英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

驚きの正味時間 『赤い霊柩車18 ~危険な落とし穴~』

2019-11-29 19:46:34 | ドラマ・映画
 妻が好きな『赤い霊柩車シリーズ』。
 再放送をしていたので録画して、ブルーレイディスクにダビングした。その際、CMをカットした結果……録画時間が1時間22分26秒になってしまった。再放送の番組枠は1時間52分でその内の29分30秒がCMだった。
 この1時間52分というのは、通常の2時間番組(1時間52分~1時間56分)と考えてよい。ちなみに、本放送(1993年10月)の放送枠は1時間50分だった。2時間番組でのドラマの正味時間は1時間34分のモノが多く、1時間30分~1時間32分のモノも多い。稀に、1時間29分というモノもあったが、1時間22分というのは記憶にない。
 なにせ、4分の1以上がCM。
 もしかしたら、私がチャプターを切り間違えるというような編集ミスをしたのかもししれない。もしかしたら、この再放送枠のCM契約の時間がそういう約束で、本編をカットしたのかもしれない。『赤い霊柩車』シリーズがそういう正味時間だったのかもしれない。……ちょっとした謎だ。
 過去に録画したモノを探して、正味時間を調べるという手もあるが、そこまでする気は起きない。
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相棒 season18 第7話「ご縁」

2019-11-28 19:53:49 | ドラマ・映画
 最愛の娘を病気で失い、その後、世の中の理不尽な仕打ち(詐欺)にあった津田-本名:秋山(河西健司)。彼は、その悲しみや怒りから、アポ電強盗グループに被害者の情報を漏らしていた。
 犯罪に手を貸してしまった津田の心情を理解し、“終わらせる”行為(警察のおとり捜査への協力)をさせ、今後の津田の人生の道筋を示した右京。

………右京の優しさの一面が見られたエピソードだった(ただし、津田を諭す右京の論理には納得のいかない点があった。【後述します】)
 また、婚活パーティーに潜入する右京の巧みさ、もてあそばれているとしか思えない青木(浅利陽介)への扱いと青木の反応、青木の婚活デートの相手の女性2人のユニークな態度、直接関係はなかったが伊丹の不機嫌・機嫌の陰→陽など、面白かった。


《アポ電強盗グループとその捜査、逮捕について》
・“ハングレ集団”だったので、逮捕してみるとチャチな一味だった
・電話の弁護士や刑事の声も若くて、どこか拙い口調だった(演出の芸の細かさとも言える)
・おとり捜査の舞台となった中園邸で待機していた刑事たち、人数多すぎ
・逃走したワンボックスカーから男が降りて、公園で他の男に渡す(受け渡し現場から少し離れたところで警察が確保)。現金を受け取った男は強盗団のアジトに帰還(ワンボックスカーもすでに帰還)……この逃走リレーに意味はあるのか?
・アジトに刑事たちが踏み込み、全員御用
・捜査初期の段階で・防犯カメラに不審な車のナンバーが捉えられているので、辿れそうなものだが


《右京の思いやり》
「人が犯罪に陥る要因の一つは“孤独”だと考えられています。家族を失ったあなたは、確かに孤独でした。
 ですが、あなたには、家族を支え、奥さんとそしてのぞみさんと過ごした幸せな時間があります。
 そういう人間には、たとえ罪を犯したとしても、どこかに“良心”が潜んでいるものです」
「あなたの中には、“詐欺に対する怒り”があるはずです。ですから必ず、協力に応じてくれると信じていました」


  ~のぞみさんを失ってから還付金詐欺にあった経緯を語る~

「妻も娘も仕事も奪われて、それでも何とか踏ん張って生きてきたのに……あいつら(詐欺の一味)、根こそぎ奪っていきやがった。
 仕事も辞めちまおう。のたれ死んでもいい……生きていたって辛い事ばかりだ」

アポ電強盗にあった君枝(山口美也子)のことを
「それでも、まだ、家族も金もあるんだろう。……不公平だ」と、吐き捨てるように言う

「あなたは、家族を守るために必死で働き、そしてその家族を失い、追い詰められて、過ちを犯してしまいました。それは決して許されれることではありません。
 ですが、我々は、“一生懸命汗水流して生きていた人生を、あなたに捨ててほしくはない”と思っています。
 確かに、世の中は不公平かもしれません。ですが、それを乗り越えることが出来れば、不公平ではありませんからね」


「なあ、小っちゃくてもいいから、かみさんやのぞみの為に墓を建ててやりたいって、ずっと思っていた。出てからでも、遅くないかな?」
「決して遅くはないと思いますよ」(冠城)
「ええ」(右京)


 アポ電強盗を一網打尽にする手助けをさせることで、秋山の心に“けじめ”と“立ち直りのきっかけ”を与えた。さらに、その協力という行為は罪の軽減も見込まれる。
 そんな右京の優しさ、そして、俳優・河西さんの心に迫った演技………非常にいいシーンだった。


 しかし、「確かに、世の中は不公平かもしれません。ですが、それを乗り越えることが出来れば、不公平ではありませんからね」という台詞には納得がいかない。
 理不尽な不公平さを乗り越えるのは生半可なことではない。それが出来れば苦労はない!
 それに、乗り越えたとしても、「不公平ではありませんからね」という訳にはならないと思うのだが……

 それと、秋山が最愛の娘をアポ電強盗の為の情報収集に利用するとは思えないが、娘の婚活をしていることで、娘が生きていると錯覚したかったのかもしれない




《その他、いろいろ面白かった》
・「悪い人ではないんですが、そういうことでした」……冠城による被害者の息子の調査(看護師たちへの聞き込み)
 ……「院長に期待されている」→「多分、名前も覚えられてないよねぇ」、「看護師たちから慕われている」→「ない、ない、な~い」
・右京の年男くん評
 ……「大義よりも利益で動くタイプ」「休日も一日中、家に引きこもってチェスの腕を磨いている」 
・デート料の20万円(計40万円)は誰が支払ったのか?
・右京に褒められて、非常に嬉しそうな参事官
・参事官は「勝手に捜査するとは何事かぁ!」と怒鳴ったが、刑事部長の言葉らしい。参事官本人は、特命係を評価している様子。
・君江に婚活で迫られる右京


第1話第2話第3話第4話第5話第6話


【ストーリー】番組サイトより
特命係が婚活パーティーへ潜入捜査!!
アポ電強盗を繰り返す特殊詐欺グループ壊滅作戦の行方は!?


 伊丹(川原和久)が婚活デートに臨もうとした矢先、アポ電強盗が発生し、捜査への合流を余儀なくされる。
 被害者は、医師の息子を持つ大井川君枝(山口美也子)で、傷害トラブルの示談金が必要という電話を受けた直後、3人組の男が押し入ってきて2000万円もの現金を奪われたという。多発する特殊詐欺に対し、中園参事官(小野了)の指揮のもと捜査一課・組対5課など課の垣根を超えた大捜査網がひかれる。
 そんな中、右京(水谷豊)は君枝が息子の結婚相手を探すために参加していた“代理婚活パーティー”から大井川家の情報が特殊詐欺犯に流れたのではないかと推理。被害者に事情を尋ねると、これまで連絡先を交換した相手は2人だけとのこと。調べると、問題の2人は阿久津貴子(松井紀美江)という女性と、津田保(河西健司)という男性で、右京と亘(反町隆史)は、どちらかが情報を流しているのではないかと疑う。
 その後、疑惑の2人が同時に参加する代理婚活パーティーがあることを摑んだ右京は、青木(浅利陽介)の“親代わり”として参加。スタッフとして会場に紛れ込んだ亘と共に、2人の動向を探るが…!?

婚活パーティーで情報漏洩の容疑者を探れ!
捜査のさなか、中園参事官にも悪の手が…!?
警視庁の面々が一丸となり現代の悪を追い詰める!


ゲスト:河西健司 山口美也子 松井紀美江

脚本:斉藤陽子
監督:片山修
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相棒 season18 第6話「右京の目」

2019-11-26 22:44:10 | ドラマ・映画
ふだん、どれだけ膨大な情報を目から得ているのか、痛感しました。
 街を歩いていても、駅を利用しても、知覚障害の方たちがどれだけ苦労されているか、身を持って体感しました」

言っていた右京だが、他の感覚(聴覚や嗅覚)と周囲の者を利用して視覚の欠如を補っていた

・呼吸の乱れで動揺を察知
・甘い臭いでアクリロンニトリル(毒性のある薬品)と推察
・整髪料の匂いで、刑事部長と参事官が部屋にいることを感知
・青木(浅利陽介)をこき使う(いつもと同じか)
・捜一コンビに指示(いつも利用しているが、今回ははっきり内容も依頼)
・音声認識ガイド“バディ”を活用……最初は苦戦していたが、新相棒か?
・足音を聞き分ける……和江(山本道子)が聞いた独特の足音(現場から逃げる時に飛び降りて、足を痛めたと推理
  容疑者の不動産会社の支店長は普通の足音
・杖の活用……目の不自由な少女との交流により「杖で床を叩く音の反響で、部屋の広さや人の気配を察知できる」と教えられた
・機転……ビーズ製のマスコット人形を解いてビーズを床にばら撒き、それを踏む音で相手の動きを察知

視覚を一時的に失った右京だが、機転や推理・洞察力でカバーしていく逞しさや、そんな右京に対する周囲の反応など、面白かった。
 刑事部長や参事官は、右京を現場から遠ざけようとしたが(“暇か課長”の洞察)、まあ、右京の困っている様を見たかったのだろう。
 目が見えないのに紅茶を入れようとして、失敗(笑)……被害者・青木


 しかし、事件自体は面白くなかった。疑問点も多い。
・生活保護の受給を搾取(不動産の営業、マンションの管理者、役所の生活保護の担当者がグル)というのは、どこかで見たようなカラクリ(『相棒』ではないかもしれない)
 《逃走の際、足を痛めて、足を引きずる特徴で犯人を特定》というのも、どこかで見たような…
・最初の殺害計画は成功する可能性は低そう

 和江に室内の物音で怪しまれ、その後、特命係が来るまでも少々時間が掛かっていたはず。標的の森田はどこにいたのか?
 呼び出された部屋で催涙スプレー騒動があったのに、その夜、まんまとトラップに引っ掛かってしまったので、右京が催涙ガスを浴びた時には、近くにいなかったと考えられる……というか、遅れてアパートに行ったのなら、騒動を知り得たはずなので、まったく、行く気がなかったとしか…
 そもそも、日中のあの付近は、人目に付きそう。
・右京の催涙ガスの浴び方は、まるで、バラエティの粉末ガスをわざと浴びた時のような無理やり感があった。
・右京が部屋に入ってからすぐ逃げたのだから、和江がアパートの外で逃げる足音を聞くのは無理がある
・隠しカメラで多数の部屋を監視するのは大変そうだ
・動画サイト『宝探しゲーム』で死体発見(凄い偶然)、思い切り“不法侵入の実況中継”
・暗闇の中で、聴覚と機転で犯人を捕らえたが、杖で床を叩くと、相手にも自分の居場所を知らせてしまうのでは……



視覚を失った右京ストーリーを展開させるために、《催涙スプレーを浴びる右京》、《目の不自由な少女との交流》など、強引なエピソードに思える
 

第1話第2話第3話第4話第5話


【ストーリー】番組サイトより
犯人の罠に落ちた右京が失明!?
殺人事件との奇妙な符合とは…


 右京(水谷豊)は、清掃員として働く顔馴染みの和江(山本道子)に頼まれ、亘(反町隆史)と共に古いアパートの一室を訪れる。空室のはずなのに不審な物音がするので、中を調べてほしいという。すると、部屋には訪問者を陥れる罠が仕掛けられており、和江をかばった右京は、目に大怪我を負ってしまう。
 その場に居合わせた区役所のケースワーカー・友里(佐藤寛子)の助けを借り、病院に運び込まれた右京。視力が戻るまで時間を要するとの診断を受けるが、翌日には特命係に姿を見せる。そんな中、あるマンションの建設予定地で男性の遺体が発見される。
 被害者は、不動産会社の営業。右京は、罠が仕掛けられていた古アパートも、遺体発見現場も同社が関連していることに気づき、疑惑を抱く。一方、右京の怪我に責任を感じた和江は、勤め先の上司・真山(山崎一)をともない改めて謝罪。その際、逃げ去る人物の妙な足音を聞いたという新証言をもたらすが…!?

やがて繋がっていく不可解な罠と殺人事件
背景には想像を超える現代の落とし穴が…!?
視力を奪われた右京の名推理が冴える!


ゲスト:山崎一 佐藤寛子 山本道子

脚本:根本ノンジ
監督:橋本一
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織田信成氏のモラハラ騒動

2019-11-23 17:50:02 | 時事
プロスケーターの織田信成氏が2019年11月18日、関西大学アイススケート部の監督だった2017年2月~2019年9月に同部の浜田美恵コーチからモラルハラスメントを受けたとして1100万円の損害賠償を求めて提訴した。

 これより少し前、織田氏が関西大学の監督を辞任し、その理由が「多忙によるもの」ではなく、「濱田美恵コーチのモラルハラスメントによるもの」と訂正、告知していた。
 で、この報道を聞いた時、《ふ~ん、そんなひどいモラハラだったんだ》と思い、しばらく、会見を観ていたが……

 織田氏が質問を受ける場になり、その中である記者が
「資料などを拝見していると、ハラスメントの内容が無視しただとか、陰口をいわれただとかいうのがあるんですけれど、我々普通の感覚でその資料を読むと“それだけのこと?”っていうように感じてしまう人もいると思うんですけど。
 具体的に例えば人格を否定されるようなことをいわれたとか、決定的な何かがあったんでしょうか?」


という質問があった。

 これに対し、
・ハラスメントを受けた側の苦痛を「その程度」というのは酷い
・無視や悪口もハラスメントである。その発言がまさにモラハラ

 というような被害者の気持ちを思いやらない言葉だと、その記者へのバッシングが飛び交ったようだ。
 確かに、ハラスメント被害者の心情を考えることは大切なことではあるが、この記者の質問は「“それだけのこと?”っていうように感じてしまう人もいる」と言っており、その点では客観的な質問である(記者自身も“その程度で”という気持ちはあったのかもしれない)。

 まあ、それはともかく、実は私も“その程度で”と思ってしまった。(理由(弁明)は後述するので、石を投げないでください)


 まず、織田氏と濱田コーチの対立(行き違い)の原因となった織田氏の指導方針であるが
①部員に学業不振のものが多いので、学業を優先(具体的には、練習時間を講義のある昼間ではなく夜間に行う)
②“スピードを伴う本格的な練習は、“リンク内に3人以内”を遵守(衝突の危険を回避)。浜田コーチは同時に5人リンクに入れるので、止めるように要望

 織田氏の方針は正しいように思う
 ①については織田氏が監督就任直後に大学側から部員の学業不振の注意を受けたらしい。
 2007年の大学設置基準の改正により、昔のように“スポーツの成績さえ上げていればよい”というご時世ではなくなってきているようだ。濱田コーチはこういう事情をよく把握していないと思われ(大学側に学業不振の注意を受けた時は濱田コーチも同行していたはずだが)、あくまで大会実績優先と考え、織田氏の提言を聞き入れなかったようだ(②についても)


 この件について、織田信也オフィシャルブログ『氷上のお殿様』において
「今年の1月末、昨今の大学スポーツにおける学業重視の流れのもと、副顧問、本田コーチ、そして濱田コーチ同席のもと、私と顧問から私が作成した資料を配布し、文武両道を目指す練習時間と部則の変更についてご説明させて頂きました。その際、その場にいた全ての方からこの方針についてご了承頂きました。内容は話し合いで変更が加えられ、有意義なものになったと感じております。
お考えを聞く話し合いでしたが、問題視されている様子はなく、ご質問や後日相談して頂くような事もございませんでした」

(詳細は10月4日記事「嫌がらせ・モラハラ行為について」

 邪推ではあるが、織田氏の大学時代も移行期ではあったが、どちらかと言うと“スポーツさえ”という時代だったようで、濱田コーチにすれば「あなたがそれを言う?」と思ったのかもしれない。(あくまで、私の邪推です)

 私が織田氏のアイススケート部の監督就任について気になったことは、織田氏の監督業務の履行状況である。
 クイズ番組などテレビのバラエティ番組でよく顔を見るような気がするし、フィギュアスケートの大会の解説もよくしている。アイススケートショーの出演もしているようだ。
 本人も「シーズン中は(監督業務)は難しいが、オフになれば指導できる」という主旨の言葉を発している。
 シーズン中なら余計指導しないと駄目なのでは?とても、監督としての役目を果たしていたとは思えないのだが。

 それに関連して、「部に指導に行く頻度は、多い時でどのくらいか?」という質問に「……多い時は、週に6度」と遠慮気に応えていた。自信無げだったので、《本当かなあ?》と思ってしまった。

 この件に関しては織田信也オフィシャルブログ『氷上のお殿様』の記事「嫌がらせ・モラハラ行為について」
「引き受けた限りは多忙を理由にしてはいけないと心に決め、芸能活動を調整し、指導にあてられる時間を増やす努力をして参りました」
と記してある。


 それはともかく、織田氏に対する濱田コーチのモラルハラスメントはどうだったのか?
織田氏の会見では要約すると
・挨拶を無視されたり、意見に相違があると激高された
・部活スケジュールの変更を濱田コーチが決め、そのことの連絡がなかった。(その件を問いただしても、謝罪はなかった)


織田氏のブログの「嫌がらせ・モラハラ行為について」では次のように記してある。
 全く目線を合わせず挨拶を無視され、私の見える場所から陰口を叩かれ、私が近くを通ると話すのをやめるような行動が続きました。時々濱田コーチから挨拶されたりなど、理解できない行動もありました。
 「私が好き勝手やっているような嘘の事実が噂となり、私の耳にも入るようになり、ショックを受けました。
 その後もリンク上で突然怒鳴られたり、また違う話し合いの場では意見を否定され続け、私を傷つける言葉も言われました。その場には関西大学関係者の方々が複数人いらっしゃり、ある方は心配して顧問に連絡を下さり、私に報告がありました。この時なぜこのような事をされるのか分からなくて、ただ涙が止まらなくなりました」


 その結果、織田氏は体調を崩してしまったと述べている。(会見では原因不明の発熱が続いたと説明。原因は不明(肉体的・病理的に原因不明))

織田氏ブログの「関西大学アイススケート部監督辞任について」(9月29日記事)で監督を辞任した理由を述べる中で
「辞めた本当の理由は、リンク内で私に対して嫌がらせやモラハラ行為があり、その影響で今年春頃から体調を崩すようになり、辞任するまでの3ヶ月間リンクに行く事が出来なくなった事とそれに対する関西大学の対応が誠意あるものに思えなかったからです」
 と記している。

 会見では、大学側の対応についても不満を述べていた
(詳細は織田氏ブログの「関西大学アイススケート部監督辞任について」(9月29日記事)



 長い割には、分かりにくい説明になってしまった(長いから分かりにくいのかも?)
 私自身、織田氏の状況を十分に把握できていないのかもしれない。

 私の状況把握不足なのか、私の人格に問題があるのかもしれないが、やはり、《“そんなこと”で、モラルハラスメントで1100万円の損害賠償を求めて提訴するの?》と思ってしまう。
 指導者としての経験や技量で引け目を感じるのかもしれないが、織田氏はアイススケート部の監督なのだから、濱田コーチとは対等以上である。いい大人なんだから、対等に渡り合えないのなら監督など引き受けてはいけない。
 激高されたり、無視されたり、勝手にスケジュール変更されて、発熱って、子どもじゃないんだから。
 そもそも、高熱の原因は不明ということで、高熱の原因を濱田コーチの嫌がらせと断定するのは強引さがある。
 スケジュール変更については、部長(学生のキャプテン)やマネージャーを掌握しておけば対応できるはずだ。

 (もちろん、私が知らない深刻な状況があるのかもしれませんが)

 それと、この時期に濱田コーチを提訴することは、フィギュアスケートのイメージダウン、さらに、濱田コーチの指導を受けている現役スケーターの紀平選手、宮原選手、白岩選手にとってもマイナスである。
 今回の織田氏の行動には賛同できない。
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詭弁を通り越して暴論 ~英語の民間試験導入問題~

2019-11-23 12:14:27 | 時事

「やらないですよ、東大はそもそも。これはやはり問題だと思いますよ。
つまりね、これは文部科学省は東大に指導していただきたい。
やるということを前提にして、是非、指導していただきたい」


これは、文部科学省の幹部出席の会合での下村元文部科学相の発言である
【上記の発言、下記の解説はNHK『ニュース7』(11月19日)放送のもの】

英語の民間試験の導入を決めたのは一昨年。
しかし、各大学は民間試験への不安などを理由に、活用方針を明らかにせず、東京大学の判断に注目が集まった。

東大の動き
2018年3月、記者会見で「現時点で入試に用いるのは拙速だ」として活用に消極的な考えを示す
2018年4月27日、「民間試験を入試に活用することを検討する」という声明を出す
2018年9月、「出願資格として活用する」ことを表明

会合は自民党の教育再生実行本部で東大の方針転換の直前の4月13日に行われた。
 党の国会議員、文部科学省の幹部、大学関係者なども出席
 東大 五神学長らは「現時点で入試に用いるのは拙速だ」とした会見の真意を説明に訪れた


発言に関する下村元文部科学相の説明
「国立大学の多くが“導入する”と言っている中で、“導入してもらえるよう働きかけたらいいのではないか”というのは、当たり前の話ではないか。
 文部科学省に任せて一切何も言ってはいけないという指摘があるとすれば、逆に政治的な恣意を感じる。
 すべて役人に任せて役人の言うとおりやればいいというのであれば、与党の意味はなく、そもそも議院内閣制の意味はなくなる」

【以上、19日NHK『ニュース7』】

【以下は、20日NHK『ニュース7』での下村元文部科学相の反論
「東京大学に直接要求したとかいうことではなくて、それを受けて文科省が特に動いたということでもない。
 議員の立場で意見を言うということさえ、学問の自由あるいは大学の自治に抵触する云々ということを言われたら、議論もできなくなるのではないか」




この下村元文部科学相は、問題発言が多く、発言についての説明は詭弁が多い。
今回は、詭弁を通り越してもはや暴論である


まず、19日の下村元文部科学相の説明について
「国立大学の多くが“導入する”と言っている中で」
 会合の段階では、各大学は民間試験への不安などを理由に、活用方針を明らかにしておらず、説明時点で下村氏が事実を誤認している。あるいは事実を歪曲した可能性もある。
「“導入してもらえるよう働きかけたらいいのではないか”というのは、当たり前の話ではないか」
 確かに、《民間試験導入》が政府(自民党)や文科省の方針で、そのように進めようという動きは批判されるべきではない。しかし、会合は大学関係者、それも、東大学長などの当事者の東大関係者がいる前での発言なので、これはもはや意見ではなく、指示や圧力である。

「文部科学省に任せて一切何も言ってはいけないという指摘があるとすれば、逆に政治的な恣意を感じる」
「すべて役人に任せて役人の言うとおりやればいいというのであれば、与党の意味はなく、そもそも議院内閣制の意味はなくなる」

 話を極端にして、正当性を主張している。
 “文部科学省に任せて一切何も言ってはいけないという指摘”とか“すべて役人に任せて役人の言うとおりやればいい”というような、共感を得られそうな表現を用いて、批判の論点を逸らそうとしている。

「与党の意味はなく、そもそも議院内閣制の意味はなくなる」
 話を大きく難しくして論点をずらそうとしている。そもそも、この部分の論理はもはや意味不明(それは狙いか?)

20日の下村元文部科学相の反論について
「東京大学に直接要求したとかいうことではなくて」
 「東大に指導していただきたい」とはっきり言っている。確かに、文科省幹部に対していっているが、東大関係者の前で、しかも会合の中で、発言しているのだから、限りなく“直接要求”に近い
「それを受けて文科省が特に動いたということでもない」
 会合で下村元文部科学相は「指導していただきたい(動け!)」と2回も言っているが…

「議員の立場で意見を言うということさえ、学問の自由あるいは大学の自治に抵触する云々ということを言われたら、議論もできなくなるのではないか」
 意見や方針を述べるのは構わないが、東大と固有の大学名を上げて“指導しろ”と指示するのは、議論の範疇を大きく超えている
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劇的な決着  ~第69期王将戦 挑戦者決定リーグ最終局~

2019-11-21 17:19:47 | 将棋
まさに劇的だった。

 今期の王将リーグが始まる直前(予選勝ち上がり者の三人目を決める佐藤天九段×三浦九段戦が行われる前)に、「最強の王将戦・挑戦者決定リーグ」という記事を書いたが、その最強リーグも一昨日が最終日。
 その記事は、リーグのメンバーが如何に最強かを力説するのがメインで挑戦権争いはあまり言及しなかった。何しろ、最強メンバーなので、誰が挑戦者になっても不思議ではない。まあ、そうではあるが、「豊島名人が本命」としていた。
 ちなみに、広瀬竜王は「有力候補」、藤井七段は「台風の目」としており、大外れではなかった。(と言っても、“有力”とか“台風の目”とか“挑戦者になっても不思議ではない”とか表現を変えての“保険的予想"ではあるが)


 それはともかく、最終局前の状況は、広瀬竜王と藤井七段が4勝1敗でトップ。
 このふたりが最終局で対局するので、4勝2敗の豊島名人(7人リーグなので空き番が生じ、最終局の空き番の豊島名人は、一足早く日程を終了していた)と、3勝2敗の羽生九段には挑戦権の目はない。
 最年少タイトル挑戦、最年少タイトル獲得の記録更新の期待が掛かる藤井七段が、棋界最高位の広瀬竜王と挑戦権を懸けて最終局で激突する最高の展開。(私としては、最終局が藤井-羽生戦か、羽生と藤井が同率で並び、プレーオフが望ましかったが…)


