英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

「政治の安定か混迷か」って

2019-07-05 19:21:53 | 時事
昨日(7月4日)の『ニュース7』での一幕。

今回の選挙は、≪何を問う選挙か?≫という問いに
安倍総理は、「政治の安定か混迷か」と書いたフリップボードを持って、説明を次のようにつづけた。


「12年前の参議院選挙、我が党は参議院選挙で惨敗をし、そして、国会がねじれて、毎年コロコロ総理大臣が替わる……そういう時代を迎えました。
 民主党政権の下、決められない政治、連鎖倒産という言葉が日本全体が覆っていて、どんなに頑張ってもなかなか就職が出来ない。中小企業、小規模事業者が今より4割も多く倒産していました。国際政治の場においても日本は存在感を失った。
 参議院選挙…政権選択の選挙ではないけれども、政治の安定に直結します。あの時代に後戻りさせるわけにはいけません。政治の安定の下に強い経済、そして、安心できる社会保障制度を構築をし、少子高齢化に立ち向かっていく。新しい日本の未来を切り開いていきたい。そして、厳しい国際情勢の中、強い外交力を持って、安定した政治の下、国益をしっかり守っていきます」



 まあ、確かに≪何を問う選挙か?≫という問いなので、自民党や安倍総理の政治理念や政策を掲げる必要はない。
 しかし、このフリップの言葉やそれに続く説明からは、≪安定多数の議席を獲得≫して、≪総理のやりたい政策を推し進めていきたい≫という気持ちが見えて仕方がない。
 12年前の参議院選挙の大敗によるねじれ国会やその後の民主党政権下の混迷を想起させ、≪ああなってしまうのが嫌なら、自民党に安定的な政権を委ねなさい≫と言っているように聞こえる。


 ≪どの政党に政権を委ねるか?≫を決めるのが選挙の意義のひとつであるのは否定しない。
 しかし、各政党が示した政策・選挙公約・マニュフェストを吟味し、国民が求める政策を明らかにするのも選挙の大きな意義である。

(ちなみに総務省のホームページには
「選挙は、私たち国民が政治に参加し、主権者としてその意思を政治に反映させることのできる最も重要かつ基本的な機会です」
と表記されている)


 しかし、安倍総理には、国民の声や求める政策に耳を傾ける意思が感じられない。
 自民党の議員が「国会議員は選挙に勝つのが仕事だ」と言うのをよく耳にする。……“政治家”ではなく政治屋”“選挙屋”である国会議員……

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする