The Child in Time
Director: Julian Farino
Writers: Stephen Butchard (adaptation), Ian McEwan (based on the novel by)
Previous → The Child in Time その13
Next → The Child in Time その15
外でランチを食べているスティーヴン。
今日はレイチェルと一緒です。
ふたりはチェロとピアノの演奏を聴いています。
演奏に何かを思うスティーヴン。
(何を演奏しているのか調べましたがわかりませんでした。
原作にはジュリーが立ち直るきっかえだったのがシューベルトの弦楽五重奏曲ハ長調 D956 第2楽章
だったのでそれかもしれませんが・・・・)
そして川のほとりを歩くふたり。
R:本屋に行くと自分の本をこっそりチェックしてるの?
S:そうだよ、いつもやってる。
R:あなたが?
S:もちろん。自分の本が隠れていたらよく見える位置に動かしてライバルの本を隠すんだ。
爆笑するレイチェル。
S:いつから教師を?
・・・これはもう聞いたっけね。すまない。
R:ええ。答えは・・・もうずっとかなり前からよ。
S:ごめん。
R:教師は私に向いていたの。
数年前に、Head of Department (学科長?)に就任する失敗をしたけれど。
S:失敗?
R:ハードワークなのよ。スタッフは子どもたちよりも気難しいから。
S:それ、わかるよ。
R:ところで、魚になりたい少年はどうしてるの?
今はどのくらい息を止めていられるのかしら。
S:51秒かな。
レイチェルが笑います。
S:なんで笑う?
R:現実的な数字ね。
S:本当だからだよ。前回のバスタイムで彼は51秒息を止めてたんだ。
R:読むのが楽しみ。
S:書き終えることができたらね。
R:できるわよ。
S:だといいけど。
レイチェルは時計を見ます。
R:そろそろ電車の時間ね。楽しかったわ。
S:僕も楽しかった。送るよ。
R:わかるから大丈夫。次のミーティングで会えるわよね。
S:Yes.
R:Bye.
S:Bye.
レイチェルを見送るスティーヴン。
場面は変わりスティーヴンの自宅。
バスタブに沈んで息を止めているスティーヴン。
スティーヴンは小説の文を打ち込んでいます。
「君の名前は?」
赤いTシャツを着た巻き毛の少年が言いました。
「魚だよ」魚が言います。
少年は「かっこいい!」と言いました。「どうして魚なの?何かの省略なの?」
「忘れた。」と魚。「すべて忘れてしまった。」
「目覚めるごとに生まれ変わっているみたいなんだ!」
もちろん彼は大うそをついていました。
でも真実であってほしかったのです。
魚にはそれほどまでに忘れてしまいたい多くの記憶がありました。良い思い出さえも。
続けてスティーヴンは声に出しながら打ちます。
「なんて屈折してるんだ。」
中年にさしかかった男が言いました。
木登りには適さない靴をはいていたので木に登らなかった男。
目の前には遊んでいるケイトがいました。
ケイトが話します。
「仕事してるの?」
スティーヴンは微笑んで答えます。
「働ているように見える?」
首を横に振るケイト。
次の瞬間には消えていました。
S:「君の事はすべて覚えていたい。」
ノートPCを閉じるスティーヴン。
S:Everything.
続きます。
ここからやっとラストに向かって動き始めると思います。
Director: Julian Farino
Writers: Stephen Butchard (adaptation), Ian McEwan (based on the novel by)
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外でランチを食べているスティーヴン。
今日はレイチェルと一緒です。
ふたりはチェロとピアノの演奏を聴いています。
演奏に何かを思うスティーヴン。
(何を演奏しているのか調べましたがわかりませんでした。
原作にはジュリーが立ち直るきっかえだったのがシューベルトの弦楽五重奏曲ハ長調 D956 第2楽章
だったのでそれかもしれませんが・・・・)
そして川のほとりを歩くふたり。
R:本屋に行くと自分の本をこっそりチェックしてるの?
S:そうだよ、いつもやってる。
R:あなたが?
S:もちろん。自分の本が隠れていたらよく見える位置に動かしてライバルの本を隠すんだ。
爆笑するレイチェル。
S:いつから教師を?
・・・これはもう聞いたっけね。すまない。
R:ええ。答えは・・・もうずっとかなり前からよ。
S:ごめん。
R:教師は私に向いていたの。
数年前に、Head of Department (学科長?)に就任する失敗をしたけれど。
S:失敗?
R:ハードワークなのよ。スタッフは子どもたちよりも気難しいから。
S:それ、わかるよ。
R:ところで、魚になりたい少年はどうしてるの?
今はどのくらい息を止めていられるのかしら。
S:51秒かな。
レイチェルが笑います。
S:なんで笑う?
R:現実的な数字ね。
S:本当だからだよ。前回のバスタイムで彼は51秒息を止めてたんだ。
R:読むのが楽しみ。
S:書き終えることができたらね。
R:できるわよ。
S:だといいけど。
レイチェルは時計を見ます。
R:そろそろ電車の時間ね。楽しかったわ。
S:僕も楽しかった。送るよ。
R:わかるから大丈夫。次のミーティングで会えるわよね。
S:Yes.
R:Bye.
S:Bye.
レイチェルを見送るスティーヴン。
場面は変わりスティーヴンの自宅。
バスタブに沈んで息を止めているスティーヴン。
スティーヴンは小説の文を打ち込んでいます。
「君の名前は?」
赤いTシャツを着た巻き毛の少年が言いました。
「魚だよ」魚が言います。
少年は「かっこいい!」と言いました。「どうして魚なの?何かの省略なの?」
「忘れた。」と魚。「すべて忘れてしまった。」
「目覚めるごとに生まれ変わっているみたいなんだ!」
もちろん彼は大うそをついていました。
でも真実であってほしかったのです。
魚にはそれほどまでに忘れてしまいたい多くの記憶がありました。良い思い出さえも。
続けてスティーヴンは声に出しながら打ちます。
「なんて屈折してるんだ。」
中年にさしかかった男が言いました。
木登りには適さない靴をはいていたので木に登らなかった男。
目の前には遊んでいるケイトがいました。
ケイトが話します。
「仕事してるの?」
スティーヴンは微笑んで答えます。
「働ているように見える?」
首を横に振るケイト。
次の瞬間には消えていました。
S:「君の事はすべて覚えていたい。」
ノートPCを閉じるスティーヴン。
S:Everything.
続きます。
ここからやっとラストに向かって動き始めると思います。