英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『南極大陸』 第1話~第3話

2011-10-31 17:13:42 | ドラマ・映画
 第1話の後半40分から観ました(各地から職人が集結したシーン)。
 良くも悪くも、『木村拓哉ドラマ』で、彼を中心に物語は盛り上がっていくようです(当たり前)。
 導入部を観ていなくて、人物設定(担当・専門)が良く分からなかったので、ホームページで調べてみました。

白崎優(柴田恭兵)南極観測の総責任者。東京大学理学部、名誉教授、地球物理学者。
星野英太郎(香川照之)越冬隊隊長、京都大学理学部教授。理学博士。
倉持岳志(木村拓哉)越冬隊副隊長。犬ぞり担当。地質観測。東京大学理学部の助教授。地球物理学者。
氷室晴彦(堺雅人)監査役。気象観測担当。東京大学理学部。大蔵省事務補佐官。
内海典章(緒形直人)報道・庶務担当。帝都新聞社次長。倉持の先輩。
鮫島直人(寺島進)機械担当。ペンギンの研究。株式会社イシマツ自動車の整備部
犬塚夏男(山本裕典)犬ぞり担当。オーロラ観測。京都大学大学院生。
横峰新吉(吉沢悠)通信担当。帝都新聞社、通信部勤務。
船木幾蔵(木村義徳)設営担当。海上保安庁勤務。
谷健之助(志賀廣太郎)医療担当。函館厚生病院・外科医。
嵐山肇(川村陽介)設営担当。登山ガイド。
山里万平(ドロンズ石本)調理担当。中華料理店「来々亭」の店員。

ついでに、現実の越冬隊メンバーも調べましたが、登場人物の担当や専門が微妙に異なるようです。

【~第2話】
 第1話はアニメ『宇宙戦艦ヤマト』の旅立ちのシーンを、第2話は『タイタニック』を思い出しました。
 なかなか盛り上がりました。やはり、木村拓哉は、高揚感を引き出させてくれますね。今回も「木村拓哉ドラマ」(…木村拓哉が格好良く見える演出)ですが、さすがだと思いました。面白かったです。(視聴できなかった部分は、資金難などからの計画頓挫を主人公の活躍により計画が実現に動き始めたと推察)

 ただ、気になったこともありました。
①もともと、基地の設営が目的だったせいかもしれないが、気象学者らしき人物が皆無だった。それで、ホームページの人物紹介を調べたわけですが、悪天候に遭遇し、いきなりドーンという大きな衝撃に見舞われる(確か2度)。隊の結束や親睦も必要だけど、嵐ぐらいには気をつけて欲しい。探検に行くのではなく、観測隊なのだから。

②第2話では、越冬を志願するが隊長は認めない。そんな中、嵐に遭遇したが結束して難局を乗り切り、越冬に耐えうる力を見せ、説得に成功する。
 越冬したいという気持ちは理解できるが、まだ、南極大陸に降り立ってもいないのに越冬も何もないだろうという気がした。隊の士気にも係わることなので、簡単には言えないが、まず、南極大陸に接岸上陸し、基地設営の目処を立ててからであろう。

【第3話】
 接岸・上陸・基地設営と急ピッチだった。南極の冬季が目前なので、実際急ピッチで設営がなされたのだろうが、もう一方の主人公の犬ぞりを絡めたせいで、基地設営の大変さが伝わってこなかった。
 犬のリーダーのいざこざも、今更という感じ。
 ブリザードで遭難状態の隊員を救出?するシーンで、設営の大変さと犬ぞりの結束を合わせて表現したが、間に合わせ感の強い演出だった。

 犬を絡めた方が視聴者受けがいいし、映画『南極物語』の成功も企画の下敷きとして描いているのだろうが、連続ドラマとしては却って中途半端なものになりつつあるようだ。
 主人公が越冬隊副隊長で、難局を乗り切る中心人物でありつつ、犬の世話もしなければならないのでは、中途半端で空中分解であろう。
 今後が非常に不安である。

