英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

【歳時メモ】 蕎麦、コスモス、セイタカアワダチソウ、花水木の紅葉

2019-09-26 15:49:05 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 コスモスは今が最盛期。
 蕎麦畑も、白く泡立ってきました(咲き揃ってきました)。
 セイタカアワダチソウもグングン伸びて、黄色くなり始めました。昨年も勢力を盛り返した感がありましたが、今年は豊作?の兆し。
 花水木の葉ですが、赤みを帯びてきた並木道をあちらこちらで見かけるようになりました。
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監察医 朝顔  最終話(第11話)

2019-09-24 09:48:26 | ドラマ・映画
 前話のラストの演出(土砂から手だけ見える映像)で、桑原(風間俊介)が生き埋めになったか、そう思わせておいて神崎(市川右團次)のパターン……いや、告発した現場監督かも…とか想像したが、実際は………
 現場監督が最初に復活し、すぐ後に桑原が意識を取り戻した。≪じゃあ、桑原か!≫と思ったら、無事だった。
 随分、思わせぶりな演出だなあ。


最終話の見どころ
①大規模災害時の遺体安置所での大変さと人間ドラマ
②身近の人の遺体と相対したショックでメスを持てなくなった朝顔の再起
③母・里子(石田ひかり)を失った故郷の地に足を踏み出せなかった朝顔が、それを克服するまでの葛藤
④大じいじ(柄本明)がの孫のつぐみと桑原との初対面、大じいじ、朝顔、平(時任三郎)らの里子への思慕
⑤国江建設の不法投棄の究明


①大規模災害時の遺体安置所での大変さと人間ドラマ
 現場を的確に仕切る茶子(山口智子)、当地の歯科医の気持ちを思いやり支える絵美(平岩紙)、被災者遺族に寄り添う高橋(中尾明慶)、クラッシュ症候群を見抜く光子(志田未来)とそれぞれが活躍。朝顔も塩素中毒で亡くなった被害者もいる考察。(光子、ドラマ終盤でキャラが変わったよね)
 遺族の一人を演じた村田雄浩さん。あの後、どうなったか気になる……
 遺体取り違えを避けるためとは言え、長時間、対面できないのは辛い。現場監督に聞き取りしたようなことを、皆にしてはどうだろうか?そうすれば、被災家族も少し冷静に遺体と対面できるし、担当者も特徴を照らし合わすことができる。

②身近の人の遺体と相対したショックでメスを持てなくなった朝顔の再起
 あっさりメスを持って、捌いていたよね?

③母・里子(石田ひかり)を失った故郷の地に足を踏み出せなかった朝顔が、それを克服するまでの葛藤
 これでようやく、朝顔、つぐみらと大じいじとの対面が為される。
 現実的には、朝顔はともかくつぐみを大じいじに会わすことができなかったというのは酷い。≪桑原がつぐみを連れて行ってやれよ≫と思うが、ドラマ的には最終話で初対面なのだろう。

④大じいじ(柄本明)がの孫のつぐみと桑原との初対面、大じいじ、朝顔、平(時任三郎)らの里子への思慕
 いいシーンだった。大じいじが里子の幻を観るシーンは切ない。でも、平などから見た場合、≪認知症?≫と思ってしまうのでは?

⑤国江建設の不法投棄の究明
 迂闊に名刺を渡すもんじゃあないなあ。
 寄生虫云々は苦しい脚本だなあ。

監察医・朝顔の人間ドラマで見ごたえがあった。ただ、検死・解剖から真相究明(事件解決)を期待した人(私を含む)にとっては、事件が置いてけぼりになったり、スッキリしない結末などのモヤモヤ感が残ったのではないだろうか?

  ラストシーンから次週の予告への切り替えが迅速過ぎて、余韻が残らなかった(笑)


第1話第2話第6話第7話第8話第10話最終話


【ストーリー】番組サイトより
 深夜、朝顔(上野樹里)の元に茶子(山口智子)から連絡が入る。山梨県で発生した大規模な土砂災害に対し、興雲大学法医学教室に応援要請があったのだ。朝顔は、つぐみ(加藤柚凪)を平(時任三郎)に任せ、法医学教室へと急いだ。
 事故直前、現場には、桑原(風間俊介)と神崎(市川右團次)の姿があった。反社会組織とつながり、違法な開発や投棄を行っている建設会社を追っていた桑原たちは、情報提供者の現場監督・赤井(笠原秀幸)に会い、彼の案内で不法投棄の現場を見に行っていた。
 朝顔は、茶子、光子(志田未来)、高橋(中尾明慶)、絵美(平岩紙)とともに不測の事態も想定してさまざまな機材や書類を準備。法医学教室の解剖案件は藤堂(板尾創路)と熊田(田川隼嗣)に任せて現地へと向かった。
 早朝、災害対策本部が置かれた市民センターに到着した朝顔たちを迎えたのは、離婚して山梨県警の検視官に復職していた伊東(三宅弘城)だった。
事故から一夜が明け、被害状況も徐々に明らかになっていた。土砂崩れによって下敷きになったのは、老人ホーム、建設現場のプレハブおよび社員寮、三棟の民家だという。しかし、二次災害の危険があることから、死傷者の数はまだわかっていなかった。

 待機を指示された茶子は、その間に他大学の法医や地元の医師、警察・行政関係者らと連携し、遺体安置所の設営を進める。ほどなく、そこに遺体が運び込まれてくるが……。


原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
演出: 平野眞 
コメント (2)
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監察医 朝顔  第10話

2019-09-17 22:33:50 | ドラマ・映画
演技を超えた朝顔の講義だった
朝顔は、監察医の信条、責務などを淡々と、しかし、気持ちを込めて語った。

  ……上野樹里ではなく、法医学者の朝顔にしか見えなかった。講義というやや特殊な設定だったので、ドラマとしての視点とは少し違った傍観者としての視点という因もあるかもしれないが、上野樹里の女優の力によるものだろう。天性の演技力に加え、監察医・朝顔と向き合い、朝顔の人生を自分に見事の投影させていた。

【以下引用】(ザ・テレビジョン『上野樹里が見せた圧巻の演技にスタッフも思わず涙…「鳥肌が立ちました」<監察医 朝顔>』より)
金城P「このドラマの全てが詰まった8分間」
このシーンは、台本で8ページにも及び、ほぼすべてが朝顔のせりふという構成。このせりふは、金城綾香プロデューサーと上野が細かい言い回しや一語一語の意味合いに至るまで何度も練り、上野がせりふを読み上げた音声を聞きながら何度も推敲を重ね、異例の入念さで作り上げられた。
講義のシーンは約8分間。山場の部分はおよそ3分間に及んだが、1カットを長回しで撮影した。
【引用終わり】

