英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

豊昇龍優勝 横綱昇進か?

2025-01-27 12:00:39 | スポーツ
豊昇龍優勝!
 場所中に横綱・照ノ富士が引退、大関・琴桜は不振で5勝10敗の負け越しと上位陣が堅調ではなかったが、再入幕の金峰山(12勝3敗)、サラブレット王鵬(“大鵬の孫”という肩書は本人は煩わしいかも)、復調の元大関・霧島(11勝4敗)、新入幕優勝当時に近くまで戻してきた尊富士(10勝5敗)、“伝え反り”などとにかく面白い宇良(7勝8敗)、突きの威力が戻ってきて関脇・大栄翔(11勝4敗)、くせ者?小結・阿炎(7勝8敗)、翔猿(7勝8敗)、40歳勝ち越しの鉄人・玉鷲(9勝6敗)、怪童?・伯桜鵬(10勝5敗)、強い時は無茶苦茶強い元大関・正代(6勝9敗)、突進力の豪ノ山(8勝7敗)などが土俵で乱舞し、初場所は面白かった!

 優勝した豊昇龍は、9日目までに平幕に3敗を喫し、6勝3敗で横綱昇進は厳しくなった。しかし、師匠の「楽しく取れ」という助言に、心を立て直し、勝ち続けた。
 強かった。
霧島戦……実力者霧島に対し攻め続ける。それを凌ごうとする霧島に何もさせずに寄り切った。
翔猿戦……上手をつかむと同時に引き付け、くせ者・翔猿を一気に土俵の外に運んだ。決まり手は“寄り倒し”だが、“寄り飛ばし”と言った方がよいかも(そんな決まり手はない?)
若隆景戦…厳しい突きに、若隆景もなすすべがなく、突き出された。
隆の勝戦…激しい突き合いの中、隆の勝を土俵際に追い詰めるが、突き切れずに反撃にあい、逆に土俵際に追い詰められる。そこで、隆の勝の突く手の上腕部(脇の付近)に手をあてがい、突きあげるようにして隆の勝の突進ベクトルをそらす。タイミングと豊昇龍の腕力が合致し、隆の勝は土俵の外に投げ飛ばされる。決まり手は“突き落とし”だが、“突き放り投げ”。
熱海富士戦…突きと投げを駆使して熱海富士を攻め続け、決め所と寄るが、熱海富士に抱えられた腕を決められ振り回され、土俵外に。巨漢の熱海富士に腕を決められての小手投げを堪えるのは難しかった。
豪ノ山戦…豪ノ山の突きをしっかり受け止め、豪ノ山の右半身に身体を寄せ、そのまま土俵の外に運ぶ。
王鵬戦……初日から6戦全勝の王鵬、この日も持ち前の突き押しで攻めるが、突きの力で豊昇龍が上回り、王鵬は反ってその力を逸らそうとするが、それに乗じて豊昇龍は、王鵬の横、更に後ろに回り込み、土俵の外まで運ぶ。決まり手は“送り倒し”。王鵬を圧倒した。
正代戦……豊昇龍の厳しい突き押しに正代は後退するが、豊昇龍の突く左腕の脇付近を正代が右手で押し上げ跳ね上げる。それを起点に正代が反撃、土俵際で何とか回り込もうとする豊昇龍に、追撃を緩めず押し倒した。
 この一番は、立ち合い前の豊昇龍の気合が入りすぎで、《元大関の正代など、何するものぞ!》という闘志が満々と溢れていた。それを正代を察知、表情こそあまり変化しなかったが、《何だこの野郎》という怒気が漏れていた。こういう時の正代は無茶苦茶強い。実際、無茶苦茶強かった。
平戸海戦……突き押し正統派の平戸海、この一番も低く頭からぶつかる。これに対し、豊昇龍も同じく低く辺り、突きあげる。さらに、二の手で押し上げようとした瞬間、平戸海がその手を手繰るようにして、いなしながら突き落とす。これがタイミングよく決まり、豊昇龍は思わず土俵に手を突いてしまった。前日の敗戦で、身体(動き)が硬くなったのかもしれない。
大栄翔戦……突き押しが強力な大栄翔だが、突こうとする気持ちが強すぎて、下半身が伴わず、相手の叩きにばったり落ちることが多い。この日の一番はその典型で、このふたりの対戦はこのパターンが多い。
千代翔馬戦…この日は張り差し。上手を取って、千代相馬を振り回し続ける。千代翔馬は、最後はこらえきれずに腰から落ちた(尻もち)
金峰山戦…この日まで10勝1敗と単独トップの金峰山、強烈な突き上げで豊昇龍に挑む。豊昇龍も右で突き上げるように受け止める。二に矢の突きを繰り出そうとするが、足が伴わず前のめりに。それを見た豊昇龍が叩くと、金峰山は土俵にバッタリ手を突いた。
大の里戦…立ち合いは互角。次の押しは大の里が勝り、もろ差しになりながら豊昇龍を押す。《これは大の里の勝ちか》と思ったが(大の里もそう思ったかも)、喜んで?そのまま寄った瞬間、豊昇龍は左足を引いて身体を開きながら首投げ!これが綺麗に決まり、豊昇龍の勝利。首投げと同時に、柔道の払い腰のように足で大の里の身体を跳ね上げたのも勝因。
尊富士戦…張り差しから素早くもろ差しに。両まわしを掴むと、一気に土俵外まで電車道で寄り切る
琴桜戦…互角の立ち合い。やや押され気味の豊昇龍が強引な下手投げで残される。豊昇龍も強引と判断したのか深追いの投げは打たず、投げを堪える際、琴桜が下手を放したのに乗じ、もろ差しになり、そこから一気に寄り切った。

【優勝決定戦(巴戦)】
金峰山戦…張り差しでまわしを取ろうとした。下手しか取れなかったが、すぐさま下手投げ。そこから金峰山に身体を寄せて寄り、一気に寄り切った。
王鵬戦……低く立ち合い、ぶつかり具合は互角以上。そこから、少し腰が落ちかけたが、立て直して四つ身で寄る。寄り切れなかったが、その間に上手を掴む。王鵬も踏ん張り、土俵中央で右腕で絞り、豊昇龍にした手を取らせない。しばらく、動きは止まったが、豊昇龍は肩透かし(実況では“出し投げ”)を放ち、体勢を崩させ、渾身の寄り身。王鵬も堪えるが、豊昇龍は右腕で応報の身体を起こしながらさらに寄るり、ついに、投げつけるような感じで、寄り倒した。

 強かった。場所を通して、常に攻めの相撲を貫いた。
 まわしを掴めばぶん投げる。あるいは寄る(押す)。
 まわしを取れば強い。でも、取らなくてもそれなりに強い。反射神経、腕力が凄い。足腰も強い。


