原題:Tinker Tailor Soldier Spy
その2の続きです。
ピーター・ギラムの画像が多いですが主役はジョージ・スマイリーです。(笑)
以下ネタバレを含みますのでご注意ください。
ギラムが持ち帰った書類でブタペストで殺されたと思われていたジム・プリドーの偽名エリスに死んだとされた
2か月後サーカスから1000ポンド支払われていたことが、判明。
彼は生きていました。生きてひそかに帰国し学校で教師をしていたのでした。
スマイリーが帰宅するといつもドアに挟んでいる木片が落ちていました。
サーカスをやめても常に木片を挟んで外出するのはスパイの性なんでしょうか。
侵入していたのはリッキー・ターでした。彼はサーカスから命を狙われている事を説明し女を救い出してほしいと頼みます。
ここからターの回想が始まります。
リッキーはギラムの命令でイスタンブールでソ連の使節団員「ボリス」に接触しようとしますが、彼を尾行しているうちに
彼は何の役にも立ちそうにない男だったのでギラムに「取引中止」と連絡して帰国する予定でした。
ちなみに連絡はテレックス?のようなものを使って数字を打っていくんです。暗号なんですね。
だけどボリスの内縁の妻「イリーナ」に恋をしてしまいます。イリーナとデートしていたある日突然彼女が
自分の持っている情報を条件に西側に亡命させてほしい。すぐにあなたの上司に伝えてと言います。
リッキーは本部に「サーカスにとって重要な情報」そして「二重スパイがいるかもしれない」と伝えてしまいました。
ちょっと目立ちたかったと本人言ってますが、二重スパイがいるかもしれないサーカス本部に「二重スパイがいるよ」と、
報告してしまったためにイリーナはソ連側に捕まってしまい、リッキーも追われてしまうことになります。
イリーナさん。めっちゃ美人です。
「イリーナを愛しているんです。救ってください」スマイリーに懇願するリッキー。
スマイリーはギラムにターが暗号を送った1973年11月の保安課の記録を盗んでね、と命令します。
「ただし君が捕まっても助けることはできないし私の名前も出すなよ」
それは危険が伴う任務だという事を示唆しているようでしたが、それでもギラムは引き受けます。
ここは好きな場面のひとつです。
一見やさしそうなスマイリーですが実は冷徹なスパイなんだという事、
そして自分のケツは自分で拭くのが鉄則なのが(他に例えはないのか?)この世界なんですね。
またしても緊張するギラム君ですが今回はちゃんと策を練った模様。
入口で鞄を預け種類保管室に行き目的の記録を見つけたところで車の修理工を装ったメンデル警部から電話がはいり
保険会社の電話番号を知りたいと言いギラム君が鞄を持ってきてもらい番号の書いたメモを取り出す振りをして
鞄の中に記録があるノートをしまいます。
この時修理工場でかかっていた曲が「Mr.Wu's a Window Cleaner Now」という曲で修理工たちがノリノリになっているのが映っています。
ホッとしたのもつかの間、ギラム君はアレリンに呼び出されます。
部屋に入ると幹部が勢ぞろいしていました。
「リッキー・ターとは最近会ってるか?」アレリンの質問に、
「毎日お茶してますよ」と笑顔で冗談を言うギラム君ですがちょっとそのジョークはタイミング悪すぎです。KYです。
あれ?でもちょっと空気おかしい?と気づいた時にはちょっと遅かったです。
「リッキー・ターが脱出用のパスポートで帰国しているんだ。何を企んでいるんだ?お前も逮捕するぞ。」
さんざん脅かされるギラム君。だけどスマイリーからリッキーの事は知らされていないので、ここは堂々と
「知らないし、疑われるのは迷惑だ!」と反論します。
この時のためにギラム君に何も知らせなかったスマイリーは本当に老獪なスパイです。
話しはちょっと逸れますがギラム君のスーツがいつもステキなんですよね。
特にネクタイとチーフはベネディクトの瞳の色に合わせているのかいつもキレイなブルーで。
閑話休題。
帰り際にミスターウーを歌いながらすれ違うブランド。
その歌は修理工場でかかっていた事に気づいたギラム君は電話が盗聴されていた事を知ります。
ブランドは盗聴している事を知らせる事によって「監視してるからな」と脅しています。
サーカスを出たギラム君はスマイリーの元へ急ぎますが、スマイリーの家に行くとちゃっかりリッキー・ターがいたので
取るものもとりあえず、一直線にリッキーに向かって行きます。
「お前のせいで俺は疑われたんだ!」
スマイリーは冷静に制止し、リッキーの置かれている立場を説明します。
そして11月20日の記録を見ると切り取られたあとがありました。その日付はリッキーがもぐらがいることを打電した日でした。