 あ、そうそう、第3話のラストシーン、感動の敬礼シーンのあと、気が付くと氷が割れて物資が流され、「南極は生きている」と呆然としますが、学習能力がないのでしょうか?
 そもそも、物資を置いた位置が不可思議です。敬礼を終え戻りかけるという感じでした。それだと、敬礼した岸壁が一番海寄りで内陸側に物資という位置関係だと思うのですが、そうだとすると、物資は隊員ごと流されてしまう最悪で(間抜けな)展開です。でも、最後の情景は隊員たちは陸地側です。とすると、敬礼位置と同じ海岸沿いで横にずれた位置なのでしょうか?だとすると、執事(櫻井翔)のごとく「失礼ですが越冬隊様。越冬隊様はアホでいらっしゃいますか?」と言いたくなってしまいます。「だいたい、人員がいるうちに物資を基地に運びきってから敬礼しろよ」とも。
 まさかと思うが、昭和基地の周辺の物資ということはないよね。昭和基地は南極「大陸」に建てたのだろうから。
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コスモス畑 【10月19日撮影】

2011-10-30 11:54:25 | 歳時
 田んぼ1枚分、コスモスが咲いていました。


 余計な説明は不要ですね(手抜き?)



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『相棒 Season 10』 第2話 「逃げ水」

2011-10-29 00:02:24 | ドラマ・映画
≪みんなが不幸≫
新開拓海(和木亜央)…5年前、初対面の川北誠也といさかいになり、死に至らしめられた。20歳と若くして人生を終える。

川北誠也(川野直輝)…すれ違いざまに目があった新開拓海に、睨まれたと思い殴り、逃げたので追いかける際、ブロック(石)投げつけ、それが後頭部に当たり死に至らしめた。
 目が合っただけで殴り、逃げる相手に更にブロックを投げるという酷い奴だが、逃げる相手を止めようと、或いは、逃げられそうなので腹立ちまぎれに投げつけた石が、当たり所が悪くて死に至らしめてしまった。殺意がなかったと認められ、殺人ではなく傷害致死となり、懲役5年となる。
 刑が軽いと思った拓海の両親が民事訴訟(損害賠償)を起こし、1億円の損害賠償が課せられる。
 本人にとってみれば、手ごろなブロックがなければ、投げたブロックが他の場所に当たっていたら、こんなことにはならなかったのにという思いが強いはず。その上、刑を終えて出所しても1億円を賠償しなければならないなんて。そういう思いもあり、自分が犯した罪に対し深く反省はしていなかったようだ。ただ、家族に対しては悪かったという思いもあり、「俺なんかいない方がいいだろう」と姉に漏らす。
 もともとは自業自得だが、若くして人生を投げやりにしなければならない状況になった上、唯一の頼りだった姉に殺される。

新開孝太郎(綿引勝彦)・清美(二木てるみ)…殺害された拓海の両親。殺意がなかったと認定されたとはいえ、加害者の状況など息子を殺されたという状況は、両親にとっては関係なく、懲役5年というのは短すぎる。
 そこで、一生罪を償ってほしいという思いから、民事訴訟を起こす。しかし、これが「そんなに金が欲しいのか」と世間の非難・中傷を受ける。また、裁判費用もかさみ、生活は苦しい。
 加害者の川北からは賠償金を支払われず、謝罪の気持ちも感じず。川北の父親も失踪し、怒りのやり場を失う。唯一、残された川北の姉の元へ通う。

川北浩二(久保酎吉)…川北誠也の父。世間やマスコミの誹謗中傷にさらされ、妻を病死で失い、さらに、民事訴訟でまた世間の風にさらされ、誠也本人しか支払い義務はないとは言え1億円の重みを感じ、親であることを放棄し、行方をくらます。
 さらに、娘が息子(誠也)を殺害し、更に重い十字架を背負うことになった。

南 智子(石橋けい)…誠也の姉。両親と同様、弟の事件により世間の冷たい風にさらされ、心労で母も亡くし、父の失踪後は、新開夫妻の恨みを一身に受け、出所してきた弟に賠償金を肩代わりしてくれと頼まれ、思い余って弟を殺害してしまう。
 弟を殺害したにもかかわらず、「少しは気が楽かもしれません。今度は弟のしたことじゃなくて、自分のしたことで責められるんですよね」とまで言ってしまう心境は悲しい。