 動きながら勝機をつかむのは、白鵬や朝青龍に似ているが、千代の富士に一番近いかも。


横綱昇進は?
NHK NEWS WEB より】
横綱審議委員会は日本相撲協会から豊昇龍の横綱昇進の諮問を受けて27日夕方から東京・両国の国技館で横綱に推薦するかどうか議論します。
横綱審議委員会は横綱に推薦する条件として、大関で2場所連続の優勝を原則とし、これに準ずる成績をあげた力士を推薦する場合は、出席した委員の3分の2以上の決議が必要と内規で定めています。


 一般報道では「大関豊昇龍の横綱昇進がこの日、確実な状況」とか、「日本相撲協会の審判部は豊昇龍を横綱に昇進させる方針を決定。27日の横綱審議委員会の決議を経て推薦が決まれば、29日に正式に新横綱が誕生する」とか報じられているが、“諮問”なので、《豊昇龍を横綱に昇進させるのは妥当か?》と横綱審議委員会に意見を尋ね求めるだけなのだが、実際は《相撲協会が横綱昇進を決めて、横綱審議委員会が同意(確認)する》ような感じなのだろう。

 で、問題は《豊昇龍に昇進する資格(成績)があるか?》だ。
 私見では、資格(成績)は昇進に値するものだと思う。(ギリギリだけど)
『大関で2場所連続の優勝を原則とし、これに準ずる成績をあげた力士を推薦する場合は、出席した委員の3分の2以上の決議が必要と内規』に関しては、、先場所は準優勝(優勝に準じている)、今場所は優勝なので、“推薦”条件はクリアしている。マイナス材料は先々場所が8勝7敗であることだが、推薦条件には直接関係ない。
 推薦(諮問)する条件は満たしているので、あとは《出席した横綱審議委員の3分の2以上の決議(同意)》が得られるかだが、照ノ富士が引退し、横綱不在となってしまうので、同意は得られるのではないだろうか。そもそも、横綱昇進の諮問で否決されることはほとんどなかったはずだ。(なので、報道の推薦(諮問)を決定した段階で、“横綱昇進、確実”とするのは妥当なのだろう)

 まあ、今場所の取り口は非常に評価できるし、千秋楽の結びの一番、優勝決定戦の2戦、ほぼ連チャン状態での3連勝は強烈だった。
 更に、今後も強くなりそうだ。
 豊昇龍の横綱昇進は賛成だ。


 ただし、甘い前例を作るのは今後の横綱昇進の基準が甘くなるので、豊昇龍の昇進させた理由を特記すべきだ。
 ちなみに、当ブログでは「横綱昇進の甘い基準」(2017年1月23日記事)という記事を書いている。(手前みそだが、詳細に書いていて、感心した)
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2025春の高校バレー女子準決勝 就実-共栄学園

2025-01-12 10:53:01 | スポーツ
 〝春の高校バレー”に限らず、多くのスポーツ中継がネットでの動画配信やCS放送にウエイトが傾いてきている。
 時代の流れで仕方がないとはいえ、やはりテレビで観たい。私の場合は録画&再生なのだが、観たいプレーを何度も観られるし、スロー再生ができるのでありがたい。ネット動画でも何度でも観られるが、やはり、再生における利便性は低い。CSは全試合中継。有料で全試合観戦するのが真のバレーファンかもしれないが、ケチなのと全試合は無理。選択して観るのが妥当なのだが、結局、1/3は観てしまいそうだ。録画再生の欠点としては、試合終了(再生終了)が予見できるので、フルセットにならない限り、ゲームの勝敗も予見できてしまうことだ。
 地上は中継してくれることだけでもありがたいと思うべきだが、要望が2つ。
・(中継体制ではなく、大会運営として)3回戦、準々決勝を1日で行うのはやめて欲しい
・準決勝は全セットでなくても、男女各2試合を中継してほしい


 昨年は男子の福井工大福井が準優勝。優勝できるだけの実力があったが、駿台学園が強すぎた
 今年の工大福井も、傑出したサイドアタッカーを3人擁し、強力布陣で臨んだが、準々決勝で市立尼崎に屈した。昨年に比べ、レシーブや繋ぎのプレー、ミドルブロッカーが物足りなかった。トスも不正確だったように思う。

 地上波で中継されたのは、女子の就実-共栄学園戦。
 共栄学園(東京③)はノーシード校だったが、身長184センチの主将・秋本美空がとんでもない逸材で、全日本のエース級のスパイクを放つ。ブロッ力クもサーブ力も高い。母親は2012年ロンドン五輪銅メダリストの大友(旧姓)愛さん。 
 秋本以外にも秋本の対角に山下裕子(1年)183センチを配し、他のメンバーもエース級を揃えている。攻撃力に目が行くが、レシーブ・繋ぎ力も非常に高い。弱点が見つからない……
 今大会は、近江兄弟社(滋賀)、福井工大福井(福井)、古川学園(宮城)、東九州龍谷(大分)と並みいる強豪を圧倒して勝ち上がってきていた。
 就実(岡山)は、前回優勝校。全大会MVPの福村心優美は健在で、他のメンバーも強力。今大会、危なげなく勝ち上がってきた。

 第1セットは共栄・秋本が破壊力抜群のスパイクで就実を圧倒。
 第2セットはダイジェスト映像しかなかったが、就実が主導権を握り、制したらしい。
 第3セットは、共栄が奪う。
 ここまで、就実が福村も切れのあるスパイクで共栄・秋山に対抗。さらに、何とか共栄のスパイクを拾い、他のメンバーもそれを活かしてスパイクを決めて来ていたが、やはり、共栄の破壊力に屈するシーンが多かった。
 第4セットもその流れで、確か10-15と5点リードされ、敗色濃厚。しかし、ここから踏ん張る。何度も球を繋ぎ、何度もスパイクを放つ。1プレイ、1プレイに集中し、点を積み重ねる……20-20!ついに追いつく。
 この後も、手に汗握る、息も詰まる、白熱の戦いが続いたが、共栄25-24就実から、就実・高橋凪のスパイクを共栄がブロックで止め、熱戦に終止符を打った。(高橋選手も、終盤、鬼神の如くスパイクを決めまくっていた)
 福村は間違いなく〝超高校級のスパイク”を放っていたが、秋本の〝全日本エース級のスパイク”にはわずかに及ばなかった。
 この福村選手、とてもいい!スパイクのキレも良いが、冷静で芯の強さを感じさせる表情がとても良い!


 もう一方の準決勝は、下北沢成徳 3-2金蘭会で下北沢成徳が決勝進出を決めている。
第1セット 25-20 第2セット 22-25 第3セット 20-25 第4セット 25-19 第5セット 15-12。
 こちらも大熱戦だったようだ。
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2025箱根駅伝 総括

2025-01-03 17:39:16 | スポーツ
(「2025箱根駅伝 往路」はこちら
 往路1位の青山学院が優位に立っているとはいえ、2位中央大学との1分47秒差はセーフティリードとは言えない。3強の一角で往路4位(3分16秒差)の駒澤大学もあきらめる差ではない。
 そんな状況だったが、6区(山下り)で野村昭夢選手が区間新の走り、差を3分49秒に広げ、勝利に近づいた。
 7区では駒澤・佐藤圭汰が区間新の走りで1分40秒差まで詰めたが、青学は8区、10区で区間賞を取り、9区も区間2位と盤石の走りで、大会新で優勝した。

優勝 青山学院大学
 3区まで快走した中央大学に大差をつけられ、危機を感じたが、4区、5区、6区、8区、10区で区間賞を取り、終わってみれば快勝だった。
 2区の黒田朝日は区間3位だったが、区間新の快走。エース区間でトップを争う位置まで浮上したのが大きかった。同区間の篠原(駒澤・区間4位)、平林(国学院・区間8位)のライバル大学のエースを抜き去ったのが、精神的に大きかった。

2位 駒澤大学
 2位、6位、6位、4位、4位、2位、1位、4位、5位、2位と穴がなく、各区間で上位の走りをした。復路も青学の姿を捉えられない状況で、復路優勝したのは流石である。
 7区の佐藤が意地を見せ、区間新の激走を見せたが、競り合ったという感触はあまりなかった。1区は中央・吉居の独走を許し、2区以降も一度もトップに立つことがなかったせいかも。《トップに立つシーンなし》は観衆としての印象もそうだが、チームとしての意気にも影響したのかもしれない。篠原のエース区間で4位というのも、チームの士気にはマイナスだったかも。
 その篠原だが、大学ナンバーワン走力に加え、冷静な走りをする。今回は、中継点で2~16位までほぼ密集して襷を受け、留学生ランナーや各大学エースの突っ込んだ走りに煽られた感があった。冷静に、オーバーペース気味の走りに乗らずにペースを守ったが、何となく、気圧されている感じがした。
 本調子でなかったのかもしれないが、もう少し、闘志を表に出しても良いような気がする。
 佐藤の復活の走りは嬉しかった。10人中、4年生は篠原だけで、1年生2人、2年生3人、3年生4人。来年は優勝候補筆頭か。

3位 国学院大学
 2区平林・区間8位、3区山本・区間5位…期待通りの走りができなかったのが、誤算。
 さらに、5区、6区の山の区間が14位、16位と振るわなかったのも痛かった。
 それでも、総合成績は3位は見事(ちょっと不思議)。

4位 早稲田大学
 5区の“山の名探偵”:工藤慎一(区間2位)をはじめ、頑張った区間が多く、上位で走り切った。
 調整不足だったのか、もともと層が薄かったのか、苦戦した区間もあり、今後の課題か。

5位 中央大学
 1区の吉居の快走を活かして、《あわやこのまま?》と思わせる展開だった(3区の本間の区間賞の走りは予想以上だった)。
 4区も5区もそれほど悪くなかったが、青学が凄すぎた。ただし、5区の山登りの前の平地部分で入れ込み過ぎて、山を上り切る足の力を消耗してしまったのは残念だった。(その割に、区間6位で踏みとどまったのは意外だった)
 監督は復路に自信ありげだったが、8区でアクシデントがあったのだろうか?(区間20位)
 

【総合成績】
1 青山学院大 10:41:19★大会新記録
2 駒沢大 10:44:07
3 国学院大 10:50:47
4 早稲田大 10:50:57
5 中央大 10:52:49
6 城西大 10:53:09
7 創価大 10:53:35
8 東京国際大 10:54:55
9 東洋大 10:54:56
10帝京大 10:54:58
【10位以内シード権】
11順天堂大 10:55:05
12日体大 10:56:22
13立教大 10:58:21
14中央学院大 11:00:13
15法政大 11:03:16
16神奈川大 11:07:28
17専修大 11:08:53
18山梨学院大 11:09:40
19大東文化大 11:10:38
20日大 11:11:50

参考記録:関東学生連合 11:06:53

復路は駒澤大学が優勝(大会新記録)。青山学院は2位(大会新)、3位は国学院大學。
コメント (4)
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2025箱根駅伝 往路

2025-01-02 18:27:12 | スポーツ
 白熱の激走、面白かったです。
 詳しく書きたいのですが、余力がないので、2区中心に書きます。

【戦前予想】
 青山学院(昨年優勝)、駒澤(昨年2位)、国学院(昨年5位、今年度駅伝2冠)の3強は戦力は互角。コンディションやちょっとした出来不出来が勝敗を決する……やってみないと分からない状況。
 それに続く4番手が創価、5番手は中央。創価はメンバーも充実し今年度2駅伝を4位。中央は10,000メートルの平均タイムがトップなど、走力が高い。

 第1区で中央大学のエース・吉居駿恭がスタート間もなくペースを上げ、独走。ハイペースを維持し、2位以下に1分30秒以上の大差をつける快走。
 2位以下は、17秒間の間に16位までの15大学が中継所になだれ込んだ。
1 1時間01分07秒 中央(吉居)
2 1時間02分39秒 駒沢(帰山)
3 1時間02分40秒 日体大(平島)
4 1時間02分43秒 早稲田(間瀬田)
5 1時間02分45秒 帝京(島田)
6 1時間02分47秒 国学院(野中)
7 1時間02分48秒 山梨学院(平八重)
8 1時間02分49秒 大東文化(大浜)
9 1時間02分51秒 城西(久保出)
10 1時間02分51秒 青山学院(宇田川)
11 1時間02分52秒 東洋(小林)
12 1時間02分52秒 順天堂(浅井)
13 1時間02分53秒 中央学院(堀田)
14 1時間02分55秒 東京国際(木村)
15 1時間02分55秒 法政(武田)
16 1時間02分56秒 立教(吉屋)

