「The Sting」
古い映画です。公開は1973年ですからもう40年くらい前ですね。
詐欺師の映画と言うと今では「オーシャンズ11」が有名ですが、これは詐欺師を題材にした映画の元祖みたいなものです。
主演はポール・ニューマン
そしてロバート・レッドフォード。
監督はジョージ・ロイ・ヒルですがこの3人は「明日に向かって撃て」と同じ顔ぶれですね。
観たことない人でも、きっと音楽を聞けば「あー!」となる思います。
古い映画なんですが今観てもかなり面白いです。テンポも良いし主役二人もかっこいいし何より最後のどんでん返しにやられます(笑)
以下は、ネタバレの内容を含みます。
どんでん返しが面白いところなので、映画を観る前に決して結末を知ってはいけません。
この映画を観たことがなくしかもうっかりここを通りかかって何となくここまで読んでいる方は今すぐDVDをレンタルしてください(笑)
昔の映画って必ず主題歌から始まりますよねー。なのでこの映画もおなじみの主題歌から始まりまり、「The Players」プレイヤーたちというタイトルが出ます。小説のように途中でいくつかタイトルが出てきて、流れがわかりやすいようになっているんですね。
始まりは1936年のシカゴ。ロバート・レッドフォード扮するジョニー・フッカーが詐欺の師匠であるルーサーと通りすがりの男をまんまと騙し思わぬ大金を手に入れますがフッカーはルーレットで大敗し一晩で大金をなくしてしまいます。
一方、ルーサーは今回の稼ぎで足を洗うことにしますが、その時フッカーに古い友人を紹介し彼の所に行けと命じます。
フッカー、ルーレットで3000ドル賭けてたけど、この時代の3000ドルってどのくらいの価値があるんでしょうね。
単純に今のレートで30万円だけど、10倍くらいはありそう。
警察官のスナイダーは、フッカーが大金を手に入れたこと、またそのお金がドイル・ロネガンという大ギャングのボスが経営するカジノの売上金だったことを知りこれが知られたら殺されるぞとフッカーを脅します。この時代は警官も賄賂次第なんですね。だけどフッカーはギャンブルで全てなくしてしまったので代わりに偽札を渡してその場をしのぎますがルーサーは殺されてしまいます。
そして、復習のために、ルーサーの紹介された友人を訪ねますがその男がポール・ニューマン扮するヘンリー・ゴンドーフでした。
The Set-Up(段取り)
大物詐欺師のはずが今では娼婦のビリーが経営している屋内遊園地の中で暮らしているゴンドーフ、フッカーの話にもはじめはやる気をみせなかったものの、「大がかりな仕掛けだぞ。金と人が必要だ」と言って動き出します。
現在の映画なら、仲間と連絡をとるのはネットや携帯電話などを使うと思いますが、この時代にそんなものはないのでゴンドーフが一人ひとり、近くまで行き合図をして招集をかけます。合図というのが指で鼻を触るんですけど、いい感じです。ゴンドーフが触ると相手も触って「了解」の合図。
The Hook(引っ掛け)
仲間がそれぞれ情報を集めたり詐欺の方法を考えたり得意分野で活躍するのもオーシャンズ11と同じですね。楽しそうw
仕掛けが決まると、早速ゴンドーフとフッカーがロネガンに近づきます。
ロネガンはロバート・ショウが演じています。
まず、ゴンドーフがロネガンとポーカーで勝負をしてこてんぱんにやっつけ、ゴンドーフを憎むように持っていき、あとでフッカーが、ゴンドーフの使用人「ケリー」に扮してまずは信用を得ます。
一方、ロネガンはフッカーの殺害を部下に命じていますが、フッカー=ケリーだとは気付きません。「ケリー」とフッカーが何度も会ってその後ロネガンの部下に命を狙われたりするんですが、絶妙なすれ違いで(笑)
なかなか殺せない部下に業を煮やしたロネガンは殺し屋を雇い、そこから怪しい影がつきまつようになります。
The Tale(作り話)
同時にフッカーはスナイダーにも追われることになります。大がかりな仕掛けである以上、何か問題があったら必ず俺に言えよとゴンドーフはフッカーに言いますが、殺し屋に狙われることもスナイダーに追われていることもなかなか言わないのですがスナイダーの件はとりあえず報告します。「何とかしないと」とゴンドーフは考えます。
The Wire(電信屋)
引っ掛ける内容は、今でいう場外馬券場を経営するゴンドーフ、そして馬券場に流れる実況中継が実際の競馬とタイムラグがあるため「それを利用して前もって買った馬の情報が手に入る、倍率の高いレースの勝ち馬に賭ければ大金が手に入るしゴンドーフにも復習できる」とロネガンを誘い出し掛け金をだまし取ろうという計画でした。
今ではテレビで実況してるしネットもあるのでタイムラグを利用することはできないですよね。30年という時代だけに成り立つ仕掛けです。
場外馬券場といっても、この頃はちゃんとバーがあってウェイターもして、サロンのようなところなんですが、それを再現するために仲間たちが部屋を借り、セットを作り、また、人を集めるために詐欺師の派遣会社のようなところに行ったり、テキパキと段取りするところも見どころです。
The Shut out(しめ出し)
ある日スナイダーの前にFBIのポーク捜査官が現れ、ゴンドーフを追っているので協力を求めまられ、フッカーを逮捕します。ポークからゴンドーフの作戦決行日を教えろ、さもないとお前と一緒にルーサーの奥さんも懲役に科すぞと脅され承諾します。
決行日の前日、ゴンドーフを裏切ることになったフッカーは、行きつけのお店の女性と一夜を共にしますが窓越しにフッカーの様子をじっと伺う影がいました。
The Sting(とどめの一撃)
ここからは本当にネタバレです!まだ観てないならまずはいますぐTSUTAYAにGOです!
