自分というものを
馬鹿にし続けてきた結果
とうとう自分ではなくなったものよ

あほうのあほうよ

腐りきった神の宝を抱いて
無意味の虚無に刷りつけてしまった自分を
神が導いて下さると言う
とこしへの桑の世界樹に
すむがいい




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アルギエバ・40

2017-06-05 04:17:21 | 詩集・瑠璃の籠

馬鹿は
辛いことになると
すぐ悲劇に酔う

なんて自分はかわいそうなんだと
おのれの馬鹿を棚にあげて
わびさび厭世観を気取り
ふさぎこんでいれば
女が近寄って来てくれないかと
考えているのだ

立派な男をやる
勇気も出さぬ男が
泥水が崖をたれるように
自分を下げて行く
下の方から横に回って
後ろの方から
女をなんとかできないかと
考えているのだ

厭世観とか虚無主義とかいうものは
所詮は
馬鹿が自分の逃げを衒う
手法でしかない

やらぬことの言い分けがつきて
完全に
馬鹿の正体が
世界中にばれるまで
馬鹿な悲劇の甘酒に酔っているがよい
あほうよ

我が名はアルギエバ
獅子の星である





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アルドラ・6

2017-06-04 04:16:49 | 詩集・瑠璃の籠

わたしというものを
作ってくださった
神のすばらしさを信じなさい

今のあなたときたら
間違ったことばかりする
幻のようなものばかり追いかけて
快楽にふけり
怠けてばかりいる

だが
その泥のような眠りの中にも
神が秘めてくださった
芥子粒のように小さくも
確かな希望の光があることを
信じなさい

神があなたを作ってくださった
そのわけには
まだわたしたちですら知らない
深くも高く
清らかで美しい
理由があるのです

神を信じて
自分の中のその希望の種を探し
まっすぐに伸びていきなさい
神の空に向かい

わたしたちはみな
神の子供
年上か年下かの差はあるが
同じまことの希望の子供
その神の
すばらしく偉大な真実を信じなさい

神が自分を作ってくださった
その真の理由を知ることができたとき
すべての存在は
天上の天上の幸福を知ることが
できるのだと





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