 各大学のエースが投入された2区が大激戦だった。
 留学生は最初からガンガン飛ばす傾向が強く、今回の留学生5選手もそうだった。日本人選手もトップを独走するのが力のある中央大学なので、“追う意識”が強くなる。しかも、2位以下は隙間のない状態で走っている。つまり、追いかける目標がたくさんいる。その上、走っている脇を留学生ランナーが抜いていく……もともと走力に自信のあるチームのエースなので、その流れに乗るようにハイペースで走る。
 トップの中央・溜池も走力があり、いいペースで走る。約500m先のはるか遠くに目標(溜池)がいるので、焦りも出たのかもしれない(力む)。
 多くのランナーがオーバーペースになってしまった。
 特に顕著だったのが、留学生ランナーと早稲田・山口。4位でタスキを受けた直後、猛烈に飛ばし、2位を走っていた駒澤・篠原を置いていく。(中継時は駒澤と早稲田は4秒差で、すぐに追いついた)
 しかし、中盤からスピードが鈍り、篠原と東京国際・エティーリに追いつかれると、そこでじっと追従すればいいのに、無駄にスパートし、更にバテる。
 3強のうち、篠原と国学院・平林は冷静に自分のペースで走ろうとしていた。ただし、あまりにも多くのランナーが周囲をハイピッチで飛ばすので、多少、影響を受けたのかもしれない。区間記録は篠原(1時間06分14秒・4位)、平林(1時間06分38秒・8位)だった。各大学エースが集まる2区でこの区間順位は悪くはないし、タイムも悪くはない。しかし、区間新の3人に篠原は30秒以上及ばず、平林は50秒以上後れを取ったというのは“誤算”と言ってよいだろう。
 3強のもう一角の青山学院。1区の宇田川が終盤で第2集団から真っ先に遅れ始めた時には、原監督も慌てたかもしれない。ただし、区間残りが少しだったのと、「中継点で待つ黒田の顔が見て必死に頑張った」らしい。スパートが利き、18位ぐらいから10位まで盛り返した。“2位グループ”の17秒の帯の中位に位置できたことは大きかった。
 想定の下方ギリギリでタスキをもらった黒田は冷静だった。2区前半は順位を12位と2つ落としたが、予定したペースを守り、中盤以降ペースを上げ、どんどん順位を上げていった。中継圏外にいた黒田だったが、最初に引き離されたランナーはもちろん、駒澤、国学院を抜き去り3位まで順位を上げ、2位を走る東京国際・エティーリをも捉えそうな勢いだった。(最後は少しバテて、追いつけなかった)
 黒田の快走により、トップ中央との1分44秒差を、49秒差まで縮めた。駒澤はトップと1分7秒差の5位、國學院は1分39秒差の8位。
 区間賞は、留学生ランナーの中でも最速と目された東京国際・エティーリ。最後はバテバテで、後方に迫る黒田の方を何度も振り返る。その恐怖が良かったのか、力を振り絞り、区間トップ。東京国際大はトップと40秒差の2位に浮上。区間2位は創価・吉田響。黒田以上に、終盤網スパート。エティーリ1時間05分31秒、吉田1時間05分43秒、黒田1時間05分44秒だった。
 吉田の快走で、創価はトップ中央と59秒差の4位に浮上した。
 トップを独走の中央・溜池は区間9位・1時間06分39秒だった。2区で9位は立派な成績だ。


 3区は中央・本間颯が区間1位の快走、2位創価(ムチーニが区間2位の走り)に1分34秒差をつけた。3位青学は2分24秒差と水を開けられた。駒澤は2分46秒差の4位。国学院は3分17秒差の6位。
 青山学院は2~4区に3本柱の黒田、鶴川、太田を並べ、4区までにトップに立つ目算だったはずだ。2区の黒田の快走もあり、3区終了時には想定の範囲内に戻したが、3区の鶴川は誤算。区間4位はともかく、逆に差をつけられ2分24秒に開いたのは、原監督も内心穏やかではなかっただろう。
 しかし、4区の太田が“駅伝男”通り(それ以上?)の快走。さらに、5区・若林も区間新・区間賞の快走で、2位中央に1分47秒差、4位駒澤に3分16秒差、6位国学院に5分25秒差をつけた。3区終了時からすると、望外の成績だったはず。


【往路成績】
1位 青山学院大学 5時間20分01秒
2位 中央大学 5時間21分48秒
3位 早稲田大学 5時間22分30秒
4位 駒澤大学 5時間23分17秒
5位 創価大学 5時間23分38秒
6位 国学院大学 5分25分26秒
7位 城西大学 5時間25分58秒
8位 立教大学 5時間27分27秒
9位 東洋大学 5時間27分53秒
10位 日本体育大学 5時間28分03秒
11位 東京国際大学 5時間28分34秒
12位 中央学院大学 5時間28分37秒
13位 順天堂大学 5時間28分40秒
14位 帝京大学 5時間29分28秒
15位 山梨学院大学 5時間31分03秒
16位 法政大学 5時間31分25秒
17位 日本大学 5時間33分04秒
オープン参加 関東学生連合 5時間33分05秒
18位 神奈川大学 5時間33分39秒
19位 大東文化大学 5時間33分44秒
20位 専修大学 5時間36分50秒

 かなり青学有利だが、何が起こるか分からないし、中央は復路メンバーも充実しているらしい。
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2024皇后杯バレーボール 決勝 その2

2024-12-24 10:47:13 | スポーツ
「2024皇后杯バレーボール 決勝 その1」の続きです。

決勝:ヴィクトリーナ姫路vsSAGA久光スプリングス(以下、“姫路”、“久光”と表記)
 第1セットは、久光のディグ(スパイクレシーブ)が良く、ラリーからのポイントをよく取っていた。久光25-19姫路。
 第2セットも、久光ペースで進み、セット中盤では9点リード。しかし、姫路が猛追、23-24と1点差まで詰め寄る。ここで、ステファニー・サムディのスパイクでブロックアウトを取り、何とか久光25-23姫路で逃げ切る。
 第3セット、序盤は得点が拮抗。セットカウント2-0リードの久光が有利かと思ったが、姫路がブレイクを取り、点差が開くと一気に姫路に流れが傾き、姫路25-15久光と姫路がセットを奪う。このセット、姫路がボールをつなぎラリーをモノにするシーンが増えた。さらに、サーブもよく効き、連続ポイントの要因となった。

 ここでゲームの流れは大きく変わり、第4セットも、姫路25-20久光が奪取。
 ファイナルセット(15点制)は、久光も踏ん張り拮抗。ただし、得点は競ったが、姫路のペース。終盤、ブレイクしたあとは久光の粘りを振り切り、姫路15-13久光で栄冠をつかんだ。
 
 久光は2セット先取し、優勝が見えたが、悔しい逆転負け。
 敗因は、サムディ……と言うより、《サムディの起用法》。
 第2セット途中までは、サムディのスパイクは良く決まっていた(守備でも彼女のディグも素晴らしかった)。しかし、その後はそれが嘘のように決まらなくなった。《打っても打っても決まらない》という感触。
 原因はいろいろ考えられる。
①消耗して、打点が下がった。あるいは、スパイクの威力が落ちた
②姫路が彼女のスパイクに慣れてきた(①に因るところもあるかも)
③(②に付随して)サムディのスパイクコースが読めてきた。もしかしたら、サムディはブロックを避けて打つことが多く、姫路はブロックでスパイクコースを限定させて、レシーバーが待ち構えていた。セットが進み、慣れとスパイクの威力が落ちたこともありそう


 問題なのは、サムディを使い続けたこと。
 第3セットなどは点差も開いていたので、サムディをベンチに下げ、休ませるとともに、頭を整理させ、コーチ陣はスパイクが決まらない原因を分析し、対処法を練るのが肝要だったのでは?


