英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

いろいろと不安……北朝鮮ミサイル

2023-05-31 23:33:31 | 時事
北朝鮮が人工衛星と称する飛行物体(ミサイル)を打ち上げたが、トラブルがあり焼失した。

 5月31日、午前6時28分に打ち上げた(朝鮮中央通信は、衛星を積んだロケットを31日午前6時27分に北朝鮮北西部、平安北道(ピョンアンブクト)の発射場から打ち上げたと報じている)
 Jアラート発令、Mシステムも稼働したが……いろいろと不安が………

相変わらず、発令しただけのJアラート
 何も警戒や情報がないよりは遥かにマシだが、どういう軌道なのかは全く不明
 7時過ぎに、「先程のミサイルは、我が国には飛来しないものとみられます」と避難の呼びかけを解除
 相変わらず、よく分からないままJアラート発出、解除……しかも、今回は予告されていたにもかかわらず

浜田防衛大臣は、午前7時過ぎにJアラート解除後に官邸到着
 いや、大臣を責めているわけではない。
 前項目でも記したが、人工衛星搭載ロケット(ミサイル)発射の予告されているので、発射されてから動くのではなく、発射の動きを察知してほしい。でないと、政府が謳う「反撃能力」も説得力は皆無だ。
 政府は31日午前6時半、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げを受けて全国瞬時警報システム(Jアラート)を発令し、ミサイルが発射されたもようだと沖縄県に避難を呼びかけたのは防衛省発表の打ち上げ時間から2分後だった。
 何分で沖縄に到達できるのかは私は分からないが、《6時35分ごろに黄海上空で消失した》というのだから、10分~20分ぐらいだろうか?
 《それで非難が間に合うのか?》《全く軌道も分からないのにどこに逃げればいいのか?》

PAC3(地対空誘導弾パトリオットミサイル)、展開せず
 『自衛隊が北朝鮮のミサイル発射に備えて石垣駐屯地(沖縄県)へ派遣した地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)が31日朝、予定地で展開していなかったことがわかった。台風による強風で迎撃ミサイルの発射機が倒れるのを懸念したとみられる』
 ニュースのリポーターが「二日前(5月29日)から、“PAC3”を確認できなかった」と報じていた。……台風による倒壊を怖れて撤収って……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

叡王戦(2023年) 第4局 藤井聡太叡王 対 菅井竜也八段 その2【修正あり】

2023-05-30 22:17:47 | 将棋
【局面図が1図抜けており、修正しました】

 指し直し局。第1図は、先手の藤井叡王が▲7一銀と後手の穴熊玉に迫った手に対し、菅井八段が△7三銀打と受けたところ。以下、▲8二銀成△同銀▲7一銀△7三銀打▲8二銀成という手順が繰り返され、同一局面が4回出現し、千日手が成立した。これで、休憩を挟み、3回目の第4局が指されることとなった。
 ただし、図の△7三銀打では△6一歩で後手が有望だと言われており、局後、菅井九段も「これ千日手にしたあと死ぬほど後悔しました」と吐露している

 2度目の指し直し局(3回目の第4局)

 この図の3手前の藤井叡王の△5六歩が優位を確定させた好手。図は苦しい菅井八段が▲1五歩と端攻めに紛れを求めた局面。
 持ち歩もないのに端攻め……苦肉の策だが、穴熊の使い手の菅井八段は、端にアヤをつけておいて、後手が攻めてくれば駒が入り、カウンターを狙っている。端にアヤがあれば、読みも分散されミスも生じやすいという経験則もあるのだろう。
 しかし、藤井叡王の応手は、“苦肉の策”を逆手に取る△1五同角。指されてみれば、なるほどである。歩切れの先手に歩を渡さず、端を逆襲すれば、先手は受け手に窮する。渡した角も、端攻めに対する防御力はゼロに等しい。


 “苦肉の策”……敵をあざむくために、自分の肉体を痛めつけて行うはかりごと
 だが、その策を逆用。傷ついた箇所を刀でえぐるような責めだ。



 適当な受けがない菅井八段は、▲6五角と攻めに活路を見出そうとするが、ここで、藤井叡王は腰を落として読みを入れる。
 《歩切れだよねえ》と△1六香と精神的にも痛めつける手を指したくなるが、じっと△1六歩(最善手)。
 さらに▲4三角成と金を取らせる間に、端を攻める。詰めろを逃れる▲1八歩(第4図)


 ここで満を持して△4八とと金を取り、▲同銀に△2九龍!……まさに“一閃”!