智子の夫…義理の弟の事件で少なからず迷惑を受けたはず。智子が南家でどのような扱いを受けたかは不明だが、弟殺害の直後の「ただいまあ…あれ?表の靴、誰かお客さん?」という明るい声からすると、いい旦那さんだったようだ。
 明るい帰宅が一転、死体遺棄までさせられるとは……


 推理ドラマというよりは、人間ドラマでした。今シリーズは、こういう社会派ドラマでいくのでしょうか?
 被害者家族は悲しく、虚しい。加害者家族も苦しい。裁判や民事訴訟など法律には限界がある。そんなお話でした。

 そんな中で、今回の一番の悪者は川北誠也を弁護した弁護士である。
 「金で解決して済むと思うのか?」という感情から断るのを見込んで、「損害賠償の気持ちがある」という申し出をする。裁判では、損害賠償も辞さないという謝罪とそれを蹴った(辞退した)という事実を利用するという手法で減刑に成功。
 また、加害者に謝罪の手紙を書かせ、被害者家族の心証を少しでもよくしようとし、刑が確定したら、知らぬ顔。
 こういった小賢しい手段を駆使したため、被害者の両親の怒りや恨みは解けることはなかった。もっと、加害者に自分の罪の重さを自覚させ、悔い、謝罪の気持ちを持たせれば、被害者の両親の心も少しは軽くなったと思われる。
 今回の悲劇を生んだ張本人だと言える。

 誠意の瀬田弁護士(渡哲也)登場!…だが……
「新開さん、それは間違っています。少なくても、私はそう思います。ですが私には自分の正義より、あなた方の感情の方が大切なんです」
 この言葉に、新開夫妻は救われ、右京(水谷豊)さんは複雑な表情をした。そして、この後、瀬田は自分の名刺を右京に渡す。(川北誠也の姉を弁護する)
 渡さんならではの重さと大きさと誠意でした。


 しかし、今回の役回りの弁護士なら、瀬田弁護士(渡さん)でなくともよかったような気がします。
 世間の冷たい風もありましたが、姉が弟を殺害してしまうまで追い詰めたのは、新開夫妻であると言って良いでしょう。大切な息子を失ったという心の穴は埋まらないでしょうし、司法の限界、世間の冷たさも感じ、やり切れない思いも理解できます。
 しかし、私の思う瀬田弁護士像というのは、その悲しい新開夫妻の思いを理解し支えるだけでなく、もう1段階、昇華させるというものです。
 加害者家族は、犯罪を犯すような加害者を育ててしまった罪はありますし、加害者だけでなくその家族も罪を背負わなければならないと思います。しかし、実際には家族は罪を犯していません。それでいて、社会的に辛い思いをし、また、家族が人を殺してしまったという罪の意識を持ち苦しんでいる。そういう事実を、新開夫妻にも理解させることはできなかったのでしょうか?
 実際、加害者の母親は心労からか病死、父親が失踪したのも罪悪感や世間の冷たい風や1億円(支払い義務はないが)の重みに耐えられなくなったからで、加害者家族も苦しんでいるということを新開夫妻が知れば、その心が幾ばくかは軽くなったのではないでしょうか?

 損害賠償金を勝ち取るだけでなく、一生償ってほしいという真意を被告(加害者)本人に伝え、賠償金よりも本当に欲しいのは謝罪の気持ちだと伝えることもできたのでは?

 新開夫妻にも恨みだけで生きていくのは良くないと悟ってもらうように努めたのでしょうか?