ホテルに戻ってきたギラム君はスマイリーに「少し休みたい」と言います。命がけで書類を盗みだしたり脅されたり、
しかもいくらギラム君本人の身も守るためとはいえリッキーの事も知らせてくれないし。
「もう僕は疲れましたよ、ジョージ」と心の中で言ったに違いありません。
そんなギラム君を察してか、スマイリーは部屋まで引っ張っていきます。
何だか浮気場面をフライデーされちゃったような画像になってしまった。
カーラとの出会いをギラムに話し始めるスマイリー。ここから回想になります。
1955年フルシチョフ体制のもと世界中のKGBが大バーゲンに出されることになり、
スマイリーは彼らを西側に連れていく仕事をしていました。
カーラも国外で活動をしアメリカに逮捕されソ連に送還される途中でスマイリーと会います。
ソ連に帰れば処刑は確実。スマイリーはカーラを説得しますが結局ソ連に帰ることを選びます。
でも今でもKGBにいてしかももぐらの黒幕なんだから処刑を免れたって事でしょうか。
なぜ処刑されなかったのか、
映画の中では明確にされていませんので想像するしかないのですが、もしかしたら原作には書いてあるのかもしれません。
回想シーンですがカーラは出てきません。スマイリーが向かい側にカーラがいるように振舞いながら話し続けます。
一人芝居にも関わらず飽きさせる事無く話し続けるゲイリー・オールドマンの凄さを感じる場面でした。
それをじっと聞き入るギラム君。
最後にスマイリーは「君は今日から監視される。整理するべきことはやっておけ」とギラム君に言います。
ギラム君は自宅で待っている恋人のリチャードに(!)別れを告げます。
「好きな人がいるんならそう言ってくれ。理解するから」
リチャードの言葉に何も言えないギラム君はリチャードが出て行ったあとひとり泣きます。
リチャードさんがおっさんだったので最初はびっくりしましたが、
この映画のスクリプトなどを翻訳してくださってるのを読んだりすると、もっと沢山この二人の場面があったようでね。
やさしいリチャードさんとか人目を警戒しながらもこの幸せを守ろうとするギラム君とか、私生活があったようです。
カットされたのか撮影されなかったのかわかりませんが、上のシーンだけだと何だかちょっといろいろと説得力ないと思うわ。
その4に続きます。
その2の続きです。
ピーター・ギラムの画像が多いですが主役はジョージ・スマイリーです。(笑)
以下ネタバレを含みますのでご注意ください。
ギラムが持ち帰った書類でブタペストで殺されたと思われていたジム・プリドーの偽名エリスに死んだとされた
2か月後サーカスから1000ポンド支払われていたことが、判明。
彼は生きていました。生きてひそかに帰国し学校で教師をしていたのでした。
スマイリーが帰宅するといつもドアに挟んでいる木片が落ちていました。
サーカスをやめても常に木片を挟んで外出するのはスパイの性なんでしょうか。
侵入していたのはリッキー・ターでした。彼はサーカスから命を狙われている事を説明し女を救い出してほしいと頼みます。
ここからターの回想が始まります。
リッキーはギラムの命令でイスタンブールでソ連の使節団員「ボリス」に接触しようとしますが、彼を尾行しているうちに
彼は何の役にも立ちそうにない男だったのでギラムに「取引中止」と連絡して帰国する予定でした。
ちなみに連絡はテレックス?のようなものを使って数字を打っていくんです。暗号なんですね。
だけどボリスの内縁の妻「イリーナ」に恋をしてしまいます。イリーナとデートしていたある日突然彼女が
自分の持っている情報を条件に西側に亡命させてほしい。すぐにあなたの上司に伝えてと言います。
リッキーは本部に「サーカスにとって重要な情報」そして「二重スパイがいるかもしれない」と伝えてしまいました。
ちょっと目立ちたかったと本人言ってますが、二重スパイがいるかもしれないサーカス本部に「二重スパイがいるよ」と、
報告してしまったためにイリーナはソ連側に捕まってしまい、リッキーも追われてしまうことになります。
イリーナさん。めっちゃ美人です。
「イリーナを愛しているんです。救ってください」スマイリーに懇願するリッキー。
スマイリーはギラムにターが暗号を送った1973年11月の保安課の記録を盗んでね、と命令します。
「ただし君が捕まっても助けることはできないし私の名前も出すなよ」
それは危険が伴う任務だという事を示唆しているようでしたが、それでもギラムは引き受けます。
ここは好きな場面のひとつです。
一見やさしそうなスマイリーですが実は冷徹なスパイなんだという事、