 第1話の母親の娘への愛と東日本大震災やや強引に“不詳の死”に結び付けた第8話も、この講義に集約されていた。


 非常にいシーンだった……でも、ちょっとだけ注釈を
 ドラマとしての監察医の意義は、第1話第6話などの遺体の声(心情)を聞くという行為にある。それを講義で語るのは難しいし、詳細に説明すると下手をすると手柄話になってしまう。
 対して東日本大震災の話は、一般の人にとっては、命の重さを思い浮かべやすい。
「溺死された方がたくさんいましたが、もしかしたら、その中に濡れた状態で救助を待っている間に凍死で亡くなられた方たくさんいたかもしれません。
 この災害国である日本で、正しい死因を知ることは、今後死者を減らすことに繋がっていくと思います。私たちは亡くなられた方の命から学び、事前に正しい対処や適切な設備を整える必要があると思います。……
        ………………  ………………
 …………法医学者はもう命を救うことは出来ませんが、ご遺体に耳を傾けることが出来る唯一の存在だということです。亡くなられた方の最後に寄り添い、その方が生きている間に伝えたかったことや、法医学者にしか読み解くことが出来ないその証をひとつでも見つけようとする…それが、人間が、人間の手で、亡くなられた方の魂を弔うことに繋がると思います」



★結衣(松長ゆり子)の階段での転落死の検証については不満
――解剖の結果、重篤な損傷は、頭蓋骨と頸椎の骨折。足を踏み外して背中からずり落ちたにしては背中の傷が少なく、三郎(きづき)のDVを連想させる事象が浮かび上がったため、三郎が階段の上から突き落としたのではないかという嫌疑がかかった――

 そこで、階段からの転落の実証実験、再解剖(特に脾臓の周辺)、先の解剖で摘出した脾臓の病理検査を行った。鑑識もサイドの現場検証を行う(特に手すりなど)
 そして導き出された結論(推論)は
「1週間前に自転車で転倒した際、脾臓を破損(脾臓の破損は階段転落時ではなかった)。症状は出なかったが、じわじわ病状が進行し、事件(事故)の時に発症、階段を上りかけた時に、激痛が生じ、足を踏み外してしまった」

【不満】
・今頃、現場検証なの?
・階段の上から突き飛ばす再現実験だが、1回だけでいいの?(突き落とす力加減は様々だと思う)
・光子(志田未来)は立ったまま眺めていただけなのに「背中の傷も少ないですねぇ」って?
・三郎が自供したのは何故?
・「金属音を聞いた」という近所の中学生の証言(金属バットが凶器?)←モスキート恩を利用した目覚まし音だった。「モスキート音≒金属音」…強引!

第1話第2話第6話第7話第8話

【ストーリー】番組サイトより
 朝顔(上野樹里)は、三郎(きづき)の妻・結衣(松長ゆり子)の死因鑑定を手伝わせてほしいと茶子(山口智子)に申し出る(←これって、前話のシーンだよね)。もしまた手が震えたら、茶子や藤堂(板尾創路)、光子(志田未来)が代わってほしい、と訴える朝顔。その思いを受け止めた茶子は、朝顔の願いを聞き入れる。一方、平(時任三郎)も捜査への参加を直訴し、今回の案件に違和感を抱く丸屋(杉本哲太)とともに改めて実況見分に向かう。
 警察は、結衣が次男・陽斗(遠藤千空)への授乳中に眠ってしまい、顔を圧迫された陽斗が病院に運び込まれた件で虐待を疑われたことを掴んでいた。その際、三郎は結衣を叱責したという。また、1週間前、結衣が自転車で転倒したというケガも、三郎によるDVではないかと疑っていた。
 三郎の家を訪れた朝顔と茶子は、階段の高さや角度だけでなく、壁なども丹念に調べていく。結衣のスマートフォンなどを押収した平と丸屋は、不審者が侵入した可能性も考え、家全体の指紋を採取する。
 法医学教室に戻った朝顔たちは、ダミー人形を使って落下実験を行う。その結果、1階にミルクを取りに行く際に足を滑らせたのではないかという三郎の証言や、三郎が2階から突き落としたとする警察の見立てのどちらも、傷の付き方や倒れていた姿勢と矛盾することが判明する。

 一方、桑原(風間俊介)は、県警本部がマークしていた建設会社に関わりがあるらしい刺殺事件を追うことになるが……。

原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
演出: 阿部雅和
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マラソングランドチャンピオンシップ について

2019-09-14 23:24:44 | スポーツ
 『マラソングランドチャンピオンシップ』(以下“MGC”と表記)について、いつか書かねばと思っているうちに、明日になってしまった。
 先日の特番で、MGCに至るまでのドキュメントドラマで、ある程度の内幕を垣間見ることができた(かなり、瀬古氏周辺を美化している気がする。←邪推に近いです、はい)。


MGCについて記す前に、この特番で語られていた“五輪代表選考における迷走”について
「這ってでも出てこい」
 ソウル五輪(1988年)男子代表選考レースで、瀬古選手が「故障により欠場」が発表されたが、その時、中山竹通が発したとされた言葉だが、実際は、「自分なら這ってでも出る」と語ったのを歪曲されたものだった。(中山選手のキャラなら言いそうなセリフと思った者は多いはず)
 それはともかく、当時はマラソン代表は1レースでの一発選考だった。実際、ドラマの中では、有力選手に福岡マラソンへの出場が義務づけられていた。
 しかし、瀬古欠場を受けて陸連が「他のレースでの成績も代表選考に組み入れる」と変更。福岡マラソンレース後、1位中山選手、2位新宅選手には内定が出たが、3位の工藤選手には内定が出なかった。
 皆、一発選考の福岡に向けて練習、調整をしており、それに参加できないのは本人の調整ミスなので、出場できないのは“レースに敗れたのと同じ”だ。しかも、陸連は出場を義務付けているのだから、この変更は愚行としか言えない。
 
 結局、3人目の代表は、琵琶湖マラソンで優勝した瀬古選手が選ばれた。しかも、瀬古選手のタイムは工藤選手より劣っていたので、余計、疑問の声が上がった。(マラソンのタイムは、レース展開や気象条件で大きく左右されるので、単純には比較できない)番組の中で、当時の瀬古選手への世間の風当たり、瀬古選手、工藤選手の心境などが語られ、瀬古選手が工藤選手に申し訳ない気持ちを語っていた。

 瀬古選手は五輪には縁がない選手である。1980年のモスクワ五輪では、代表に選ばれながらもソ連のアフガン侵攻によるボイコットで出場できず、ロサンゼルス五輪(1984年)は、暑さ対策を誤り14位に沈んだ。1978年の福岡マラソン以降ロス五輪前の福岡マラソン(1983年)の7レースで優勝6回、2位1回。しかも5連勝中と金メダルの大本命だった。
 さらに、ロス五輪後も急遽ソウル五輪選考レースとなった琵琶湖マラソンまで4連勝。なのに、ソウル五輪は9位……

 という不運の瀬古選手だが、この瀬古選手への温情というか、瀬古選手起用でメダルが欲しかった陸連の愚行が後々の代表選考の迷走を生んでしまった。

【以下は、『日刊スポーツ』のウェブサイト、「“はってでも出てこい”/過去のマラソン選考もめ事」からの引用】(青字部分が引用)
 ◆アピール会見 92年バルセロナ五輪女子代表争いは世界選手権4位の有森裕子と、大阪国際で有森のタイムを上回る2時間27分2秒を出した松野明美との争いに。松野は異例の記者会見で「私を代表に選んでください」とアピール。結局、有森が選ばれ銀メダル。
 バルセロナ五輪の代表は山下佐知子が世界選手権(1991年)銀メダルを獲得し内定、1992年の大阪国際女子マラソンで当時の日本最高記録で優勝した小鴨由水選手がほぼ内定。残り1枠を有森裕子選手と松野明美選手のどちらかを選考するという形になった。
 有森は世界選手権で4位(2時間31分08秒)、松野は大阪国際で2位(2時間27分02秒)。有森のプラスポイントは夏のマラソンの一応のネームバリューのある世界選手権での好成績、松野のプラスポイントは従来の日本最高記録を上回る好タイム(小鴨が同レースで日本最高記録を更新してしまった)。
 非常に悩ましい選考となった。
 
 ◆最高記録の落選 96年アトランタ五輪前、鈴木博美は大阪国際で2時間26分27秒と、女子代表候補の中では最高タイムを出しながら落選。一時は小出監督が鈴木を強く推薦するなど論議を呼んだ。
 代表選考は東京国際を優勝した浅利純子選手(93年世界陸上金メダリスト)が文句なし。名古屋国際を制した真木和選手も優勝インパクトが強く当確。残り1枠は有森裕子選手と鈴木博美選手の選択となった。  
 鈴木は大阪国際で2位。優勝ではなく2位、しかも初マラソンで実績(信用)がないというのがマイナス材料。有森は北海道マラソン(選考対象レース)で優勝。夏場の高温の中での優勝(大会記録)、バルセロナ五輪での銀メダルという実績がプラス材料。ただし、北海道マラソンは有力選手の参加が少なく、タイムは2時間29分17秒。
 結局、有森が選ばれた。有森は五輪で銅メダルを獲得。ちなみに鈴木は同年の日本選手権10000mで優勝し、10000mの五輪代表(五輪では16位)。その後、1997年08月のアテネ世界陸上選手権女子マラソン 2時間29分48秒で金メダルを獲得。

 ◆早期内定に疑問 00年シドニー五輪女子代表争いは、前年世界選手権で市橋有里が2時間27分2秒の銀メダルで早々と内定。だが11月東京で山口衛里が優勝、1月大阪国際で弘山晴美が2位、3月名古屋国際で高橋尚子が優勝。3つの選考レースで2時間22分台の好タイムが連発された。最後は弘山が涙をのみ、早期内定に批判の声も出た。

 ◆もう1回? 昨年のリオ五輪女子代表争いでは、福士加代子が1月の大阪国際で派遣設定記録を破る2時間22分17秒で独走優勝。レース後に「リオ、決定だべ」と絶叫。しかし、その場で内定が出ず、3月の名古屋ウィメンズにエントリー。結局、出場は取りやめたが波紋を呼んだ。
 五輪代表は伊藤舞選手(世界陸上北京大会7位 2時間29分48秒)、福士加代子選手(大阪国際女子マラソン優勝 2時間22分17秒)、 田中智美選手(名古屋ウィメンズマラソン2位 2時間23分19秒)。伊藤は世界陸上入賞者(8位まで)の日本選手最高位という条件で内定。この時の選考に関する問題点はこちらに記してあります。


 ここまで振り返ると、大きな問題点は2つ
 「代表が3人なのに、選考レースとして五輪前年の世界陸上、北海道マラソン、東京国際、大阪国際、名古屋国際(名古屋ウィメンズ)の5レースも指定していること」
 マラソンによって気象条件もレース展開も大きく異なるので、単純にタイムで優劣を決めることは出来ない。「代表枠=選考レース数」なら各レースの優勝者で決定という図式が成立するのだが……

 そしてもうひとつの問題点は「五輪前年の世界選手権で内定を出してしまうこと」
 世界陸上は選考レースの中で最初に行われる。この大会の結果で内定を1枠決めてしまうと、残りの4レースで2枠を争うことになってしまう。
 しかも、その世界陸上に参加できるのは5人のみ(しかも、その選考も怪しい)。つまり、他の多くのランナーは代表選考期間が始まった段階で2枠を目指すことになるのだ。
 さらに、世界陸上で出す内定の条件が甘すぎる。夏のマラソンということで世界陸上のマラソンは有力選手が敬遠する傾向があり、その中での「8位入賞」という条件はかなり甘いのである
 世界選手権7位入賞での伊藤舞の選出はかなり疑問であり、その余波で福士の「もう一回走る」発言に至ったし、シドニー時の弘山もその被害者である。(松野も被害者に該当するだろう)
 

 なぜ、こんな歪んだ選考状況になってしまっているのか?
 推測だが、テレビ局の放映料が大きいのではないだろうか?
 五輪代表選考レースかそうでないかは、テレビ中継の視聴率に大きな差が出てきそうなので、選考レースから外すわけにはいかない。世界陸上のマラソンも選考レースに入れるのは、夏場のマラソンということもあるが、やはりテレビ中継の関係であろう。

 そんな事情もあり、なかなか一発選考にするのは難しい状況(特番ドラマでは一発選考だと同じようなタイプの選手や一発屋が選ばれてしまう危険性もあると指摘)
 そこでMGCの登場。(ようやく本題か…)

瀬古氏の提示したテーマ……
「“一発屋”を生まない“一発選考”」
 “誰もが納得できる選考方法”も大事で“一発選考”が有力だが、それだと偶々いい走りが出来た選手が勝ってしまう(上位3人)可能性も低くない。実績のある選手(強い選手)を選びたい。
 しかも、育成強化に結び付ける(長期的にマラソンが注目される)システムを考えたい。