「わざわざ加害者の父親に娘が真犯人であることを伝えたのか?」という問いに
「犯人を突き止め自首をさせた僕が伝えるべきです。(残酷であることに)耐えられないなら、人に罪を問うべきではない」
 右京さんらしい覚悟です。
 加害者姉妹が残した言葉「逃げ水」に向かって歩いていく右京。余韻が素晴らしいエンディングでした。

 しかし、私は右京さんの言動にも不満があります。
 傷口に塩を摺り込むような行為かもしれませんが、「今回、姉が弟を殺すに至った原因は、新開夫妻、あなたがたにあると私は思います」とチクリと言ってもよかったと思うのですが。私って非道?
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『家政婦のミタ』 第3話 【追記あり】

2011-10-28 00:00:01 | ドラマ・映画
 内容に入る前に、常々最近のドラマの見せ方に対して思うことを少し。

 ドラマに限らず、テレビ番組は視聴率が第一です。「視聴率に囚われずより良い内容のものを」とか、「良いモノを作れば、自ずと数字はついてくる」という姿勢もあるかもしれませんが、やはり視聴率は無視できないでしょう。
 そういう事情は分かり、視聴率を上げよう、視聴者を放さない工夫は容認したいのですが、それがあまりにも小賢しいので、視聴意欲が減退してしまうことがよくあります。
 例えば、驚異の実録ドキュメント仕立ての再現ドラマを見ていると、非常に先が気になるところで、いったん中断し、「続きは番組の後半で」と進行役が言って、別のドキュメントを始める。
 また、良いところでCMに入り、始まったと思ったら、提供の紹介だけ(映像だけ流れる)でまたCMというパターン。
 ドラマでも、提供の紹介をしながら今後の展開をフラッシュで見せる。視聴者の興味を引くためだろうが、これって、却って、面白くなくしてない。ハッキリ言って、迷惑。もっと、内容に胸を張る、演出をしていただきたいものである。
 上記のような傾向があるので、予告もなるべく見ないようにしている。ところが、面白いドラマはやはり気になって見てしまうことも多い。『家政婦のミタ』もそうだった。
 先週の予告で、家政婦のミタが雇い主の会社で、彼の妻の死の真相(不倫を悲しんで自殺)を暴露するシーンがあった。このシーンは、今週の放送では40分経過したぐらいのところだった。ということは、そのシーンを頭に思い浮かべて、ドラマの8割を見てしまうことになってしまった。ネタばれもいいところで、まったく、面白くなかった。
 今後は、予告は見ないでおこう。(予告の話題はなしネ)


 それにしても、夫、そして、父として、本当にどうしようもない人間だった。真相を知った娘の怒るが、せめて父親の口から真相を放して欲しいという娘の思いも届かず、保身に走る。こういう状況になっても、まだ、愛人に未練がある(愛人には罪はないなんて言っているし)。「愛する家族を守るまち作り」というプロジェクトを進める図太さ、会社で真相をばらされ、自分の地位の転落を嘆く自分本位さ、皆に真相がバレ、「良い父親であろうとしたが、疲れてしまった」という自分勝手な言い訳。

 子どもたちに去られた父親に、ミタは末娘からのプレゼントの折り紙を渡す。その折り紙には「おとうさん、キイのことすき? キイはだいすきだよ」と書かれていた。
 ミタは機械的にそれを渡したが、お父さんと慕われていたのは事実で、あなたはお父さんとして子どもたちを愛さなければならない。愛するチャンスがある」というメッセージが込められていたように思う。
 しかし、この男は、「本当は結婚なんかしたくなかった。でも、結ができて‥(なんだ、「出来ちゃった婚」か)、父親になれる自信なんか全然なかった。あいつら(子どもたち)といっしょにいると、自分の正体を見破られているみたいで、息苦しくて、心が休まるのはトイレにいる時と、車に乗っている時(おいおい、自分の時間て、『ブルドクター』の旦那かい?しかも、子どもを4人もこさえて!)」と、愚痴る始末。最低だ。

 今週は、長女以外の3人が、ミタさんに興味を持ち、尾行。遊園地で二人分の軽食を用意して、じっと座っているだけだった。閉園後、自宅を突きとめようとするが、見失ってしまい、分かったのはそれだけ(あと、モナカが好きらしい)。
 やはり、子どもを亡くしているみたいで、それも、自分のせいで。だから、感情を捨てたのだと推測される。だとしたら、子どもを相手にする機会が多い家政婦という仕事はつらいだろうな。敢えて、家政婦を?
 「私は家政婦です」「家族ではありません」という言葉には、ミタの悲しみを感じる。