決行日、フッカーが目覚めると女性はいませんでした。支度をそて外に出るとフッカーのずっと狙っていた男が拳銃を手に現れました。すると後ろから消えた女性も現れますがその男に撃たれてしまいます。何と、ロネガンがやとった殺し屋はその女性でその男はゴンドーフに頼まれフッカーを守っていたのでした。
かっこよすぎるでしょー、ゴンドーフ!もちろんフッカーも超感動でうるうるしたに違いありません。
さて、ロネガンが登場しまんまと大金を賭けさせしかし、その馬は負けしかもロネガンのミスにみせかけるという仕掛けも成功。
すると、ポーク捜査官とスナイダーが登場。フッカーの裏切りを明らかにすると何とゴンドーフはフッカーを撃ちます。フッカーが倒れると同時にポークがゴンドーフを射殺。二人とも死んでしまいます。
さらに、ポークはスナイダーにロネガンを外に連れ出すように言い、二人は逃げるようにその場を離れます。
二人が消えたのを見届けると、二人はむくっと起きだして「お疲れ様ー!」と、大成功!これでもかというくらい完璧な仕掛けでした。
ロネガンに復讐し、大金も手に入れ、さらにロネガンからもスナイダーからも追われる心配のなくなったフッカー。ゴンドーフ、凄すぎます!ゴンドーフ様様です!もちろん、フッカーは一生ついていくと心に決めたことでしょう(笑)
CGを使うわけでもなく、映画はもちろん詐欺の仕掛けもすべて手作り、製作者たちのアイデアだけで作ったものだけに心から拍手を贈りたいと思える映画でした。
古い映画です。公開は1973年ですからもう40年くらい前ですね。
詐欺師の映画と言うと今では「オーシャンズ11」が有名ですが、これは詐欺師を題材にした映画の元祖みたいなものです。
主演はポール・ニューマン
そしてロバート・レッドフォード。
監督はジョージ・ロイ・ヒルですがこの3人は「明日に向かって撃て」と同じ顔ぶれですね。
観たことない人でも、きっと音楽を聞けば「あー!」となる思います。
古い映画なんですが今観てもかなり面白いです。テンポも良いし主役二人もかっこいいし何より最後のどんでん返しにやられます(笑)
以下は、ネタバレの内容を含みます。
どんでん返しが面白いところなので、映画を観る前に決して結末を知ってはいけません。
この映画を観たことがなくしかもうっかりここを通りかかって何となくここまで読んでいる方は今すぐDVDをレンタルしてください(笑)
昔の映画って必ず主題歌から始まりますよねー。なのでこの映画もおなじみの主題歌から始まりまり、「The Players」プレイヤーたちというタイトルが出ます。小説のように途中でいくつかタイトルが出てきて、流れがわかりやすいようになっているんですね。
始まりは1936年のシカゴ。ロバート・レッドフォード扮するジョニー・フッカーが詐欺の師匠であるルーサーと通りすがりの男をまんまと騙し思わぬ大金を手に入れますがフッカーはルーレットで大敗し一晩で大金をなくしてしまいます。
一方、ルーサーは今回の稼ぎで足を洗うことにしますが、その時フッカーに古い友人を紹介し彼の所に行けと命じます。
フッカー、ルーレットで3000ドル賭けてたけど、この時代の3000ドルってどのくらいの価値があるんでしょうね。
単純に今のレートで30万円だけど、10倍くらいはありそう。
警察官のスナイダーは、フッカーが大金を手に入れたこと、またそのお金がドイル・ロネガンという大ギャングのボスが経営するカジノの売上金だったことを知りこれが知られたら殺されるぞとフッカーを脅します。この時代は警官も賄賂次第なんですね。だけどフッカーはギャンブルで全てなくしてしまったので代わりに偽札を渡してその場をしのぎますがルーサーは殺されてしまいます。
そして、復習のために、ルーサーの紹介された友人を訪ねますがその男がポール・ニューマン扮するヘンリー・ゴンドーフでした。
The Set-Up(段取り)
大物詐欺師のはずが今では娼婦のビリーが経営している屋内遊園地の中で暮らしているゴンドーフ、フッカーの話にもはじめはやる気をみせなかったものの、「大がかりな仕掛けだぞ。金と人が必要だ」と言って動き出します。
現在の映画なら、仲間と連絡をとるのはネットや携帯電話などを使うと思いますが、この時代にそんなものはないのでゴンドーフが一人ひとり、近くまで行き合図をして招集をかけます。合図というのが指で鼻を触るんですけど、いい感じです。ゴンドーフが触ると相手も触って「了解」の合図。
