英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

大晦日、雑感

2016-12-31 23:43:15 | 日記
 2016年もあと1時間足らず。
 テレビを入れたら、ロビーみたいなところでタモリとマツコ・デラックスが取り留めもない話をしていた。……今、紅白は誰が唄っているんだろうとリモコンを手にしたら、紅白歌合戦のステージに場面が切り替わった。
 一つの趣向なのかもしれないが、まったく面白くない。時間の無駄だよなあ……。

 お正月を前に、おせち、オードブル、刺身、なまこ…お正月料理が飛び交う年末。忘年会、クリスマスから引き続く忙しさ。ピークは29日、30日がピークだが、今日は土壇場で「あれがない」「買い忘れた」「他の店は休みだから」など、ドタバタ劇。

 午前8時半、先方の注文ミスで、引き返して再度配達。≪仕事を消化するどころか、帰路→往路→帰路と仕事が増えてしまった!≫と虚脱感と腹立たしさを抱える最初の帰路の精神状態は相当悪い。あのS急便の運ちゃんの気持ちはよく分かる(あの行為は良くないけれど)。


 午後3時、ガラス拭き。
 ガラス拭きの嫌なところは、両面を綺麗にしないと意味がない処かなぁ。
 脚立に上って、上方の桟の部分に埃の他に蜘蛛の糸の塊がたくさん。
 これって、蜘蛛の食糧?
 冬の為に貯蔵してあったのなら申し訳ないなあ。
 脚立に乗らないと見えないんだから取り去らなくても良いのでは……
 ちょっとだけ残しておいてあげよう。家人には内緒にしてください。


 嫌なことの方が多い一年(毎年か?)
 でも、こうして、ぼやく記事を書けるのは、幸せなことなんだろうなあ。
 いい事が少ないなあと思うのは、それに気がつかないだけなのだろう。


 今年もあと20分。

 いろいろありがとうございました。
 来年も、よろしくお願いします。
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将棋連盟には呆れ果ててしまった(三浦九段不正疑惑問題)

2016-12-30 22:15:46 | 将棋
 これまでにも「女流棋士独立騒動」「名人戦契約問題」などで、将棋連盟には幻滅していたが、今回の「三浦九段不正疑惑問題」(「その1」「その2」「その3」)で、更に失望感が深まっていた。
 そして、第三者委員会の調査結果報告を読み、連盟への信頼度は限りなくゼロに近くなった


 まず、第三者委員会の調査報告後に感じたこと
【第三者委員会の調査により新たに明らかになったこと】
①調査対象の4対局のうち、3対局に関しては、不正を疑わせる離席はなかった
②竜王戦挑戦者決定戦の第2局、第3局に関しては、夕食休憩後以降は理事が監視していたが、不審な点は観られなかった
③一致率は不正行為の根拠にはならない
④「指し手の不自然さや対局態度により、三浦九段が不正を行っている」とは思わない棋士が大多数だった
⑤三浦九段が提出した電子機器から不正の痕跡は認められなかった


 これらの分析により、「三浦九段が不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はないと判断した」と第三者委員会は報告している。


 三浦九段が不正行為をしていると疑われる録画映像や、対局中、外部と連絡を取っていた記録などの証拠もないようだ。島理事の「不正を疑うに足る材料を把握している」という言葉は、いったいなんだったのか?……ハッタリだったのか、思い込みだったのか?、
 三浦九段不正行為の拠り所は、5棋士による疑念の訴えとあやふやな“指し手の一致率論”と「三浦九段が将棋ソフトの遠隔操作に興味を持った」という証言のみで、
 理事会(常務会)は、確たる証拠もなしに、三浦九段が不正を働いているという嫌疑をかけ、出場停止処分を下した
のである。疑念を訴えた5棋士が誰かも明かすべき。
 
 不思議なのは、確たる証拠のないうえ、竜王位挑戦者決定戦第2局、第3局の夕食休憩後を監視した理事が、三浦九段の不審な行為はなかったと証言しているのにも拘らず、三浦九段に処分を下したことである(監視した理事が証言を翻した可能性もないとは言えないが)。なお、処分を決定した時点では、常務会は対局風景の映像の存在を知らなかった模様。
 ≪“三浦九段出場停止”の向きに何らかの圧力が働いたのではないか≫という疑念さえ持ちたくなってしまう。


“将棋連盟の「第三者調査委員会の調査結果を受けて」のお知らせ”についての感想
≪将棋の強い人が頭が良いとは限らないんだなあ≫
≪礼節を重んじる将棋のプロが、道義を外れた行いをするんだなあ≫
 つくづく、将棋連盟に愛想が尽きてしまった。


 きちんと筋道を立てて論じる気力も起きないので、箇条書きに。
①会見に“テレビカメラ禁止”……言葉尻を取られることを防ぎたかったのかもしれないが、全く誠意を感じない
“妥当”って、何だよ!……第三者委員会は「連盟の処分は、諸処の事情を考えると“やむを得なかった”」と連盟を庇った言葉だったのに、「常務会が出場停止処分を取ったのは妥当であると結論をいただきました」と述べる。
 谷川会長や常務会は言葉を都合の良いように改変してしまう厚かましい人物(組織)なのだろうか?
 それとも、“妥当”の言葉の意味を知らないのだろうか?(読売新聞も第三者委員会の報告の記事で“妥当”と表現していた)

③「今回の件の発端は7月の関西の報告会での久保九段の発言が発端となっていますが、この発言の真偽を確認するのを怠ったことも責任を感じております」……真偽を確認せずに、あれだけ重大な決定を下すのか?
④「タイトル戦も無事終了致しました」……やはり、タイトル戦を無事行い終了させるのが第一義。三浦九段や将棋界のことは二の次。
⑤「三浦九段を12月末日まで出場停止処分としたことで、A級順位戦の5・6回戦が不戦となってしまったわけですが、報告書の結果を受け、A級順位戦は特別措置として、今期は降級1名とし、三浦九段は来期A級の地位保全を致します」……来期の地位保全より、5・6回戦を行い“元通り”を回復するのが肝要であろう。
 それに、来期の順位が“張出し”の11位というのはおかしい。少なくとも、地位保全なら新A級の2棋士より上位の9位でなければならない。

⑥「朝日杯につきましては、三浦九段を除いた形で二次予選の抽選を行いました」……三浦九段を加えた17名で本戦トーナメントの抽選をすべき
⑦「7月の対久保戦についての、トータルの離席時間は長かったと報告書に記載されております」……この期に及んでも、自己弁明か!

⑧記者会見の質疑応答において、三浦九段が求めている竜王戦のやり直しについては
「“既にタイトル戦は成立している”として、やり直しはしない」ことを明らかにした
………おかしな処分を下して三浦九段の挑戦権を剥奪したのは将棋連盟。この事態の責任は連盟にあり、三浦九段に対して償わなければならないのに、「竜王戦は成立した」としてやり直さないとは、何と言う厚顔さか!


 将棋連盟の第三者委員会調査結果を受けた会見記事を読んで、将棋連盟への信頼度は完全にゼロになった。
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第三者委員会(三浦九段の将棋ソフト使用疑惑)の調査報告について 【追記あり】

2016-12-30 00:42:38 | 将棋
 12月26日、第三者委員会(委員長・但木敬一弁護士)による三浦九段の将棋ソフト使用疑惑に関する調査結果が報告された。
 さらに、25日には三浦九段と将棋連盟の記者会見が行われた。


 三浦九段に対する処分の出し方など、連盟の対応の拙さ酷さ(「その1」「その2」「その3」)に、がっかりし呆れ、更に怒りを感じていた。
 その怒りのレベルはかなりのモノだと思っていたが、この二日間で倍増してしまった。



 調査の事項は2点。1.「不正の有無」と2.「三浦九段に対する処分の妥当性」
1.三浦九段が不正行為(対局中における将棋ソフトの使用)を行ったかどうか(公表された報告書とは項目の順序が違っています)
 調査対象の対局は
・対久保九段戦(2016年7月26日)、竜王戦 決勝トーナメント ……以降「対局1」と記す
・対丸山九段戦(2016年8月26日)、竜王戦 挑戦者決定戦第2局 ……以降「対局2」と記す
・対丸山九段戦(2016年8月8日)、竜王戦 挑戦者決定戦第3局 ……以降「対局3」と記す
・対渡辺竜王戦(2016年10月3日)、名人戦 A級順位戦 ……以降「対局4」と記す 

