5日に開幕した第2回WBC。開幕戦は日本代表が中国に4-0で勝利したものの、連覇に向け不安の残る内容となりました。6日はアジアラウンド第2試合・韓国代表VS台湾代表が行われ、この試合の勝者が7日に日本代表と対戦。負けたら敗者復活戦の1回戦で中国と対戦することになります。日本との挑戦権をかけた戦いは、韓国がリュ・ヒョンジン、台湾は李振昌の先発で始まりました。
1回、台湾は先頭の林哲瑄(リン・チェシュエン)が四球で出塁しますが、続く蒋智賢の犠打が投手ライナー、1塁走者が飛び出してしまいダブルプレー。林益全は空振り三振に倒れて3アウト。その裏の韓国の攻撃は、3つの四死球で無死満塁のチャンスを掴み、4番のキム・テギュンのレフト前タイムリーで2点を先制します。1死後、チュ・シンスが四球でまたも満塁、このチャンスにイ・ジニョンが右中間スタンドの上段に飛び込む豪快な満塁ホームラン!ジニョンの値千金の一発でさらに4点追加、この回打者一巡の猛攻で6点を奪い、台湾先発・李振昌をKOしました。
1点を返したい台湾ですが、2回は3者凡退に終わり、3回には四球で先頭打者が出塁しますが、王勝偉が投手ゴロ併殺打。4回に林哲瑄がチーム初ヒットを放ちますが、蒋智賢の場面で牽制死。蒋智賢がヒットを打つも、林益全が併殺打に倒れました。5回も3者凡退に終わり、韓国投手陣の前に苦戦が続きます。
対する韓国は、2回は3者凡退、3回には2死1塁の場面でジニョンがレフトへ鋭い当たりを見せたが、台湾の左翼手に阻まれてヒットならず。4回には台湾3番手・廖干誠(リャオ・ユーチェン)の前に2つの三振があって3者凡退に終わりました。5回、キム・ヒョンスの2塁打、デギュンの四球で1死1,2塁と追加点のチャンスを迎え、イ・デホが2塁への内野安打、この間に2塁走者・ヒョンスが一気に生還して1点を追加して7-0。6回には2死からイ・ジョンウクがヒットで出塁すると、続くチョン・グンウが台湾4番手・林柏佑からレフトへの2ラン本塁打を放って9点目。台湾との差を更に拡げました。
この後、韓国は7回にイ・デホの2塁打と四球で2死2,3塁のチャンスでしたが、パク・ギヒョクがライトフライに倒れて2者残塁。台湾は8回に2死1,2塁と反撃のチャンスが来るも高志綱が見逃し三振に倒れて反撃ならず。9回には連打で無死1,2塁でしたが、林哲瑄が併殺打、林益全が空振り三振でゲームセット。韓国が9-0で台湾に快勝しました。
2009/03/06(金) 韓国-台湾 (東京ドーム、18:30)
TPE 000 000 000 0
KOR 600 012 00X 9
【投手】
(台)李振昌、鄭凱文、廖于誠、林柏佑-高志綱
(韓)柳賢振、奉重根、李承浩、林泰勲-朴勍完、姜ミン鎬
【責任投手】
(勝)柳賢振1勝
(敗)李振昌1敗
【本塁打】
(韓)李晋映1号満塁(1回、李振昌)、鄭根宇1号2ラン(6回、林柏佑)
やはり韓国は強いですね。初戦となる台湾戦で2本の本塁打が飛び出せば、韓国投手陣は4人の投手リレーで台湾打線を完封しました。試合内容も1回の6得点がすべてを決定づけた感じでした。先発のリュ・ヒョンジンは4回途中まで1安打2奪三振の好投を見せ、韓国の4番・キムデギュンは2打数1安打2打点、5番のイ・デホは3打数2安打1打点と共に勝利に貢献しました。韓国打線の方が貧打の日本代表より上回ってますね…。2戦目に先発する松坂大輔投手は、強力な韓国打線をどうやって捻じ伏せるんだろう?
敗れた台湾は、9イニングで5度の併殺打に倒れる拙攻、韓国投手陣の前に1点を奪えませんでした。先発の李振昌は6失点と1回を持たずにKOされました。次戦は日韓戦の前に行われる中国戦。ここで敗れたらアジアラウンド敗退が決まります。北京五輪では延長戦までもつれ込み、中国に11回サヨナラ負けを喫しました。同じ悲劇は絶対に繰り返したくないでしょう。
侍JAPANの次の試合は韓国との日韓戦。その日本代表は神宮球場の室内練習場で練習を行い、松坂投手はキャッチボールとランニングで調整し、イチローは打撃練習を続けました。今日の予告先発では、日本が松坂で韓国はキム・グァンヒョンと予想通りの組み合わせ。日本キラーのグァンヒョンを相手に日本打線はどう打ち崩すのかが勝負の鍵といえそう。グァンヒョンを序盤に攻略し、松坂が韓国を封じれば、勝算はあると思います。アメリカ行き一番乗りをかけた最初の大一番、宿敵・韓国を相手に「侍スピリット」を見せてほしい!