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7月7日の七夕は、福島競馬場で夏の名物ハンデ戦・七夕賞、中京競馬場ではダート短距離重賞のプロキオンステークスが行われました。2002年以来11年ぶりの「七夕決戦」だった七夕賞は重賞ウィナーが5頭も参戦し、プロキオンSはゴール前大接戦で見ごたえのあるレースとなりました。
中京メイン・第18回プロキオンステークス(GⅢ・ダート1400m)は16頭立てで争われ、昨年2着の⑤アドマイヤロイヤルを始め、⑭ダノンカモン、①セイクリムズン、中京1400mで勝利経験がある⑧エアウルフ、ダート1400mで3勝している⑨アドマイヤサガス、重賞2着2回④ガンジス、①シルクフォーチュン、⑦マルカフリート、2年半ぶりの③グロリアスノアなどが出走しました。
スタートで⑯トシキャンディがポンと飛び出して早くも先頭を奪い、2番手にガンジスが前に出るも、エアウルフが押しながら2番手浮上。3番手にガンジスとアドマイヤサガス、その後ろにはセイクリムズンとマルカフリートが追走。この6頭が先頭集団を形成し、少し離れた中団グループには、7番手ダノンカモン、8番手⑥セイカアレグロ、ロイヤルは内ラチの9番手付近、10番手に⑫スノードラゴン。後方の11番集団は、シルクフォーチュン、⑩エーシンウェズン、⑮ナガラオリオンの3頭が並走。しんがりグループはグロリアスノア、⑬タイムズアロー、⑪マコトスパルビエロが並んでいる。
先頭集団は早くも3~4コーナーの中間点を過ぎ、トシキャンディが先頭、2番手のエアウルフが接近し、サガスが3番手に進出。4コーナーから最後の直線に入り、エアウルフがキャンディをかわし、残り200mで単独先頭に躍り出る。しかし、後続からアドマイヤロイヤル、ダノンカモン、セイクリムズンの3頭が急襲し、内・クリムズン、真ん中・ロイヤル、外・ダノンカモンと横一線となったが、アドマイヤロイヤルがゴール前で抜け出して先着!そして2着にはセイクリムズン、ダノンカモンが3着となりました。
直前の単勝オッズで、8番人気の馬までが10倍以下、1番人気でも5.9倍と人気が割れ、どの馬が勝ってもおかしくないレースは、残り200mでエアウルフが一旦先頭に立ったんですが、ダノンカモン、アドマイヤロイヤル、セイクリムズンの3頭が追い込み、最後は3頭の叩き合いの末、アドマイヤロイヤルがクビ差で競り勝ちました。1番人気だったダノンカモンは3着、一度は抜け出したエアウルフは4着、3番人気・シルクフォーチュンは5着でした。
優勝したアドマイヤロイヤルは、8度目の重賞挑戦で悲願の初制覇。昨年のこのレースでは2着に敗れましたが、1年後にその雪辱を見事に果たしました。今年に入ってからは、すばるステークスとオアシスステークスで2着、欅ステークスで約1年7か月ぶりの勝利を挙げ、今回のプロキオンで自身2連勝。これで4戦連続連対となりますね。重賞ウィナーの仲間入りを果たしたロイヤル、この秋はマイルチャンピオンシップ南部杯かJBCスプリントでGIタイトル獲りに挑戦となるでしょう。
福島のメイン競走・第49回七夕賞(GⅢ・芝2000m)は16頭が出走。昨年の小倉記念を勝ち、鳴尾記念で2着と健闘した⑩エクスペディション、GⅡ2勝を誇る⑩トレイルブレイザーはドバイシーマクラシック以来の実戦、昨年の京都金杯勝ち馬④マイネルラクリマ、重賞3勝⑪ナリタクリスタル、昨年のダイヤモンドステークスを制した⑦ケイアイドウソジンの他にも、⑤ダコールと⑬ファタモルガーナの「ディープインパクト産駒コンビ」、⑯ユニバーサルバンクも参戦しました。
まずスタンド前での先行争いで、③タムロスカイ、マイネルラクリマ、ケイアイドウソジン、⑭ラッキーバニラが出を伺い、ドウソジンとラッキーバニラの2頭が抜け出し、ラクリマは3番手に控える。ユニバーサルバンクは5番手、トレブレ6番手、エクスペディション8番手、ダコールは後方でゴール板を通過。1コーナーを回るところで早くも縦長の展開となり、2コーナーから向正面に差し掛かってラッキーバニラが先頭に立ち、ケイアイドウソジン2番手、3番手にマイネルラクリマがつけ、その後ろの4番手にタムロスカイ。5番手にユニバン、エクスペディションとトレイルブレイザーが6,7番手で並び、ナリタクリスタルが8番手で続く。中団の9番手の位置に⑥トシザマキと②タガノエルシコ、11番手に⑧モンテエンと⑮オートドラゴン、13番手①マックスドリームの後ろにダコール追走。集団から離れた15番手にファタモルガーナ、⑨サトノパンサーが最後方という展開。
3コーナー残り600mを通過し、マイネルラクリマが早くも先頭に躍り出て、ユニバーサルバンクやエクスペディション、トレイルブレイザーも前に接近。さらに大外からマックスドリームとダコールも上がってきた。4コーナーから最後の直線コースに差し掛かり、ラクリマが先頭を守り、トレブレが2番手で追いかける。真ん中からマックスが猛追するが、届くのか?ラスト100mでラクリマが後続を突き放し、そのまま先頭で押し切ってゴールイン!そしてトレイルブレイザーが2着確保、3着争いは最内から伸びてきたタガノエルシコが入線。
サマー2000シリーズ開幕戦・七夕賞は、単勝1番人気に支持されたマイネルラクリマが優勝。2着にはトレイルブレイザー、3着には14番人気のタガノエルシコが入り、3蓮単「④-⑩-②」の組み合わせで310,070円の高配当決着。2番人気だったダコールは5着、3番人気・エクスペディションは7着、4番人気・ユニバーサルバンクは14着でした。七夕賞は「1番人気26連敗」の時代があり、波乱がとても起きやすいレースと言われてますが、今年は1番人気の馬が勝利を収めました。
勝ったマイネルラクリマは、昨年の京都金杯以来の重賞勝ちで通算2勝目。道中は3番手に控え、3コーナー辺りで早くも先頭に浮上。直線に入っても先頭の座を譲らず、最後は引き離して2着に2馬身半差をつけての快勝でした。4月の「福島民報杯」では不良馬場にも関わらず3馬身半差の圧勝。その経験と自信が今回の勝利に繋がったと思います。昨年は金杯を勝った後、骨折で長期休養。復帰後は4戦2勝・2着1回と復調しています。福島2000mで2戦2勝と相性がいいから、秋の福島記念にも参戦したりして…。
来週は函館競馬場でサマー2000シリーズ第3戦・函館記念が行われます。昨年のエリザベス女王杯を優勝したレインボーダリア、前哨戦の巴賞を勝ったエアソミュール、鳴尾記念勝ち馬・トウケイヘイロー、サトノギャラント、アスカクリチャンなどが登録しています。13日は重賞競走がこれだけです…。
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