競馬も3月になればGIレースの前哨戦が続きます。この週末は東西でクラシック競走のトライアルレースが2日間続き、土曜日は阪神競馬場でチューリップ賞、日曜日は中山競馬場で弥生賞が行われました。
阪神でのチューリップ賞は桜花賞と同じ距離の1600mで争われ、3着以内に入れば桜花賞の優先出走権が与えられます。16回目の今年は2歳女王・⑧ブエナビスタが参戦、2009年の初戦をチューリップ賞を選びました。ライバルには2戦2勝の③ブロードストリート、フェアリーステークス優勝馬・④ジェルミナル、4ヶ月ぶりのレースとなる⑨カウアイレーンの3頭。直前の単勝オッズで1.1倍と圧倒的1番人気に支持されたブエナビスタが桜花賞前哨戦でまたも末脚が炸裂しました!
スタートでブエナビスタは後方に下げ、先行争いでは⑦サクラミモザがハナを奪って先頭キープ。カウアイレーンが2番手争いに入り、ブロードストリートは7番手の位置、ジェルミナルが10番手につけ、ブエナビスタは最後方から徐々に進出して、残り800mでは中段の位置まで上昇していきます。逃げるサクラミモザは外回り3コーナーでも先頭をキープすると、直線に入ってもまだ先頭をキープ。ブエナビスタは外に持ち出して追撃!ブエナが来ていることを知ったのか、残り200mでミモザが2番手引き離して逃げ切りを図るが、残り100mを切ったところでブエナビスタが逃げ粘るサクラミモザを交わしてゴールイン!ブエナビスタ3連勝で桜花賞制覇に大きく前進!ミモザも大健闘の2着、3着に①ルージュバンブーが入り、この3頭が桜花賞の優先出走権を獲得しました。ライバルと目された3頭は、アーバンストリート4着、ジェルミナル5着、カウアイレーンは最下位の13着に終わりました。
ブエナビスタは本当に強い!阪神1600mは昨年12月のジュベナイルフィリーズに続いて2連勝、このレースも最後の直線で持ち前の末脚で前を行く馬を一気に抜き去りました。直線での爆発力はディープインパクトとウオッカに負けてませんなあ。彼女にとっては桜花賞に向けて最高の予行演習となったんじゃないかと思います。本当にこの内容を見ると、彼女が桜花賞で負けるという感じが全くしない。負けパターンを考えると、内枠に入ることぐらいでしょう。牝馬相手では負け知らずだから、牝馬3冠も期待できそうです。
日曜日は中山競馬場で弥生賞が行われました。このレースは皐月賞と同じく2000m、3着までに入れば皐月賞の優先出走権をゲットできます。かつてはシンボリルドルフやディープインパクトといった歴代の3冠馬も制したこともあるこのレース、今回は3戦全勝の⑩ロジユニヴァース、朝日杯優勝馬・⑥セイウンワンダー、京成杯を制した④アーリーロブストの重賞馬3頭が出走。他にも中山2戦2勝の⑨ケイアイライジンも参戦し、中山2000mを10頭で争われました。
レースはまず、正面スタンドからの先行争いでロジユニヴァースが逃げを打ちに行き、2番手に②ミッキーペトラがつけ、セイウンワンダーは4,5番手の位置、6番手にアーリーロブスト、ケイアイライジンはその後ろにつけます。ロジユニヴァースは道中で1馬身のリードを保ち、残り600mでセイウンワンダーと⑦ハイローラーが上昇してロジを捉えると、⑧レオウィザードとミッキーペトラも並びかけて、5頭の先頭争いで最後の直線へ。一度は並ばれたロジユニヴァースだが、直線で引き離し、そのまま逃げ切ってフィニッシュ!2着にミッキーペトラ、3着の⑤モエレエキスパートまでが皐月賞の優先出走権を獲得。2歳王者・セイウンワンダーは最後に失速して8着に惨敗しました。
ロジユニヴァースが鮮やかな逃げ切り勝ちでデビュー4連勝!重賞も3連勝で皐月賞の最有力候補に名乗りを挙げました。デビューから3戦は阪神と札幌の2場、関東初登場となった弥生賞で実力を証明しました。一旦は3,4コーナーのところで並ばれましたが、最後は2着に2馬身半を引き離しての快勝劇。無敗で弥生賞を制したということは、ルドルフ・ディープと同じ道を歩んでいますね。皐月賞ではリーチザクラウンとの先行争いに注目しそうです。
来週は阪神競馬場で桜花賞トライアル・フィリーズレビュー。ミクロコスモスやデグラーティア、コウエイハート、スイリンカ、パールシャドウ、チャームポットなどが登録されています。桜花賞でブエナビスタのライバルになる馬は出てくるのか?