 ▲2九同玉に△3七桂▲同銀と捨て、玉の逃げ道を封鎖しておき、△1八成香と突進。▲同玉となった第6図での後手の持駒は金銀香に歩が4枚。


 ちょっと心もとない手駒だが、《藤井くんだから、詰むのだろう》
 図から△1七歩▲同玉△1六歩▲同玉までは誰でも読める。
 そのあと《王手をしていけば、詰むだろう》と…………(投了図の)△1五銀ではなく、△1五歩と打ってしまい……▲2六玉とかわされ………
 《ん?かわす手があるのか? でも、△2四香と打てば……あれ、▲1七玉△1六歩▲同玉で…詰まない……》(△1五歩にすぐ▲1七玉は、△1六歩▲同玉に△1五銀とやり直せば詰む)
 △1五歩▲2六玉に他の筋も詰まない。



 △2九龍~△3七桂の筋はすぐ見えるが、そこで詰みが見えるのか?……惜しげもなく駒を捨てていく不利感が強く、最後の△1五銀も見えにくい。
 藤井叡王は第3図から△1六歩と指す時に12分考えているが、この時、投了図まで読み切っていたのだろう。いや、△1五同角と指す時に、既に、投了図が見えていたのかもしれない。
 強過ぎる!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

叡王戦(2023年) 第4局 藤井聡太叡王 対 菅井竜也八段

2023-05-29 17:31:34 | 将棋
 昨日はいろいろ所用があり、断片的にしか観戦できなかった。
 中継を繋げた時(11時過ぎ)は、対局が始まっていなくて、《ん?午後から対局開始?……ああ、千日手ね》
 指し直し局は、終盤の入り口で、菅井八段が優位に立っているようだが、まだ先が長く、勝負はこれからと見ていた。
 その後、角打ちの筋を見て、一旦、藤井叡王の飛車を叩く△2三歩が有力だったが、菅井八段は先手穴熊に働きかける手を選択し、形勢接近。
 でも、穴熊党としては、本譜の先手穴熊を削るのは当然の選択かもしれない。

 藤井叡王は穴熊は弱体したものの、菅井八段の攻勢のの間隙をぬって、駒損も厭わず後手の穴熊に絡みつく。
 それが功を奏し、千日手に持ち込んだ。後手は千日手を回避して優勢に持ち込む手段があったが、その順は、後手が穴熊から引きずり出されるモノ。穴熊党としては選びにくかった。

 2度の千日手で、3局目に突入。解説の阿久津八段と井出五段は、辟易した顔で終局が遅くなると不平を言っていたが、これはリップサービスだろう。(解説料は1局分なのだろう。時間給でもなさそうだ)
 3局目は序盤は観戦できず、観始めたのは終盤になっていた。やはり、相穴熊戦で互いに龍と“と金”が敵陣にいるが、先手の菅井玉の方が切迫している。金取りに桂を打たれ、その金を“と金”にぶつけたが、非常手段ぽい。
 藤井叡王は、すぐに金を取らず、”と金”の尻に歩を打って攻めを貯める。

 苦しい菅井八段は、持ち歩がないのにも関わらず、▲1五歩と端攻めに活路を求める。
 手抜きして攻め合っても勝てそうだし、△同歩でもよさそう。
 ここでAIが示す最善手は△1五同角。
 「AIは△1五同角を推奨しています。なるほど、▲1五同香△同歩と進むと、歩切れの先手は困っています。でも、人間は指せない」
 阿久津八段がと言って間もなく……△1五同角!


 その後も藤井叡王は着実に防衛に近づいていく。
 あとは、《どうやって先手玉に必至を掛けるか?》という状況だ。
ところが……
   ………△2九龍!