 で、河野匡氏が捻り出したMGCの基本構想は
「2017年シーズン、2018年シーズンでの各レースを予選会とし、2019年に選考一発選考レースを実施する」……そうすれば、一発選考のレースに出場するのは実力のある選手のみ。

 なるほどと思った。
 “選考レース”から“予選レース”に格下げになるが(スポンサーは難色を示すかも)、視聴者の興味にはそれほど影響はなさそうだ。

 しかし、陸連の尾縣貢氏はこの案に同意しなかった。2つの問題点を指摘。
・1レースで3人を選ぶのは、同タイプの選手に偏る危険性がある。例えば、勝負に拘りスローペースに陥ると、駆け引き上手のランナーやラストスパートが強い3選手が上位3人を占めてしまう。
・一発選考にしてしまうと、その後開催されるレースが全く盛り上がらない
(スポンサーを裏切ることになる)


 そこで、練り直した改良案は
「一発選考のMGCレースで2枠決定し(2枠目は他の条件が設定されていたが、現段階では即決定という状況)、残りの1枠をその後の3レースで最速タイムを出した選手を選ぶ(かなり高レベルの設定タームで、MGC3位の選手が代表となる可能性も低くはない)」

 おお、なるほど! である。
 これならファイナルチャレンジ3レースで最速タイムを出した選手が選ばれるので、少なくとも快速ランナーが選ばれることになる(ただし、設定タイムが高レベルなので、それをクリアする選手が出ない場合、3人目もMGCの3位の選手となり、「1レースで3人選出→同じタイプの選手のみ」というパターンの危険性もある)
 なかなか秀逸なシステムが出来上がった。
 しかし、ちょっとした弊害もあった。それは、予選となった各マラソン中継でマラソンレースそのものより、「MGC出場タイムを切るかどうか」に焦点を当ててしまう中継になってしまったことである。


 話は少しそれるが、ドラマ内で河野氏が
「有森裕子や高橋尚子は実績を積み上げ結果を残している。
 一方、初マラソンで五輪出場権をつかんだ選手は3人。いきなり日本記録を出した小鴨はバルセロナ五輪で29位と惨敗、他のふたりも入賞することすらできなかった」
(真木和…1996年アトランタ12位、中村友梨香2008年北京13位)
 としているが、これには反論したい
 真木は日本選手では2番目、中村は最上位。彼女たちより下位の選手はどうなんだ?と言いたい(小鴨選手は選ばれた後、世間の風当たりが強くて気の毒だった)
 また、有森の選出については、バルセロナの時は世界陸上、アトランタの時は北海道マラソンでの成績が選考対象で、冬場の有力ランナーが揃う東京、大阪、名古屋は不参加で、ライバルとは競っていない。さらに言えば、バルセロナ五輪からアトランタ五輪の期間で彼女が走ったレースはこの北海道マラソンの1レースのみだった。



 さて、明日のMGCの予想は……
 やはり男子は大迫、設楽、井上、服部の“4強”が有力。走力(地力)という点では井上、大迫、服部、設楽の順か?
 個人的には村沢明伸、今井正人、岡本直己を応援。
 女子は鈴木亜由子、松田瑞生、前田穂南、安藤友香が有力。個人的には鈴木、福士加代子、前田穂南を応援。



ちなみに、この記事を書き終えた後、面白いコラムを発見。
『日刊スポーツ』の「東京五輪・パラリンピック300回連載」
「マラソン代表一発勝負MGCは、どん底から始まった」
 
 
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サイン -法医学者 柚木貴志の事件- 最終話SP「真実のサイン」

2019-09-13 17:15:12 | ドラマ・映画
最後の最後まで、
もやもや、ムカムカ、イライラのドラマだった……


中園景(飯豊まりえ)
 『植物人間状態の妹の入院・処置の維持』を条件に、証拠の“青い繊維”を渡すように伊達(仲村トオル)に持ちかけられたが、拒否。
 ≪偉いぞ、景!≫
  ……「柚木のような解剖医を目指します」……でも、目指す方向は間違っていると思うぞ。

 最終話においては、伊達からの取り引きを断ったのは良かったが、柚木がやたら教訓的な言葉を残したり、亜硝酸アミルを入手したこと、柚木の家に時間指定で来るように指示を受けたことなど、よく考えれば柚木がしようとしていることに気付けたはず。柚木にも「自分で考えろ」と言われたのに…

和泉千聖(松雪泰子)&高橋紀理人(高杉真宙)
 真実追求を貫いたのは立派!
 でも、間抜け過ぎ!
 これまで先手を取られっぱなしだったので、内通者がいることぐらい察知できないのだろうか?
 大きな声で、用件が把握できる会話をしたうえ、日時を復唱するなんて、《出し抜いてください》と言っているようなもの!

 わざと言葉を発して、内通者や黒幕や実行者をおびき出すつもりなのかもと微かに期待したが、期待した私が馬鹿だった……
 《時間指定した約束は果たせない》というのはドラマの法則なので、文句は言うまい。でも、約束の時間より早めに行動するべきだろう。定刻に悠々来て、出し抜かれている柚木と紀理人は間抜けにしか見えなかった。

柚木貴志(大森南朋)
 最終回で決死の行動を起こし、これまでのヘタレぶりを払拭しようとしたが、命を落としてしまっては元も子もない。
 一応、亜硝酸アミルを用意し、危機に備えようとしたが、失敗(あれは無理だよね)
 中途半端な小細工をするより、景や千聖や紀理人を現場に配置すればよかったのでは?(刑事がおとり捜査に加担するのは問題があるかもしれないが)

伊達明義(仲村トオル)
 伊達なりの信念、法医学を実現するために、手段を選ばず、相手の心の隙をついての巧妙な立ち回りは、ある意味見事。
 しかし、柚木を強硬に解剖する景を止めるよう指示する佐々岡(木下ほうか)に、「神聖な場から出ていけ!」と一喝したのには、びっくり!
 「あんたも出ていけ!」と大多数の視聴者が思ったに違いない!
 あれだけ悪行を積み重ねていておきながら、≪いったいどの口が言うのか?≫……「この口か?」と言いながらペンチで仲村トオルの口の端を捻りたくなった。
 そもそも、伊達が証拠の“青い繊維”を処分しなければ、柚木が捨て身の行動を起こす必要はなかったのに(それ以前も、散々柚木をいたぶり続けていた)