 ………………………ベンチが無策だったと思えてならない。

ヴィクトリーナ姫路 3―2 SAGA久光スプリングス
      第1セット 19―25
      第2セット 23―25
      第3セット 25―15
      第4セット 25―20
      第5セット 15―13
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2024皇后杯バレーボール 決勝 その1

2024-12-23 22:18:04 | スポーツ
 バレーボールの国内試合について書くのは、実に久しぶり。「Vリーグ 久光製薬スプリングス×日立リヴァーレ トヨタ車体クインシーズ×東レアローズ」(2015年1月25日)以来。(五輪などの国際試合や高校バレーについては書いてます)

 バレーボールは今年、大きく形態を変更したらしい。
「らしい」というのは、発足したことはニュースでも紹介されたが、有料の試合中継が大部分となってしまったからである。
J SPORTSオンデマンド(バレーボールパック月額1980円)
 男女全試合ライブ配信なので、ガチのバレーボールファンならお得かも
ABEMA de J SPORTS(月額2180円)
 男女全試合ライブ配信 なので、お得かも
J SPORTS(スカパー!の場合:月額2515円)
 一部試合を生放送・録画放送 10月は女子2試合、男子6試合(11月以降は不明)
フジテレビ(無料)
 10~12月は男子1試合のみ
BSフジ(無料)
 10~12月は女子1試合のみ
フジテレビONE/TWO/NEXT(フジテレビONE/TWO/NEXT 3チャンネルセット=月額2310円、フジテレビONE/TWO 2チャンネルセット=月額1100円、フジテレビNEXT ライブ・プレミアム=月額1980円 )
 10~12月は女子1試合、男子14試合
GAORA(月額1320円)
 10~12月は女子8試合、男子10試合
(以上の情報は、少し古いので変わっているかもしれません)

 かつては熱心なファンだったが、ラリーポイント制移行、徐々にバレーボール熱は冷えていき、ここ15年ぐらいは惰性で見ている感じ。しかも、男子にはあまり興味が……女子の方がラリーが続くし。
 ネット配信は有り難いと思っているが、録画して何度も観返したい。

 そんなわけで、有料視聴の選択肢はなく、もはや“バレーボールファン”とは名乗れない状態だ。(将棋、他のスポーツ、ドラマ、アニメなど多趣味ということも要因)
 皇后杯・天皇杯の決勝はNHKのBSで中継されたので見ただけ。(ファイナルラウンド1回戦~準決勝はV.TVイージースポーツで生配信、決勝は録画配信)
 NHKにしても、BSが1chのみ(4K、8K放送は除く)となってしまったので、スポーツ中継がかなり減ってしまった。サブチャンネルの活用し中継を延長(リレー)する工夫もあるが、画質が落ちるし、チャンネル切り替えが煩わしいし、録画も複雑だ。
 
備忘録として、ファイナルラウンドのトーナメント結果を記しておこう。
  (SV)はSVリーグ所属チーム、(V)は下部リーグのVリーグ所属
1回戦
筑波大学3ー2プレス浜松(V)
岡山シーガルズ(SV)3ー1龍谷大学
アランマーレ山形(SV)3ー1東九州龍谷高等学校
ヴィクトリーナ姫路(SV)3-0札幌山の手高等学校
青山学院大学3-2フォレストリーヴズ熊本(V)
KUROBEアクアフェアリーズ(SV)3-1今治精華高等学校
PFUブルーキャッツ石川かほく(SV)3-2カノアラウレアーズ福岡(V)
東京女子体育大学3-1JAぎふリオレーナ(V)

2回戦
筑波大学3ー2NECレッドロケッツ川崎(SV)
岡山シーガルズ(SV)3ー1東レアローズ滋賀(SV)
デンソーエアリービーズ(SV)3ー1アランマーレ山形(SV)
ヴィクトリーナ姫路(SV)3-0クインシーズ刈谷(SV)
埼玉上尾メディックス(SV)3-0青山学院大学
SAGA久光スプリングス(SV)3-0KUROBEアクアフェアリーズ(SV)
PFUブルーキャッツ石川かほく(SV)3-1Astemoリヴァーレ茨城(SV)
大阪マーヴェラス(SV)3-1東京女子体育大学

準々決勝
岡山シーガルズ(SV)3ー1筑波大学
ヴィクトリーナ姫路(SV)3-2デンソーエアリービーズ(SV)
SAGA久光スプリングス(SV)3-2埼玉上尾メディックス(SV)
大阪マーヴェラス(SV)3-1PFUブルーキャッツ石川かほく

準決勝
ヴィクトリーナ姫路(SV)3-0岡山シーガルズ(SV)
SAGA久光スプリングス(SV)3-1大阪マーヴェラス(SV)

決勝
ヴィクトリーナ姫路(SV)3-2SAGA久光スプリングス(SV)

因みに、SVリーグの現成績と皇后杯の成績
1位 大阪マーヴェラス      13勝2敗  ベスト4(1回戦シード)
2位 デンソーエアリービーズ   14勝4敗  ベスト8(1回戦シード)
3位 埼玉上尾メディックス    12勝4敗  ベスト8(1回戦シード)
4位 NECレッドロケッツ川崎   11勝5敗 2回戦敗退(1回戦シード・初戦敗退:対筑波大学)
5位 ヴィクトリーナ姫路     11勝5敗  優勝
6位 Astemoリヴァーレ茨城    10勝6敗 2回戦敗退(1回戦シード・初戦敗退:対PFUブルーキャッツ)
7位 SAGA久光スプリングス   10勝8敗  準優勝  (1回戦シード)
8位 東レアローズ滋賀      10勝8敗 2回戦敗退(1回戦シード・初戦敗退:岡山シーガルズ)
9位 PFUブルーキャッツ石川かほく 7勝11敗 ベスト8
10位 クインシーズ刈谷      6勝10敗 2回戦敗退(1回戦シード・初戦敗退:ヴィクトリーナ姫路)
11位 KUROBEアクアフェアリーズ 6勝12敗 2回戦敗退
12位 岡山シーガルズ       4勝10敗  ベスト4
13位 アランマーレ山形      2勝16敗 2回戦敗退
14位 群馬グリーンウイングス   0勝14敗 関東ブロックラウンド敗退