 肝心な選択は、子どもに決断させるミタ。感情を表さず、機械的に、過激なことさえ実行するミタであるが、敢えて破壊的な行動に出るが、修復できると信じてやっているような気がする。本人は感情を捨てたと思っているが、無意識にそういう思いが働いているように思う。どうしようもない父親だが、本人も見掛けだけの父親を演じていたと思っているが、実際は父親の役割(不倫は別として)を果たしてきていたと思い、子どもが生きているのだから再生のチャンスは十分あると考えているような気がする。
 前回も書いたが、母親の方にも問題があるのではないか。「子どもをおろすなら自殺する」「あなたに捨てられるなら、私は死にます」って、結局、子どもたちはどうでもよかったんじゃないのかと思います。(娘に浮気の愚痴をこぼしていたし)

 そう言えば、今週、あの嫌味なおばさん、出てこなかったなあ。
 そう言えば、ミタさんの化粧、若干濃くなっているような。

【追記】
 子どもたちが、ミタさんを尾行するシーンがある。
 今回の本筋である父親の不倫、母親の死の真相、家族の崩壊とは一線を画す事柄で、余分なエピソード、あるいは、雰囲気を壊すエピソードとして捉える考え方もあるが、私はそうは思わない。
 タイトルが『家政婦のミタ』であること、主演が松嶋菜々子であることから、ミタさんに焦点を当てるのは妥当である。
 長女が悩み、怒るというシリアスとは対照的な子どもたちのコミカルな行動で、雰囲気を壊しているようだが、真相を知った長女が怒りに任せていきなり暴露するのではなく、父親の口から真相を語ってほしくて、すぐには告げなかったのは、必然であったとも言える。
 ①一家がドラマの中心でミタの(極端な)行動が家族を再生していく主題もありだし、②ミタが中心で、一家のゴタゴタに対応すること中でのミタの行動の特異さが際立ち、ミタがその中で変化していくのかが主題もありだと思う。
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『謎解きはディナーのあとで』 第2話 「殺しのワインはいかがでしょう」

2011-10-27 00:00:16 | ドラマ・映画
 ドラマとしては面白いと思います。
 先週の初回SPのロングバージョンの時間稼ぎの無駄が減った分、スッキリ見ることができましたし、(パンケーキを咥えながら現場に入る)風祭刑事のウザさが減少、面白さが増加した点もよかったです。
 容疑者は毒物入手可能な医療関係者に絞り込めると言い、聞いた結果4人すべてが医療関係者であることがわかり、「オッケー、全員医療関係者っ!」と喜び、麗子に「容疑者、絞れてないですよ」と突っ込まれ消沈する様は笑えました。

 麗子と執事の影山とのやり取りも、面白いですね。
 優雅に朝食を楽しもうとする麗子に対し、昨夜の停電を告げ、コンセント使用の時計が遅れていたため、その停電時間も推測できるという推理を披露。で、麗子の時計も遅れていたことが発覚する。その気づいた時の二人のやり取りも、面白い。
 「答えなさい、影山。今は6時半よね」……目を逸らす影山。いやあ、こういうノリ、好きです。それはそうと、執事として、遅刻しないよう起こさなくてよいのか?

 このドラマならではの推理として、庶民が行う普通の行為が、推理のポイントとなる点です。本を読んでいる最中、何らかの原因で中断しなければならなくなったら、どうするのか?(前回は編み上げブーツで急いで部屋に入らなければならない場合)
 お嬢様は執事を呼びつけるのですが、庶民は適当なカードを本に挟む。そのカードが見つからない証拠品のメッセージカードだった。
 なるほど、こういうパターンのですか?いいと思います。