島崎楓(森川葵)
 今回のドラマの諸悪の根源と言うべき存在。命の大切さ、人の痛みを思いやらない狂人。
 ただし、単なる“親の威を借る娘”で、親の権力や佐々岡ぼ尻拭いで勘違いしてしまった何の能力もないただのワガママ娘だったのはラストボスとしては貧弱。
 彼女のキャラは、某韓国?の航空会社の横暴娘がモデルかもしれないので、ムカつき度としては満点なのかもしれない。

 そんな彼女のキャラは容認するとしても、核となる北見永士(横山涼)殺害事件に関しては単純そのもので残念至極
……≪恋人の北見をトチ狂って殺害した≫という単純な事件で、犯人がが総理候補の娘とことで、これを隠ぺいようとした事件後の複雑な動きと、殺害当時の不可解な関係者の動きが絡み合っていただけである(これについては後述

佐々岡充(木下ほうか)
 ワガママ娘(しかも他人の)の尻拭いに追われ、伊達に振り回され、次期総裁候補の島崎藤一郎(小木茂光)にはこき使われる。いつかキレて暴発するのではないかと心配(期待)したが……。私以上にストレスを感じていたかもしれない。


★もやもや、ムカムカ、イライラの原因
1.北見永士(横山涼)殺害に関与した者たちの不可解な行動(初回から長々と引っ張っていたので、私が失念している可能性もあります)
宮島清花(柳美稀)
 工場が経営難の父の為に、北見の毒殺を請け負うが土壇場で拒否。殺害を実行はしなかったものの、犯人として自供、服役。
 服役中に父が亡くなり、犯人の身代わりの意味をなくし、真実を話そうとして殺害される。
【残る謎】
・北見殺害を依頼したのは誰か?……北見と所属芸能事務所の社長は不仲だったが、移籍を企てる北見を殺害しても何の得もないし、清花の父の工場を援助する財力もない。
・清花を殺害したのは誰か?……楓一派の指示だが、関電細工の実行犯は不明。所員か服役囚などの内部の者でないと細工は不可能
 
会田幹彦(猪野学)
土壇場で北見殺害を拒否した清花に代わり、北見を毒殺しようとしたが、スタッフとぶつかりペットボトルから青酸カリ入り飲料水をこぼしてしまい、致死量には至らず
【残る謎】
・上記した通り、北見を殺害する理由が乏しいし、工場を援助する金もない
・毒殺計画実行直前に現場におり、自身のアリバイを作ることもしなかったのは、不可解

島崎楓(森川葵)
 青酸カリが致死量に足りなかったのはアクシデントで、自らが殺害を実行する計画ではなかった。
【残る謎】
・彼女の狂人ぶりを考えると、北見を自分で殺害しないと気が済まないはずだが……


 二重のアクシデントが事態をややこしくしたうえ、楓の父の権力と、伊達のねじ曲がった信念と楓の狂気が絡まった為、事件解決に9話も要し、北見以外に兵藤邦昭(西田敏行)、会田、清花、柚木たちも命を失うことになった。
 2時間サスペンスなら面白かったかもしれない。



★こいつらは放置してもいいの?
・伊達明義……最後に善人ぶったのが余計にムカつく
・吉川刑事(水澤紳吾)……佐々岡と内通。鑑識に防犯カメラのデータを削除させた
・四方田隼斗(小久保寿人)……証拠の“青い繊維”を偽物とすり替え、本物を伊達に渡す






【ストーリー】番組サイトより
 警視庁捜査一課の管理官・和泉千聖(松雪泰子)とその部下・高橋紀理人(高杉真宙)は、次期総裁候補の娘・島崎楓(森川葵)が国民的人気歌手・北見永士(横山涼)を窒息死させるために使ったと思われる“青いぬいぐるみ”を押収。照合検査のために、新人解剖医・中園景(飯豊まりえ)は北見の喉から見つかった“青い繊維”を持って、解剖医・柚木貴志(大森南朋)らが待つ「日本法医学研究院」へと急行する。だが、景は“青い繊維”を柚木らに手渡すと、なぜか検査が始まるのを待たず部屋の外へ。その様子が気になった柚木は、彼女の後を追うが…。
 そんな中、あろうことか想定外の検査結果が出る。ぬいぐるみの繊維と“青い繊維”は「一致しなかった」というのだ! 真実を証明する最後の手立てを失い、苛立ちを隠せない柚木…。ちょうどその頃、「日本法医学研究院」の院長・伊達明義(仲村トオル)のもとには、意外な人物がやって来て…!?

 真犯人である楓を追い詰めようとするたび、権力によって次々と閉ざされていく真実追及への扉。それでも諦められず、事件当日の監視カメラ映像を再度チェックした柚木は“ある異変”を見抜き、そこに“真実”が隠されていると確信する。ところが、権力側は一枚も二枚も上手で…!?
 やがて柚木は何が何でも“真実”を明らかにするため、ある方法で楓の罪を暴く“真実のサイン”を手に入れようと思いつく。それは想像を絶する結末を伴う、まさに“決死の勝負”だった――。

脚本: 羽原大介 
演出: 七髙剛
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サイン -法医学者 柚木貴志の事件- 第8話「真犯人はここに」

2019-09-09 16:35:47 | ドラマ・映画
 第5話同様、あまりにヘタレな主人公だったので書いてしまいました
 第6話、第7話もフラストレーションが溜まりっぱなし。それでも観るのは、“怖いもの見たさ”と“もしかしたらスッキリさせてくれるかも”という淡い期待からか…

≪遺体の声なき声に耳を傾け続ける!≫というような言葉(言い回しは不正確かも)を発し続ける柚木貴志(大森南朋)だが、陰で言うだけでちっとも実践できていないヘタレ
 今回も伊達明義(仲村トオル)の死亡推定時刻を歪曲に対して、見ているだけ!景(飯豊まりえ)も静観しているだけだった。
 他の法医学研究院の院生(所員?)は異を唱えようとして頑張ったんだけど。

 困難を乗り越え、ようやく「取り調べ→起訴」にこぎつけられるかと思ったが、偽の死亡推定時刻の壁に阻まれるというどんでん返し。(このドラマのお決まりのどんでん返しパターン)
 いい加減、千聖(松雪泰子)&紀理人(高杉真宙)コンビも柚木や法医学研究院が当てにならないことを学習して、他の確たる物証を掴んでほしい。

★もやもやのもう一つの要因……事件の真相が有耶無耶(第6話~第7話)
金槌殴打連続殺人事件
 犯人2人の共謀の経緯、犯行動機(ゲームのシナリオを実践しようとする心理描写)、犯行経緯などが明確にならなかった。
 景の3年前に妹・優(黒崎レイナ)も襲われていたが、景が犯人を糾弾するシーンもなかったような…

服役中の宮島清花(柳美稀)不審死事件
 感電死させた手口は判明?、佐々岡(木下ほうか)の差し金らしいことも仄めかされたが、結局、闇の中……
 

【ストーリー】番組サイトより
 人気歌手・北見永士(横山涼)を毒殺した罪で服役するも不審死を遂げた宮島清花(柳美稀)、そして実際に永士の飲み物に青酸カリを入れた所属事務所社長・会田幹彦(猪野学)。2人と共謀した主犯は次期総裁候補・島崎藤一郎(小木茂光)の娘・島崎楓(森川葵)であり、彼女こそが北見を窒息死させてとどめを刺したに違いない――。北見の喉から見つかった青い繊維と照らし合わせ、そう確信する「日本法医学研究院」の解剖医・柚木貴志(大森南朋)。だがその矢先、真実の鍵を握る会田が死亡してしまう! しかも、ホテルの部屋から飛び降りたと見られる会田の遺体は、島崎の秘書・佐々岡充(木下ほうか)の要請で、島崎と裏でつながる「日本法医学研究院」の院長・伊達明義(仲村トオル)が解剖することになり…!?
 その頃、警視庁捜査一課の管理官・和泉千聖(松雪泰子)は会田の死に島崎サイドが関与していることを立証し、追い詰めようと計画。まもなく千聖の部下・高橋紀理人(高杉真宙)が、死亡推定時刻範囲内に会田の宿泊階で、楓らしき女が目撃されていたことを突き止める。だが、翌日に迫った司法解剖で伊達が自殺と判断すれば、捜査の続行は不可能だ…。自らのキャリアをふいにする可能性を視野に入れながらも、真実追求の覚悟を決めた千聖は、島崎の妨害を封じ込める“禁じ手”を実行することに! 一方、柚木はある切り札を盾に、伊達の助手として会田の司法解剖に参加。当然のごとく2人の解剖所見は食い違いを見せるが、その直後に伊達が耳を疑う言葉を発し…!

 そんな中、楓がついに任意聴取に応じる。だが、そこには“思わぬ落とし穴”が待ち受けていた――。

脚本: 香坂隆史 
演出: 山本大輔
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最強の王将戦・挑戦者決定リーグ

2019-09-08 19:29:22 | 将棋
 毎回、弩級のメンバーが揃う王将位挑戦者決定リーグだが、今期はA級5人(佐藤天or三浦が不確定だが両者ともA級棋士)+藤井聡太七段。まさに最強メンバー!
 今期のことはさておき、「王将リーグ=まさに最強メンバー」という印象が強いので、2010年度以降を振り返ってみる。



第60期(2010年) 青字は残留以上、太字は挑戦(同率上位2名がプレーオフ)、残留は同率の場合は前期順位が上位者が優先、予選通過者同士は決定戦
 豊島五段5勝1敗、佐藤康九段4勝2敗、羽生名人3勝3敗、渡辺竜王3勝3敗、三浦八段3勝3敗、深浦九段2勝4敗、森内九段1勝5敗
  久保王将4-2豊島五段(久保防衛)、陥落は三浦、深浦、森内(残留決定戦○渡辺-三浦)

第61期(2011年)
 佐藤康九段5勝1敗、豊島六段5勝1敗、渡辺竜王4勝2敗、羽生二冠3勝3敗、広瀬七段3勝3敗、三浦九段1勝5敗、森内九段0勝6敗
  佐藤康九段4-1久保王将(佐藤奪取)、陥落は広瀬、三浦、森内

第62期(2012年)
 渡辺竜王6勝0敗、深浦九段4勝2敗、豊島七段4勝2敗、羽生三冠3勝3敗、郷田棋王3勝3敗、久保九段2勝4敗、飯島七段0勝6敗
  渡辺竜王4-1佐藤王将(渡辺奪取)、陥落は郷田、久保、飯島

第63期(2013年)
 羽生三冠6勝0敗、佐藤康九段4勝2敗、郷田九段4勝2敗、深浦九段3勝3敗、豊島七段3勝3敗、久保九段1勝5敗、谷川九段0勝6敗
  渡辺王将4-3羽生三冠(渡辺防衛、陥落は豊島、久保、谷川

第64期(2014年)
 郷田九段4勝2敗、羽生名人4勝2敗、佐藤康九段3勝3敗、深浦九段3勝3敗、三浦九段3勝3敗、屋敷九段2勝4敗、豊島七段2勝4敗
  郷田九段4-3渡辺王将(郷田奪取)、陥落は三浦、屋敷、豊島 (挑戦者決定プレーオフ ○郷田-羽生)

第65期(2015年)
 羽生名人5勝1敗、久保九段5勝1敗、糸谷竜王4勝2敗、深浦九段3勝3敗、森内九段2勝4敗、渡辺棋王1勝5敗、佐藤康九段1勝5敗
  郷田王将4-2羽生名人(郷田防衛)、陥落は森内、渡辺、佐藤 (挑戦者決定プレーオフ ○羽生-久保)

第66期(2016年
 久保九段5勝1敗、糸谷八段4勝2敗、豊島七段4勝2敗、渡辺竜王3勝3敗、羽生三冠2勝4敗、近藤誠四段2勝4敗、深浦九段1勝5敗
  久保九段4-2郷田王将(久保奪取)、陥落は羽生、近藤、深浦

第67期(2017年)
 豊島八段5勝1敗、郷田九段3勝3敗、糸谷八段3勝3敗、渡辺竜王3勝3敗、深浦九段3勝3敗、斎藤七段3勝3敗、佐藤天九段1勝5敗
  久保王将4-2豊島八段(久保防衛)、陥落は深浦、斎藤、佐藤天

第68期(2018年)
 渡辺棋王4勝2敗、糸谷八段4勝2敗、広瀬八段4勝2敗、豊島二冠3勝3敗、佐藤天名人3勝3敗、郷田九段2勝4敗、中村太七段1勝5敗
  渡辺棋王4-0久保王将(渡辺奪取)、陥落は佐藤天、郷田、中村太 (挑戦者決定プレーオフ ○渡辺-糸谷)