 将棋は意表の相矢倉。先手の藤井七段が▲5六歩を保留しているのがやや異色(第1図)。その後、互いに棒銀模様に進めたが、3、7筋の歩を交換し、互いに4六と6四に角を移動させた(第2図)。“脇システム”風の構えだが、脇システムは歩の交換をせずに角が対峙していたように思うが、矢倉には疎いのでよく分からない。

 その後、藤井七段が歩を駆使して馬とと金を作り、主導権を握ったが(第3図)、

そのと金で香を取りに行ったのが方向を誤ってしまったようで、広瀬竜王の猛攻を浴びてしまった。

 第5図では、互いの玉の安全度が段違い。その上、時間切迫の藤井七段に対し、広瀬竜王は一時間以上残していたので、広瀬竜王の挑戦権獲得は揺るぎないものと見られていたようだ。
 ところが、藤井七段が▲2四歩~▲4一銀以降の揺さぶりに対し、丁寧に応接せずに攻め急いだために怪しげな雰囲気に。

 特に、中合いの△7二歩が問題だったようだ。この中合いは▲7二同飛と取れば先手の玉頭を守っている飛車の利きが逸れ、▲7二馬なら飛車の横利きが遮断されるという巧手に見えるが、△4二金打と堅く指した方が良かったようだ。
 △7二歩に▲5四銀△4二金▲4三金と肉薄されては、形勢は不明か?

 さらに▲4三金に△2二玉とかわしたのも良くなかった(△4三同金と長くなるのを覚悟して指すべきだった)。
 玉をかわすと▲4二金と金をタダで取られるが、詰めろではないので先手玉に詰めろ詰めろで迫れば後手勝ちになるはず……しかし、先手玉は意外と耐久力があった。
 △6六馬(先に△8七歩成の方が優る)▲7七金△8七歩成▲同玉△8六歩▲同飛成と進み△8五香と進む。

 手順に先手の飛車を自陣に引かせ、△8五香が非常に厳しく見え、“後手良し”にさえ思えてしまうが、以下▲6六金△8六香▲7六玉で玉が広くなった。
 ただし、△6四歩がしつこくて、素人目には先手玉は危なそうに見える。後手は飛、金2枚、銀、歩2枚と持駒も豊富だ。

 ここで藤井七段は▲3一角△1二玉▲3二金と詰めろを掛ける。秒を読まれているが、自玉の詰めなしを読み切っているのだろう(と思った)。
 ▲3二金以下、△7九飛▲6七玉△6九飛成。……ここが運命の分かれ道だった。

 指し手の候補は、▲6八歩と▲5七玉。
 どちらも危なそうに見え、大丈夫そうにも思える。ただ、個人的な感覚だが、図の直前、△7九飛の王手に対して▲6七玉とかわしており、さらに△6九飛成の王手に対し、再度(▲5七玉)かわすのは何となく抵抗を感じる(▲5七玉に△5九龍と追いかけられると、“追い詰められた感”が強い)。また、視覚的にも▲5七玉に△5九龍とされた局面は“圧迫感”が強い。私見ではあるが、秒読みならば▲6八歩を選択する人が多いような気がする。

 ………藤井七段の指し手は▲6八歩だった。
 直後の△7六金が詰将棋のような妙手で、頓死となった。
 △7六金以下、▲同金△5六金▲7七玉△8七香成▲同玉△8九龍▲8八香△7八銀▲7七玉△8五桂打▲同金△同桂▲7六玉△7七桂成(投了図)▲8五玉(▲7七同玉には△8八龍や△6六金打で詰み)△8八龍▲8六歩△同龍▲同玉△8五香以下詰み。(分岐点図より△7六金▲同金に△5六金では△7八銀の方が簡明)


 ………《藤井くんでも、頓死するんだ》


 王将位挑戦者は広瀬竜王。
 今期上半期は対局が少なくて目立たず、現在は竜王戦で豊島名人に3連敗と追い込まれているので、強いイメージはないが、A級順位戦は4勝1敗と挑戦権争いの2番手、将棋日本シリーズも準優勝、棋王戦準決勝進出、今期の成績も16勝7敗と7割弱。かなりの好成績だ。現在最強の渡辺三冠(棋王・王将・棋聖)と抗することのできる数少ない棋士の一人であることには間違いない。
 竜王戦は窮地に追い込まれていて、最高位の竜王位として、渡辺三冠との頂上決戦とはいかないかもしれないが、実に面白いタイトル戦になりそうだ。
 とは言え、渡辺三冠×藤井七段のタイトル戦が先延ばしになったのは残念。

 羽生ファンとしては、最終局で挑戦権争いとは無関係になってしまったのは残念。広瀬、藤井に敗れたのだから仕方がない。できればどちらかには勝ってほしかった。
 でも、このメンバーでの4勝2敗の勝ち越しを今後の復活の足掛かりにしたいものだ。
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相棒 season18 第5話「さらば愛しき人よ」

2019-11-08 17:42:32 | ドラマ・映画
「何があったか知らないけれど、きみの力になれると思う」
(詩の深刻なフレーズを視て、彼女が自殺を考えていると勘違いしての冠城の言葉)

「キミのその強い正義感と根拠のない自信が、ふたりの距離を近づけたわけですね」
 “根拠のない自信”って(笑)
 ……冠城とユキの馴れ初めを聞いた右京の痛烈な皮肉だが、おそらく右京は冠城を評価しており、自信を持つだけの根拠(中身)がないとは思っていない。
 なので、このフレーズは、冠城が女性にアプローチする際の躊躇のなさをやっかんでの言葉であろう。

(そう言えば、人の気持ちよりも真相の追究を優先するのは右京の常だが、冠城をつけてコーヒー店に入り、躊躇いもなく彼女に電話を掛けさせるなど、冠城の気持ちに遠慮なく踏み込む様は、いつもより若干、厳しいように感じた)

……今話で最も面白かったシーンであった。


今回のヒロインは、冠城の元恋人……竹田ユキ[本名:南 侑希](佐藤江梨子)
 DVから逃れるため実の父を毒殺したという過去(父親を毒殺。母が裏切ってDVはなかったと証言。彼女自身は母が愛したひとの命を奪ってしまった…と後悔)。
 その辛くて悲しい過去が彼女の心に陰りを生じさせ、その苦しみから逃れる術は詩を書くことしかなかった。 
「あたしには必要だったんです。
 …気づいたら、言葉を吐き出すようになっていて、それがあたしを支えて…だからまた書いて。
 …今はそれがあたしの生きる力になっている。……詩を書くことで、あたしは生きていられる」