そして自分のケツは自分で拭くのが鉄則なのが(他に例えはないのか?)この世界なんですね。
またしても緊張するギラム君ですが今回はちゃんと策を練った模様。
入口で鞄を預け種類保管室に行き目的の記録を見つけたところで車の修理工を装ったメンデル警部から電話がはいり
保険会社の電話番号を知りたいと言いギラム君が鞄を持ってきてもらい番号の書いたメモを取り出す振りをして
鞄の中に記録があるノートをしまいます。
この時修理工場でかかっていた曲が「Mr.Wu's a Window Cleaner Now」という曲で修理工たちがノリノリになっているのが映っています。
ホッとしたのもつかの間、ギラム君はアレリンに呼び出されます。
部屋に入ると幹部が勢ぞろいしていました。
「リッキー・ターとは最近会ってるか?」アレリンの質問に、
「毎日お茶してますよ」と笑顔で冗談を言うギラム君ですがちょっとそのジョークはタイミング悪すぎです。KYです。
あれ?でもちょっと空気おかしい?と気づいた時にはちょっと遅かったです。
「リッキー・ターが脱出用のパスポートで帰国しているんだ。何を企んでいるんだ?お前も逮捕するぞ。」
さんざん脅かされるギラム君。だけどスマイリーからリッキーの事は知らされていないので、ここは堂々と
「知らないし、疑われるのは迷惑だ!」と反論します。
この時のためにギラム君に何も知らせなかったスマイリーは本当に老獪なスパイです。
話しはちょっと逸れますがギラム君のスーツがいつもステキなんですよね。
特にネクタイとチーフはベネディクトの瞳の色に合わせているのかいつもキレイなブルーで。
閑話休題。
帰り際にミスターウーを歌いながらすれ違うブランド。
その歌は修理工場でかかっていた事に気づいたギラム君は電話が盗聴されていた事を知ります。
ブランドは盗聴している事を知らせる事によって「監視してるからな」と脅しています。
サーカスを出たギラム君はスマイリーの元へ急ぎますが、スマイリーの家に行くとちゃっかりリッキー・ターがいたので
取るものもとりあえず、一直線にリッキーに向かって行きます。
「お前のせいで俺は疑われたんだ!」
スマイリーは冷静に制止し、リッキーの置かれている立場を説明します。
そして11月20日の記録を見ると切り取られたあとがありました。その日付はリッキーがもぐらがいることを打電した日でした。
ホテルに戻ってきたギラム君はスマイリーに「少し休みたい」と言います。命がけで書類を盗みだしたり脅されたり、
しかもいくらギラム君本人の身も守るためとはいえリッキーの事も知らせてくれないし。
「もう僕は疲れましたよ、ジョージ」と心の中で言ったに違いありません。
そんなギラム君を察してか、スマイリーは部屋まで引っ張っていきます。
何だか浮気場面をフライデーされちゃったような画像になってしまった。
カーラとの出会いをギラムに話し始めるスマイリー。ここから回想になります。
1955年フルシチョフ体制のもと世界中のKGBが大バーゲンに出されることになり、
スマイリーは彼らを西側に連れていく仕事をしていました。
カーラも国外で活動をしアメリカに逮捕されソ連に送還される途中でスマイリーと会います。
ソ連に帰れば処刑は確実。スマイリーはカーラを説得しますが結局ソ連に帰ることを選びます。
でも今でもKGBにいてしかももぐらの黒幕なんだから処刑を免れたって事でしょうか。
なぜ処刑されなかったのか、
映画の中では明確にされていませんので想像するしかないのですが、もしかしたら原作には書いてあるのかもしれません。
回想シーンですがカーラは出てきません。スマイリーが向かい側にカーラがいるように振舞いながら話し続けます。
一人芝居にも関わらず飽きさせる事無く話し続けるゲイリー・オールドマンの凄さを感じる場面でした。
それをじっと聞き入るギラム君。
最後にスマイリーは「君は今日から監視される。整理するべきことはやっておけ」とギラム君に言います。
ギラム君は自宅で待っている恋人のリチャードに(!)別れを告げます。
「好きな人がいるんならそう言ってくれ。理解するから」
リチャードの言葉に何も言えないギラム君はリチャードが出て行ったあとひとり泣きます。
リチャードさんがおっさんだったので最初はびっくりしましたが、
この映画のスクリプトなどを翻訳してくださってるのを読んだりすると、もっと沢山この二人の場面があったようでね。
やさしいリチャードさんとか人目を警戒しながらもこの幸せを守ろうとするギラム君とか、私生活があったようです。
カットされたのか撮影されなかったのかわかりませんが、上のシーンだけだと何だかちょっといろいろと説得力ないと思うわ。
その4に続きます。