 あと、「お金で人を殺すなんて考えられない」というお嬢様の常識も面白いです。こういったお嬢様の常識に対し、執事が忠告するのもこのドラマのミソなのでしょうね。


 そんなわけで、楽しめたのでしたが、推理ドラマ、刑事ドラマとしては、疑問符が残ります。

① 執事が少し出しゃばりすぎです。原作はどうなんでしょう?あそこまで聞き込みや盗み聞きをするのでしょうか?犯人追及のシーンも、お嬢様刑事を押しのけていますし。
 まあ、それには目を瞑るとして、今回の一番の不満点は、執事の捜査が推理のポイントとなってしまった点です。本棚の書物が逆さまになっていて、それは犯人が暗闇の中でその本を戻したのではと推理できた。これをお嬢様と執事との推理の会話の途中で知らされるのでは、視聴者が推理する余地がない。

② 火の玉が部屋のあちこちを彷徨っていたのは、証拠となる本やメッセージカードを回収するためだったと推理した。これはこれで良いのだが、見つかって回収できたのか、見つからなかったのかは判断できない

③ 火の玉の正体がなんであったのか?マッチ、ライターの種類を推理するのだが、結局家族4人全員が共謀していたのなら、意味がない。大事な証拠品なら、皆で探すのが普通だと思うし、見つかっていないのなら、お嬢様がディナーをしている最中も必死で探しまわって見つけてしまうのではないか?

★その他、些細な突っ込み
・暗証番号が3桁って……
・辛さで涙が出るのは「条件反射」とは言わない
・練り立てのカラシは確かに辛いが、昼間につくっておいたカラシはそこまで辛いものなのか?
・大和田さん、おでんのカラシを口にしてから、それが効くまで、時間が掛かり過ぎ!
・「だまらっしゃい!」という決め台詞、しっくりこない(原作でも決め台詞?)。お嬢様なら、せめて「おだまりなさい!」…これもあまり……

【補足】
家族全員が犯人という結末やスナックのエピソードは原作には、なかったようです。
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『ジグザグドリブル』 中田章道七段作 解答

2011-10-26 17:21:38 | 詰将棋
 10月22日記事『ジグザグドリブル』中田章道七段作の解答です。


 一目、両王手の▲3五飛としたいところですが、すぐに行うと上部に逃げられてしまいます。そこで、▲1六銀△同香▲2六銀△同と(途中図1)前工作が必要になります。


 上部を塞いだ後、▲3五飛(途中図2)を繰り出します。


 △2四玉の一手に▲2五飛(途中図3)。


 △1四玉の一手に▲2四飛(途中図4)。


 △1五玉に▲1四飛(詰め上がり図)で詰み。

 両王手をしながら飛車がジグザグに動いて玉を追い詰めていくのが気持ちが良いですね。最終手の一手前、△1三玉と逃げても▲1四飛で詰みます。こちらも正解ですが、最初の前工作の意味から、△1五玉と逃げ▲1四飛とするのが作意手順でしょう。
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2週間経ちました

2011-10-25 18:32:36 | いちご
 2週間が経ちました。前回診察より1週間が過ぎ、診察を受けました。
 体重は850g。前回が700g、その前(2週間前)が400gでした。体重は倍、体長は、そうですね…3割増ぐらいでしょうか。普段はあまり感じませんが、前足にはまだ麻痺が残っているそうです(特に左前足)。でも、最初のころと比べたら、別人?別猫です。



 写真を撮ろうとすると、「なんだ、なんだ」という感じで、カメラに向かってきてしまいます。





 正面から見ると、大きくなったように感じませんが、確実にでかくなっています。顔も丸くなりました。


 人の足(体)の上が好きなようで、すぐ乗っかります。
 そして

 眠ります。
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竜王戦第一局 渡辺圧勝

2011-10-24 22:02:32 | 将棋
 「圧勝」だったのではないだろうか?控室の研究や、後日の『週刊将棋』などの観戦記も第1日の段階で渡辺竜王がリードしていて、苦しくなって動かざるを得なくなった丸山九段の猛攻を受けとめて、しっかり勝ち切ったというのが、大方の評価であった。
 それにしても午後2時14分の終局は早すぎで、BS中継でスーツ姿で自戦を解説する渡辺竜王の姿を観た時は、唖然としてしまった。
 これだけ、スッキリ負かされると尾を引かないだろうし、丸山九段は精神的にも逞しいので、第二局以降の巻き返しも期待されるという締めくくりがほとんどであった。
 しかし、将棋の形勢以上にその内容は、丸山九段にとっては不安の残るものだったと思う。