そんな彼女に魅かれていったという冠城
「多分、彼女は過去に自殺を考えたことがあるんじゃないかと。
 どこかもろくて、儚げな感じがするのに…強さと言うか、芯があってまっすぐで、そんな彼女に魅かれていったのは認めます」


冠城とユキの交際について右京の考察
「振った相手の写真を、その2年後に発売された詩集に挿んでいた……その理由」
「幸せは、時に感性を鈍らせます。彼女にもそういう時期があったのではないかと。……それで、キミは自ら身を引いた。
 現に、キミと交際していた時期にスノウの詩集は発売されていませんでした」




……ふたりの恋愛ストーリーや右京の推察などは面白かったが、いろいろ疑問に感じるところが多かった

ユキが詩のフレーズを絞り出すが、納得いかずそのフレーズに打ち消し線を入れたり、ノートを破るシーンなど、2度の詩の創作に苦しむシーン
 一つは冠城の回想で、これは右京の推察に合致する。
 もう一つはドラマ冒頭。これは最近のモノなのか、冠城とつき合っていた頃のモノなのだろうか?
 前者だと、「気づいたら、言葉を吐き出すようになっていて、それがわたしを支えて」という言葉とは一致しない。

遺体発見の構図
≪埋められたスーツケースが発見され、それが開けられユキの遺体が現れたシーン。その遺体を中心に放射状にいた捜査員が合唱するシーン≫
≪スーツケースが閉じられ、ユキの遺体が見えなくなる≫
 抒情的なストーリーに呼応した情景を意識したと思われるが、やりすぎのような気がした。  

出版社の社長はその道のプロとしてはどうなのか?
「とにかく、スノウは石川真悠子さんで、間違いありませんから」と言い切っていたが、入稿や原稿料や印税の振込みなどが根拠だが、それこそ“根拠のない自信”である。
 校正などの打ち合わせの際、詩を紡いだ本人かそうでないかは分かりそうなもの。

コーヒー店主・金子(水橋研二)が真悠子を殺害した理由
 真悠子が殺される理由が≪ユキの殺害を隠す為に「ユキが真悠子と揉めて殺害し逃亡」と見せかけようとした≫ぐらいしか思い浮かばない。(殺害理由についてドラマでは何も語られなかった)
 だとしたら、真悠子はいいトバッチリだ。
 真悠子の殺害についての罪については何も糾弾しなかった右京、現場写真に写っていたシルバースキン(コーヒー豆を挽いた時に出るカス)を見つけて悦に入っている場合じゃないだろう

金子がユキを殺害した理由
  覆面詩人・スノウの正体がばれるという恐れからユキを解放するというのが理由らしい。
 「詩なんて」と言ってしまう金子……詩を書くことがユキの生きる術だということを全く理解していなかった。
 ユキにとっての自分の存在を否定され、逆上し殺害。
 右京も「“すべて、彼女のためを思ってやったこと”だと言いましたよね。では、その南侑希さんを殺したのは誰の為にやったんですか?答えてごらんなさい!」と激高。(できれば、逆上して殺してしまっただけ”ということを指摘してほしかった)

右京の激昂に対し、答えに詰まった金子だったが…
 遺体発見時、笑みを浮かべていた。おそらく、≪ユキを苦しみから解放してやった≫とか≪ユキの命を奪うことで、ユキを自分のモノにした≫という勘違い・思い込みからなのだろう。
 だとしたら、右京の激昂に対して動揺し、言葉に詰まったのはおかしい


ユキが金子を問い詰める根拠も疑問
 ネットでスノウの情報をばらしていた犯人について、
「あたしの過去を知っていて、スノウがあたしであることを知っているのは、金子さん、あなた一人しかいないんです」
 石川真悠子もスノウの正体を知っていて、疑いを持ってもいいはず。真悠子を信頼していたのだろうが、“スノウがあたしであることを知っているのは、金子さん、あなた一人しかいないんです”という台詞は事実に反している。

スノウの正体を隠す理由
 ≪皆(身内)に迷惑が掛かる≫というが、母はすでに他界しており、身内は伯母ぐらい。父方の親戚は非道な奴らなので気に掛ける必要はない。
 スノウの正体がばれると、父を毒殺した過去をほじくり返されるから、という方が真実味がある。

青酸カリが容易に手に入る『相棒』の世界
 コーヒー店主はともかく、女子中学生が青酸カリを入手できるものだろうか?


というわけで、疑問点がありすぎて、児玉頼子氏の脚本は評価できない。
第4話と合わせて考慮すると、『要注意脚本家』“候補”に入れるべきか…

(上から目線はご容赦ください)



第1話第2話第3話第4話


【ストーリー】番組サイトより
亘の“元カノ”は覆面詩人の殺人犯!?
コーヒーの香りが危険な秘密へと誘う!


 青酸カリの中毒死で『スノウ』というペンネームを持つ人気覆面詩人の女性が殺害された。
 現場から亘(反町隆史)の写真が発見されたため、伊丹(川原和久)たち捜査一課が事情を聞くと、スノウの正体は、遺体で発見された女性ではなく、竹田ユキ(佐藤江梨子)という名の別人で、数年前に別れた元恋人だという。被害者と同居していたユキが姿を消していることから、捜査一課は容疑者として行方を追うことに。
 いっぽう、亘はユキと出会い、逢瀬を重ねたコーヒー店を数年ぶりに訪れる。顔馴染みの店主・金子(水橋研二)から、ユキの連絡先を教えてもらうためだった。事件に興味を持った右京(水谷豊)も、そこに合流。2人は、被害者がスノウを名乗っていた理由を探るため、詩集の発行元を訪れる。すると、出版の契約をめぐってトラブルが起きていたことが判明し!?

元恋人はなぜ亘の写真を大事に持っていたのか?
覆面作家であることをひた隠しにしていた理由とは!?
亘が、事件と繋がるほろ苦い恋の名残を追う!


