夏競馬も中盤に入り、8月最初の日曜日だった4日は、小倉競馬場でサマー2000シリーズの第3戦・小倉記念、新潟競馬場では3歳馬によるダート重賞・レパードステークスが行われました。
小倉メイン・第49回農林水産省賞典小倉記念(GⅢ・芝2000m)は15頭が出走。開幕戦の七夕賞を制した⑭マイネルラクリマ、昨年の勝ち馬②エクスペディション、七夕賞3着①タガノエルシコ、4着⑦マックスドリーム、5着⑧ダコール、約2年半ぶりの重賞挑戦となる④メイショウナルト、3歳馬⑥ラブリーデイ、昨年3着の⑬ナリタクリスタルなどが参戦しました。
レースは横一線きれいなスタートで始まり、スタンド前での先行争いで、③メイショウサミット、⑤タムロスカイ、⑮ゲシュタルトの3頭が先行し、サミットがハナに立つ。ラクリマは4番手につけ、ラブリーデイ、ナルトは5番手グループ、エクスペディションは8番手でゴール板を通過して行きました。1コーナー~向正面に入り、メイショウサミットが単独先頭で逃げ、タムロスカイ2番手、その後ろの3番手にゲシュタルト、マイネルラクリマは4番手。5番手辺りに内・メイショウナルト、外・ラブリーデイ。その後ろの7番手グループは、⑪マキノバンジョー、エクスペディション、タガノエルシコの3頭が固まり、10番手に⑨オートドラゴン、11番手辺りにナリタクリスタルと⑩サトノパンサー並走。集団より離れた後方には、マックスドリーム、ダコール、⑫セイクリッドセブンが最後方追走。
3コーナーを回り、依然としてサミットが逃げているが、2番手集団との差が徐々に縮まり、最内から上がって来たナルトが3,4コーナー中間点で先頭を奪い取る。連れて上がって来たラクリマも2番手、ラブリーデイも3番手に浮上。4コーナーから最後の直線に入り、メイショウナルトが後続を離しに掛かり、ラブリーデイとマイネルラクリマが2番手争いを繰り広げる。大外からダコールが追い込んでくるが、4番手までが精一杯。先頭を行くナルトは後続を振り切り、そのまま1着ゴールイン!並み居る実績馬を一蹴し、小倉記念快勝です!
サマー2000シリーズ第3戦・小倉記念は、準オープン馬・メイショウナルトが2着に1馬身1/4差を付けて勝利しました。2011年のきさらぎ賞以来約2年半ぶり、通算3度目の重賞挑戦で初勝利を手にしました。優勝タイム・1分57秒1は、小倉2000mのコースレコードです。接戦の2着争いはラブリーデイが制し、重賞2連勝を狙ったマイネルラクリマは3着。前回優勝馬・エクスペディションは6着に敗れました。
ナルトの鞍上の武豊騎手は、2005年以来の同レース制覇で通算3勝目。かつては「小倉の鬼」と言われ、引退後は小倉で誘導馬として頑張っているメイショウカイドウとのコンビで連覇を達成しています。ユタカさんは函館記念に続き「サマー2000」で2連勝。札幌記念でも「ユタカマジック」に期待です。
メイショウナルトは2010年のデイリー杯2歳ステークスで3着の実績がありますが、2011年の筑後川特別で2勝目を挙げてから、約1年10カ月も勝利なし。その間に去勢手術を受け、「牡馬」から「せん馬」に生まれ変わりました。今年5月の500万下のレースでようやく勝つと、その次の三田特別(1000万下)で快勝して2連勝。前走の関ケ原ステークス(1600万下)では2着惜敗。格上挑戦となった今回の小倉記念では、3,4コーナー中間付近で早めに先頭に立ち、そのまま押し切り勝ち。4戦で3勝・2着1回と安定した成績を残しています。去勢効果絶大!次走は新潟記念辺りに出るでしょう。連勝すればポイント次第で逆転優勝の可能性もあるかもしれません。
新潟の第5回レパードステークス(GⅢ・ダート1800m)は、3歳馬15頭が出走。昨年はホッコータルマエがこのレースを勝った後、ダート交流GIで2連勝(かしわ記念&帝王賞)。今年はジャパンダートダービー3着の⑪ケイアイレオーネ、関東オークスを勝った①アムールポエジー、他にも⑤インカンテーション、⑦サトノプリンシパル、⑫ジェベルムーサ、⑮ハイパーチャージ、③オメガインベガス、⑥シグナルプロシードなどが参戦しました。
スタート後の先行争いで、好ダッシュを見せたオメガインベガスが行くが、直後にサトノプリンシパルがかわして先頭を奪い取る。⑭タイセイバスターが3番手、インカンテーション4番手、ケイアイレオーネ5番手集団の中でゴール板通過。
1~2コーナーから向正面に入り、サトノプリンシパルがレースを引っ張り、オメガが2番手、その後ろの3番手にインカン追走。4番手にタイセイバスター、5番手②ドコフクカゼ、⑧カノン6番手、レオーネは7番手辺りで進む。中団の8番手にシグナルプロシード、すぐ後ろから⑨アドマイヤイバマと⑮ハイパーチャージが接近。ジェベルムーサは11番手、12番手にポエジー、13番手⑬モリトリュウコ。後方は④カリスマサンタイム、⑩リキサンステルスがしんがりという展開。
3コーナーを回り、プリンシパルが先頭をキープし、ケイアイレオーネ、インカンテーション、オメガインベガスの3頭が2番手集団形成。最後の直線に入り、サトノプリンシパルがまだ逃げ粘り、内からインカンが迫る。残り100mでインカンテーションがプリンシパルを捕らえて先頭に立ち、最後は突き放してゴールイン!差し切りがちで重賞初挑戦初制覇!
ダート王への登竜門・レパードステークスは、単勝1番人気に支持されたインカンテーションが、ラスト100m手前で逃げるサトノプリンシパルをかわし、2着に2馬身半差をつけて勝利。上がり3ハロン36.7秒の末脚で突き抜けました。2番人気だったケイアイレオーネは、直線伸び切れず3着。3番人気・ジェベルムーサは4着に終わりました。勝ったインカンテーションは通算4勝目。うち3勝は中京&新潟の左回りで挙げたもの。彼は左回りコースが得意のようです。重賞タイトルを手にし、秋には砂のダービー馬・クリソライトとの対決が待っています。相手はかなりの強敵だけど、鋭い脚でライバルを蹴散らしてほしい。
来週は新潟でサマーマイルシリーズ第2戦・関屋記念が行われます。中京記念を勝ったフラガラッハ、連覇を狙うドナウブルー、エプソムカップ2着ジャスタウェイ、ザラストロ、ランリョウオー、レオアクティブ、ミッキードリームが登録しております。夏の新潟の伝統のマイル戦を制するのはどの馬か?