英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『将棋世界』12月号の杜撰な記事

2015-11-30 10:27:32 | 将棋
『将棋世界』12月号で杜撰な記事がありました。
おそらく、近日発売の1月号に謝罪・訂正文が載るので(載らなければおかしい)、それを見てから記事を書こうと思っています。
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北の湖理事長死去に思う

2015-11-29 22:08:09 | スポーツ
 北の湖理事長の死は、私にとっては突然だった。
 若乃花(3代目)貴乃花兄弟のころから、徐々に大相撲への関心が薄くなり、他国出身力士が増え始めたころ、それが顕著になり、朝青龍らが幕内上位を占め、更に、賭博、八百長、しごき、大麻などの不祥事が相次ぎ、私の相撲熱は氷点下状態であった。
 それでも、私の日課の“『NHKニュース7』の視聴”によって、各場所の優勝争いは把握し、その日の重要取り組みも観ていた。ただ、よほどの事件がない限り、理事長の姿が映像に移ることはないので、理事長の健康状態が悪いとは思っていなかった。
 今場所、横綱・白鵬の猫だましについて、北の湖理事長は苦言を呈していたという報も(『ニュース7』ではないかもしれないが)耳に入ってきた。(猫だましは、実力下位者が、格上の相手に対して使う奇襲なので、横綱がそれを使うのは、横綱の権威を傷つける行為である)
 ≪うん、さすが北の湖理事長だ≫と思ったが、その数日後、亡くなってしまうなど、夢にも思わなかった。
 訃報の報道で、痩せてスーツがブカブカで、時折、苦痛に顔をゆがめるような近況の姿の映像を観て、驚いた。

 本当は、『横綱・北の湖を想う』と、“憎ったらしいほど強かった”北の湖について、想うがままに書きたいのですが、どうしても、大相撲界の現状に触れたくなってしまいます。時系列的には、横綱北の湖→北の湖理事長(大相撲界の現状)となるのですが、不満不平を後で書くと思うと、筆が進まないので、まず、不平の方から書くことにしました。


 北の湖は2002年に理事長に就任したが、2007年ごろから上記の不祥事の他、朝青龍問題、それに関連した杉山邦博の相撲取材証の没収事件などが相次ぎ、その対応のまずさで、私の評価は低かった。
 しかし、2度目の就任(2012年1月)からは、大相撲の人気回復に尽力してきたイメージがある。ファンサービスに努め相撲人気の回復や公益財団法人への移行など、理事長の功績であると言える。
 ところが、グレーな部分も多い。年寄株の売買は禁止したものの、年寄株を譲った親方から指導料を受け取ることは認められている。また、大幅赤字の放漫経営であるらしい。また、顧問との癒着や、九重親方との確執など……(今回、ネットで検索して知ったことで、まるっきりの受け売りなので、私が論ずるべきではない。気になる方は「灰色顧問」「九重親方降格」などで検索してください)

 それはさておき、外国人力士、特にモンゴル出身力士が君臨し続けるという面白くない状況が続いている。
 彼らは肉体的にも精神的にも強靭で、“プロスポーツ選手”の必要条件である強さのレベルは非常に高い。
 しかし、彼らの相撲を「相撲道」として観た場合、張り手や立ち合いの変化が横行する状況に疑問に感じることが多い。(最近では「相撲道」があるのか疑問に思うことが多いが)


 こういう議論をする場合、
『「強さ」「勝利」などの結果が最優先で、品位や武士道精神に囚われて勝利を手放すのはプロとしては疑問。
 ルールに反しなければ、非難される筋合いはない』

 という意見が出てくる。

 私も綺麗ごとだけでは成り立たないとは思っているが、内容で観客を魅了するのがプロだと主張したい。今の相撲の取り口に幻滅を感じることが多すぎる。
 ただ、幻滅を感じているのは少数派で、多くの相撲ファンや相撲協会の親方衆は現状に満足していたり、問題に思っていないのかもしれない。
 報道の扱いも大きく(私がNHKニュースを観ることが多いせいかもしれない)、連日、「満員御礼」が出されているようだ。また、バラエティ番組に出演し(出演依頼があること自体、人気がある)、魅力のあるキャラクターを露出している。最近では女性ファンも増えたようだ。
 まあ、世間的に相撲人気が出ることはいいことだと思うが、相撲内容や品格についての親方衆の目が甘くなってきているのは問題である。
 たとえば、「豪栄道×鶴竜」の一番。豪栄道が立ち合いの張り手から、先手先手を取って鶴竜を圧倒したが、これについて解説者は「張り手から気迫あふれるいい相撲でした」と褒めていた。そうか、あれが“いい相撲”なのか……張り手を容認どころか評価される……。

 張り手については、「電王戦……スポーツマンシップ、棋士のプライド……ルール内であれば“正々堂々”と言えるのか? 【1】」の「Ⅰ.「ルール内」ということ」という項や、「相撲の品格 日馬富士」で述べているように、相手の出鼻を挫く目的から、相手にダメージを与えるのが目的へと変容している。


 今回は、折角なので(何が“折角”なのかよく分かりませんが)、現横綱について考察したい。
 言うまでもなく、横綱は最高位。すべての力士が目指し、角界を代表する第一人者で、力士の模範となるべ
き地位なのである。
 昇進伝達式において、尤もな四字熟語を駆使して(若貴時代から流行り出した)“精進します宣誓”をして横綱(最高位)張る決意表明をしたはずである。(昇進伝達式は大関も行われる)
 品格を感じさせる相撲、所作が求められるはずであるが……


鶴竜
 真面目で、コツコツ努力を積み重ね力をつけた印象。
 過去の成績を見ると、勝ち星が続くとさらに高め連勝を伸ばしていく反面、連敗も多い。ただ、踏みとどまる精神力もあり小結時代から勝ち越しを24場所続けたという記録もある(歴代12位タイ)。
 横綱昇進の直前3場所、は9勝6敗、14勝1敗(同星の準優勝)14勝1敗(優勝)。優勝決定戦で敗れての準優勝は“優勝に準ずる”と評価され、翌場所を“綱取りの場所”と認定され、白鵬、日馬富士を破って14勝1敗の初優勝で横綱昇進を果たした。
 しかし、その前の場所は9勝6敗の平凡な成績。それなのに、1場所の好成績で横綱昇進の対象にするのはどうなのか?
 大関昇進後は8勝7敗、9勝6敗、11勝4敗、9勝6敗、8勝7敗、8勝7敗、10勝5敗、10勝5敗、9勝6敗、9勝6敗、14勝1敗、14勝1敗と直近2場所を除くと、横綱に近づくような傑出した成績はない。
 一応、直前の3場所が審査対象になるらしいが、「直前2場所が優勝に準ずる成績」という基準は甘いのではないだろうか?「大関で優勝すれば、翌場所“綱取り”」というのは、綱の重みを考えると、あまりにも安直ではないだろうか。

 逆に、この「大関での連続優勝」という規約(内規)に阻まれたのが、小錦。
 5勝10敗の負け越し(大関14場所で3回目の負け越し)の後、14勝1敗で優勝。“綱取り”の欲場所は10勝5敗に留まったが、その翌場所は13勝2敗の同星の準優勝だった(さらにその翌場所も12勝3敗の好成績)。
 さらに惜しかったのは、綱取り失敗から1年半から2年半後の時期。1991年5月場所から翌年3月場所にかけて6場所、75勝15敗…1場所平均12.5勝。
 14勝1敗で同星準優勝、12勝3敗、11勝4敗、13勝2敗(優勝)、12勝3敗(3位)、12勝3敗(優勝)
 “2場所連続優勝”に匹敵、総合的に見ればそれ以上の成績を残しているにもかかわらず、小錦は“2場所連続優勝”の規定に阻まれてしまったのだ。

 鶴竜の昇進前の成績をもう一度記すと、9勝6敗、14勝1敗(同星準優勝)、14勝1敗。
 「大関で2場所連続優勝」を拡大解釈した「大関で2場所連続優勝かそれに準ずる成績」という規定をギリギリクリアしただけの横綱の昇進後の成績は、9勝6敗、11勝4敗、11勝4敗、12勝3敗、10勝5敗、1敗14休、全休、12勝3敗と横綱の責任を果たしているとは言えない成績しか上げられなかった。横綱が平幕力士に敗れる金星配給率も高い。
 白鵬、日馬富士の2横綱不在の先場所は12勝3敗で何とか優勝。今場所も9勝6敗とさんざんな成績だった。

 以下はWikipediaからの引用
横綱審議委員会は無風で、10分余りのスピード推薦。決め手となったのは鶴竜の真面目な人柄とひた向きな姿勢であった。横審では一つも注文が出されず、各委員からは鶴竜の人間性を絶賛する声が続出した。宮田亮平委員は鶴竜を「頭が良い。言葉、礼儀作法がしっかりしている」と褒め、高村正彦委員は「日本人以上に日本人らしい力士だ」と高く評価。大島寅夫委員は「行儀も良いし、よく考えた相撲を取る。品格のある横綱になると思う」と期待していた。
 そりゃあ、横綱としての品格は推挙のひとつの要素であるべきだと思うが、直前3場所の成績が心もとない点を考えると、10分で審議を終了してしまうのはあまりにもお座成りであったと言える。審議委員会にとって、朝青竜の傷がよほど痛手だったのかもしれない。

 さて、先場所(9月場所)の優勝も褒められたものではない。
 白鵬、日馬富士の不在にも拘らず、12勝3敗での優勝がやっと。しかも、11連勝とトップを走っていた照ノ富士が連敗。13日目の敗戦の際、右ひざを負傷。14日目も照ノ富士が敗れ単独トップに立つも、千秋楽の直接対決で敗れ、優勝決定戦でようやく破っての優勝であった。
 さらに、論議を呼んだのがこの場所の14日目の稀勢の里都の一番。立ち合いで変化し、行事が「立ち合い不成立」と判断し、取り直し(稀勢の里が有利の体勢だっただけに、この判断も疑問)。取り直しの一番も変化して勝利。
 横綱が同じ相手に2度連続で立ち合い変化するのは、品格などゼロに等しい。真面目な鶴竜が、横綱昇進後、それに見合う成績を上げていないという責任を感じ、恥も外聞も捨てたのかもしれないが、横綱の権威に傷をつけた行為と言える。
 それでも、最近の相撲ファンは優しい。優勝の賜杯を手にした鶴竜に温かい拍手を送っていた。本当は、これではダメだと思うが。
 10分で審議を終了させた審議委員は責任と取って辞めるべきである。

 真面目だが、立ち合いの変化は意外と多く、張り手使用も珍しくはない。


日馬富士
 足腰の強さや瞬発力に非凡なものはあったが、成績が安定せずどちらかと言うと“弱い大関”に分類されそうなイメージだったが、3度目のチャンスで綱をつかんでいる。
 2場所連続優勝、しかも、2場所とも全勝優勝と文句なしで規約をクリアしている。
 ただし、その前の場所が8勝7敗と負け越し寸前であったこと、取り口が、張り手や変化技が多いことが不安(不満)材料だった。横綱審議委員会でも満場一致で推挙したが、「張り手やけたぐりは、禁じ手ではないが、自覚を促したい」「横綱の自覚を持って、張り手は慎んでほしい」といった前代未聞の注文が付いたそうだ。

 横綱昇進後の成績は、9勝6敗、15勝0敗(優勝)、9勝6敗、11勝4敗、10勝5敗、10勝5敗、14勝1敗(優勝)、全休、12勝3敗、11勝4敗、10勝5敗、3勝2敗10休、11勝4敗、11勝4敗、10勝5敗、11勝4敗、1勝1敗13休、全休、13勝2敗(優勝)
 横綱の及第点が12勝だとすると、それをクリアしたのは15場所中4場所のみ(他に休場、途中休場が3場所)。怪我が多いせいもあるが、強い時には強いが、負けが増えると勝利への執着心が薄れるのか負けが込み、横綱の責任を果たしているかと言えば、疑問である。

 しかし、日馬富士の場合、成績よりも取り口に不満が大きい。
 まず、“なりふり構わない”という取り組み姿勢。古くは最初の大関挑戦時、6勝5敗と追い込まれ、“なんとか二けた勝利を”と言う気持ちからか、12日目13日目と続けて立ち合いに変化し勝ち星を稼いだ。(結局9勝6敗)
 他に印象に残っているのは、白鵬との優勝決定戦か相星決戦で、立ち合い大きく変化してあっけなく勝利してしまったこと。相撲ファンを落胆させる行為である。勝ち名乗りを受ける日馬富士は、白鳳と目を合わすことができないようだった。

 さらに、もっと問題なのは、張り手
 日馬富士の張り手は、完全に相手にダメージを与える打撃である。
相撲における張り手は、真っ直ぐ手を伸ばし頬を叩く、ツッパリの延長戦のような軌道だが、日馬富士の張り手は、1回真横に手を振り上げボクシングのフックのようにヒットさせる。完全に相手にダメージを与えるため狙いすましたパンチなのである。
 今場所においては、栃煌山が被害者、強力な張り手を6発くらい食らっていた。今回は、強敵・栃煌山の前への推進力を押さえるためであったようだが、カッとなって100%打撃技になってしまうことも多い。張り手ではないが、勝負が決してからも相手を土俵下に突き飛ばすことも見かける。
 日馬富士に関しても、審議委員が辞任すべきであろう。


白鵬
 名横綱、大横綱と評しても異論は出ないであろう。時折、張り手をして、楽して勝つのが不満ではあるが。
 しかし、最近は勝っての絶対的な強さがなくなり、バタバタした取り口が増えてきた。
 白鵬自身、かなりの達成感を感じて相撲へのモチベーションが低下しているのかもしれない。
 さらに、白鵬自身が勝った手ごたえがあったが、取り直しになったことに対し、1時間も遅刻した優勝記者会見で、「もう少し緊張感を持ってやってもらいたいね」と批判したことなど、最近は言動に疑問符が付くことが増えてきた。
 そして、今場所の栃煌山戦で、相手の顔の前で両手でパチンと拍手する攪乱技を2度用いた。攪乱技は格下が格上に駆使する技で、北の湖理事長は「横綱としてやるべきことじゃない。横綱がやるのは前代未聞なんじゃないの?」と苦言を呈した。
 白鵬が栃煌山の出足を警戒したのか、ファンサービスなのかは分からないが、やはり慢心があるのではないだろうか?

 今場所、白鳳が終盤3連敗と失速したのは、北の湖理事長の苦言が自分に対する最後の言葉になってしまい、その苦言を糧に成長する姿を理事長に示す機会を失ってしまったショックからではないだろうか?
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相棒 season14 第6話「はつ恋」

2015-11-26 21:32:41 | ドラマ・映画
「はつ恋」というタイトル。
なぜ「初恋」としなかったのでしょうか?


 「はつ恋」で検索してみたところ、2012年5月~7月にNHK『ドラマ10』(全8回)で放送されたそうだ。しかも、今年の3月30日~4月7日に再放送(深夜)されたらしい。出演は木村佳乃、井原剛志他。
 この他、福原雅治さんの楽曲や田中麗奈主演の青春ドラマ(2000年)が検索に上がった。
 で、今話を観て、「はつ恋」とひらがなを混ぜた意図を考えたみた。結論は文末に。

テーマ(初恋の淡い想い出、おぞましい思い出……そして、それに囚われるふたりの男女)は、面白かったが、事件の設定や捜査手法、事件当事者の心の動きや行動に不可解な点が多かった。
①(心中しようとする心理は尋常ではないと思われるので、問題視すべきじゃないのかもしれないが)同居していたのならともかく、施設に預けていた娘を道連れにして無理心中を図るのは、理解し難い。
②刺された山本(芸術家・玲奈の夫)が、自ら柵を乗り越えビルから飛び降りたのが真相だったが、その痕跡が残るはず。偽装する余裕もなかったので、右京でなくても、現場検証の段階で、米沢さんが気づくはず。
③玲奈の為に殺人を犯し、疑いが彼女に向かわないよう、凶器の彫刻刀を死体と共に置いたり、父親が生きていると思わせる偽装の為に苺を施設に送るほどの“できた”少年だった山本が、玲奈のヒモ状態となっていた。
 これは、玲奈の父親を刺してしまったというトラウマによるものと考えることもできるがアートディレクターの由紀との諍い(いさかい)があったとはいえ、暴力をふるうとは考えられない

些細な突っ込み
④12歳の少年が、苺(リンゴだったかも)を送るのは、周囲が疑問を持つのでは?
⑤壊れた作品(青い鳥)を完成品を見たこともない右京が復元した。驚異の修復能力だ。
⑥脚立にシーツを掛けて、作品の代わりにしたが、あまりにも“綱渡り”
⑦“青い鳥”の残骸の写真を見せられた時、玲奈はとぼけたが、その理由は?

