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上半期のGⅠシリーズが終わり、今週から夏のローカル開催がスタート。夏競馬の季節が今年もやってきましたね~。福島競馬場では3歳馬による一戦「ラジオNIKKEI賞」、中京競馬場はサマースプリントシリーズ第2戦「CBC賞」が行われました。
中京メイン・第51回CBC賞(GⅢ・芝1200m)は、18頭が出走予定でしたが、⑯ベルカントが出走取消のため17頭立てとなりました。高松宮記念で4着の⑩サドンストーム、昨年の勝ち馬④トーホウアマポーラ、オーシャンステークス3着⑨ベステゲシェンク、⑥ウリウリ&⑭ホウライアキコの「安土城ステークス」組、京王杯スプリングカップ大敗からの巻き返しを図る⑦ダンスディレクター、⑮レッドオーヴァル、⑧ジャストドゥイングなどが参戦しました。
スタートで好ダッシュを決めた⑤レオパルディナ、⑪レオンビスティー、ジャストドゥイングの3頭の先行争いから、レオパルディナが先手を奪う。②フレイムヘイロー・ドゥイング・トーホウアマポーラの3頭が3番手グループを形成し、5番手ホウライアキコ、7番手③マコトナワラタナ、8番手ベルルミエール、ワキノブレイブが9番手。中団グループにはダンスディレクター・レッドオーヴァル・ベステゲシェンク・サドンストームと有力勢が固まっている。ウリウリはその後ろの14番手を追走。後方は⑱ニンジャ、⑫タガノブルグ、①セイカプリコーンと続く。
3,4コーナー中間点を過ぎ、先頭を行くパルディナは前半600mを33.4秒で通過。2番手のレオンが外から並びかける。ドゥイングとアマポーラが3番手追走、アキコは外に出し、ディレクター・サドン・ウリウリらは中団馬群。最後の直線コースに入ったところで、17頭が横に大きく拡がり、レオパルディナがわずかにリードするが、レオンビスティー、フレイムヘイロー、ジャストドゥイング、トーホウアマポーラなどが接近。さらに内からウリウリが追い込んできた。残り200mで馬場の真ん中からベルルミエールが前に出るが、ウリウリがインを突いて一気に抜け出した!外からダンスディレクター・ルミエール・サドンストームが襲い掛かるが、ウリウリが先頭でゴールイン!内から突き抜けたウリウリ、初めてのスプリント戦で見事に勝利しました!
サマースプリントシリーズ第2戦・CBC賞は、単勝2番人気のウリウリが優勝。道中は中団より後ろの位置に控え、直線で内側から馬群を割って抜け出し、最後は2着に半馬身差をつけての勝利でした。混戦の2着争いは1番人気のダンスディレクターが制し、トップハンデの57キロを背負ったサドンストームが3着、ベルルミエールが4着でした。結果的には単勝の人気上位の4頭が1~4着を独占しました。
勝ったウリウリは、前走の安土城ステークスに続いての2連勝で通算6勝目。昨年1月の京都牝馬ステークス以来の重賞2勝目を手にしました。鞍上の岩田康誠騎手はCBC賞初勝利。馬主の金子真人ホールディングスは、先週の宝塚記念に続き重賞2連勝です。前走「1分19秒0」という芝1400mのJRAレコードを叩き出し、今回は初めての1200mのレースで勝利。ここまで来ると、秋のスプリンターズステークスでも期待したくなります。ディープインパクト産駒初のスプリントGⅠ馬は、ミッキーアイルよりウリウリになるかも?
福島メイン・第64回ラジオNIKKEI賞(GⅢ・芝1800m)は、3歳馬16頭が集結。秋の3歳戦線に向けてのステップレースであるこのレース、今年は好メンバー揃い。プリンシパルステークスで日本ダービーの優先出走権を手にしながらも出走回避した③アンビシャス、オルフェーヴルの弟⑦アッシュゴールド、福島1800mで勝利経験のある⑯ロジチャリス、白百合ステークス3着⑫ミュゼゴースト、重賞3着2回④ナヴィオン、5月の3歳500万円以下で2勝目を挙げた⑩グリュイエール、オグリキャップの孫⑬ストリートキャップ、ダービートレーナー・堀宣行厩舎所属の⑤レアリスタ&⑮キャンベルジュニアの無敗馬2頭も参戦。
スタートでストリートキャップがやや出遅れたのに対し、他の馬は綺麗に揃った。スタンド前での先行争いで、⑥マルターズアポジーとロジチャリス2頭が行き、ロジチャリスがわずかに先頭。アンビシャスとレアリスタは中団、アッシュゴールドはやや後方で1コーナーを回った。
2コーナーから向正面に出て、マルターズアポジーが先頭、2番手にロジチャリス、ミュゼゴーストが単独3番手。外側の4番手にキャンベルジュニア、5~7番手に⑪グランアルマダ・⑭ブランドベルグ・②ホワイトウィンドの3頭が横一線。レアリスタは中団の8番手を追走し、9番手⑨マイネルシュバリエ、10番手のアンビシャスはレアリスタの背後をぴったりマーク。その後ろの11番手にグリュイエール。12番手グループにアッシュゴールド・ナヴィオン・①アクセラレートの3頭が並走。その後に⑧ストレンジクォーク15番手、ストリートキャップが最後方という展開。
3コーナーに差し掛かり、アポジーがレースを引っ張り、チャリスが2番手で追っている。ゴーストも好位キープ、マイシュバが外から捲るようにポジションを上げる。アンビシャスとレアリスタはまだ中団馬群だが、レアリスタが下がっていく。4コーナーから最後の直線に入り、マルターズアポジーがまだ逃げ粘るが、外に出したアンビシャスがゴール残り200mを切って前の馬たちをあっさりかわして先頭に躍り出る。あとはもう2番手以降を引き離してゴールイン!これは強いぞアンビシャス!ラジオNIKKEI賞を快勝で飾りました。
夏の福島開催の開幕を告げる3歳馬によるハンデ重賞は、アンビシャスが単勝1番人気に応えて優勝。2着には4番人気のミュゼゴースト、道中レースを引っ張ったマルターズアポジーが3着に入りました。アポジーは福島2000mで勝ってるんです。3番人気のロジチャリスは4着、アッシュゴールドは10着。オルフェーヴルとドリームジャーニーもガックリしてるぞ。そして2番人気のレアリスタは最下位の16着…。同じく無敗だったキャンベルジュニアも15着。堀厩舎は2頭出しで惨敗です…。
アンビシャスはプリンシパルステークスに続いての連勝で重賞初制覇。プリンシパルを勝った後、ダービーに向かわず正解でしたね。道中はレアリスタの背後につけ、直線で内から真ん中に進路を取り、最後は2着に3馬身半差の圧勝。トップハンデ・56.5キロを背負いながらも強い競馬を見せてくれました。本当に格が違ったなあ。今後は天皇賞・秋を目指すというアンビシャス、この先がとても楽しみな1頭であることは間違いありません。
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