 《飛車を渡しても大丈夫?》 《足掛かりの強力な龍を切っても寄せられるの?》
 ……更に、△3七桂と捨てる。
 「なるほど、桂を捨てて蓋をして端から迫って詰んでいるのか」と阿久津八段も感嘆。

 ちなみに、△2九龍を決行した時、AIもこの詰め筋を発見してはいなかった。(△2九龍が指されて、初めて評価値が99%になった)

………強過ぎる!(1日3局目の終盤でこの切れ味)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ABEMA TV 『将棋チャンネル』の井出隼平五段の解説

2023-05-28 23:14:24 | 将棋
 いちいち取り上げて、ブログで不平を言うことはないと思うが、解説に良く起用され、その都度、フラストレーションが溜まる……
 フラストレーション解消で槍玉に挙げられるのは当人にとっては迷惑で、当ブログの訪問者さんにとっては不快な思いをさせてしまう。
 でも、毎回ストレスが溜まるので、それを解消させていただきます。(訪問者さんは、ここで引き返すことをお勧めします)


 井出隼平五段は、明るく陽気(←同じか)、よく話し(解説者なので当然か)、表現力も豊かなので、面白い解説だと思う。
 ただし、よくわかっていないのに(深く読んでいないのに)話し出すので、「あれ?これではだめなのか?」「うん?こっちか?」などと、解説が右に左に揺れる。
 対局規定や過去の棋戦成績も、きちんと把握していないのに、おおよそで話すことが多く、不正確である。
 さらに、声が裏返るような話し方(抑揚)も、気になりだすとそれが止まらない。

 話し方はともかく、解説が正しくないとその将棋を間違えて認識してしまうことになり、困る。
 AI評価値で、かなりの精度で形勢を判断できるが、その評価値による観戦も、人間は正しい将棋の認識ができない。(評価値80%とか、プラス900とかでも、人間が正解手を指し続け、勝ち切ることは難しいことが多い)
 《なぜ、評価値80%なのか?》とか《トップ棋士が第一感で浮かんだ手が、なぜ評価が低いのか?》などを解説してほしいのである。
 それが、トップ棋士やトップ棋士に近いレベルの棋士でないと、上記の疑問に答える解説にならない。棋力がそこまで高くないと、全く方向違いな解説を聞かねばならなくなる。
    ………そんなフラストレーションが、かなりの時間、溜まり続けることになる…………


 井出五段の登場回数が多いので槍玉に挙げたが、ABEMA TVの解説者で、他にも《この人たちでは不満だなあ》と思うことが多い。長時間なので3人でローテーションするが、3人の内2人がそういう棋士だと、がっかりしてしまう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナウイルス その154「感染状況に注視すべきかも」 & 記事予定の備忘録

2023-05-27 23:37:30 | 時事
まず、備忘録。
 「記事を書きたいけれども、《モヤモヤとまとまらない》《書き出すと大変そうなので、迷っている》《書いてわざわざ波立てなくてもいい気がするので、躊躇している》という事柄を、一応忘れないように書き留めておく」といった感じのもので、書かずに放置する可能性のモノも半分程度あります。

①新型コロナウイルス感染状況
②衆議院予算委員会で、れいわ新選組の議員の質問中、それを聞いている時の岸田総理の表情
③あるブログでの広島サミットの感想・評価の記事で、不満を述べる被爆者に対する批判について(冷静に考えると、腹を立てることではなかった)
④卓球の雄叫び批判に対しての反論について、危険な風潮を感じること
⑤王位リーグ 豊島九段vs羽生九段戦(詳細)
➅棋士(棋界)は厳しいと言うが…
⑦NHK杯将棋トーナメント 澤田真吾七段-山本博志五段

(今後、追記の可能性あり)


 で、①新型コロナウイルス感染状況はタイムリーで書いた方が良いので、さっそく
2023年5月15日〜5月21日……3.56人(左記の1週間に確認された、1医療機関あたりの感染者数の平均値)
2023年5月 8日〜5月14日……2.63人(左記の1週間に確認された、1医療機関あたりの感染者数の平均値)