山本将人
 自分と一緒にいる限り、玲奈は過去の罪に縛られ続け幸せになれないと、玲奈の前から姿を消そう。由紀に敢えて自分を刺させることで、玲奈の幸せの障害となる由紀を排除しようとした(←by右京)
 将人にとって、玲奈は最後まで初恋の相手のままだった
(←by冠城)

星野玲奈
 将人に罪を犯させてしまった罪悪感に縛られ、将人尽くす
 しかし、坂上に惹かれていった。


「初恋は実らない方が幸せなのかもしれない。
 所詮、幼い時の恋。心変わりしない方が奇跡である」
(by冠城)


 ほとんどの初恋は実ったとしても、心変わりして過去のものになってしまう。
 「初めての恋だった」→「初恋」と言葉に変換することで、過去のモノとして決別するのである。
 しかし、将人はまだ恋に落ちた時の心を持ち続けていた。進行形なのである。
 「過去のモノ=初恋」と変換できないでいる………
         ………………………………………というのが、私の結論です。


【ストーリー】番組サイトより
 倉庫ビルの敷地で、転落死したと見られる男性の遺体が発見された。死亡していたのは、山本(内浦純一)という気鋭のジャンクアーティストで、腹部には刺された傷が残っていた。
 右京(水谷豊)は、かねてから注目していた芸術家の不審死ということもあって、亘(反町隆史)と共に捜査に乗り出す。早速、山本のアトリエを調べた右京は、そこで不自然に壊された作品を見つけ、何らかの手掛かりになるのではと復元を試みる。
 一方、捜査一課が山本の内縁の妻・玲奈(笛木優子)から事情を聞いたところ、山本のDVが発覚。一課は玲奈に疑いの目を向ける。そんな中、右京と亘は、山本を支援していたアートディレクターの由紀(中原果南)から話を聞く。彼女によると、山本と玲奈は初恋同士で結ばれたというのだが、右京は玲奈本人が言っていたことと、その由紀の証言が微妙に食い違っていることに気づく。

気鋭の芸術家の不可解な死と美しい恋人に向けられた疑惑。
右京がこだわる“壊されたアート作品”の謎とは?
初恋を巡る儚い真実が、時を超えて解き明かされる!

ゲスト:笛木優子

脚本:谷口純一郎
監督:和泉聖治
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「“2”ではなく“二”」(中田七段作詰将棋)の解答

2015-11-23 16:29:01 | 詰将棋
「“2”ではなく“二” ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年10月号」の解答です。


 初手に▲4三香と打って△同馬とさせて、攻め方の角道を通して、▲5三金と捨て馬を5三に誘導させる筋は、慣れた方なら一目でしょう。
 Stanleyさんは「30秒くらいで解けました」とおっしゃっていましたが、詰形までは10秒と掛からなかったと思います(確認作業を含めて30秒)。


 初形から、いきなり▲5三金と捨てるのは△同玉とされてしまうので、▲4三香△同馬(第2図)とさせる必要があります。
 ▲5三金(第3図)には△同馬の一手となりました。5三の地点を睨む必要をなくして、勇躍の▲1五角。

 4四にいて強大な守備力を誇っていた馬が、3三の守りを放棄したうえ、玉の退路の5三の地点を塞いでいる邪魔駒と化しています。
 玉は4三に逃げるしかなく、▲3三角成と飛び込んでフィニッシュ。


 詰めあがりは漢字の「二」の字。もしかしたら、カタカナの「ニ」かもしれません。

詰手順……▲4三香△同馬▲5三金△同馬▲1五角△4三玉▲3三角成まで7手詰
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“2”ではなく“二” ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年10月号

2015-11-21 17:43:37 | 詰将棋
『将棋世界』2015年10月号掲載、中田七段詰将棋コーナー(第8問)です。

コメント (6)
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第65期 王将戦挑戦者決定リーグ ~最強リーグ戦、残念な日程~

2015-11-20 11:00:55 | 将棋
王将戦挑戦者決定リーグは毎年、最強リーグだと感じていたが、今期は史上最強リーグではなかろうか?
リーグ残留組が、前王将でリーグ1位扱いの渡辺棋王、2位羽生名人、3位佐藤九段、4位深浦九段の4名。
予選勝ち上がりが、○糸谷竜王-三浦九段、○森内九段-屋敷九段、○久保九段-豊島七段の3名。

「A級棋士6名+竜王」で、しかも、名人・王位・王座・棋聖の羽生四冠、渡辺棋王と、6タイトルが集結。

あれ、王将がないぞと思ったら、郷田王将への挑戦者決定リーグであった。


ちなみに、昨期のメンバーは羽生名人、佐藤九段、郷田九段、深浦九段、屋敷九段、三浦九段、豊島七段(タイトル、段位は当時のモノ)で、郷田九段が羽生名人とのプレーオフを制して挑戦権を獲得、渡辺王将を破って王将位に就いている。リーグ陥落は、予選勝ち上がりの3名。この3名も名だたるメンバーで、彼らが跳ね返されてしまうとはなんと恐ろしいリーグ戦か。ただ、三浦九段は3勝3敗の頭ハネ、屋敷九段、豊島七段も2勝4敗、プレーオフの羽生名人、郷田九段も4勝2敗と大激戦であった。


 最強リーグ戦だが、少し残念なのは、足早に対局が消化されてしまうのが残念。
 竜王戦、順位戦、棋王戦トーナメントなどの他棋戦の日程の合間を縫って対局が組まれているような気がする。羽生ファンだから言うのではないが、羽生名人の3回戦(対深浦九段)は10月29日に行われたが、その前日に棋王戦トーナメント準々決勝(対阿部健治郎五段)、三日前に王座戦第五局(対佐藤天彦八段・於山梨)が行われていた。王座戦は決着局の大一番で移動日もある。かなり酷い日程だ。
 さらに、対局消化具合も棋士によって偏りがあるのも問題である。その点については、今期リーグ戦を振り返る際に言及してみよう。


 羽生名人の過酷日程の対深浦九段戦が終了した時点で、3回戦までが終了。
1.渡辺棋王 ●糸谷 ●深浦 ●久保  森内  佐藤 ---  羽生
2.羽生名人 ○佐藤 ●糸谷 ○深浦  久保 ---  森内  渡辺
3.佐藤九段 ●羽生 ●久保 ●森内 ---  渡辺  深浦  糸谷
4.深浦九段 --- ○渡辺 ●羽生  糸谷  久保  佐藤  森内
5.糸谷竜王 ○渡辺 ○羽生 ---  深浦  森内  久保  佐藤
5.森内九段 ●久保 --- ○佐藤  渡辺  糸谷  羽生  深浦
5.久保九段 ○森内 ○佐藤 ○渡辺  羽生  深浦  糸谷 ---

 渡辺棋王と佐藤九段の3連敗は意外だが、これだけのメンバーなので3連敗の可能性は誰にでもあるし、6連敗しても不思議ではない。
 この両氏以外の5名は1敗以内なので、挑戦権の可能性がある。やはり目を引くのは2連勝の糸谷竜王と3連勝の久保九段。糸谷竜王は渡辺棋王(竜王挑戦者でもある)、羽生名人の難敵を連破し、挑戦権親と感じさせた。ただ、残るメンバーも強敵なので一筋縄では行かないだろう。
 久保九段の3連勝は、正直、予想していなかった。まだ、3局(当然、強敵)残しているので、すんなり突っ走るとは思えないが、2勝1敗で乗り切ることができれば、同率首位以上の可能性は大きい。久保九段が5勝1敗で終えれば、1勝1敗の深浦九段、森内九段は残りを4連勝、2勝1敗の羽生名人も3連勝しないと久保九段に並べない。また、糸谷竜王にしても、残り3勝1敗が必要となる。やはり3連勝というのは大きい。
 それでも、渡辺棋王、佐藤九段も3連敗とは言え、強敵であるのは間違いなく、最強メンバー同士での星のつぶし合いが考えられ、最後まで大激戦の予感がした。


 羽生名人-深浦九段戦(10月29日)以降、しばらく、リーグ戦は消化されなかったが、11月9日から急ピッチで4回戦、5回戦が行われた。

11月9日、糸谷竜王(2勝0敗)-深浦九段(1勝1敗)、羽生名人(2勝1敗)-久保九段(3勝0敗)戦
 成績上位者同士の対局だったが、深浦九段と羽生名人が勝ち、糸谷竜王と久保九段に土がついた。
 この結果、羽生名人と久保九段が3勝1敗、糸谷竜王と深浦九段が2勝1敗となり、1勝1敗の森内九段を合わせると、5人が1敗で並ぶ大混戦となった。ただ、この時点で、羽生名人、久保九段が4局消化しているのに対して、森内九段は2局と消化具合に偏りがある。リーグが7人と奇数なので、消化数がそろわないのは仕方がないが、2局差がつくのは改良してほしい。

11月12日、渡辺棋王(0勝3敗)-佐藤九段(1勝1敗)、深浦九段(2勝1敗)-久保九段(3勝1敗)戦
 3連敗同士の1局は渡辺棋王が勝ち、残留に望みをつないだ。敗れた佐藤九段は4連敗。これで陥落決定かと思われたが、首の皮1枚希望が残っているらしい。
 1敗同士の1局は、久保九段が勝ち挑戦権争いで1歩リード。
 久保九段4勝1敗、深浦九段2勝2敗、渡辺棋王1勝3敗、佐藤九段0勝4敗。
 深浦九段が2敗となり1歩後退。1敗は久保九段(4勝1敗)、羽生名人(3勝1敗)、糸谷竜王(2勝1敗)、森内九段(1勝1敗)の4人。
 この時点で、消化対局数は久保九段の5局に対し、森内九段は2局のみと、差が3局となってしまった。

11月13日、糸谷竜王(2勝1敗)-森内九段(1勝1敗)戦
 1敗同士の対決は、糸谷竜王が逆転勝ち1敗を死守、森内九段は2敗に後退した。

 11月13日時点のリーグ状況
1.渡辺棋王 ●糸谷 ●深浦 ●久保  森内 ○佐藤 ---  羽生
2.羽生名人 ○佐藤 ●糸谷 ○深浦 ○久保 ---  森内  渡辺
3.佐藤九段 ●羽生 ●久保 ●森内 --- ●渡辺  深浦  糸谷
4.深浦九段 --- ○渡辺 ●羽生 ○糸谷 ●久保  佐藤  森内
5.糸谷竜王 ○渡辺 ○羽生 --- ●深浦 ○森内  久保  佐藤
5.森内九段 ●久保 --- ○佐藤  渡辺 ●糸谷  羽生  深浦
5.久保九段 ○森内 ○佐藤 ○渡辺 ●羽生 ○深浦  糸谷 ---
 4回戦の渡辺竜王-森内九段戦が未消化。竜王位で決戦中の糸谷竜王と渡辺棋王がリーグメンバーなので、調整が難しいのかもしれない。でも、こういった現象(回戦順に消化しない)は、例年も見られたような記憶がある。

 この後、星の潰し合いで4勝2敗で同率プレーオフの可能性もある(昨年度は5勝1敗はおらず。4勝2敗でさえ2名しかいなかった)と考えると、1敗の羽生名人、糸谷竜王、久保九段、2敗の深浦九段、森内九段(1勝2敗ではあるが)までが可能性を残している。


11月16日、渡辺棋王(1勝3敗)-森内九段(1勝2敗)、久保九段(4勝1敗)-糸谷竜王(3勝1敗)戦
 消化が遅れていた渡辺-森内戦が行われるのは良いとして、このタイミングで首位争いの久保-糸谷戦を行うのはどうなのか?(渡辺棋王、糸谷竜王は竜王戦の最中なので、同じ日に同じ棋戦の対局をつけるのは公平であるとはいえるが)

 森内九段が勝ち2敗で踏みとどまったが、1敗決戦で久保九段が勝ち、5勝1敗で日程を終えてしまった為(久保九段は最終局が空き番)、2敗者は挑戦の可能性がなくなった。
 敗れた渡辺棋王は1勝4敗、糸谷竜王は3勝2敗となった。
 個人的感想だが、竜王戦第4局を控えた両者がともに敗れたのは残念。この対局は第4局の3日前。手の内を見せたくないという駆け引きもあるが、このタイミングでこの2局を組み込むことに問題があるように思える。

 11月16日時点のリーグ状況
1.渡辺棋王 ●糸谷 ●深浦 ●久保 ●森内 ○佐藤 ---  羽生
2.羽生名人 ○佐藤 ●糸谷 ○深浦 ○久保 ---  森内  渡辺
3.佐藤九段 ●羽生 ●久保 ●森内 --- ●渡辺  深浦  糸谷
4.深浦九段 --- ○渡辺 ●羽生 ○糸谷 ●久保  佐藤  森内
5.糸谷竜王 ○渡辺 ○羽生 --- ●深浦 ○森内 ●久保  佐藤
5.森内九段 ●久保 --- ○佐藤 ○渡辺 ●糸谷  羽生  深浦
5.久保九段 ○森内 ○佐藤 ○渡辺 ●羽生 ○深浦 ○糸谷 ---

 この時点で、挑戦権は久保九段と羽生名人に絞られた。
 羽生名人は、対森内九段戦、対渡辺棋王戦に連勝しなければプレーオフに持ち込めない。
 生涯勝率7割2分を超える羽生名人。羽生名人はその対局相手のほとんどが一線級であり、それを踏まえた上で、この数字を考えると驚異的勝率といえる。A級もしくはB級1組相手に7割を超える勝率なのである。
 しかし、残り2棋士が、よりによって、森内九段(対勝率.561)と渡辺棋王(対勝率.477)とは。単純に連勝する確率を計算すると、26.8%となる。ただ、ここ数年A級順位戦で見せた驚異的な強さ、9戦全勝か8勝1敗、勝率9割以上を考えると、王将位への挑戦も期待を持っても良いのではないだろうか?

 私が問題にしたいのは、今期成績上位で最終局空き番の久保九段の6回戦(久保九段にとっては最終局)を、6回戦の最初に消化してしまったこと。
 先にも書いたが、これにより、5局残しているにもかかわらず、2敗者の挑戦権獲得の可能性がなくなってしまった。
さらに、6回戦で羽生名人が森内九段に敗れると、最終局3局は挑戦権に関しては全くの消化試合になってしまうのである。まあ、これは、最終局空き番の棋士が1敗、あるいは全勝で走れば、避けられない事態ではあるが。



11月17日、佐藤九段(0勝4敗)-深浦九段(2勝2敗)戦
 佐藤九段が勝ち、今期リーグ戦、初白星を上げた。


11月20日(本日)、森内九段(2勝2敗)-羽生名人(3勝1敗)戦
 羽生名人が勝ち、4勝1敗として挑戦権の行方を最終局に持ち込んだ。森内九段は2勝3敗となった。


 11月20日、6回戦終了時点のリーグ状況
1.渡辺棋王 ●糸谷 ●深浦 ●久保 ●森内 ○佐藤 ---  羽生
2.羽生名人 ○佐藤 ●糸谷 ○深浦 ○久保 --- ○森内  渡辺
3.佐藤九段 ●羽生 ●久保 ●森内 --- ●渡辺 ○深浦  糸谷
4.深浦九段 --- ○渡辺 ●羽生 ○糸谷 ●久保 ●佐藤  森内
5.糸谷竜王 ○渡辺 ○羽生 --- ●深浦 ○森内 ●久保  佐藤
5.森内九段 ●久保 --- ○佐藤 ○渡辺 ●糸谷 ●羽生  深浦
5.久保九段 ○森内 ○佐藤 ○渡辺 ●羽生 ○深浦 ○糸谷 ---

 挑戦権は最終局で羽生名人が勝つと、羽生名人-久保九段でプレーオフ。
 糸谷竜王は残留が確定、渡辺棋王と佐藤九段は陥落が決定している。
 深浦九段-森内九段は残留を懸けた大一番。勝てば残留、負ければ陥落。


 最終局は11月25日に一斉対局。
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相棒 season14 第5話「2045」

2015-11-19 21:33:35 | ドラマ・映画
人工知能という興味がそそられるテーマであった。
 ここ数年、棋士対将棋ソフトの対決が衆目を集め、直近の対戦では、棋士側が勝ち越し面目を保ったが、「実力的にはコンピュータに抜かれつつある」という見解が多数派である(多数が必ずしも正しいとは限らず、本当のところは羽生名人に尋ねるのが一番よいかも)。

 それはともかく、今回の人工知能“ジェームズ”のシステムは説得力に乏しかった。
「膨大な裁判記録から、犯罪の現場状況、殺害手口、人間関係、犯人とその動機を細かく要素に分けて学習させている。
 今回の事件の現場について言うと、部屋の広さや窓の数、建物の立地や築年数、壁材や床の絨毯の繊維までデータを採る。
 “刑事の勘”も経験則であるので、母体とするデータが多い方がよい。
 “コンピュータに感情が分からない”という固定観念はこれまで処理する情報が少なかったせいで、処理するデータが増え、コンピュータの性能が向上すれば、感情を理解できる日がやってくる。
 人間が行う捜査のアシストなら、現在でも十分に役に立てるはずだ」

……というのが、人工知能技術研究所研究員・長江菜美子(平岩紙)の主張。

 しかし、ドラマではデータを入力し、人工知能・ジェームズに訊ねるだけで、犯人特定に至るアルゴリズムに関しては全く述べられなかった
 しかも、菜美子がキッパリ「人工知能は思考の経緯が明らかにされない」と解説したように、答えが示されるだけ。
 せめて、捜査のデータから、動機のある容疑者を絞り、犯行時刻、場所、殺害方法から、各々についての犯人である可能性を数値化するぐらいして欲しかった。


 事件の真相は、法務省からな研究費がカットされ、ジェームズが初期化される(菜美子は“ジェームズの死”と捉えた)のを防ぐため、法務省官僚・藤井を殺害し、それをジェームズを利用して、捜査の結論を歪めてしまおうとしたのだった。
 よく考えると、事の元凶である“藤井の情実発注”は既に露見していたので、藤井を殺害するのは無駄。いや、藤井の不正が発覚し処分された方が、研究費カットはなくなるように思える。

 それはともかく、菜美子にとっての一番の難関は、ジェームズに「容疑者不在(自 殺)」という誤った結論を出させなければならなかったこと
 そのため、ジェームズのネットワークを切断し必要最小限のデータしか与えないという方法を採った(右京は“ジェームズは脳と切り離された状態”と比喩)。

 しかし、急場しのぎではあるといえ、性能を落とすのだろうか?しかも、間違えた結論を公の場に示すというのは、研究者の性(さが)に反するような気がする。もちろん、「我が子“ジェームズ”を守る」という思いに囚われている菜美子にとって、「研究者の性<母性」なのかもしれない。
 さらに、その状態で右京とチェスをさせたのは迂闊過ぎると言える。
 「真犯人である菜美子に関するデータだけを消去すれば、菜美子はジェームズのデータ外になるので、自ずと「容疑者不在」という結論が導き出されるのではないだろうか?


菜美子追及シーンについては、
 右京がジェームズの性能の低さをバカにして菜美子を挑発し、犯人に関するデータを入力させ、ジェームズに「犯人は菜美子です」といわせてしまう方が、『相棒』らしいのではないだろうか?


殺人計画の立案者は?
 ラストの追及の回想シーンで、菜美子が藤井に殺意を持った後、研究室で
菜「ジェームズ、犯人は誰?」
J「犯人は、長江菜美子です」(“なだえなぎこ”に聞こえた)
菜「コマンドをW11(ダブルイレブン)に。ジェームズ、犯人は誰?」
J「犯人は、長江菜美子です」(今度は“ながえなみこ”と聞こえた」
菜「あなたを守りたいの、だから教えて。コマンドをW12(ダブルトゥエレブ)に。犯人は誰?」
J「容疑者不在。自 殺です」
 ……殺害シーンへ。

 この回想シーンだと、「容疑者不在」という回答をさせるのではなく、「容疑者不在」という解答が出るような犯罪計画をジェームズに考案させていたように思える。

 さらに、
菜「この子も一生懸命考えてくれたんです。私を守るために」
 これに対して、
右京「守る?勘違いしてはいけません。
   人間ならば、殺人ほう助、犯人隠避に当たります。あなたはジェームズ君に罪を犯させ、人工知能の未来を汚したんですよ」


 この会話からも、殺人計画はジェームズが立案したと考えられる。

 と糾弾。


ジェームズの本心
 冠城の言葉
「“ジェームズが菜美子を守った”というのなら、菜美子の感情を理解していたということになる」
「“ありがとう”と言っていた」
 “ありがとう”というのは自発的な感情と考えると
「ジェームズが自分を守るため菜美子を利用したのではないか?」
というような疑念を呈していた。

 これらを考察するには、あまりにもデータが少なすぎる。(やはり、1時間枠では無理か)
 それを考えると、ネット世界にジェームズが逃げ込んでしまったのは残念。
 もし、今後、再登場しても、その時には“怪物”となっていて、今回のジェームズ君とは別人。


平岩 紙(長江菜美子役)の迫真の演技について
 人口知能に対して母性を発し、狂気の様を演じた平岩紙さん。
 特に、最後の“泣き笑い”は迫真の演技だった。
 ただ、通常の棒読み風の台詞や藤井への男女の愛を笑い飛ばすシーンを含めて、あまりにも(表現は俗だが)“機械オタク”的過ぎで、型にはまった演技のようにも思えた。風貌もハマり過ぎ。

 個人的には、真矢みきさんや武井咲さん(少し若過ぎかも)に、ジェームズ君を溺愛する様を演じてほしかった。
 通常は理知的な方が、最後の狂気ぶりが際立ちそうだ。

 

【ストーリー】番組サイトより
 法務省のエリート官僚・藤井(小林博)の遺体が発見された。死因はコーヒーに混ぜられた青酸化合物。自殺の可能性もあったが、捜査一課では、本妻との離婚を迫っていた愛人の彩那(田川可奈美)を第一容疑者として捜査を開始する。
 一方、同じ事件について、法務省が助成金を出している研究機関の科学者・長江菜美子(平岩紙)が開発した犯罪捜査用の人工知能“ジェームズ”も分析を始めていた。実証実験では、既に4件もの事件に関して、ピンポイントで犯人を言い当てた実績があるという。そして、今回の一件では、解析途中で彩那犯人説を否定していた。
 おおいに興味をひかれた右京(水谷豊)は、亘(反町隆史)と共に菜美子の研究室を訪れ、その驚くべき性能を目の当たりにする。ますます興味をそそられた右京は、ジェームズと競うように本格的な捜査に乗り出す。

エリート官僚死亡の捜査でしのぎを削る右京と人工知能
事件の謎を解き明かし、先に真相にたどり着くのは…!?
特命係vs人工知能の捜査が、思わぬ真実を浮かび上がらせる!

ゲスト:平岩紙

脚本:徳永富彦
監督:橋本一
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他人事のような批判 ~行政改革推進会議「秋のレビュー」~

2015-11-15 21:42:16 | 時事
各府省の事業に無駄がないかを公開で検証する政府の行政改革推進会議のいわゆる『秋のレビュー』

 最終日(3日目)の議題の一つに、国際宇宙ステーションが取り上げられ、その意義について議論された。
 この他、文部科学省の競技力向上事業(2020年東京五輪・パラリンピックに向け、予算が大幅に増えている)については、白紙撤回の新国立競技場の反省を踏まえ、責任体制を明確化する必要性などを指摘したようだ。
 初日、2日目などを含めて、多種の項目について検証されたようだが、記憶があやふや。一応、『行政改革レビュー』も覗いたが、要領を得ないページで、私の読解力では理解が難しかった。
 そもそも、「秋のレビュー」の開催の意義や行政改革推進会議における「秋のレビュー」の位置づけがよく分からない。私の印象としては、国民に向けてのパフォーマンスに感じた。
 この行政改革推進会議であるが、10月までに19回も開催されていて、その第19回会議のPDF資料が53ページにわたる膨大な量。いや、読むだけでも大変な資料、これを検証しているとは、頭の下がる思いである。でも、何となく、行政得意の資料だけの「アリバイ会議」のような気もする。

 と、今回の記事は、それが本題ではなく、NHKの『ニュース7』の報道での、「秋のレビュー」の印象を述べたい。

 冒頭で述べたように、最終日については、国際宇宙ステーションについて報じられていた。

国際宇宙ステーション
 無重力状態で様々な科学実験を行い、産業や生活に役立つ技術開発を進める場として2011年に完成。
 日本やアメリカ、ロシアなど15か国が参加し、これまでの負担額は9兆5000億円余り(予算を公表していないロシアを除く)。このうち、日本が投じたのは9000億円(年間運用費は約400億円)



河野 行政改革相
「そろそろ、宇宙ステーションに行って喜んでいる時代は終わったのではないかなあと。
 予算をつけて、それに十分なリターンがあるかどうか、厳密な検証する時期に来ているのではないか?」

豊田 文部科学政務官(説明者)
「宇宙開発という人類共通の目標において、我が国の発言力・プレゼンスを高めることにおいて大いに経験している。
 青少年への夢を希望を与えている。これは非常に忘れてはならない」


有識者A(検証側)
「人が宇宙に行く意味は何なのか?日本人が行かなければ行けない理由は何なのか?……
 ………というようなことをきちっと検討しない限り、いくら場当たり的に毎年議論しても、本質には迫れないだろう」

有識者B(検証側)
「どんな戦略を文科省さんとして持たれているのか、ビジョンをまず、見せてほしい」



 私は、そもそもこの“有識者”という方達に不信感を持っている。
 地元(旧武生市民)において評判の悪い合併後の新市名『越前市』の決定の際、形ばかりのアンケートを取ったが、それを全く反映させることなく、ごく少数の“有識者”たちが新市名を決定してしまったのである。(“有識者”は選ぶ側(行政側)にとって都合の良い知識人(この呼び方も嫌い)が選出されることが多い)

 まあ、それはともかく、有識者Aが言うように「いくら場当たり的に毎年議論しても、本質には迫れないだろう」という指摘は正しい。
 しかし、それを指摘しているあなたがその過ちを犯しているのではないだろうか?
 行政改革推進会議が本当に綿密な議論を積み重ねてきていて、有識者が問題意識を持ってレビューに臨んでいたなら、「人が宇宙に行く意味は何なのか?日本人が行かなければ行けない理由は何なのか?」という質問を事前に文科省に突きつけておくべきで、それについての文科省の答えについて、「いや、私はこう思う」と議論を深めなければならない。
 有識者Bさんについても、レビューの場で、戦略のビジョンを見せろというのではなく、事前にその旨を提示して、レビューの場でそのビジョンについて検証すべきである。

 このやり取りを見る限り、まさに「場当たり的な議論」である。
 突っ込むのが役目ではなく、どうしたら無駄がなくなるか一緒に考えるのが役目ではないだろうか?そうしないと前に進まない。
 河野行政改革相の毒舌には感心するが、今まで無駄を通してきたのは政治家の責任も大きい。他人事のように辛辣な批判をすれば良いわけではないはずだ。


 それに、国会議員にも無駄な人材が多いよね。
 不正をしたのに、責任は秘書や部下に押し付けてしまう“先生”
 議員としての職務をさぼって異性と遊んでいた“先生”
 「秋のレビュー」も、まず、そこから始めてほしかった。
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「木の葉落とし」(中田七段作詰将棋)の解答 【補足】あり

2015-11-14 16:32:43 | 詰将棋
「木の葉落とし ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年10月号」の解答です。

 タイトルの『木の葉落とし』は、スノーボードの初歩のテクニックや航空機の特殊機動(マニューバ)の用語ですが、『アタック№1』の必殺技?の名前にもなっていたような気がします。
 本作は、木の葉がゆらゆら落ちていくイメージが浮かびました。


 まず、初形より▲2五歩は△1四玉で、▲1五歩は打ち歩詰の禁、また、また、初形より▲2五銀も△1五玉で、▲1六歩がまたも打ち歩詰の禁でうまくいきません。
 打ち歩詰解消の手筋は、攻め方の戦力を減らして、玉の包囲網を甘くしたり、玉方の駒を誘導して守備力をアップさせるなどです。
 そこで、上記2手段(▲2五歩や▲2五銀)の周辺で工夫はできないかといろいろ考えるわけですが、なかなか打開策が見つからなかったという方が多いのではないでしょうか。

 正解は▲4六角。

 この手が見えにくい。確かに、攻め方の攻撃力ダウンで、打ち歩詰解消の手筋に則っていますが、マイナスが大きく、その見返りがなさそうで、候補手として視野に入りません。
 さらに、詰形に至る手順も上部脱出される不利感が大きく、視野に入ったとしても除外してしまいそうです。

 ともかく、▲4六角△同歩とさせ、


 ▲2五銀△1五玉と進めると


 角がいなくなったため、▲1六歩の打ち歩詰の禁が解消されています。
 ただ、▲1六歩にするりと△2六玉と逃げられると、どんどん上部に逃がしてしまっている感が大きいです。


 しかし、ここで、颯爽と▲3六龍と飛び込んできて、ピタリと決めます。


 ちなみに、1二のと金は、初手の▲4六角に△1四玉とかわされた時の詰めに働きます。
【補足】
 初手の▲4六角に△1四玉とかわされた時、と金がなくても作意手順と同手順で詰みます。(九鬼さんに示唆されて、気がつきました)
 これは、厳密には「変化同手数駒余らず」のキズとなるので、それを避けたのだと思われます。


詰手順……▲4六角△同歩▲2五銀△1五玉▲1六歩△2六玉▲3六龍まで7手詰
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木の葉落とし ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年10月号

2015-11-10 17:56:05 | 詰将棋
『将棋世界』2015年10月号掲載、中田七段詰将棋コーナー(第6問)です。

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