【沙羅駆 対 “マリア・T”】
★中途半端なワクチン
前話の最後……毒霧(新種ウイルス)を浴び、もがき苦しむ沙羅駆に歩み寄る“マリア・T”(中谷美紀)……
沙羅駆、絶体絶命を思わせたが、3分弱で終了してしまった。
「新種のウイルスを仕込み、私を殺そうとするとは大胆だった。
だが、キミ同様、ワクチンは開発済みだ。既に摂取してある」
と、マリア・Tを組み伏せ、形勢逆転。
マリア・Tが銃を取り出し、形勢逆転。(しかも、ウイルスの影響で身体が麻痺、意識混濁)
ただ、「銃…君らしくもない。それは頭脳での負けを認めるということか」という沙羅駆の口撃は、さすがの反撃と言えるかも。
「ワクチン接種済み」「いつの間に」というやり取りは、『遊戯王』の後出しジャンケンみたいだ。
そもそも、どんなウイルス?
沙羅駆の様子だと即効性だが(沙羅駆の芝居?)、マリア・Tが到着した時点では無害(すぐ防毒マスクを外した)。
何回か訪れただけで、新種ウイルスの正体を見極め、ワクチンを開発するなんて、本当に≪いつの間に?≫である。あとで森本監察医の正体云々で、「証拠がない」等と言っていたが、マリア・Tかどうかはともかく、大きな犯罪の証拠であるし、沙羅駆ではなく、他の目的で使用する可能性も十分あり得る。即刻、身柄拘束だろう(まあ、沙羅駆は警察官ではなく、ただの暇人?なのでという言い訳は成り立つが)
それにしても、「接種済み」と勝ち誇った割には、効果が弱く、沙羅駆も言うように「あまり優秀とは言えない」。
★よく分からない“マリア・T”
まず、「監察医の森本朋美に成りすましていたことが判明」したらしいが、森本朋美が実在の人物に成り代わっていたのか、全身整形で別の人間になり森本朋美という監察医を装っていたのか?
……おそらく後者だと思うが、だったら「まさか、監察医の森本朋美に成りすます」ではなく「まさか、監察医の森本朋美が“マリア・T”だったとは」と言うべきだろう。「森本朋美に成りすます」だと、森本朋美が実在しているみたいで、≪本物の森本朋美はどこ?≫となってしまう。もしくは「監察医に成りすましていた」と言うべきか。
“マリア・T”、“13”、“M”などいろいろな呼び名の国際的犯罪コンサルタントだが、奏子(土屋太鳳)が無意識に「“どM”だあ」と連呼していたという驚愕の事実!………一本取られたぁ
【今回の事件・偽装ストーカー殺人】
今回も、沙羅駆風に言えば、“書くに値しない事件”だった。
「服を交換して、“ストーカーが誤って殺害した”ように見せかける」偽装工作は、さほど目新しいものではなく、『相棒7』 第5話「顔のない女神」が思い浮かぶ。この時は、本人ではなくラジオのパーソナリティの熱狂的ファンが実行犯という違いはあった。もっとも、そんな違い云々より、些細な点から、犯人が仕組んだ偽装の矛盾点を突いていく推理や、真のターゲットや動機に関する驚愕の真相などのストーリーの深さに於いて、相当の開きがある。(このころの『相棒』が懐かしい)
犯人の美園麗子(山口紗弥加)を自白に追い込む過程も、平凡かつ強引。(≪指輪を抜き取る際に被害者の顔を見たはずの犯人が、間違って殺害したことに気づかず、「千草あやめを殺害した」と電話するのはおかしい≫と指摘した点は感心。私が鈍いだけ?)
ストーカーを利用して、麗子を追い詰めていたが、たとえ1通だけでも、脅迫文書は頭に残るはずだし、ストーカーに沙羅区と麗子の仲を見せつけても、襲ってくるか、さらに、いつ実行するかも不明。相当、気の長い話である。
沙羅駆&賢正&奏子トリオや、沙羅駆VSマダム・T、沙羅駆&麗子の掛け合いは面白い。
特に、麗子の作品への思い、演技を舐めているあやめへの憤り、沙羅駆の麗子への慈愛の情は良かった。
でも、麗子とあやめが、役を競合するのも無理があるよね。
【ストーリー】番組サイトより
これまで沙羅駆(織田裕二)が解決してきた一連の事件の元凶で、『13』と名乗っていた、『M』こと、犯罪の黒幕“マリア・T”。その“マリア・T”が監察医の森本朋美(中谷美紀)に成りすましていたことが判明。姿を消した彼女追う沙羅駆と賢正(ディーン・フジオカ)は入手した朋美のパソコンから経度と緯度を示す数字の羅列を見つける。それが“マリア・T”からの何らかのメッセージだと考えた沙羅駆は奏子(土屋太鳳)や賢正と共にその羅列数字が示す地点にあるテレビ局の撮影スタジオへと向かう。
沙羅駆らが訪れたTVスタジオでは若手女優の千草あやめ(佐野ひなこ)が主演を務めるTVドラマ『麗しの探偵』の撮影が行われていた。あやめは現在人気女優としてブレイク中で、スクープを狙うマスコミから常に追われる身だったが、その一方で同じドラマの犯人役を演じる女優・美園麗子(山口紗弥加)は狙っていた主演の座をあやめに奪われ、一斉風靡したかつての人気も陰を潜めていた。そんな二人が水面下で新旧女優バトルを繰り広げる中、スタジオ内を見て回っていた沙羅駆たちは“マリア・T”が何かを仕掛けているはずだと手がかりを探し回るのだが、徒労に終わる。
ところがその夜、警察に「美園麗子を殺した」という通報があり、事件を聞きつけた沙羅駆たちは“マリア・T”が関わっていると察し現場へ急行する。すると事件の被害者は通報とは異なり、何故か麗子の装いをしていたあやめだった。事件の夜、あやめは自分をマークするマスコミの追跡を巻くため、麗子とお互いに衣装や車を交換してスタジオから帰宅したのだった。麗子が近頃、ストーカーから脅迫されていたことが判明し、現場の状況からあやめは麗子のストーカーに麗子と間違われて殺害されたと判断されるのだが……。
沙羅駆は麗子の動向に興味を抱き始める。
脚本:泉澤陽子 監督:坪井敏雄
第1話 脚本:泉澤陽子 監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子 監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子 監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子 監督:韓哲
第6話 脚本:栗本志津香 監督:木村ひさし
★中途半端なワクチン
前話の最後……毒霧(新種ウイルス)を浴び、もがき苦しむ沙羅駆に歩み寄る“マリア・T”(中谷美紀)……
沙羅駆、絶体絶命を思わせたが、3分弱で終了してしまった。
「新種のウイルスを仕込み、私を殺そうとするとは大胆だった。
だが、キミ同様、ワクチンは開発済みだ。既に摂取してある」
と、マリア・Tを組み伏せ、形勢逆転。
マリア・Tが銃を取り出し、形勢逆転。(しかも、ウイルスの影響で身体が麻痺、意識混濁)
ただ、「銃…君らしくもない。それは頭脳での負けを認めるということか」という沙羅駆の口撃は、さすがの反撃と言えるかも。
「ワクチン接種済み」「いつの間に」というやり取りは、『遊戯王』の後出しジャンケンみたいだ。
そもそも、どんなウイルス?
沙羅駆の様子だと即効性だが(沙羅駆の芝居?)、マリア・Tが到着した時点では無害(すぐ防毒マスクを外した)。
何回か訪れただけで、新種ウイルスの正体を見極め、ワクチンを開発するなんて、本当に≪いつの間に?≫である。あとで森本監察医の正体云々で、「証拠がない」等と言っていたが、マリア・Tかどうかはともかく、大きな犯罪の証拠であるし、沙羅駆ではなく、他の目的で使用する可能性も十分あり得る。即刻、身柄拘束だろう(まあ、沙羅駆は警察官ではなく、ただの暇人?なのでという言い訳は成り立つが)
それにしても、「接種済み」と勝ち誇った割には、効果が弱く、沙羅駆も言うように「あまり優秀とは言えない」。
★よく分からない“マリア・T”
まず、「監察医の森本朋美に成りすましていたことが判明」したらしいが、森本朋美が実在の人物に成り代わっていたのか、全身整形で別の人間になり森本朋美という監察医を装っていたのか?
