まず、高安ファンとして言わせていただくと……
「琴櫻、もっと頑張ってほしかった」
本人も懸命だったとは思う。
「美ノ海、余計なことを!」
当然、自身の勝ち星を上げるためなので、文句は言えないし、いい相撲だったと思う。
「あの場面で変化するの?」
高安の千秋楽の相手候補で有力力士は他にもいたけれど、相撲協会も敢えて※天敵をぶつけるんだなぁ。
阿炎も迷いがあったのかもしれない。中途半端な躱し技(変化)だった。
※なぜ天敵なのかは後述
今場所の高安は動きもよく、精神的充実も感じた(場所前の大相撲トーナメントでも優勝していた)。
それでも、《10番ぐらいは勝てるかも》
8日目に横綱・豊昇龍、9日目には琴櫻、10日目には大の里の両大関を撃破するなど快進撃!して、《これは、もしかすると》と期待を抱かせた。
しかし、《やはり、“高安だから”…》と期待の気持ちを抑えた。
そして、快進撃の直後の11日目の対霧島戦では硬さが目立ち、敗れる。“かちあげ”か“もろ手突き”の選択は難しいが、とにかくぶちかましての突っ張りが霧島相手には有効だろう。
四つ相撲を狙ったが、まわしを取れず突き合いに移行。少し失敗しているように思えたが、前への圧力は高安が優位。しかし、実力者の霧島は高安の攻めを受け止めながらも、左手を高安の脇の下あたりにあてがい、突き上げる。これで、高安の身体が左に逸れ浮き上がり、一気に寄りたてられてしまった。
《ああ、やはり高安か…》
ところが、ここから立て直す。12日目王鵬戦、13日若元春戦は快勝。
特に、若元春に対しての細かく回転の良い突っ張りで若元春に何もさせなかった。
これまでも時折、突っ張りを見せていたが、会心の突っ張りだった。《こんなに突っ張りが上手だったんだ!》
おまけに、13日目に大の里が王鵬に敗れたので、単独トップに。
14日目、高安が勝って、大の里が敗れると優勝が決定する。
これまで、千秋楽に何度も苦杯を喫しているので、できれば14日に決まって欲しかった。
ところが、14日目の美ノ海戦は、激しく突き立てるものの、状態の力みが目立ち、足もドタバタ。美ノ海に身体を低くして堪えられ、反撃に食らい、敗れる。
千秋楽は中途半端な変わり身の阿炎に乗じ、まわしを掴み、上手出し投げで勝利。
琴櫻が大の里に勝ってくれることに期待したが、大の里が強かった。
優勝決定戦は……大の里が強かった。
高安の立ち合いのぶつかりも強烈だったが、それを受け止め前進。高安も望む差し身になったが、大の里の寄りの圧力に後退。それでも、土俵際で下手投げを放つ。かなり強力で、大の里もぐらついたが、慌てず高安の身体の方に重心を移して対応。さらに苦しくなった高安、捨て身の投げを放つが、土俵から飛び出す事しかできなかった。
高安は今回で9回目の“優勝次点”。優勝次点というのは準優勝とほぼ同義で、平たく言えば“2位”。(優勝者と相星で優勝決定戦で敗れた場合も、優勝者と勝ち星の差が3つあっても2番目の成績であれば“優勝次点”。2位が複数いても“優勝次点”扱い)
優勝に近くない優勝次点もあったが、惜しい優勝次点も多い。
特に惜しかったのは……
・2022年3月場所の若隆景との優勝決定戦。土俵際まで追いつめ、誰もが《高安、初優勝!》と思った瞬間に、若隆景がグニャリ?ヒラリ?クネッと身体を捻らせ、驚異の粘り腰で大逆転!
・2022年11月場所、14日目終了時点で12勝2敗と単独トップに立ったが、千秋楽、本割で阿炎に敗れて、阿炎、貴景勝との巴戦の優勝決定戦に持ち込まれてしまった。決定戦での阿炎との一番では、頭部を阿炎の胸付近に激しくぶつけ、意識がもうろうとなり一人で立ち上がれなかった。阿炎が優勝。
この他にも、2021年3月場所の10日目時点で9勝1敗で後続と2差の単独トップなど、優勝が見える位置になることが多々あった。
12勝3敗が8回。1回ぐらいモノにしてもいいように思うが、13勝できなかったのが弱点か?