 《1医療機関あたりの感染者数の平均値》ではピンとこない。《感染者の実数》に換算してほしい。
 そこで、感染の増加率にスポットを当ててみる。
 先々週→先週の増加率は35%アップ(せめて、先週と今週で比較ができるようにしてほしい)

 これをいつと比較するのが良いのか……
 ……第8波の感染拡大の真っ只中の2022年12月7日→12月15日と比較してみる。
 少し振り返ると、第7波は2022年7月下旬から8月末まで一日の感染者が15万人を超えていた。9月に入りようやく下降曲線を描いたが、10月は下げ止まりとなった(平均1日3万人程度で推移)。
 11月には増加に転じ、12月に入ると1日10万人を超えるようになった。感染者数のピークは2023年1月6日発表の246,751人で、今回比較する12月7日→12月15日その感染拡大の真っ最中だ。

2022年12月 7日発表の全国の1日感染者数……149,425人  その1週間の平均は108,878人
2022年12月15日発表の全国の1日感染者数……168,577人  その1週間の平均は140,166人

  12月7日→12月15日の増加率は12.8%だが、1週間平均で比較すると24%アップである。


 先々週→先の増加率の35%は、第8波の感染拡大真っ只中の増加率を大きく上回っている。
 単純に比較はできないが、感染状況に注視する必要はありそうだ。
(政府の「注視する」という発言は、「黙って見ているだけ」という意味だが)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おとなりに銀河 NHKドラマを視聴し終わって

2023-05-26 20:29:46 | ドラマ・映画


NHKドラマ『おとなりに銀河』が完結した(視聴も完了)。

 面白かったんだけど、途中からパワーダウン。結末も未消化気味。
 ヒロインのしおりは、上京当初、黒を基調……と言うより、ほぼ黒一色の服装。それがドラマ後半からは、淡いピンクなどの優しい色のモノに変わっていった。
 それは、彼女が島や母親から離れ、自分の色を持つようになったからだろう。ただ、開始当初の、純粋培養の純潔さ鋭利感も薄れたことを示していた。いや、人間的には成長、成熟したのだけれど、視聴者的には彼女の面白さが薄れてしまったという残念さもある。
 いや、彼女の成長、そして、彼女の伴侶となる久我一郎の成長がこのドラマのテーマなので、それはそれで納得。


しかし、残念と言うか、モヤモヤしたモノが残ったというのが一番の視聴後の感触
1.五色しおりの自立について
 島を離れた当初は、《自分の好きな漫画を描いている久我一郎のアシスタントになりたい。そして、自分も漫画を描きたい》という気持ちが前面に押し出されていた。
 しかし、その根底には、《石の力によって、島の民から愛されている“重圧”や、姫として生きなければならない”孤独さ”、そして、呪縛にも似た”母の束縛”から逃れたい》という気持ちがあったようだ。
 さらに、婚姻の契約を結んだ相手を支配してしまう(相手が自分の意思に背いた行動を取ってしまった時、自分の悲しみや苦しみに苛まれた時などに、相手にその報いを与えてしまう)……という関係も嫌であった

 最終話、心の声(テレパシー)で島の民に自分の気持ちを伝え、島を出ていくことを告げる
「共に生きたいと願う人に出会った。当初は、石の力がなくて相手が何を考えているか察することができず、うまくいかないことばかりだった。でも、大切な人を思って、悩んだり喜んだりすることはとても幸せなことだと知り、人が心を通わすことの素晴らしさを感じた。」
 石の力によって、島の民は《しおりの久我兄弟やその周囲の人と営む情景が伝わったのかもしれない。


【私的には…】
 一郎の”人となり”やアクシデントで婚姻の契約を交わしたが、そんなこととは関係なく、彼に惹かれていった。婚姻契約を解消しても、ふたりの気持ちは変わらなかった。
 さらに、石の力がなくても幸せである………
     ………《島の民にも、婚姻の契約や石の力がなくても幸せになれる》ということを、語り掛けて欲しかった。



 そして、島を出ることを告げ、”島を出てもみんなを大切に思う気持ちは持ち続ける”と言ったものの、島の民は嘆き悲しむ。
 その声を聞いてしおりは、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝り続ける。

 その悲しみを、都が遮断した!(後述)
 しおりの決断は、都の後押しで一応の決着がついたが。そこで、「帰りましょう」と久我兄弟に話す⇒いきなり、久我兄弟たちとの楽しい営みのシーン。

 シーンの流れだけだと、島民の置き去り感が半端ない。ドラマ的には島民の混乱→納得(沈静)の気持ちを入れるのは間延びする気がするが、少し可哀そう。ラストシーンで、フォローしてほしかった。
 しおりの描いた漫画を見て、ほっこりするシーンがあっても良かった。


2.五色都、五色健(しおりの両親)の生き方
 都は《石の力と共に生きることが幸せである》と信じて、しおりにもその生き方を望んだ。
 しかし、しおりと一郎を見て、その気持ちが揺らぎ始めたが、これまでの生き方を否定することにもなり、固執しようとしていた。
 婚姻契約による支配力により、その葛藤などの心の不安定さが、夫・健に反映され、肉体的苦痛が襲った。
 そういう不条理さや、しおりの決意と一郎の愛の強さに、しおりの選択を容認。島民の嘆きの声に、謝り続けるしおりに、“なぜ、謝罪する?誤った選択をしたのか?”、”しおりの幸せを、島の民に示すのではないのですか?”とテレパシーで遮断した……“なぜ、謝罪するのか?”とか素直じゃないなあ。
 健は、「石の力で、性格を変えられたわけではない。君の気の強さも、人の話を聞かないところも、僕の好みだ。それは、石の力は関係なくね」。……スマートだ。格好いいなあ。
 そんな健が、都の心を融解させた。

 

3.石の力、その力による幸せに浸る島の民の不可思議さ
 石の力は何だったのか?
 ………石が島に落ちた時、少女(しおりの祖母)と出会い、心が通った。
 石は少女にしあわせになって欲しいと思った。その思いが島に浸透し、島の民が少女やその子孫を大切に思うようマインドコントロールした。
 婚姻の契約も、契約者(夫)が娘の為になる行動を強いるためのモノ………というのが私の推測


 と、書いてしまと、島民にとってはひどい話である。(客観的にもひどい話だ)
 まあ、姫としても、普通の性格だったら、島の民と心が通い合う……“心が通い合う”と表現するといい話だが、大勢から心の声を送ってこられるのは、鬱陶しいし、負担になりそうだ。

 マインドコントロールを受けて、幸せでないかもしれない状況を幸せと思い込まされている島民が、そのコントロールが解けたら、どうなってしまうのか?
 記憶は残ると思われるので、姫たちが島の民の事を大切に思っていたと理解されるのであれば、良いのだが……
 島民も善良そうだし…いや、それが石の力だったら……


 「しおりの自立」の項で書いた『石の力がなくても幸せである…………《島の民にも、婚姻の契約や石の力がなくても幸せになれる》ということを、語り掛けて欲しかった』云々どころの、気楽な話ではないかもしれない。
 しおりの告白、都の容認のテレパシーから、さっさと東京に帰ってしまったのも、身の危険を感じたからかもしれない(笑)


 全体のストーリーとしては、婚姻の契約解除の辺りが大きなピーク。契約解除によってふたりの愛は消えてしまう(石の力によるものだった)のか?…が焦点。
 《婚姻契約解除しても、ふたりの愛は変わらなかった》ということを、母・都にも島の民にもアピールしても良かったのでは?
 契約解除後は、普通の恋愛ドラマが続き、少し冗長感があった。



【その他の疑問】
・しおりの漫画を読んだ都だが、《島を捨てるほどの出来だとは思えない》と辛辣。…これは本心なのだろうか?
・星まつりに向かう道中で、一郎が「しおりを愛することができた」と話し、しおりがそれに反応して“愛した”という言葉を確認しようとしたら、島民が彼女を見つけ「姫様だ、姫様だ」と大騒ぎになってしまい、「愛」の言葉の確認は有耶無耶に……この確認のやり取りは必要か?
・しおりは期待賞受賞、デジタル機器の扱いも進歩と漫画家として進歩していったが、一郎はどうなのか?
 連載は、編集者のアドバイスを取り入れたにも拘らず、連載終了。しおりの心を動かした漫画なのに……扱いが低い。後に、反響が高まって、連載復活するのかと思っていた。童話の挿絵の仕事は得られたが、新たな連載も今のところはなし。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やはり、夕食休憩前の長考は……

2023-05-25 20:51:02 | 将棋
 夕食休憩前に70分の長考。
 寄せに入っているのならともかく、まだ終盤の入り口。
 残り40分を切ってしまっては、勝てる将棋も勝ち切れない……
 結局、決めにいって(決めにいった手自体は悪手ではない)、肝心のところで間違って、敗勢に。

 読みに読んで、確信をもって指すというのは、棋士としては正しい姿だと思う。
 《無難な手とか、大体の読みで指さない》というのが、羽生九段の良さ、素晴らしさだと思う。
 それでも、やはり、勝ってほしい。勝てば1組優勝で、竜王挑戦にかなり近くなった。
 ……でも、挑戦を逃したわけではない。挑戦者決定トーナメントに期待したい。


 それと、中盤での△8八歩はどうなのだろう?
 確かに、固定概念に捉われないのが羽生将棋である。
 また、AI将棋によって、これまでの常識が覆された常識は多い。
 なので、「(△8七歩に比べて)△8八歩は筋が悪い」と断じることはできないが、後で▲7七桂と跳ねられてみると、△8八歩は空振り。桂に逃げられると、△8九歩成と一段目に“と金”を作っても、響きが弱い。

 △8八歩には納得がいかないなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『らんまん』

2023-05-24 23:49:34 | ドラマ・映画
 初めて、連続テレビ小説を毎回(全話)観ている。
 平日(月~金)毎日15分というスパンが、私には合わないということもあるが、主人公が割とふらふらしている(ように私には見える)のが、一番の理由かも。もちろん、観ていない“朝ドラ”がほとんどで、観たドラマでも全話を通して観たことがないので、《フラフラしている》というは間違っているかもしれない。
 過去の『あまちゃん』は海女を目指しているのかと思ったら、アイドルになっていたり……。前クールの『舞いあがれ!』は、パイロットを目指していたと思ったら、実家の町工場で奮闘していたり……。ドラマなので、《ヒロインが挫折を味わい、立ち直る》というストーリーもありだとは思う。
 観たという感触が残っているのは………『どんど晴れ』(2007前期)…ドラマ終盤はずっと視聴。『とと姉ちゃん』(2016前期)…洗濯機の商品試験のエピソードだけ視聴、面白かった。『エール』(2020前期)…古関裕而氏がドラマのモデルだったので、機会があれば観ていた(戦争の話は嫌だったので、終戦から視聴)。彼の情熱と、夫婦愛が素晴らしかった。

 その他では、『ふたりっ子』(1996後期)…将棋関連ドラマだが、ほとんど見なかった。『あすか』(1999後期)…ほとんど見なかったが、主演の竹内結子が強い光を放っていた。『てっぱん』(2010後期)…初話で主演の瀧本美織が海に飛び込んだシーンが印象的だが、初話しか観なかった。『マッサン』(2014後期)…主演の玉山鉄二とシャーロット・ケイト・フォックスの扱いに差があり過ぎて、面白くなかった(男性主人公がうだつが上がらなさすぎ)。『ちむどんどん』(2022前期)…ほとんど見なかったが、酷評を目にして、《確かに酷いなあ》と共感していた。

 今回の『らんまん』は植物学者・牧野富太郎氏がモデル。《植物(雑草、草花)が大好きで、探求心でまっしぐら》というのが心地よい。私も雑草が好きなので、視聴する気満々だった。

 感想は……非常に面白い!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“岸田ビジョン”

2023-05-23 23:13:46 | 時事
前記事では言い足りなかったので補足しました。内容の繰り返しが多いです。)
【“広島ビジョン”の3番目の項目】
・核抑止
 「我々の安全保障条約は、
  核兵器はそれが存在する限りにおいて、防衛目的のための役割を果たし、侵略を抑止し
  並びに戦争及び威圧を防止すべきとの
            理解に基づいている」


NGO、ANT-Hiroshimaの理事長、渡部朋子氏
「…“核軍縮”どこにありますか?
 自分たちの姿勢を顧みる姿、一文もない!」

「しかも、広島でこれを言えば、広島がこれを許容したように思われる。
 広島の名前を使って欲しくない!


 まさにその通り!同感!
 いえ、当事者でない私が“同感”と言うのは安易かも。でも、《被爆者の思いが踏みにじられた》という思いは、痛いほど分かる。


 今回の広島サミットは、広島を政治に利用したパフォーマンスに過ぎなかった。
 “広島ビジョン”を“岸田ビジョン”に言い換えると、総理や政府の思惑、方針が浮き彫りになる。


(上記、広島サミットを批判したが、あれだけのスケジュールを調整し、過誤なく開催・完了できた運営は高く評価したい。
 スケジュールを組み、会場設営、人員配置した運営スタッフ、現場で準備、実行した実働スタッフ、警備スタッフ、協力施設……お疲れさまでした)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

G7 広島サミット  ~ヒロシマの思いは届いたのか?~

2023-05-22 22:21:59 | 時事
 広島サミットが閉幕した。
 被爆地・広島での開催、ゼレンスキー大統領の訪日、首脳たちの芳名録を公開したことなどもあって、発信力はあった。
 また、日本の調整力もあり、おおむねスムーズに会議が進み、「広島ビジョン」発信や決議や宣言も方向性を持ったものとなった。表向きには、世間的には成功したと評価できる。
 ただし、今回のサミットについて、「形をなぞっただけだ」と被爆者、関係者は、全く納得していないかという意見・記事もネットではあちこちで見られた。そのことについて、NHKではきちんと報道していないのは、どういうことなのか?(5月21日放送)
 被爆体験を首脳に証言した小倉桂子さんが「かなり長く話をさせてもらった。本当に質問もたくさんあった。お願いしたことは、絶対に核を威嚇のために使ってほしくないということ」とプラス面を強調する報道だった。
 一部、広島県被団協・箕牧智之理事長「なかなか私たちが期待したほどのことにならなかった」
 (中略)「一方で」(←アナウンサーの声)
「10年先に《ああ、広島のサミットはよかったやのぉ》というような言葉がでりゃぁね、一番有難いですよね。
 あれから、核兵器の問題が少しずつ解決して、核兵器の廃絶までいけば(”広島サミットはよかったなあ”と言える)」
と、言葉の表面だけ聞くとプラス面を印象付ける言葉で締めていた。
 箕牧理事長は、今回のサミットに満足していない様子だったし、中略された言葉がどういうモノかわからなかった。最後の言葉は、政府や運営に携わった人たちに気を遣った言葉だったと思われるが、そのことばをNHKが採用(利用)しただけ?


【追記】(5月22日 NHK『ニュース7』放送)
広島県被団協・佐久間邦彦理事長
「G7に向けて(核兵器禁止条約の議論など)いろいろ要求を出したが、その要望がほとんど聞き入れらない。非常に残念だ。
 一日も早く、核兵器がなくなる日が来るように、負けずに頑張っていきたい」【追記終り】
(広島県被団協の理事長は二人いるのか、謎)

 今夜の『クローズアップ現代』
「密着!G7サミット ヒロシマの思いは届いたのか?」
ヒロシマの思いは届くのか―。19日からG7広島サミットが始まる。ロシアによるウクライナ侵攻後、核兵器使用の懸念が高まる中、被爆地・広島に初めて首脳たちが集う。ただ、被爆者をはじめとする市民の間では、サミット開催がパフォーマンスに終わるのではないかとの不安も根強い。国際政治の舞台裏で世界の首脳やメディアに情報やメッセージを伝えようと、自ら奔走する広島の市民たちに密着。サミットの意義を検証する。


番組は、被爆者の怒りの声から始まった。
(広島サミットが終わって……)
「胸が潰れるような思いがしました」……サーロー節子氏(13歳で被爆)
「希望は完全に打ち砕かれて、怒りに震えています」……木戸季一氏(5歳で被爆) 

NGO、ANT-Hiroshimaの理事長、渡部朋子氏(被爆二世)……NGOは30年間以上にわたり、被爆者の声を国内外に届け続けている。
 《被爆地で開かれるサミットだからこそ、核廃絶への具体的な道筋を示してほしい
……半年前から議論を続けている………「C7」=Civil7~~世界中の市民社会組織が集まる公式エンゲージメント・グループ。環境・経済・保健・人道支援・市民社会・核兵器廃絶に関する政策提言活動を行っている~

 4か月にわたる議論でまとめた提言書
・アメリカとロシアの核軍縮条約 新STARTに代わる新たな条約の交渉を支援すること
・2045年までに核兵器廃絶を実現するため、速やかな交渉の計画を打ち出す事
など具体的な政策を打ち出すことを求めた
 岸田総理に直接渡された提言書の前文には
「G7首脳は広島の地で、1945年に戦争時に、初めて放たれた原子爆弾により、命を奪われた数十万人の人々の遺骨の上を歩くことになります。
 広島を訪れるこの機会に、被爆者から直に話を聞き、核兵器の使用が人々や環境にもたらした被害を知ってください」
と書かれていた。

岡島由奈さん(18歳・曾祖父を原爆で亡くしている)……首脳たちに被爆者との面会を求め、2万を超える署名を集め、外務省に提出
高見藤枝さん(95歳)(岡島さんから、“もしG7の首脳たちに会えるとしたら、何を話したいか?”と尋ねられて)
「戦争をしないでください」
「どこの国も大切な子どもを抱えて、大事な親を抱えているのだから、
 “ピカドン”(原爆)を受けて
 歩けんようになって……もぉ~う、あんな目にはだれにもあってほしゅうない!


しかし、『広島ビジョン』にはG7を含む核保有国がどう核を減らしていくのか、新たな具体策は示されなかった

渡部朋子氏、『核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン』の文書を見て
「…“核軍縮”どこにありますか?
 自分たちの姿勢を顧みる姿、一文もない!」

「しかも、広島でこれを言えば、広島がこれを許容したように思われる。
 広島の名前を使って欲しくない!


国際政治が専門の東京大学教授・藤原帰一氏
「今回のサミット(G7首脳が広島の原爆資料館を訪れ、献花を行うなど)は、出発点…核軍縮の出発点としては意義があった」
会見で岸田総理2つの責任がある
・国民の安全を守り抜く
・「核兵器のない世界」を追究し続ける
と、述べた。でも、《核兵器のない世界を実現する》と《核兵器のない世界を追究し続ける》とは言葉の響きは似ているが、全然違う!
 追究し続けるというのは、実現しなくてもいいんだよね!


岸田総理は、今回の広島サミットで非常に大きなことを成し遂げた感をアピールしていたが、
『広島ビジョン』にはとんでもないことが書かれていた!
・ロシアによる核の威嚇を非難
・中国の核戦力増強への懸念
・核抑止
 「我々の安全保障条約は、核兵器はそれが存在する限りにおいて、防衛目的のための役割を果たし、侵略を抑止し
  並びに戦争及び威圧を防止すべきとの
          理解に基づいている」

 3番目の項目……“核抑止”とあるがこれでは”核容認”!…それどころか、”核推奨”ではないか!

藤原帰一氏
「核に頼ること(核の傘によって)安全が保たれている現実はあるけれども、(このビジョンでは)軍縮は出てこない。
 核に頼らない安全保障をどう実現するかは表現されてない」
藤原氏は「表現されていない」という柔らかい表現をしたが、「核廃絶はもちろん、核軍縮する気はない」のである。


 「広島ビジョン」はとんでもない内容だった。
 日本は「核兵器禁止条約」に参加しないと、全く信用できない。「核の傘」という事情はあるが、被爆国という事実は参加する理由に値するはず。
 せめて、オブザーバーとして参加すべきだ。


 ……それはともかく、NHKも根幹報道番組では政府に忖度し過ぎ。
 『クローズアップ現代』で(こっそり)批判する……これが精一杯なのかも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする