こじつけと言うか、強引と言うか……短歌に隠された郵便番号の郵便番号の暗号(句の最初の一文字が五十音の何行なのかで、現住所を知らせる)
暗号のルールを知っていれば簡単だが、「選ばれて掲載されるかどうか分からない」「“詠み人知らず(ホームレス)”の正体が鮫島である事に気づくか」などの難関、そもそも、「鮫島(山中崇)が『毎朝新聞』を利用して通信してくる」と思いつくのだろうか?
それに郵便番号は7桁、短歌の表す数字は5桁というのも苦しい暗号ルール。
証拠も苦しい……亀が首をひっこめた時、指が甲羅の裏に引っ掛かって皮膚片と血液が残留していた
“甲羅の裏”…“こウラのウラ”というダジャレを披露したかったのか?
“特命係の亀”というキーワードを使いたかったからなのか?
まあ、犯人の杉原(松田賢二)の指が甲羅の裏に挟まり絆創膏を貼るのは良いとしても、谷川(関幸治)も包丁で切って指に絆創膏というのは、都合よすぎるフェイク。
何かとこき使われる青木(浅利陽介)……短歌が伝える郵便番号の住所について過去2年間の映像(防犯カメラ、監視カメラ)を調べるなんて
“顔認証システム”を駆使したとしても、映像データが膨大過ぎる。
とまあ強引なストーリーであったが、私が気になったのは、
≪政権を守るために、官僚は自殺するのが既定路線≫という怖ろしい思想
私には縁がない世界なのでよく分からないが、これって普通なの?
冠城(反町隆史)の言葉も怖い
「なぜ、鮫島さんは自殺じゃなく、失踪を選んだんでしょう?」
≪(政権維持の為なら)自殺するのがふつう≫と考えているのだろうか?……まあ彼も元官僚で毒されているのかもしれない
官僚ではないがゼネコン側の疑惑のカギをを握る社員も自殺していたが、その彼の妻も言葉は悲しい
「なんで主人だけ、死ななきゃいけなかったんでしょうか?
会社を守るため、従業員の雇用を守るため、この国を守るため……
でも私は、家族の為に、主人にも生きていてほしかった」
鮫島自身も
「(談合)疑惑が表ざたになった時、自殺するしかないと覚悟を固めていたのに」
自殺するつもりでいた。
官僚としての立場や出世より、親友の命を大事と思った谷川はまともに思えるが
「あんな政治家の為に死ぬことはない!失踪しろ、鮫島。あとは俺が何とかする!」
と言っていたが、失踪するのも人生の一大事なのでは?
あんな格好良い事を言って、新聞の短歌欄を読んで、鮫島の無事を確認してホッとしているだけとは。
脚本は森下直氏。
昨夜、今回の「うさぎとかめ」を視聴した後、2週間ほど前に放送された『遺留捜査SP』を視聴したが、偶然、森下氏の脚本だった。
これまでの氏の脚本は、政府や有力政治家バックの組織が絡んだ大がかりな事件。そうでなければ、ストーリー展開や設定が複雑なストーリーが多いようだ。
しかし、それが未成熟のまま展開されてしまい、視聴後、≪なんだかなあ≫といった残念感が伴う。
『遺留捜査SP』では、≪有力政治家とそのパートナーの仮想通貨運営会社の女性社長は一体何がしたかったのか?≫≪紛失した仮想通貨700億円の被害者はどうでもいいのか?≫≪真犯人の村長のアリバイトリックって、死亡したと偽るのは良いとしても葬式していて、糸村はなぜか偽装葬式を何の根拠もなく見破っている≫……などなど疑問点が多々。
[森下直氏 脚本作品]
『相棒』 season13 第2話「14歳」、season15 第6話「嘘吐き」、season15 第17話「ラストワーク」
『刑事7人』 第6話
第1話「ボディ」、第2話「ボディ ~二重の罠」、第3話「辞書の神様」、第4話「バクハン」、第5話「計算違いな男」、第6話「ブラックパールの女」
【ストーリー】番組サイトより
カメを“尾行”した右京が事件に遭遇
ホームレス襲撃の背景に権力の影が!?
ある朝、オフィス街でリクガメを見掛けた右京(水谷豊)が、後をついていくと、公園のテントで血を流して意識を失ったホームレス男性(山中崇)を発見。彼のペットと思われるカメを保護した右京は、亘(反町隆史)とともに襲撃事件の背景を調べ始める。
手掛かりは、テントにあった新聞。調べると、新聞は水曜日に発行されたものばかりで、そこには男性が『詠み人知らず』という筆名で投稿した短歌が、何度も掲載されていたことが分かる。さらに、その作風から、同じ人物がかつて、『うさぎ』という筆名を使っていたことも判明。右京たちは、ホームレス男性が、2年前に失踪した鮫島という国土交通省港湾局の官僚であることを突き止める。
国交省に問い合わせると、鮫島の同期で人事課長という要職にある杉原(松田賢二)が対応。さらに、鮫島の同期で現在は総務課長を務める谷川(関幸治)からも事情を聞くが、いずれも冷淡に応じるばかり。そんな中、鮫島が意識を取り戻すが、襲われたときの記憶を失っていて……!?
事件の謎を解く鍵は“カメ”と“短歌”!?
背景には官僚が絡んだ2年前の談合疑惑が…
特命係が埋もれかけた日本の闇と対峙する!