大関時代の2018年は12勝3回、11勝1回と強かった。
ケガ(大怪我)が多く、休場も多い。その度に復活してきた。
今回は非常に残念だったが、これまで何度も《もう優勝のチャンスはないかも》と思ってきた。まだ、チャンスはあると思う。
今場所を観ていると、今が一番強い気もする。
【Wikipediaより抜粋引用】
2011年9月場所
……初日からの8連勝で中日に勝ち越しを決め、勝てば敢闘賞受賞が決定していた千秋楽の舛ノ山戦に敗れて三賞受賞はならなかったものの、10勝5敗という好成績を挙げた。
2013年1月場所
……6日目から9連勝して10日目に勝ち越しを決め、12勝3敗の好成績を挙げて自身初となる敢闘賞を受賞した
2014年7月場所
……三役以上との対戦が大関・琴奨菊ただ1人に留まった有利もあって優勝争いに最後まで加わるも、千秋楽の取組を終えて11勝4敗に終わる
2015年11月場所
……場所前に稽古ができなかったと本人が語っていたが、9日目に勝ち越す(8勝1敗)など好調であった。しかし10日目以降は13日目以外白星を挙げられず、終盤の失速により9勝6敗にとどまった
2016年7月場所
……再小結で11勝4敗
2016年9月場所
……新関脇に昇進。一時は優勝争いするなど好調だったが終盤3連敗してしまい10勝5敗で場所を終えた
2017年1月場所
……再び東小結で白鵬、鶴竜の横綱2人と照ノ富士、豪栄道、琴奨菊の大関3人を倒す活躍を見せる。最終的には11勝、自身4度目の敢闘賞を受賞
2017年3月場所
……関脇復帰。初日から同部屋の横綱・稀勢の里と共に10連勝。しかし11日目から3連敗。それでもこの場所は12勝3敗で殊勲賞を獲得
2017年5月場所
……11勝4敗で終え、(3場所合計で)34勝を記録し、大関昇進
2017年7月場所
……10日目に勝ち越しを決め(8勝2敗)順調であったが、11日目から14日目まで黒星続きと途端に崩れた。千秋楽の豪栄道戦では勝って連敗を4で止めたが、9勝6敗とやや振るわなかった
2018年1月場所
……7日目まで4勝3敗と前半もたついたものの、残りを全て勝って12勝3敗と自身初となる大関での二桁白星を果たすと同時に2差だが優勝次点を記録
2018年3月場所
……初日から連敗してしまうもその後12日目まで連勝し、2敗で優勝争い。しかし12日目に千代丸に敗れ連勝がストップ。その後は再び連勝し、千秋楽は取り直しとなった一番で横綱・鶴竜を倒し、12勝3敗で2場所連続の優勝次点を記録した
2018年9月場所
……初日から7連勝。8日目に正代に敗れて初黒星も、9日目に勝ち越し。10日目には同じ1敗の豪栄道に勝利(9勝1敗)したものの、翌日全勝の白鵬に敗れて2敗に後退。その後11勝まで星を伸ばしたが14日目、千秋楽と連敗して優勝とはならなかった(11勝4敗)
2018年11月場所
……7日目までに2敗を喫するもその後は順調に星を伸ばしていき、10日目に勝ち越し、12日目に二桁勝利を挙げる。14日目には1敗の貴景勝に逆転で勝利し2敗で並ぶ(12勝2敗)。千秋楽、貴景勝が既に13勝目を挙げ、自身が勝利すれば決定戦となったが、長い相撲の末にすくい投げで御嶽海に敗れてまたしても優勝を逃してしまう。それでも自身最多タイの12勝3敗で場所を終えた。
2019年3月場所
……3日目に黒星も、安定した相撲内容で、9日目に勝ち越し(8勝1敗)。その後、横綱・鶴竜からしか白星を挙げれず失速したものの、2場所ぶりの二桁白星となる10勝5敗で場所を終えた
2019年7月場所
……2日目に早々黒星も、その後6連勝。だが8日目の玉鷲戦で押し倒し、7勝目を挙げた際に玉鷲の小手投げで左肘を負傷、腕を庇いながら土俵を下りた。10日目の明生戦は、左を殆ど使わずに右腕から攻め続け、寄り切って8勝2敗と勝ち越した。しかし、左肘の怪我は思わしくなく、11日目の横綱・白鵬戦は「左肘関節内側側副靱帯断裂で約1カ月の休養、加療を要する見込み」で途中休場。これにより、昭和以降では初めて4大関が全員休場するという異常事態となる(角番の貴景勝は初日から全休で翌場所関脇陥落、栃ノ心と豪栄道は途中休場)
2019年11月場所
……7日目終了時点で3勝4敗の黒星先行と精彩を欠いていた。そして中日(8日目)には、支度部屋での準備運動中に腰痛の悪化(ぎっくり腰)を訴えて突如休場を発表し、宝富士戦は不戦敗となった。その後も再出場せず、9月場所も全休しており、2場所連続負け越しとなり、大関陥落が決定
2021年3月場所
……初日は敗れるも、その後9連勝し、10日目時点で後続と2差をつけていた(9勝1敗)。しかし、11日目には不調の大関・正代に敗れ、2敗に後退。さらに13日目以降は3連敗を喫し、最終的には10勝5敗で場所を終えた
2022年3月場所