 やはり、ため息が出そうな?メンバーが揃っている。
 でも、成績や段位などが記載されていると、メンバーへの視線が拡散されてしまうので、メンバーだけを書き出す。

2010年 豊島、佐藤康、羽生、渡辺、三浦、深浦、森内 (王将位・久保)
2011年 佐藤康、豊島、渡辺、羽生、広瀬、三浦、森内 (王将位・久保)
2012年 渡辺、深浦、豊島、羽生、郷田、久保、飯島  (王将位・佐藤)
2013年 羽生、佐藤康、郷田、深浦、豊島、久保、谷川 (王将位・渡辺)
2014年 郷田、羽生、佐藤康、深浦、三浦、屋敷、豊島 (王将位・渡辺)
2015年 羽生、久保、糸谷、深浦、森内、渡辺、佐藤康 (王将位・郷田)
2016年 久保、糸谷、豊島、渡辺、羽生、近藤誠、深浦 (王将位・郷田)
2017年 豊島、郷田、糸谷、渡辺、深浦、斎藤、佐藤天 (王将位・久保)
2018年 渡辺、糸谷、広瀬、豊島、佐藤天、郷田、中村太(王将位・久保)
2019年 久保、糸谷、広瀬、豊島、羽生、藤井聡、佐藤天or三浦(王将位・渡辺)

 やはり、弩級の棋士の名前が並ぶ並ぶ!
 しかも、同じ名前が多い。今年を含めた10年のうち、豊島9回、羽生8回、渡辺7回(この間王将在位3年なので、実質10年連続)、深浦6回、佐藤康5回、郷田5回(王将在位2年、実質7回)、糸谷5回、久保4回(王将在位4年、実質8回)、三浦3回(4回になる可能性も)、森内3回とメンバーの固定度が高い。
 これは「7人中4人残留」、「上位棋士は予選で優遇(2回勝てばリーグ入り)」という要因が反映されていると考えられる。

 渡辺三冠豊島二冠の安定した強さが光る。
 渡辺は2010年度より4位、3位、1位、王将、王将、5位、4位、4位、1位。(渡辺は現王将なので、今期は迎え撃つ立場)
 豊島は2010年度より1位、2位、3位、5位、7位、--、3位、1位、4位。2014年度は2勝4敗での最下位7位。王将リーグでの実績(相性の良さ)に加え、名人、王位の二冠保持者、他の棋戦でも挑戦権を争ったので、挑戦の本命と言える(ただし、豊島名人の将棋については注文をつけたい要素もある)
 羽生九段も3位、4位、4位、1位、2位、1位と安定した強さを発揮していたが、2017、2018は予選落ちしている。ここ数年の状態を考えると、3勝3敗の指し分けを目指してほしい。でも、3勝3敗だと順位が下位なので残留は難しいので、4勝2敗が望まれる。
 近年では糸谷八段が3位、2位、3位、2位(プレーオフで敗退)と好成績。王将位にはそろそろ挑戦しても良い頃だ。
 久保九段も王将位4期、リーグ優勝は3回(2007年度、2009年度、2017年度)と実績十分。あとで紹介する台風の目となる棋士には相性が良さそうなのも強味。
 広瀬竜王は王将戦では実績を残せていないが、棋界最上位の竜王、自力も相当なので、挑戦の有力候補だ。
 あと確定していない佐藤天九段九段or三浦九段も挑戦権を取っても不思議ではない実力者。

 そして、台風の目になるのが藤井聡太七段。通算勝率は0.8303(137勝28敗)。今年度は21勝8敗(0.7241)、直近10局は7勝3敗(未放映のテレビ対局を除く)。
 低段の頃は1次予選からの出場で、強くない棋士との対局が多いので高率は珍しくなく、昇級・昇段するほど勝率は下がる。藤井七段もその傾向があるが、0.7241はかなりの高勝率だ。それに、藤井七段の場合、対戦相手が強くなっても藤井七段のポテンシャルが高いので、充分に力を発揮できる将棋になれば、A級棋士たち相手でも7割~8割、勝ってしまうような気がする。よって、6局×0.75=4.5勝で4勝2敗は堅いという計算が成り立つ。
 しかし、この王将リーグはA級棋士も気合十分、準備(対策)万端で臨んでくると思われ、藤井7段といえどもリーグ陥落も十分あり得る。

 いずれにしても藤井七段にとっては(羽生九段にとっても)“試練の六番勝負”であるし、王将リーグそのものが最強者決定リーグであり、相当密度の高い勝負が繰り広げられるであろう。非常に楽しみである。
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【続】キャッシュレス化に関するNHKの主観の入った報道  ~矛盾していないかい?~

2019-09-07 23:06:39 | 時事
 今朝のNHKニュースで、「キャッシュレス化に関するNHKの主観の入った報道」(2019年8月1日記事)の時と同じようなパターンの報道がありました。

「キャッシュレス決済時に最大5%分がポイントとして還元される制度が実施される。
 家計を直撃する増税を乗り切るためのお得な方法ではあるが、高齢者の客が多い商店街では増税が進まないところもある」
と述べ、
実際の状況をレポートしていた
・高齢者30人に聞き取り調査をしたところ、キャッシュレス決済を使うと答えたのが5人、使わない13人、分からない12人
・約150の店舗のうち、導入を決めたのは2割程度
・「“初期投資はほぼゼロ”“手数料もゼロ”」と利点を説明しても、焦点主の反応は薄いと答える商店街組合の理事長
・その中でも、導入を決めた店主の声「抵抗はあるが、世の中の流れに乗り遅れないようにしないといけない」

 など報じていたが、女性キャスターの最後のコメントに引っ掛かりを感じた。
「一部の人だけが還元されるということではなくて、消費者に公平にメリットが及ぶようにして欲しいですね」
“公平に”という部分では、顔をしかめるようにして訴えていた。


 商店主はキャッシュレス決済を導入しないデメリットを勘案して、導入に踏み切らない選択をしている。
 「消費者に公平にメリットが及ぶようにする」と言っても、価格や品揃え、商品知識、その他サービスを比較して、消費者が店を選ぶのではないだろうか?
 キャッシュレス決済の有無もその要素のひとつで、それを含めて考えて消費者が選べばよいだけだ。
 そもそも、たとえ制度導入が100%に近くなったとしても、キャッシュレス決済が出来ない消費者は恩恵を受けることが出来ないのである。

 「消費者に公平にメリットが及ぶようにする」……矛盾していないかい?