ゲスト:佐藤江梨子 水橋研二

脚本:児玉頼子
監督:橋本一
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NHK杯戦など……羽生九段、先手番、後手番でワンツーパンチを食らい、4連敗……

2019-11-04 20:29:34 | 将棋
 昨日放映されたNHK杯戦(対屋敷九段)は放送時間を30分残しての惨敗。
 これで公式戦4連敗。NHK杯戦の収録が放映のかなり前なので、時系列では4連敗ではないのかもしれないが、私の実感では4連敗。公式記録でもテレビ中継は収録日ではなく放映日でカウントするので、公式記録でも4連敗となるはず。
 しかも、この4局の内容もあまり良くない。(特にNHK杯戦は酷かった)

 さらに、11月1日の王将戦挑戦者決定リーグの対広瀬竜王戦とNHK杯戦の対屋敷九段戦は角換わり腰掛け銀は、仕掛けから勝負所まで全く同一の進行を辿った。ただし、王将戦では後手番、NHK杯戦では先手番を持っており、その両局で敗れてしまった。

 下図がその仕掛け。

 で、その後の展開を見る前に、上記2局の関連を考えてみたい。

 この2局、実は出だしが異なっていた。

 私は振り飛車党なので真正面から相居飛車の定跡を研究したことがないので間違っているかもしれないが、NHK杯戦の羽生九段は角換わり指向。

 王将戦の広瀬竜王は3手目に▲2五歩と突いて相掛かり戦指向で、4手目に羽生九段が△8五歩と追従せず、△3四歩としたため角換わり将棋となった(横歩取り戦になる可能性もあったが広瀬竜王が▲7七角と角換わりを選択)
(“0.5図”などと奇妙な図の名前なのは、“仕掛け図”は最初、“第1図”のつもりだったため)

 この2局、よく似た形で進むが、NHK杯戦の先手(羽生九段)は▲2五歩を保留している点が違う。将棋世界11月号の石田直裕五段の講座によると、「▲2五歩型が主流だが、▲2六歩型(保留型)も見直されてきている」とのこと。
 私見では保留型の方が作戦の幅が広いように思う(後で▲2五歩と突けば、▲2五歩型に移行できる)。NHK杯戦も▲2五歩と突いて、王将戦に合流した。
 ≪ああ二日前の王将戦と同じになるかも≫
 これが「王将戦の敗局を踏まえて仕掛けなら心強いが、実際の収録はかなり前。王将戦の観戦中は、≪後手玉(羽生玉)は5四で守備の金銀から孤立して心もとない。よく、こんな勝ちにくい将棋を指せるなあ≫と思っていたが、先手を持って指した経験があり、「後手番もそれなりに指せる」という感触があったのかもしれない。≪そうだとすると……先手番で負けた?≫という悪い予感が……


 ▲2五歩(合流図)より△4二玉に▲4五桂と跳ね(3筋や7筋の歩を突き捨てずに単に桂を跳ねるのが現代風)、△2二銀に▲7五歩△同歩と突き捨て▲5三桂成と切り込んだのが冒頭に掲示した仕掛け図。

 ▲5三桂とせず、▲3五歩と突いて△同歩なら(△4四歩もある)、▲1五歩△同歩として▲1五香△同香と香を犠牲に歩を入手し▲7四歩という仕掛けもあるらしい(3筋を突き捨てたのは後の▲3四桂の含み…羽生九段の局後の言)。

 仕掛け図以降、△5三同玉▲7四歩△4四歩▲4五歩△5五歩▲7三歩成△同金▲4六桂△5六歩▲5四桂△同玉▲4四歩△7四桂(要所図)と進む。
 多少変化もあるかもしれないが、ほぼ順当な手順のようだ。


 要所図の△7四桂は、心もとない玉を放置し攻め合い勝ちを目指した決断の一手。この手は次に△8六歩▲同歩△7六歩▲同銀△8六桂の狙い。△8六桂まで進んだ局面は後手の攻めが“すこぶる”厳しい。「なので、先手はどこかで手を抜かなければならないもかもしれない」(先崎九段の解説)
 解説の先崎九段は「▲4三銀と打たれる手が怖いんだけど」と驚愕していた。
 羽生九段も勝負処と見て考慮時間を使う。確か4回(4分)の消費だったが、羽生九段の考慮しているうちに、「▲5六歩もあるかも……意外に良い手かも」と先崎九段。先崎九段は筋に明るく早見えのする棋士。ただ、「嫌な形」とか「怖い変化」とか感覚に捉われ読みを精査しないきらいがあり、読みの射程が若干短い。
 この局面での第一感の「▲4三銀が怖い」と、読みを入れた「▲5六歩は良い手かも」は後者の方が正解だったようだ(王将戦の広瀬竜王も▲5六歩と指している)。
 しかし、羽生九段の着手は▲4三銀だった
……

 羽生将棋は直線的なスピードのある手と含みのある曲線的な手を織り交ぜるのが特長だが、最近は直線的な手が多いような気がする。
 局後、「やっぱり、普通に▲5六歩でしたね」と述べていた。(対局前のインタビューで「元気良く指したい」なんて答えたのが、よくなかった)

 ▲4三銀以下、△同金▲同歩成△同玉と進む。
 先崎九段の第一感は▲4四歩。いや、先崎九段ならずとも棋士なら≪とにかく4四歩と叩いてみたい≫と思うだろう。

 ▲4四歩を△同玉は▲6二角の王手金取りがあり、4四の急所に拠点の歩ができれば寄せが決まりそうである。決まらなくとも▲4四歩に後手の応手は△4四同玉を含めて8通りもある。短時間の将棋なので勝負術としても▲4四歩だったのでは?
 しかし、そういう勝負術に走らないのが羽生九段。羽生九段の着手は▲2四歩だった。
 「この手では、ちょっと響きが弱いかも」と先崎九段は疑問の言葉(実際の言葉は思い出せないが、こんなニュアンス)。
 ▲2四歩は羽生九段らしい“含みのある手”だったが、先崎九段の感触が正しく、一手パスに等しい手だった。
 ちなみに感想戦でこの局面で、羽生九段は▲4四金を示し、検討を始めた。▲4四金にはびっくり…


 勝負図の▲4四歩には△5三玉とかわすのが正着で後手が後手が少し良いらしい。
 とは言え、5三に玉を移動させれば先の△8六歩▲同歩△7六歩▲同銀△8六桂には▲8二歩と勝負する手が生じ(△8二同飛は▲7一角の王手飛車がある)、まだまだ勝負将棋だった。

 実戦は▲2四歩に手抜きで△△8六歩▲同歩△7六歩がさく裂。羽生九段はここで▲4四歩△5三玉を利かせ▲7六歩と対応、。△8六桂には▲8二歩~▲7一角の王手飛車を見せて凌ごうとするが、「△5三玉と▲2四歩から遠ざけてしまうのは理に合わない」(先崎九段)。
 先崎九段の言葉通り、▲2四歩~▲4四歩のちぐはぐな指し手なので屋敷九段は余裕をもって攻めれば良い。
 △4七歩!……この手は次に△4八歩成と金を取らないと有効にはならないが、それよりも厳しく後手玉に迫る手はなく、充分に厳しい手になっている。
 ▲4三歩成△同玉に▲5五玉は苦しい手……本当に苦しい手だ。なけなしの金を投入したが、冷静△5二玉と指されると、せっかくの5五の金の“置き去り感”が著しい。
 以下も、飛車筋を止める連打の歩の歩が足りないので苦肉の策で角で王手して歩を補充。やっと飛先を止めたが、その飛車を5筋に展開され金取り。

