3歳牡馬クラシックの開幕戦・第73回皐月賞(GI・芝2000m 18頭立て)が14日、中山競馬場で行われました。今年の皐月賞は昨年と同じく混戦模様で、その中でも昨年の朝日杯フューチュリティステークス覇者でスプリングステークスを勝った⑦ロゴタイプ、4戦3勝の関西期待の星・⑭エピファネイア、打倒ロゴタイプに燃える⑫コディーノの3頭に注目が集まっていました。他にも弥生賞を制した⑮カミノタサハラ、京成杯の勝ち馬⑯フェイムゲーム、若葉ステークスを勝った③レッドルーラー、共同通信杯馬①メイケイペガスター、きさらぎ賞を勝った⑤タマモベストプレイ、先週の桜花賞で勝利したクリスチャン・デムーロ騎乗の②インパラトール、4戦3勝でアーリントンカップから直行の⑧コパノリチャードなどが参戦しました。
レース直前の単勝の上位人気は、ロゴタイプ3.7倍で1番人気、2番人気はエピファネイアで3.9倍、コディーノが3番人気(4.4倍)。4番人気以降はカミノタサハラ(7.0倍)、コパノリチャード(16.4倍)、レッドルーラー(16.8倍)、フェイムゲーム(18.3倍)、タマモベストプレイ(25.9倍)と続きました。
スタンド前からのスタートで、メイケイペガスターがやや遅れたか?注目の先行争いで、コパノリチャードが先手を取り、⑪クリノヒマラヤオーが2番手、コディーノとロゴタイプは先団、エピファネイアは中団に控え、カミノタサハラとレッドルーラーは後方でゴール板を通過しました。1コーナーを回ったところで早くも縦長の展開となり、リチャードがレースを引っ張り、ヒマラヤオーが2番手追走、3番手で⑥ミヤジタイガと⑬ラブリーデイが並走。5番手に⑰クラウンレガーロ、コディーノは6番手にいて、その内側の7番手にロゴ、8番手にエピファがつけている。人気上位3頭はほぼ同じ位置。9番手に⑨サトノネプチューン、ベストプレイ10番手。11番手集団にはタサハラ、⑩マズルファイヤー、④ナリタパイレーツの3頭が横並び。14番手にインパラトール、フェイムゲーム15番手、レッドルーラーが16番手から押し上げ、⑱テイエムイナズマ17番手、ペガスターがポツンとしんがり追走という展開。
早くも3コーナーに差し掛かり、コパノリチャードが依然として逃げていて、ラブリーデイ2番手、レガーロが3番手に上がる。コディーノとエピファネイアが一緒に進出し、ロゴタイプは外に出し、カミノタサハラは大外に持ち出す。4コーナーから最後の直線に入り、エピファネイアとロゴタイプが前に出て、内からコディーノが差しにかかる。後ろからタサハラとタマモベストプレイも追いかけるが届くのは厳しい。残り100mを切ってロゴタイプが抜け出し、エピファネイアも食い下がるも万事休す。ロゴタイプが押し切って先頭でゴールイン!やっぱり2歳王者は強かった!エピファ・コディを抑えて1冠奪取!
全着順&払戻金
1着⑦ロゴタイプ 1分58秒0
2着⑭エピファネイア 1/2馬身
3着⑫コディーノ 1馬身1/4
4着⑮カミノタサハラ 1馬身1/4
5着⑤タマモベストプレイ クビ
6着⑱テイエムイナズマ 1馬身
7着⑩マズルファイヤー 1馬身
8着⑰クラウンレガーロ ハナ
9着①メイケイペガスター クビ
10着②インパラトール 3/4馬身
11着④ナリタパイレーツ 1馬身
12着⑯フェイムゲーム 1/2馬身
13着⑧コパノリチャード 1馬身1/4
14着⑨サトノネプチューン 1馬身1/2
15着⑬ラブリーデイ 1馬身1/4
16着⑥ミヤジタイガ クビ
17着⑪クリノヒマラヤオー 大差
18着③レッドルーラー 大差
単勝 ⑦ 370円
複勝 ⑦ 140円 ⑭ 150円 ⑫ 140円
枠連 (4)-(7) 440円
馬連 ⑦-⑭ 840円
馬単 ⑦-⑭ 1750円
ワイド ⑦-⑭ 360円 ⑦-⑫ 320円 ⑫-⑭ 330円
3連複 ⑦-⑫-⑭ 1210円
3連単 ⑦-⑭-⑫ 5920円
ロゴタイプVSエピファネイアVSコディーノの「3強対決」となった今年の皐月賞は、予想通り3強での決着となり、ロゴタイプがエピファに半馬身差を退け、1番人気に応えて皐月賞を制しました。ロゴタイプはこれで重賞3連勝、昨年の朝日杯に次いでGI2勝目。前年の2歳王者が皐月賞を勝ったのは、1994年のナリタブライアン以来19年ぶりです。そして、優勝タイム・1分58秒0は、2002年にノーリーズンが記録した「1分58秒5」を0秒5更新するレースレコード、さらには中山2000mのコースレコードを樹立しました!
2着だったエピファネイアは、ロゴタイプに必死に食い下がったのですが、最後に突き放されました。鞍上の福永祐一騎手は、またしても牡馬クラシック初勝利を逃す結果に。コディーノは内側を突こうとしたけど、上手く差せず3着。弥生賞馬・カミノタサハラは4着、タマモベストプレイは5着と健闘、5番人気だった古馬のリチャードは直線で失速して13着に終わりました。
勝ったロゴタイプに騎乗したミルコ・デムーロ騎手は、2004年のダイワメジャー以来9年ぶりの皐月賞制覇で、同レース3勝目。先週の桜花賞では弟のクリスチャンが勝っているので、デムーロ兄弟が2週連続で日本のGIを勝ちました。また、管理する田中剛調教師は、クラシックGI初勝利。ローエングリン産駒もクラシック初制覇となりました。
それにしてもロゴタイプは本当に強い!朝日杯FSを勝った時は「マイルカップで善戦する程度だろうな」と思いましたが、前哨戦のスプリングステークスでも勝っちゃったし、皐月賞でエピファネイアに競り勝って1冠目を獲得。道中は中団の位置に控え、4コーナー辺りで外に持ち出し、直線で早めに先頭に躍り出ました。これは朝日杯とスプリングSの時と全く同じでした。通算成績も8戦5勝、ミルコ騎手とのコンビでは3戦3勝、中山コースで3戦全勝と早くも「中山巧者」ぶりを発揮しています。次の日本ダービーでは、クリスチャン騎手とのコンビで2冠に挑戦。これでもし2冠を達成したら、秋以降は海外に挑戦するプランも浮上しそうですね。
来週からは東京競馬場と京都競馬場の「春開催」が開幕。21日は東京でオークストライアル・フローラステークス、京都では古馬マイル重賞・読売マイラーズカップが行われます。フローラステークスには、父・ディープインパクト&母・エアグルーヴの良血馬・ラストグルーヴ、フラワーカップ2着のエバーブロッサム、同レース4着のエクスパーシヴ、忘れな草賞2着・ナンヨーユナ、クイーンカップ2着・スイートサルサ、ミモザ賞を勝ったセキショウ、デビューから3連続連対のデニムアンドルビーなどが登録。
マイラーズカップでは、昨年の3歳マイル王のカレンブラックヒルが参戦。前走のフェブラリーステークスでは15着と惨敗。得意の芝マイルで復活勝利を目指します。他にも、GI2勝のグランプリボス、東京新聞杯の勝ち馬・クラレント、京都金杯の勝ち馬・ダノンシャーク、ヒストリカル、ファイナルフォーム、マジンプロスパー、エリザベス女王杯を制したレインボーダリア、シルポートなどが出走予定です。