The Hook(引っ掛け)
仲間がそれぞれ情報を集めたり詐欺の方法を考えたり得意分野で活躍するのもオーシャンズ11と同じですね。楽しそうw
仕掛けが決まると、早速ゴンドーフとフッカーがロネガンに近づきます。
ロネガンはロバート・ショウが演じています。
まず、ゴンドーフがロネガンとポーカーで勝負をしてこてんぱんにやっつけ、ゴンドーフを憎むように持っていき、あとでフッカーが、ゴンドーフの使用人「ケリー」に扮してまずは信用を得ます。
一方、ロネガンはフッカーの殺害を部下に命じていますが、フッカー=ケリーだとは気付きません。「ケリー」とフッカーが何度も会ってその後ロネガンの部下に命を狙われたりするんですが、絶妙なすれ違いで(笑)
なかなか殺せない部下に業を煮やしたロネガンは殺し屋を雇い、そこから怪しい影がつきまつようになります。
The Tale(作り話)
同時にフッカーはスナイダーにも追われることになります。大がかりな仕掛けである以上、何か問題があったら必ず俺に言えよとゴンドーフはフッカーに言いますが、殺し屋に狙われることもスナイダーに追われていることもなかなか言わないのですがスナイダーの件はとりあえず報告します。「何とかしないと」とゴンドーフは考えます。
The Wire(電信屋)
引っ掛ける内容は、今でいう場外馬券場を経営するゴンドーフ、そして馬券場に流れる実況中継が実際の競馬とタイムラグがあるため「それを利用して前もって買った馬の情報が手に入る、倍率の高いレースの勝ち馬に賭ければ大金が手に入るしゴンドーフにも復習できる」とロネガンを誘い出し掛け金をだまし取ろうという計画でした。
今ではテレビで実況してるしネットもあるのでタイムラグを利用することはできないですよね。30年という時代だけに成り立つ仕掛けです。
場外馬券場といっても、この頃はちゃんとバーがあってウェイターもして、サロンのようなところなんですが、それを再現するために仲間たちが部屋を借り、セットを作り、また、人を集めるために詐欺師の派遣会社のようなところに行ったり、テキパキと段取りするところも見どころです。
The Shut out(しめ出し)
ある日スナイダーの前にFBIのポーク捜査官が現れ、ゴンドーフを追っているので協力を求めまられ、フッカーを逮捕します。ポークからゴンドーフの作戦決行日を教えろ、さもないとお前と一緒にルーサーの奥さんも懲役に科すぞと脅され承諾します。
決行日の前日、ゴンドーフを裏切ることになったフッカーは、行きつけのお店の女性と一夜を共にしますが窓越しにフッカーの様子をじっと伺う影がいました。
The Sting(とどめの一撃)
ここからは本当にネタバレです!まだ観てないならまずはいますぐTSUTAYAにGOです!
決行日、フッカーが目覚めると女性はいませんでした。支度をそて外に出るとフッカーのずっと狙っていた男が拳銃を手に現れました。すると後ろから消えた女性も現れますがその男に撃たれてしまいます。何と、ロネガンがやとった殺し屋はその女性でその男はゴンドーフに頼まれフッカーを守っていたのでした。
かっこよすぎるでしょー、ゴンドーフ!もちろんフッカーも超感動でうるうるしたに違いありません。
さて、ロネガンが登場しまんまと大金を賭けさせしかし、その馬は負けしかもロネガンのミスにみせかけるという仕掛けも成功。
すると、ポーク捜査官とスナイダーが登場。フッカーの裏切りを明らかにすると何とゴンドーフはフッカーを撃ちます。フッカーが倒れると同時にポークがゴンドーフを射殺。二人とも死んでしまいます。
さらに、ポークはスナイダーにロネガンを外に連れ出すように言い、二人は逃げるようにその場を離れます。
二人が消えたのを見届けると、二人はむくっと起きだして「お疲れ様ー!」と、大成功!これでもかというくらい完璧な仕掛けでした。
ロネガンに復讐し、大金も手に入れ、さらにロネガンからもスナイダーからも追われる心配のなくなったフッカー。ゴンドーフ、凄すぎます!ゴンドーフ様様です!もちろん、フッカーは一生ついていくと心に決めたことでしょう(笑)
CGを使うわけでもなく、映画はもちろん詐欺の仕掛けもすべて手作り、製作者たちのアイデアだけで作ったものだけに心から拍手を贈りたいと思える映画でした。