……絶好調で中日勝ち越しを決めた(8勝0敗)。12勝3敗で若隆景との優勝決定戦に進出するも、敗れて初優勝を逃した
2022年9月場所
……13日目終了時点では2敗で単独トップの玉鷲を北勝富士と共に1差の3敗で追う立場となった(10勝3敗)。千秋楽は2敗の玉鷲と3敗の自身との直接対決となったが、敗れて玉鷲が優勝。この年2度目の優勝次点を記録したが、本人は「いつもと変わらず準備して、しっかりいい相撲をとろうといきました。精いっぱい相撲をとった。玉鷲関が強かったです。完敗です」と玉鷲との対決を振り返り「弱いから負けた。まだまだ稽古が足りなかったということです」と反省。「もう悔いはない。優勝できなかったが、自分の中で(優勝との)距離感は縮まっている。何度でも挑戦したい。この気持ちを忘れず鍛えます」と誓った
2022年11月場所
……終始優勝争いに加わり、14日目終了時点で12勝2敗と単独トップに立つ。千秋楽は本割で阿炎に敗れて12勝3敗で終わり、貴景勝も交えて巴戦となった優勝決定戦でも敗退し、阿炎に優勝をさらわれた。決定戦での阿炎との一番では、頭部を阿炎の胸付近に激しくぶつけ、意識がもうろうとなり一人で立ち上がれなかった。決定戦後「稽古が足りない。もう1回鍛えます。必ず上を目指します」と翌2023年に向けての意気込みを語った
2023年9月場所
……千秋楽を首位に1差の4敗で迎え、千秋楽で5敗となり優勝を逃したが優勝次点
2025年3月場所
……中日に新横綱の豊昇龍を破る金星を含む12勝3敗の快進撃で、千秋楽まで優勝を争う活躍を見せたが、優勝決定戦で大の里に敗れ優勝はならなかった
「琴櫻、もっと頑張ってほしかった」
本人も懸命だったとは思う。
「美ノ海、余計なことを!」
当然、自身の勝ち星を上げるためなので、文句は言えないし、いい相撲だったと思う。
「あの場面で変化するの?」
高安の千秋楽の相手候補で有力力士は他にもいたけれど、相撲協会も敢えて※天敵をぶつけるんだなぁ。
阿炎も迷いがあったのかもしれない。中途半端な躱し技(変化)だった。
※なぜ天敵なのかは後述
今場所の高安は動きもよく、精神的充実も感じた(場所前の大相撲トーナメントでも優勝していた)。
それでも、《10番ぐらいは勝てるかも》
8日目に横綱・豊昇龍、9日目には琴櫻、10日目には大の里の両大関を撃破するなど快進撃!して、《これは、もしかすると》と期待を抱かせた。
しかし、《やはり、“高安だから”…》と期待の気持ちを抑えた。
そして、快進撃の直後の11日目の対霧島戦では硬さが目立ち、敗れる。“かちあげ”か“もろ手突き”の選択は難しいが、とにかくぶちかましての突っ張りが霧島相手には有効だろう。
四つ相撲を狙ったが、まわしを取れず突き合いに移行。少し失敗しているように思えたが、前への圧力は高安が優位。しかし、実力者の霧島は高安の攻めを受け止めながらも、左手を高安の脇の下あたりにあてがい、突き上げる。これで、高安の身体が左に逸れ浮き上がり、一気に寄りたてられてしまった。
《ああ、やはり高安か…》
ところが、ここから立て直す。12日目王鵬戦、13日若元春戦は快勝。
特に、若元春に対しての細かく回転の良い突っ張りで若元春に何もさせなかった。
これまでも時折、突っ張りを見せていたが、会心の突っ張りだった。《こんなに突っ張りが上手だったんだ!》
おまけに、13日目に大の里が王鵬に敗れたので、単独トップに。
14日目、高安が勝って、大の里が敗れると優勝が決定する。
これまで、千秋楽に何度も苦杯を喫しているので、できれば14日に決まって欲しかった。
ところが、14日目の美ノ海戦は、激しく突き立てるものの、状態の力みが目立ち、足もドタバタ。美ノ海に身体を低くして堪えられ、反撃に食らい、敗れる。
千秋楽は中途半端な変わり身の阿炎に乗じ、まわしを掴み、上手出し投げで勝利。
琴櫻が大の里に勝ってくれることに期待したが、大の里が強かった。
優勝決定戦は……大の里が強かった。
高安の立ち合いのぶつかりも強烈だったが、それを受け止め前進。高安も望む差し身になったが、大の里の寄りの圧力に後退。それでも、土俵際で下手投げを放つ。かなり強力で、大の里もぐらついたが、慌てず高安の身体の方に重心を移して対応。さらに苦しくなった高安、捨て身の投げを放つが、土俵から飛び出す事しかできなかった。
高安は今回で9回目の“優勝次点”。優勝次点というのは準優勝とほぼ同義で、平たく言えば“2位”。(優勝者と相星で優勝決定戦で敗れた場合も、優勝者と勝ち星の差が3つあっても2番目の成績であれば“優勝次点”。2位が複数いても“優勝次点”扱い)
優勝に近くない優勝次点もあったが、惜しい優勝次点も多い。
特に惜しかったのは……
・2022年3月場所の若隆景との優勝決定戦。土俵際まで追いつめ、誰もが《高安、初優勝!》と思った瞬間に、若隆景がグニャリ?ヒラリ?クネッと身体を捻らせ、驚異の粘り腰で大逆転!