……おそらく後者だと思うが、だったら「まさか、監察医の森本朋美に成りすます」ではなく「まさか、監察医の森本朋美が“マリア・T”だったとは」と言うべきだろう。「森本朋美に成りすます」だと、森本朋美が実在しているみたいで、≪本物の森本朋美はどこ?≫となってしまう。もしくは「監察医に成りすましていた」と言うべきか。
“マリア・T”、“13”、“M”などいろいろな呼び名の国際的犯罪コンサルタントだが、奏子(土屋太鳳)が無意識に「“どM”だあ」と連呼していたという驚愕の事実!………一本取られたぁ
【今回の事件・偽装ストーカー殺人】
今回も、沙羅駆風に言えば、“書くに値しない事件”だった。
「服を交換して、“ストーカーが誤って殺害した”ように見せかける」偽装工作は、さほど目新しいものではなく、『相棒7』 第5話「顔のない女神」が思い浮かぶ。この時は、本人ではなくラジオのパーソナリティの熱狂的ファンが実行犯という違いはあった。もっとも、そんな違い云々より、些細な点から、犯人が仕組んだ偽装の矛盾点を突いていく推理や、真のターゲットや動機に関する驚愕の真相などのストーリーの深さに於いて、相当の開きがある。(このころの『相棒』が懐かしい)
犯人の美園麗子(山口紗弥加)を自白に追い込む過程も、平凡かつ強引。(≪指輪を抜き取る際に被害者の顔を見たはずの犯人が、間違って殺害したことに気づかず、「千草あやめを殺害した」と電話するのはおかしい≫と指摘した点は感心。私が鈍いだけ?)
ストーカーを利用して、麗子を追い詰めていたが、たとえ1通だけでも、脅迫文書は頭に残るはずだし、ストーカーに沙羅区と麗子の仲を見せつけても、襲ってくるか、さらに、いつ実行するかも不明。相当、気の長い話である。
沙羅駆&賢正&奏子トリオや、沙羅駆VSマダム・T、沙羅駆&麗子の掛け合いは面白い。
特に、麗子の作品への思い、演技を舐めているあやめへの憤り、沙羅駆の麗子への慈愛の情は良かった。
でも、麗子とあやめが、役を競合するのも無理があるよね。
【ストーリー】番組サイトより
これまで沙羅駆(織田裕二)が解決してきた一連の事件の元凶で、『13』と名乗っていた、『M』こと、犯罪の黒幕“マリア・T”。その“マリア・T”が監察医の森本朋美(中谷美紀)に成りすましていたことが判明。姿を消した彼女追う沙羅駆と賢正(ディーン・フジオカ)は入手した朋美のパソコンから経度と緯度を示す数字の羅列を見つける。それが“マリア・T”からの何らかのメッセージだと考えた沙羅駆は奏子(土屋太鳳)や賢正と共にその羅列数字が示す地点にあるテレビ局の撮影スタジオへと向かう。
沙羅駆らが訪れたTVスタジオでは若手女優の千草あやめ(佐野ひなこ)が主演を務めるTVドラマ『麗しの探偵』の撮影が行われていた。あやめは現在人気女優としてブレイク中で、スクープを狙うマスコミから常に追われる身だったが、その一方で同じドラマの犯人役を演じる女優・美園麗子(山口紗弥加)は狙っていた主演の座をあやめに奪われ、一斉風靡したかつての人気も陰を潜めていた。そんな二人が水面下で新旧女優バトルを繰り広げる中、スタジオ内を見て回っていた沙羅駆たちは“マリア・T”が何かを仕掛けているはずだと手がかりを探し回るのだが、徒労に終わる。
ところがその夜、警察に「美園麗子を殺した」という通報があり、事件を聞きつけた沙羅駆たちは“マリア・T”が関わっていると察し現場へ急行する。すると事件の被害者は通報とは異なり、何故か麗子の装いをしていたあやめだった。事件の夜、あやめは自分をマークするマスコミの追跡を巻くため、麗子とお互いに衣装や車を交換してスタジオから帰宅したのだった。麗子が近頃、ストーカーから脅迫されていたことが判明し、現場の状況からあやめは麗子のストーカーに麗子と間違われて殺害されたと判断されるのだが……。
沙羅駆は麗子の動向に興味を抱き始める。
脚本:泉澤陽子 監督:坪井敏雄
第1話 脚本:泉澤陽子 監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子 監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子 監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子 監督:韓哲
第6話 脚本:栗本志津香 監督:木村ひさし