 「裏目」の5乗くらいの手順の末の投了。
 あまりの不出来な将棋に、呆然の日曜日だった。


【王将戦 広瀬竜王-羽生九段  その後の展開】


(対局者は ▲広瀬竜王-△羽生九段)

 図以下、▲5六歩△5三玉▲5五歩△8六歩▲同歩△7六歩▲同銀△8六桂▲8二歩(A図)と進む。
 ▲8二歩に△同飛は▲7一角の王手飛車。

 図以下、△7八桂成▲同玉△5六角(王手飛車取り)▲6七桂△8六桂▲8八玉(ウルトラッ、ソウル!……B図)。


 ここで△2九角成と飛車を取ったが、これが敗着となった(飛車を逃げるべきだった)。
 以下、▲8一歩成(飛車を取り返す)に△7八飛(C図)。

 ▲9七玉に△7六飛成と銀を取って良いようだが………
 ▲4三飛と打ち込まれる(△4三同銀は▲同歩成以下後手玉は詰み)。以下△5二玉▲5三銀△6一玉▲4一飛成△5一歩▲5二銀不成に△7二玉で逃れていそうだが……▲5四角!

 ……王手龍取り

 以下は多分、指しただけ。


 研究で後れを取り、感覚(将棋観)も乱れているような気がする。
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相棒 season18 第4話「声なき声」

2019-11-01 22:44:37 | ドラマ・映画
一見、“真実を伝えるジャーナリズムの追求”の深い社会ドラマだったが、登場人物の行動や、周辺の事象・事件などの練り込みが不足した浅いストーリーだった


【事件のあらまし】(ドラマ内での順序ではなく、時系列に沿う)
 ヤクトー工業は外国人労働者に過重労働を強いていた(外国人技能実習制度の悪用)
 その過重労働により、チェックミスが起こり、遊具で遊んでいた児童が転落死
 児童の死は「自分のせいだ」と悲しんだ外国人労働者のグエンが自殺
 同じ職場の労働者が、グエンの死と過酷な労働環境をメールで告発
 メールを受けた過重労働撲滅特別対策班の職員・片桐が調査、グエンの遺書を入手
 ヤクトー工業と癒着していた代議士・松下が過重労働撲滅特別対策班の班長に圧力
 児童の転落事故を調べていた“真実を伝えるジャーナリスト”中川(長谷川朝晴)がヤクトー工業の過重労働やグエンの死の真相に気づき、グエンの遺書を渡してほしいと迫る
⑧ 片桐は遺書を渡せば代議士から圧力を受けていた班長が窮地に立たされると思い、真実の追究と上司への思いとの板挟みに苦しみ、自殺



冒頭に挙げたテーマや事件の展開は良かったと思うが、疑問や納得のいかない点が多かった。

1.片桐の自殺は不可解
 上司思いと真実の追究の板挟みになったとは言え、自殺するまでの心因になるのだろうか?
 衝動的に飛び降りたのならともかく、「明日、グエンの遺書を渡す」と言って中川が立ち去らせた後、飛び降りた。つまり、ある程度の冷静さと時間の余裕があったのに、家族への別れやグエンの遺書を含めた身辺整理をしないのはおかしい。まあ、それはともかく、死ななくてもいいと思った。

2.ドラマ終盤、グエンの遺書を読んだ中川が真相を報じなかったのは納得がいかない
 片桐の自殺の原因が自分にあるとは言え、グエンの遺書を呼んだ“真実を伝えるジャーナリスト”の中川が報じなかったのは納得できない

3.おいしいところだけ持っていく風間楓子(芦名星)
 風間は中川に真実を報じるべきだと説得するのかと思ったが、違った。まあ、予想通りの行動(笑)
 さらに、説得せずにおいしいとこだけ持っていくだけでなく、中川を糾弾!
(これって、人の手柄を横取りし、さらに蹴落とすというブラックな行為)

 そもそも、中川は糾弾されるほどのモノだったのか?あの時点で遺書は手に入れられなかったので、記事を書くだけの確証を持っていなかった。

4.もっと遠くに靴を捨てるべき
 中川の部下の西島が中川の靴を隠した。
 片桐の自殺を知れば、中川は責任を感じて記事を書かないと思い、≪中川の靴が現場になければ自殺とは思われないだろう≫と考えた。
 なるほどと思ったが、どうせなら、もっと遠くに捨てればよかったのに。

5.代議士自らが出向いて圧力を掛けないだろう
 しかも、ひと目がある前で。(まあ、人前で圧力を掛けたので、片桐が自殺したのだが)

6.児童の転落死の決着は?
 遊具を製造したヤクトー工業、安全不備の遊具を購入設置した学校、遊具の遊び方を指導すべき教師などの責任問題は?
 ヤクトー工業の社長は全く責任を感じていないようだったが……




第1話第2話第3話


【ストーリー】番組サイトより
過重労働を取り締まる職員の謎多き転落死…
鍵を握るのは右京も一目置く正義のジャーナリスト!


 厚生労働省の過重労働撲滅特別対策班、通称“かとく”の職員が転落死体で発見された。かとくのメンバーは、特別司法警察職員として違法な事業所を検察庁に送検する権限があるため、口封じに殺された可能性も考えられた。
 捜査に乗り出した右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、現場の野次馬の中に、真実を伝えるジャーナリストとして名を馳せている中川(長谷川朝晴)がいるのを見つける。中川が、亡くなったかとくの職員と面識があることに不穏な空気を感じた二人は、中川と古い知り合いだという『週刊フォトス』記者・風間楓子(芦名星)に話を聞く。すると、中川が最近、遊具による児童の死亡事故を取材していたことが分かる。
 かとく職員の転落死と児童の死亡事故。一見接点がなさそうなふたつの事件だが、右京と亘がそれぞれの視点から捜査を進めると、意外な繋がりが見えてくる。

謎多きふたつの死に隠された共通点
正義の記者が追う事件の背景には権力の陰が!?
現代日本が抱える闇に特命係が鋭く切り込む!


ゲスト:長谷川朝晴

脚本:児玉頼子
監督:権野元
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