 SVリーグの成績3位までの3チームは初戦の2回戦は勝ったものの、マーヴェラスはベスト4まで勝ち上がったが、デンソーと埼玉上尾はベスト8に留まった。
 意外だったのは、レッドロケッツが初戦(2回戦)で筑波大学に敗れたこと。筑波大学の健闘を讃えたい。その裏返しになるが、レッドロケッツがだらしなかったという見方もできる。
 この他、シードで初戦の2回戦で敗れたのはNECの他に、リヴァーレ茨城、東レアローズ滋賀、クインシーズ刈谷の3チーム。
➀PFUブルーキャッツ石川かほく(SV9位)3-1Astemoリヴァーレ茨城(SV6位)
②岡山シーガルズ(SV12位)3ー1東レアローズ滋賀(SV8位)
③ヴィクトリーナ姫路(SV5位)3-0クインシーズ刈谷(SV10位)
 シードは昨年の実績を考慮したものかもしれない。
 今期の成績からすると、③は順当で、➀②は少し波乱かもしれないが、番狂わせというほどではない。


ヴィクトリーナ姫路(SV5位)とSAGA久光スプリングス(SV7位)の決勝となった。
 ここ2,3年はVリーグの試合をほとんど観ていなかったので、ヴィクトリーナ姫路の決勝進出は《あれ?》と思ったが、メンバーを見るとかなり強力。全日本メンバーの宮部藍梨と井上愛里沙がいる。その他外国人選手も3人いる(ただし、私にとっては未知の選手)
 久光は優勝争いの常連だが、メンバーを見る限り、少し寂しい。荒木彩花、渡邊彩、長岡望悠、大竹里歩と全日本メンバー、元メンバーだが……ベテランばかり。他のメンバーは私にとっては未知数。(とにかく、中継観戦数が減ったので、勉強不足状態です)

ヴィクトリーナ姫路(SV5位)の勝ち上がり
1回戦  3-0札幌山の手高等学校
2回戦  3-0クインシーズ刈谷(SV10位)
準々決勝 3-2デンソーエアリービーズ(SV2位)
準決勝  3-0岡山シーガルズ(SV12位)

SAGA久光スプリングス(SV7位)の勝ち上がり
1回戦  不戦
2回戦  3-0KUROBEアクアフェアリーズ(SV11位)
準々決勝 3-2埼玉上尾メディックス(SV3位)
準決勝  3-1大阪マーヴェラス(SV1位)

 姫路は2位を、SAGA久光は1位と3位を破っての決勝進出。 
                ―――――――――「その2」に続く

(実は、この続きが本記事を書こうとした動機ですが、日本バレーについて浦島太郎状態になっていたことを自覚。
 勉強の意味を兼ねて書いていたら、“前置き”だけで力尽きました。
 書きたいことは1つだけなので、「その2」は短くなると思います)
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2024皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会 ファイナル

2024-12-16 17:49:47 | スポーツ
力尽きた……。

 試合開始直後、渡嘉敷がパワープレーでゴールをねじ込み、さらに、コーナーに開いてパスを受けて3Pシュートを沈める。
 このプレーで、富士通のディフェンスに迷いを生じさせた。
 渡嘉敷がほぼフリーでジャンプシュート、カットインからドリブルシュートを決める。さらに、渡嘉敷にマークが集まると、外郭にパスを出し、3Pシュート。パスが良く回り、リズムよくフリーでシュートを打てたので良く決まった。
 これに加え、野口さくらも躍動し得点を重ねる。前半は3Pシュートで21点(7本)、その他(2Pシュート+フリースロー)17点の計38得点。
 ディフェンスでは、富士通のポイントガード・町田にダブルチームを仕掛けるなどプレッシャーを掛け、富士通のオフェンスを機能低下させた。
 富士通は、ペイントゾーンの要のジョシュアが第2Q半ばで2ファールになり、ベンチに下げざるを得なかったのも痛かった。

 相当苦しい展開で、一時は11点差(アイシン30-19富士通)と開いたが、江良と宮澤が3Pシュートを決め、前半はアイシン38-29富士通。
 点差が開きかけたところで3Pを決め、(宮澤と江良が各2本、町田が1本)、宮澤が切り込んでシュートを決めるなど、踏みとどまった

 第3Qに入っても、渡嘉敷中心に攻め、アイシン43-33富士通とアイシンペース。
 ただし、ファールトラブルでベンチに下がっていたジョシュアがコートに復帰。ジョシュアがリバウンドやリング周辺での得点で、ゲームの風向きを変えた。
 その後、ファールをもらってのフリースローで4得点(2本外しているが、アイシンのチームファールが増えたのも大きかった)、さらにペイントゾーンから2Pシュートで、アイシン45-41富士通。
 さらに、ファールをもらった宮澤が2本のフリースローを決め、アイシン45-43富士通と肉薄。
 アイシンは第3Q後半にチームファールによるフリースロー機会3回(6本)を与えているのも大きい。さらに、ジョシュアがペイントゾーンで頑張り、渡嘉敷を軸とするオフェンスが機能しなくなり、シュートも決まらず、ターンオーバーも増えた。
 第3Q終了間際、野口がブザービーターを決め、アイシン47-43富士通。

 第4Qに入り、最初の1分半は得点が入らず、膠着状態。
 それを打ち破ったのが、宮下の3Pシュート。アイシン47-46富士通。
 ここで、アイシンも踏ん張り、渡嘉敷、野口、近藤がシュートを決め(富士通は町田が2Pシュート)、アイシン53-48富士通 残り7分。

 しかし、富士通のディフェンスが強度を増したのか、アイシンの足が止まったのか、ここから、アイシンのバスケが機能しなくなった。
 残り5:54、赤木 2Pシュート 富士通50-53アイシン(←得点表示のチーム順を変えました)
 残り4:24、宮澤 フリースローを2本成功、富士通52-53アイシン
 残り3:18、江良 3Pシュート、富士通55-53アイシン
 残り2:53、ジョシュア2Pシュート、富士通57-53アイシン
 さらに、残り2:07、内尾が3Pシュートを沈め、富士通60-53。まだ、挽回可能ではあるが、もはや、アイシンには抗う力は残っていなかった。
 1:31 内尾2Pシュート、0:59 宮澤 3Pシュート。富士通65-53アイシン。力尽きたアイシン。それでも、最後まで全力プレー。

 最終スコアは富士通65-55アイシン

 MVPは宮澤。21得点(3P3本)、11リバウンド、2スティール、2シュートブロックは妥当かもしれないが、私はジョシュアの頑張りをMVPとしたい(13得点、8リバウンド)。
 宮澤ファンなので敢えて言うが、ガードが《シュート打ってね》と渡したパスなのに、3Pシュートを躊躇し、何となくドリブルしてシュートクロックを浪費するシーンを繰り返したのはいただけない!
 アイシンは十分勝機があった。勝つべきゲームの流れだった。控えのポイントガードの育成が急務だ。
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2024皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会 セミファイナル