 いちばん公平なのは、消費増税をしないことだと思うが……
 
 
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監察医 朝顔  第8話

2019-09-04 17:05:11 | ドラマ・映画
“不詳の死”
……詳しく調べないと死因が分からない「異状死」と呼ばれるケースが増えていて、それに伴い“不詳の死”(原因不明の死)も増えているという。死因の特定が難しいというケースもあるが、解剖医の不足によって解剖等による死因の究明が追いつかないという現状もあるようだ。(詳しくは、2015年6月2日(火)放送『クローズアップ現代』

 今話の場合は、二度も解剖したが死因を特定することができず、《「モヤモヤ病」によって死に至ったのではないか》という推測ができただけ。
 そういうケースもあるのだろう……ドラマとしてもそういうパターンもありかもしれない。リアリティも感じられるし。

 「死因がはっきりと分からない。特定できない」と正直に答えた。誠実な行為だと思う。
 けれども、“わからない”という表現はすべきではない。断定はできなくとも、推測を表す言葉になるのは仕方がないが、それでも、「モヤモヤ病が死因と言う可能性が一番高い」というような表現で留めるべきと思う。
 遺族は、“不詳の死”では納得ができないし、心の整理もつかない。


 今回のケースは、少し前に体に異常を感じ、検査も受けているのだから、精密検査ではないとは言え、その生前のデータや解剖によって、もう少し特定できても良いような気もするが、特定ができないこともあるのだろう…
 遺族としても、サスペンス視聴者としても、モヤモヤが残る話だった(決して言葉遊びをしているのではありません)
 毎度書いているが、サスペンスより人間ドラマに重きを置いているようだ。


 そんなことを考えていたが、それを吹き飛ばすような次週への引っ張りが……
 仲良くしている“さぶちゃん”の妻が解剖に回されてきた。

 このドラマ、その回の事件に対する感慨を吹き飛ばすような展開が多いなあ。

  

第1話第2話第6話第7話

【ストーリー】番組サイトより
 朝顔(上野樹里)は、東北から戻って以来、働き詰めの日々を送っている父・平(時任三郎)を心配していた。桑原(風間俊介)によれば、野毛山署強行犯係の他の署員の捜査も手伝っているのだという。
 朝顔が興雲大学法医学教室に出勤すると、藤堂(板尾創路)が、高橋(中尾明慶)や熊田(田川隼嗣)に息子の夏休みの宿題を手伝わせていた。それを知った絵美(平岩紙)は、息子に甘い藤堂を叱りつけ、「全部自分でやらせるの!」と言い放つ。
 するとそこに、解剖の依頼が入る。茶子(山口智子)は、朝顔と光子(志田未来)に執刀を指示した。

 遺体は23歳の主婦・山本莉奈(小林由依)。自宅で倒れているところを夫の達哉(渡辺翔太)が発見したもので、その時にはすでに死んでいたという。朝顔たちは丹念に遺体を調べ、死因を特定しようとした。だが、脳底部の内頸動脈が細くなっていたものの、外傷や病変は発見できなかった。莉奈は、亡くなる前に貧血とめまいで倒れ、入院していた。病院側は、続けて検査入院をするよう勧めたが、3歳の娘がいることや、入院費が払えないことを理由に通院を希望したらしい。
 一方、桑原は、神奈川県警への初出勤の日を迎える。そこで桑原が出会ったのは、かつて平とコンビを組んでいた捜査一課の刑事・神崎譲治(市川右團次)だった。
 そんな折、法医学教師にやってきた達哉は、「莉奈は医療ミスで死んだ」と言い出し……。


原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
演出: 阿部雅和
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消沈

2019-09-04 10:41:00 | 将棋
 羽生九段が負けるのに慣れてしまったが(笑)、1日2局敗局を観ると、さすがに凹んでしまう。
 正確には、銀河戦の収録は7月18日(NHK杯戦と言い、もう少しタイムラグを短くできないものだろうか)なので、リアルタイムで1日に2敗したわけではない。それに、叡王戦は1日2局なので、一般羽生ファンとしては、1勝2敗の感触。さらに、銀河戦は過去の事なので、「1勝1敗」の指し分けと思い込むことにしよう。

 昨日の午後から取引先会社グループの事業報告会があったので、棋譜のみの観戦(銀河戦も契約していないので棋譜のみ)の観戦だったが、2局の敗局共に、勝ちだと思った局面からの逆転負け。ショックは大きかった。

【3局の簡単な感想】
叡王戦(段位別予選・九段、1回戦)、対屋敷九段
 形勢は微妙に揺れていた模様だが、《結局は羽生九段が勝つ》だろうと観ていたが(対屋敷戦はこの対局まで24勝4敗)、その通りに完結。でも、棋譜を追うだけだったが、けっこうドキドキした。

叡王戦(段位別予選・九段、2回戦)、対藤井猛九段
 この対局も《結局は羽生九段が勝つ》と思っていた。対藤井戦は37勝15敗(.712)と大きく勝ちこしているうえ、ここ25局では23勝2敗。16年間で2回しか負けていない。
 将棋は、“羽生・居飛車穴熊VS藤井・藤井システム”の黄金戦型。居飛車穴熊に真っ向から藤井システムで仕掛け、それを真っ向から受け止めるという展開。
 羽生九段がうまく受け、余し気味に進めたが、最後の決め方を誤り(詰めろになっていなかった)、逆転負け。嗚呼……

 この予選のシステム、持ち時間が1時間なので、一日で1回戦、2回戦を連戦で対局するケースがあること。
 本局の羽生九段がそれで、対する藤井九段は1局目であった。持ち時間が少ないので思考量は少なそうだが、短時間で勝ちまで持っていかなければならないので、密度が高く、消耗度は大きいかもしれない。
 これが、お互い2局目ならば公平だが、本局は不公平ではないだろうか?

銀河戦(決勝トーナメント2回戦)、対増田康宏六段
 難解な将棋を増田六段が抜けだしたが、どうやって勝つかと言う局面で誤り、逆に羽生九段の勝勢に。
 増田六段の最後の突進に躱し方を誤り、大逆転負け……


 これで、今期の羽生九段の成績は15勝8敗、勝率.652。
 王位戦は挑戦者決定戦で木村九段に敗れ、王座戦は準決勝で豊島名人に敗れ、棋聖戦は2回戦で菅井七段に敗れた。タイトル100期に向けての道は険しいが、勝率7割近くを保っていれば、必ず道は開けてくるはずだ。(と言っても、今期は少し勝率を落としているが、通算勝率.830の藤井聡太七段がタイトル挑戦にも届いていない……でも、藤井七段は一次予選からの参加が多いので、勝率8割でも届かない)

 今後の注目は王将戦決定リーグ
2次予選の決勝戦(勝てばリーグ入り)の顔合わせは
・藤井聡七段-谷川九段(藤井七段の勝ち)
・佐藤天九段-三浦九段
・羽生九段-郷田九段

 郷田九段、三浦九段も強豪なのだが、佐藤天九段、羽生九段がリーグ入りすると、昨期残留の久保九段(昨期失冠)、糸谷八段、広瀬竜王、豊島名人を合わせたメンバー、王将リーグはまさに“最強”
 タイトル100期はともかく、この面子での最強者決定リーグ(渡辺三冠がいないのは残念)、是非観たい!
 
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