ゲスト:山中崇 関幸治 松田賢二
脚本:森下直
監督:橋本一
暗号のルールを知っていれば簡単だが、「選ばれて掲載されるかどうか分からない」「“詠み人知らず(ホームレス)”の正体が鮫島である事に気づくか」などの難関、そもそも、「鮫島(山中崇)が『毎朝新聞』を利用して通信してくる」と思いつくのだろうか?
それに郵便番号は7桁、短歌の表す数字は5桁というのも苦しい暗号ルール。
証拠も苦しい……亀が首をひっこめた時、指が甲羅の裏に引っ掛かって皮膚片と血液が残留していた
“甲羅の裏”…“こウラのウラ”というダジャレを披露したかったのか?
“特命係の亀”というキーワードを使いたかったからなのか?
まあ、犯人の杉原(松田賢二)の指が甲羅の裏に挟まり絆創膏を貼るのは良いとしても、谷川(関幸治)も包丁で切って指に絆創膏というのは、都合よすぎるフェイク。
何かとこき使われる青木(浅利陽介)……短歌が伝える郵便番号の住所について過去2年間の映像(防犯カメラ、監視カメラ)を調べるなんて
“顔認証システム”を駆使したとしても、映像データが膨大過ぎる。
とまあ強引なストーリーであったが、私が気になったのは、
≪政権を守るために、官僚は自殺するのが既定路線≫という怖ろしい思想
私には縁がない世界なのでよく分からないが、これって普通なの?
冠城(反町隆史)の言葉も怖い
「なぜ、鮫島さんは自殺じゃなく、失踪を選んだんでしょう?」
≪(政権維持の為なら)自殺するのがふつう≫と考えているのだろうか?……まあ彼も元官僚で毒されているのかもしれない
官僚ではないがゼネコン側の疑惑のカギをを握る社員も自殺していたが、その彼の妻も言葉は悲しい
「なんで主人だけ、死ななきゃいけなかったんでしょうか?
会社を守るため、従業員の雇用を守るため、この国を守るため……
でも私は、家族の為に、主人にも生きていてほしかった」
鮫島自身も
「(談合)疑惑が表ざたになった時、自殺するしかないと覚悟を固めていたのに」
自殺するつもりでいた。
官僚としての立場や出世より、親友の命を大事と思った谷川はまともに思えるが
「あんな政治家の為に死ぬことはない!失踪しろ、鮫島。あとは俺が何とかする!」
と言っていたが、失踪するのも人生の一大事なのでは?
あんな格好良い事を言って、新聞の短歌欄を読んで、鮫島の無事を確認してホッとしているだけとは。
脚本は森下直氏。
昨夜、今回の「うさぎとかめ」を視聴した後、2週間ほど前に放送された『遺留捜査SP』を視聴したが、偶然、森下氏の脚本だった。
これまでの氏の脚本は、政府や有力政治家バックの組織が絡んだ大がかりな事件。そうでなければ、ストーリー展開や設定が複雑なストーリーが多いようだ。
しかし、それが未成熟のまま展開されてしまい、視聴後、≪なんだかなあ≫といった残念感が伴う。
『遺留捜査SP』では、≪有力政治家とそのパートナーの仮想通貨運営会社の女性社長は一体何がしたかったのか?≫≪紛失した仮想通貨700億円の被害者はどうでもいいのか?≫≪真犯人の村長のアリバイトリックって、死亡したと偽るのは良いとしても葬式していて、糸村はなぜか偽装葬式を何の根拠もなく見破っている≫……などなど疑問点が多々。
[森下直氏 脚本作品]
『相棒』 season13 第2話「14歳」、season15 第6話「嘘吐き」、season15 第17話「ラストワーク」
『刑事7人』 第6話
第1話「ボディ」、第2話「ボディ ~二重の罠」、第3話「辞書の神様」、第4話「バクハン」、第5話「計算違いな男」、第6話「ブラックパールの女」
【ストーリー】番組サイトより
カメを“尾行”した右京が事件に遭遇
ホームレス襲撃の背景に権力の影が!?
ある朝、オフィス街でリクガメを見掛けた右京(水谷豊)が、後をついていくと、公園のテントで血を流して意識を失ったホームレス男性(山中崇)を発見。彼のペットと思われるカメを保護した右京は、亘(反町隆史)とともに襲撃事件の背景を調べ始める。
手掛かりは、テントにあった新聞。調べると、新聞は水曜日に発行されたものばかりで、そこには男性が『詠み人知らず』という筆名で投稿した短歌が、何度も掲載されていたことが分かる。さらに、その作風から、同じ人物がかつて、『うさぎ』という筆名を使っていたことも判明。右京たちは、ホームレス男性が、2年前に失踪した鮫島という国土交通省港湾局の官僚であることを突き止める。
国交省に問い合わせると、鮫島の同期で人事課長という要職にある杉原(松田賢二)が対応。さらに、鮫島の同期で現在は総務課長を務める谷川(関幸治)からも事情を聞くが、いずれも冷淡に応じるばかり。そんな中、鮫島が意識を取り戻すが、襲われたときの記憶を失っていて……!?
事件の謎を解く鍵は“カメ”と“短歌”!?
背景には官僚が絡んだ2年前の談合疑惑が…
特命係が埋もれかけた日本の闇と対峙する!
ゲスト:山中崇 関幸治 松田賢二
脚本:森下直
監督:橋本一