2024-12-15 11:40:44 | スポーツ
 金曜日(12月13日)になって、皇后杯バスケがあることに気づく。…危なかった。
 《準決勝に“ENEOSサンフラワーズ”の名がない!》
 どうしたのか?……ENEOSのチームロスターから渡嘉敷、岡本の名が消えている。梅沢カディシャ樹奈がトヨタ自動車から出戻り、オコエ桃仁花の加入があり、宮崎、長岡、星と併せるとチーム力は低くないが……準々決勝でトヨタ自動車アンテロープスに62ー73で敗れていた。全盛期終盤のメンバーは宮崎と梅澤くらいで、吉田、渡嘉敷、宮澤、岡本、林がおらず、やはり、寂しい。

準決勝 富士通 レッドウェーブ 59ー56 デンソー アイリス
富士通 レッドウェーブ――
ディフェンスの勝利
 宮澤、ジョシュアらがペイントゾーンでデンソーの攻撃を許さなかった。
 特に、宮澤は11リバウンド、4ブロックショット、3スティールと活躍(冴えなかったオフェンスの分をカバー)
オフェンスは町田を中心にチームオフェンスが機能していた
 町田のアシストパスは流石。ここぞという時に得点。
 特に光ったプレーは、シュートクロックが数秒となり、フリースローゾーンのコーナー付近でジャンプシュートをチラつかせながら、リング下へパス。完全に裏をかいた見事なアシスト!
 ゲーム開始直後、厳しくマークされていなかった内尾が10得点。マークが強くなかったとはいえ、きっちりシュートを決めたのが大きく、ゲーム全体を通して主導権を取れた。
 江良も良かった。林 咲希は欠場。

デンソー アイリス――
チームポテンシャルはリーグ1だったが…
 髙田真希、赤穂ひまわり、馬瓜エブリンと全日本のスタメン級を揃える。第3Qにエブリンが負傷退場したのは誤算だったが、本川紗奈生、赤穂さくら、川井麻衣、篠原華実ら人材豊富。
 富士通・内尾の活躍に主導権を握られ、ペースをつかめず、チームバスケットができなかった。それでも、苦しいながら高田を中心に接戦に持ち込み、川井や高橋が効果的な3Pシュートも決め、終盤は互角以上。
 勝ち切れなかったのは、ペイントゾーンをいつもより支配できなかったのと、勝負所でゲームを組み立てるポイントガードがいなかった事か?
 本川はドリブルし過ぎ。赤穂ひまわりが攻撃面で目立たなかった。

準決勝 アイシン ウィングス 58ー56 トヨタ自動車 アンテロープス
 ENEOSに一抹の寂しさを感じたが、アイシンに渡嘉敷と岡本が移籍していた。嬉しい驚きだ。吉田、渡嘉敷、岡本が同じチームでプレーする姿を観られるとは思っていなかったので、感涙!
 トヨタのメンバーは、敵に回すととっても嫌なPGの山本麻衣がいる。加えて、平下愛佳、安間志織もポテンシャルが高い。ただし、数年前と比べるとスタメン、ベンチとも薄くなってきているように感じた。
 ただし、新顔の田中平和が良かった。パワーもあるが、リバウンドやルーズボールへの嗅覚、反応、執着が非常に良い。3Pシュート力もあり、全日本でも活躍できそう。平下愛佳も良かった。

 試合はアイシンペースで進んだが、選手層が薄いアイシンがエネルギー切れの気配。吉田も足を痛そうにしており、渡嘉敷と野口さくらはフルタイムプレー。
 《う~ん、最後はトヨタかなあ》とゲーム終盤、3点リードされた時は思った。
 しかし、渡嘉敷が執念を見せた。サイドから2人のディフェンダーをフェ―ダウェイ気味に横に流れながらジャンプシュートを決める。さらに、終了間際、吉田の絶妙なスローインをリング下でキャッチ。これをシュート……外して《しまった!》と思ったが、《何のぉ!》とリバウンドシュート!決勝点をもぎ取った。残り約2秒、トヨタのスローインからのオフェンスを何とかしのいで、勝利!……手に汗握る終盤だった。

・吉田→渡嘉敷のホットラインは健在だった。岡本→渡嘉敷のパスも絶妙だった
・渡嘉敷は29得点12リバウンドと大車輪の活躍
・吉田は万全ではないようで、出場時間が限られたが、コートに入るとチームが落ち着く。リバウンドやディフェンスも流石だった。3Pシュートが決まったのを観たのは、久しぶりだった
・吉田に代わるポイントガードが不在。酒井が担ったが、ドリブル力はまずまずだが、ドライブシュート、ジャンプシュートは決まらない。ドリブルして機を伺うが、阻まれて止まってから、パス相手を探すことが多かった。ディフェンスも良くなかった
・野口さくらが頑張った。切り込んでのシュートが良く決まった。14得点、8リバウンドでフルタイム動き回ったが、最後まで動きは衰えなかった。3Pシューターがチームにいないのでやむを得ないかもしれないが、ペネトレイトからパスアウトができれば、もっとチームオフェンスが機能しそう
・山口奈々花もよく守った
・チームオフェンスとしては、ロングシューターがいないのが弱点か。岡本のペネトレイト力は健在だが、あと3Pシュートの復活を待ちたい
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ショルダーチャージ  ~J1 ヴィッセル神戸-湘南ベルマーレ戦~

2024-12-13 13:48:37 | スポーツ
偶々、J1の最終戦、ヴィッセル神戸-湘南ベルマーレを観た(部分的に)

 前半、0-0。大迫に得点チャンスが来た。
 ペナルティエリア内で、大迫の少し前方にパスが来た。
 大迫はペナルティラインのコーナーの内側にいて、ゴールに向かって2,3歩前の絶好のボール位置だった。
 ディフェンダーは大迫の右横3~4mの位置。

 星印…大迫 6角形…ディフェンダー 黄色〇…ボール  図が小さくて申し訳ありません

 大迫からゴールまではディフェンダーもいない。絶好のチャンスだ。
 ボールに詰めようとする大迫、それを阻もうとするディフェンダー。
 大迫がボールにタッチするかどうかのところで、ディフェンダーがショルダーチャージ。
 大迫は突き飛ばされるような感じで、転倒。

 この時のディフェンダーのプレイは、ラグビーのタックルに近かった。いや、衝突エネルギーは同等以上だろう。
 確かに、ショルダーチャージはサッカーのプレイのひとつで、正規に使用された場合はファールにはならない。
 では、(ファールにならない)正規なショルダーチャージとは?
①肩で肩を押す(肩同士のぶつかり)ことのみが正当。肩以外の腕や肘を使ってはならない。後方からの背中などへの(肩へのチャージも含む)チャージも反則
②ボールを奪う(支配しコントロールする)意図があること


  プレーヤーの位置(相関関係)としては、ボールに対してほぼ対等な位置にいて、ボールの支配権を得るために競り合うようなプレイはOKだが、一方が後方の位置に居たり、互角の位置に居てもタイミングが遅れれば、よほど俊足でない限り、後方からのチャージ(背中へのチャージ)になる。(←ボールをコントロールする意図には関わらない。攻撃側、守備側の区別もない)


 この試合の大迫へのチャージは、大迫にプレイをさせない為だけの後方からの体当たりにしか見えなかった。
 当然、ファールが取られ(イエローカードが出されても不思議ではない)、ペナルティキックになると思ったが、ノーファールの判定。
 大迫やヴィッセル側の判定への抗議もなかった。

 えっ?そうなの?
 ワールドカップと高校サッカー以外の試合は観ていないので、私の認識不足かもしれないけれど。
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2024大相撲九州場所 雑感 “ゆるふん疑惑”他

2024-11-27 17:07:11 | スポーツ
「翔猿の“ゆるふん”疑惑 2023名古屋場所13日目 翔猿ー宇良」という記事を書いたが、今でもアクセスが割とある。“ゆるふん”という言葉が引っ掛かるのか、翔猿が人気がある故なのか……(ついでに、「伸びたまわし 照ノ富士-翔猿 2023大相撲名古屋場所3日目」へのリンクも張っておきます)


 今場所もいろいろ思うことが多かった場所だった。
 本当はきちんと書きたいが、ちょっと余裕がないので、簡単に。

まず、“ゆるふん”について
 翔猿については、最近、がっぷり四つになることが減ったので、以前ほどは目立たないが、まわしが緩めであるように感じている。
 で、その翔猿より、遥かにまわしが緩い棋士がいた……竜電だ。
 翔猿が“ゆるゆる”だとしたら、竜電は“ゆるゆるゆるゆる”である。
 ただし、相手のまわしの掴み方で ”一枚まわし”になるかどうかが分かれる。つまり、指がまわし1枚だけに引っかかる所謂 ”一枚まわし”だと、まわしが伸びてしまう可能性が高くなる。なので、《まわしが緩い》と断定するのは早計かもしれない。しかし、もともとまわしが緩くなければ、”一枚まわし”にはなりにくい。とにかく、竜電の相手力士は伸びたまわしを掴んでいるシーンが多かった。
 竜電は相撲の取り口は外連味(けれんみ)は少なく、正攻法な相撲である。
 阿武剋も錦富士もまわしが緩いように見えた(阿武剋も錦富士も相撲は正攻法)。ただし、偶然かもしれない。

阿炎の相撲は嫌い
 今場所は、突き押しの力が強く、好成績だった。
 “好き嫌い”という感情に動かされて、記事に書いて発信してしまうのはダメだと思うが、見逃してください。
 詳しくは「2023大相撲秋場所 雑感」の阿炎の項で書いているが、この力士、《隙あらば引き技を出そう》と考えているように思う。突き押しだけで相手を土俵の外に突き出してしまう相撲も多いが、それ故、引き技も効果的で、よく決まる。さらに、最初から変化するつもりのように見える相撲も多い。今場所の尊富士戦がそうだった。好勝負が期待された一番だっただけに、呆気なく勝負がついたあとの会場はざわついた。せっかく料金を払って足を運んで観に来ているのだから、観客は不満の声を上げても良いと思う

40歳玉鷲 健在!
 通算連続出場回数など記録更新中。優勝2回も凄いが、幕内の地位を11年以上も連続して維持しているのは特筆すべきである。九州場所中に40歳になったが、8勝7敗で勝ち越し、健在!

琴櫻と豊昇龍が13勝1敗同士で、千秋楽相星決戦
 大関陣が充実し、面白い場所だった。

琴櫻……穏やかな顔つきで淡々と仕切っているが、制限時間になり最後の仕切りに向かう時、表情が一変する。まるで、”大魔神”!(←分からない人はスルーしてください)
    《腰が重い》《柔らかい》《腕力(かいなぢから)が強い》《投げるつける(まわす)》
豊昇龍…眼光が鋭く、怖い 
    《反射神経が非常に良い》《腕力(わんりょく)がある》《投げ飛ばす》

 決戦は激しい突き合い。両力士とも”諸手(もろて)突き”。両手で5回ほど同時に手で押し合った後、豊昇龍が右上手を掴みに行く。
 朝青龍はうまくまわしを掴むと同時に、やや強引に上手投げ。強引とは言え、豊昇龍の投げは強力、並の力士なら身体が浮いて、体勢を崩すが、琴櫻は腰が重く、足さばきで身体を回すのみで崩れない。
 奈緒も投げを打とうと豊昇龍が足に力を入れるが、そこで足が滑り、バッタリと前に手を付いてしまう。
 あっけない幕切れだった。
 足が滑って自滅という形だが、強い力を込めたのに琴櫻が動じなかったことにより、作用反作用でその力が豊昇龍に跳ね返り、足を滑らせたと見る。
 琴櫻の腰の重さと体捌きのうまさが勝因

新大関・大の里 失速
 新大関の大の里も序盤は快調で、強さを感じた。
 しかし、中盤過ぎから土俵際で逆転される相撲が相次ぎ、9勝6敗に終わった。
 やはり、注目された分、余計な力が入ってしまい、負けたことにより、焦ってしまったのだろう。
 精神的にも体力的にも消耗していたのかもしれない。これまでと違い、土俵際でふわふわした感じだった。

好成績力士
若元春(小結)    10勝5敗
若隆景(前頭二枚目) 10勝5敗 技能賞
阿炎(前頭三枚目)  11勝4敗 殊勲賞
隆の勝(前頭六枚目) 11勝4敗 敢闘賞
豪ノ山(前頭八枚目) 11勝4敗
千代翔馬(前頭14枚目)11勝4敗
尊富士(前頭16枚目) 10勝5敗
 豪ノ山の突進力が見事だった。《とにかく前に出る》という気持ちが賞賛に値する。三賞が当たらなかったのは残念。
 私の好きな大栄翔も見習うべきだと思う。突こうとする気持ちは強いが、それが先走って上半身だけで押そうとして、足がついていかない。よって、全身力も弱く、はたかれることも多い。足を前に出し、相手との距離をなくして押せばいいと思うが……ごめんなさい、素人の“知ったかぶり”です。
 高安も良い体勢になってから、大事を取り過ぎ。豪ノ里を見習って、とにかく、押してほしい。
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