・2022年11月場所、14日目終了時点で12勝2敗と単独トップに立ったが、千秋楽、本割で阿炎に敗れて、阿炎、貴景勝との巴戦の優勝決定戦に持ち込まれてしまった。決定戦での阿炎との一番では、頭部を阿炎の胸付近に激しくぶつけ、意識がもうろうとなり一人で立ち上がれなかった。阿炎が優勝。
この他にも、2021年3月場所の10日目時点で9勝1敗で後続と2差の単独トップなど、優勝が見える位置になることが多々あった。
12勝3敗が8回。1回ぐらいモノにしてもいいように思うが、13勝できなかったのが弱点か?
大関時代の2018年は12勝3回、11勝1回と強かった。
ケガ(大怪我)が多く、休場も多い。その度に復活してきた。
今回は非常に残念だったが、これまで何度も《もう優勝のチャンスはないかも》と思ってきた。まだ、チャンスはあると思う。
今場所を観ていると、今が一番強い気もする。
【Wikipediaより抜粋引用】
2011年9月場所
……初日からの8連勝で中日に勝ち越しを決め、勝てば敢闘賞受賞が決定していた千秋楽の舛ノ山戦に敗れて三賞受賞はならなかったものの、10勝5敗という好成績を挙げた。
2013年1月場所
……6日目から9連勝して10日目に勝ち越しを決め、12勝3敗の好成績を挙げて自身初となる敢闘賞を受賞した
2014年7月場所
……三役以上との対戦が大関・琴奨菊ただ1人に留まった有利もあって優勝争いに最後まで加わるも、千秋楽の取組を終えて11勝4敗に終わる
2015年11月場所
……場所前に稽古ができなかったと本人が語っていたが、9日目に勝ち越す(8勝1敗)など好調であった。しかし10日目以降は13日目以外白星を挙げられず、終盤の失速により9勝6敗にとどまった
2016年7月場所
……再小結で11勝4敗
2016年9月場所
……新関脇に昇進。一時は優勝争いするなど好調だったが終盤3連敗してしまい10勝5敗で場所を終えた
2017年1月場所
……再び東小結で白鵬、鶴竜の横綱2人と照ノ富士、豪栄道、琴奨菊の大関3人を倒す活躍を見せる。最終的には11勝、自身4度目の敢闘賞を受賞
2017年3月場所
……関脇復帰。初日から同部屋の横綱・稀勢の里と共に10連勝。しかし11日目から3連敗。それでもこの場所は12勝3敗で殊勲賞を獲得
2017年5月場所
……11勝4敗で終え、(3場所合計で)34勝を記録し、大関昇進
2017年7月場所
……10日目に勝ち越しを決め(8勝2敗)順調であったが、11日目から14日目まで黒星続きと途端に崩れた。千秋楽の豪栄道戦では勝って連敗を4で止めたが、9勝6敗とやや振るわなかった
2018年1月場所
……7日目まで4勝3敗と前半もたついたものの、残りを全て勝って12勝3敗と自身初となる大関での二桁白星を果たすと同時に2差だが優勝次点を記録
2018年3月場所
……初日から連敗してしまうもその後12日目まで連勝し、2敗で優勝争い。しかし12日目に千代丸に敗れ連勝がストップ。その後は再び連勝し、千秋楽は取り直しとなった一番で横綱・鶴竜を倒し、12勝3敗で2場所連続の優勝次点を記録した
2018年9月場所
……初日から7連勝。8日目に正代に敗れて初黒星も、9日目に勝ち越し。10日目には同じ1敗の豪栄道に勝利(9勝1敗)したものの、翌日全勝の白鵬に敗れて2敗に後退。その後11勝まで星を伸ばしたが14日目、千秋楽と連敗して優勝とはならなかった(11勝4敗)
2018年11月場所
……7日目までに2敗を喫するもその後は順調に星を伸ばしていき、10日目に勝ち越し、12日目に二桁勝利を挙げる。14日目には1敗の貴景勝に逆転で勝利し2敗で並ぶ(12勝2敗)。千秋楽、貴景勝が既に13勝目を挙げ、自身が勝利すれば決定戦となったが、長い相撲の末にすくい投げで御嶽海に敗れてまたしても優勝を逃してしまう。それでも自身最多タイの12勝3敗で場所を終えた。
2019年3月場所
……3日目に黒星も、安定した相撲内容で、9日目に勝ち越し(8勝1敗)。その後、横綱・鶴竜からしか白星を挙げれず失速したものの、2場所ぶりの二桁白星となる10勝5敗で場所を終えた
2019年7月場所
……2日目に早々黒星も、その後6連勝。だが8日目の玉鷲戦で押し倒し、7勝目を挙げた際に玉鷲の小手投げで左肘を負傷、腕を庇いながら土俵を下りた。10日目の明生戦は、左を殆ど使わずに右腕から攻め続け、寄り切って8勝2敗と勝ち越した。しかし、左肘の怪我は思わしくなく、11日目の横綱・白鵬戦は「左肘関節内側側副靱帯断裂で約1カ月の休養、加療を要する見込み」で途中休場。これにより、昭和以降では初めて4大関が全員休場するという異常事態となる(角番の貴景勝は初日から全休で翌場所関脇陥落、栃ノ心と豪栄道は途中休場)
2019年11月場所
……7日目終了時点で3勝4敗の黒星先行と精彩を欠いていた。そして中日(8日目)には、支度部屋での準備運動中に腰痛の悪化(ぎっくり腰)を訴えて突如休場を発表し、宝富士戦は不戦敗となった。その後も再出場せず、9月場所も全休しており、2場所連続負け越しとなり、大関陥落が決定
2021年3月場所
……初日は敗れるも、その後9連勝し、10日目時点で後続と2差をつけていた(9勝1敗)。しかし、11日目には不調の大関・正代に敗れ、2敗に後退。さらに13日目以降は3連敗を喫し、最終的には10勝5敗で場所を終えた
2022年3月場所
……絶好調で中日勝ち越しを決めた(8勝0敗)。12勝3敗で若隆景との優勝決定戦に進出するも、敗れて初優勝を逃した
2022年9月場所
……13日目終了時点では2敗で単独トップの玉鷲を北勝富士と共に1差の3敗で追う立場となった(10勝3敗)。千秋楽は2敗の玉鷲と3敗の自身との直接対決となったが、敗れて玉鷲が優勝。この年2度目の優勝次点を記録したが、本人は「いつもと変わらず準備して、しっかりいい相撲をとろうといきました。精いっぱい相撲をとった。玉鷲関が強かったです。完敗です」と玉鷲との対決を振り返り「弱いから負けた。まだまだ稽古が足りなかったということです」と反省。「もう悔いはない。優勝できなかったが、自分の中で(優勝との)距離感は縮まっている。何度でも挑戦したい。この気持ちを忘れず鍛えます」と誓った
2022年11月場所
……終始優勝争いに加わり、14日目終了時点で12勝2敗と単独トップに立つ。千秋楽は本割で阿炎に敗れて12勝3敗で終わり、貴景勝も交えて巴戦となった優勝決定戦でも敗退し、阿炎に優勝をさらわれた。決定戦での阿炎との一番では、頭部を阿炎の胸付近に激しくぶつけ、意識がもうろうとなり一人で立ち上がれなかった。決定戦後「稽古が足りない。もう1回鍛えます。必ず上を目指します」と翌2023年に向けての意気込みを語った
2023年9月場所
……千秋楽を首位に1差の4敗で迎え、千秋楽で5敗となり優勝を逃したが優勝次点
2025年3月場所
……中日に新横綱の豊昇龍を破る金星を含む12勝3敗の快進撃で、千秋楽まで優勝を争う活躍を見せたが、優勝決定戦で大の里に敗れ優勝はならなかった