 横歩取り戦法が予想された後手番の丸山九段だが、一手損角換わりを選択。第1図の△3三桂は新手で、竜王戦用に温めていた手と考えられる。この手は、先手の2六の銀を牽制している。後手が3四に銀を出て柔らかく先手の棒銀を受けた場合、先手は3七に銀を引いて活用するのが常なのだが、桂を跳ねることによって▲3七銀には△2五銀(桂)を用意している。なかなか有力な指し方だと思う。

 これに対し、渡辺竜王の指し手は泰然たるものだった。

 「角交換将棋に5筋は突くな」という格言があるが、後手陣は居玉の玉頭の5筋が急所と見て悠々と突く。


 第2図から丸山九段の△4五銀右と突いた5六の歩に反応した手に対し、グイと▲5五歩と突く。この手の交換の善悪は不明だが、丸山九段にとっては動きを逆用されたという感覚が残ったのではないか。後手にしてみれば5三の地点の薄みが気になる。


 丸山九段の△8五歩に対しても堂々と▲8八玉と入城。△8五歩は次に△3九角~△8四角成と馬作りを見た手だが、▲8八玉は「どうぞ作ってみなさい」という手だ。通常、それを防いで▲6六歩とするのだが、それだと△9五歩などじっとされていると、その次の手が困るというのだ。▲6七金だと△3六銀で次の銀成が受けにくく、▲8八玉と入るとこのタイミングで△8六歩と突かれると▲同銀には△3九角があり(△6六角成が生じている)、▲8六同歩には△8五歩▲同歩△9三桂で後手の調子が良い。
 終局後の自戦解説で渡辺竜王は、良くも悪くも▲8八玉(第4図)とするしかなかった。これに対し予定通り△3九角と打ち込み、以下▲3八飛△8四角成▲5四歩△同歩▲5三角△7四馬▲4四角成△3六歩と指すべきであった。この変化に渡辺竜王は自信はなかったが、角を打たれたらこの順に甘んじるつもりであった。
 ここに、竜王に自信を感じる。丸山九段の新構想に対し、それに動じることなく、自分の指したい手(▲5六歩~▲5五歩~▲8八玉)を指し、それで多少悪くなっても、それはそれで何とかなると見ている。実際、竜王は「これ(▲5六歩~▲5五歩~▲8八玉)で悪いのなら、ここまでの将棋の作りに問題があったということです」と述べている。
 確固たる将棋観と、自身の棋力に対する自信、これを感じずにはいられない。第1日の指し手であった。
 対する丸山九段は、先手の入城した(▲8八玉)先手玉が堅く思え、馬作りを見送ってしまった(66分の長考)。その上、△6五歩(第5図)の敗着?を指してしまう。


 この手は次に△6四角を見た手であるが、第5図以下▲4六歩△同銀▲6四角(第6図)と、後手の動きを逆用されてしまった。


 角成りを受ける手に▲5四歩が厳しい。玉頭(5筋)の薄みを突かれ、更に動いていった銀を見事に咎められてしまった。すべて裏目に出てしまった第6図、丸山九段にとっては後悔の大きな局面だったはずだ。



 図は後手の攻めの根本の5五の角を攻めた手。この角を排除すれば後手の攻めは途絶え、▲4四飛などの先手の攻めも可能になる急所の一手。当然、こういう手に対しては、後手も動かざるを得ず、丸山九段の強攻を受けることとなるが、きっちり受け切りを読み切っているのが、当然ながら竜王の強さ。とにかく、「動かないと、攻めないと、大変なことになりますよ」という強靭な受け、そして見切りが強いのは、羽生ファンなら痛切に感じていることだろう。



 丸山九段が攻め、△6九角と詰めろ金取りを掛けたところ。一見すると、先手が困っているようだが、当然、想定の範囲。私の貧弱な棋力だとこの局面を避けようとするが、この後を掘り下げて、大丈夫と判断する。それも、相当前の段階から。それに、「この後を掘り下げて」と表現したが、この局面は「当たり前に先手勝ち」という感覚があるというのが実のところだろう。

 この局面(第8図)になれば、私でも▲7八金と打つかもしれないが、まさかこの後、2手で終局するとは思わなかった。
 △5八角成と金を取る手に対して、▲8六桂が簡明な手で、後手の攻めを受け止めつつ次の▲7四桂の王手飛車取りを見た逆先で、24分考えて投了となった。



 攻めるだけ攻めて、あっさり投了という感がしないでもない。第7図の直前の△7三桂では、△4三金と指せば、まだまだ先の長い将棋だったようで(先手が良いことには変わりはない)、遊んでいる3二の金を働かすのが肝要だったはず。もしかしたら、第1日目の指し手に嫌気がさしていたのかもしれない。

 渡辺竜王の圧勝、貫録勝ちだった。丸山九段は大丈夫だろうか?
 王座戦で羽生王座をストレートで破ったことによって、渡辺竜王の信用は非常に高くなった。「竜王が受けなかったので攻めは成立しない」とか、「竜王の攻め手に対し受けないとつぶれる」という信用(恐れ)から最善を逃がし、自ら転んでしまう。そういった睨み倒しのような勝ちも増えるのではないだろうか。
 ますます、手がつけられないなあ。あ、そういう勝ち方が竜王の本意でないのは当然のことです。
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『科捜研の女』 第1話

2011-10-23 00:57:28 | ドラマ・映画
 今回は、「検事の歪んだ正義VSマリコの正義」でした。
 そもそも、この梅原検事(菊川怜)、被害者の元刑事・宮内(神野崇)が信頼を寄せていましたが、かなり歪んだ正義を持っていましたね。
 学生時代、議論を戦わせた割に、ガチガチな警察・検察の権威保守主義で、そのためには証拠の隠ぺいをもいとわない姿勢でした。
 3年前、尊敬する宮内が警察を辞めた時も、ただ呆れるだけだったし、その宮内が殺されてもその死を悼んだり、真相を究明しようとする訳でなく、宮内の妹の訴えも却下。
 宮内の警察を辞めたいきさつを知っていた上、資料を倒れるまで調べたと言い張る割には、奈良県警の捜査の不備や不正を疑わないというのでは、彼女の才覚や性格に大きな疑問を感じました。

 2時間SPのせいか、今回の捜査、後手ばかり踏んでいたような感じがしました(宮内の妹の奮闘?のおかげで、事件進行も複雑化したせいもありますが)。
 だいたい、事件に関与、特に宮内の妹と何らかの関係がある可能性大なのだから、土門さん(内藤剛志)、彼女をマークしておけよと言いたくなってしまいました。まあ、奈良県警の捜査資料を調べ、容疑者林の供述が変わっているのに気が付き、銃弾を調べようとしたのはお手柄ですが。
 科捜研は凄いですね。メンバー皆、積極的に可能性を考え、手際良く、検証や予測して調査して死体を発見したり、どんどん足取りを追跡したり。ただ、どうしても犯人の犯行や足取りの後を追うだけになっていて、事件の真相になかなかたどりつけないので、ややフラストレーションがたまってしまいました。
 今回の話、過去の事件(女子高生誘拐殺害・警察官殺害)と、犯人追跡に終始し、容疑者などの行動に対し、「何故」とか「何が目的」という推理や考察がほとんどなかったのが、不満でした。

【その他の科捜研の手法について】
・画像の鮮明化に、限界を定めたことに感心しました
 このドラマに限らず、今まで、スイッチ一つでどんどん鮮明になっていく画像を見て、「そんなわけないじゃん」と見ていました。その分、科捜研のメンバーの作業が大変さを増していましたが。
・あれだけ人通りの多いところでの足跡の特定は出来ないと思う
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『ジグザグドリブル』 中田章道七段作

2011-10-22 19:01:04 | 詰将棋

 7月21日 中日新聞系新聞出題、中田章道七段作。(5分で初段、10分で2級)

 例によって、勝手にタイトルを付けています。しかも、今回もかなりのヒントになっている気がします。
 新聞紙上でのヒントは、コメント欄にてご紹介します。
コメント (1)
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