【検証1】不正行為の可能性を思わせる不審な行為(離席など)の有無
★対局風景映像が残されていた対局1、対局2、対局3の映像を分析
 疑惑の根拠とされた対局1での夕食休憩後の30分の離席については、その事実は確認されず、その時間以外の対局1~3においても、不審な行為は確認されなかった
★対局2、対局3においては、夕食休憩後の三浦九段の所作を連盟理事が監視
 三浦九段の不審な行為は確認されなかった

【検証2】三浦九段が提出したスマートフォンやパソコンなどの電子機器の解析
 三浦九段が不正行為に及んだことをうかがわせる痕跡は確認できなかった

【検証3】技巧の指し手と三浦九段の指し手の一致率
 対局1~4について各10回技巧を使って一致率を計測したが、その都度バラつきがあり、一致率を不正の根拠にすること自体、困難と感じたとのこと。
 念のため、棋士10名(タイトル保持者)について計測したが、三浦九段の一致率と差を感じられなかった。
 要するに、技巧との一致率は、不正の根拠とはならない。

【検証4】棋士への聞き取り調査
★「三浦九段の実際の指し手や感想戦で示した指し手が、“自力で指したとは考えづらく、不正行為の根拠となる”という理事会の主張しており、その件について連盟棋士へのヒアリングを行った。
 多くの棋士が、三浦棋士が将棋ソフトの助けを借りずに、自力で指した指し手としては不自然ではない。離席の長さやタイミング自体が不正の直接の根拠とはならないなどの見解を呈した。
 対局2、対局3の対戦相手の丸山九段も疑念を持たなかったと証言している。

 【検証1】~【検証4】において、三浦九段が不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はないと判断 


2.三浦九段に対し、2016年10月12日から12月31日まで出場停止にした処分の妥当性
 報告書では、「将棋連盟の連盟所属棋士に対する規律の在り方」を力説している。
 要約すると………
 将棋連盟は単に、公式戦を主催・運営するだけではなく、将棋の技術向上や普及(海外普及も含む)することにより、伝統文化の向上発展に寄与するのが目的と述べている。しかも、本旨は「伝統文化の向上発展の為に、公式戦を運営している(公式戦を運営は手段)」と述べている。
 そして、所属棋士は高い棋力を保持するのみならず、連盟の目的である伝統文化の向上に賛同したものに限られる。
 その伝統文化の向上の為、その手段である公式戦の信頼を維持する為、更に、公式戦の共同主催者との良好な関係を維持するため、運営に支障をきたす事態を防ぐため、所属棋士を律する権利を有する。場合によっては、公式戦の運営(対局規定や条件)を常務会が決定することができる。
 所属棋士は、連盟の目的遂行に重大な支障をきたす場合は、連盟の規律(決定)に従わなければならない。

 ただし、連盟が所属棋士を律する権限は無制限ではなく、処々の事項を総合的に考慮して、慎重に決定しなければならない。
 また、所属棋士は、「将棋連盟と連盟所属棋士の利益が背反する場合でも、将棋連盟の目的達成を優先しなければならないこともあり得る」を、受け入れているべきというべきである。(受け入れなければならない)
 さらに、棋士が不正行為をした場合はもちろん、不正行為の疑いがあり、その棋士が対局を行うことによって、連盟や棋戦の信頼が損なわれると判断された場合は、その棋士の公式戦への出場を停止することも、将棋連盟の規律として認められる場合があるというべきである。

 まあ、簡単に言うと、
「将棋連盟は伝統文化の向上という重大な責務があり、その達成の為の棋戦運営において、いろいろな決定権を持っている。
 所属棋士は、当然、連盟の規律に従うべきであり、自己の利益より連盟の利益を優先しなければならず、不正行為の疑いを掛けられただけの場合でも、出場停止を受け入れなければならない」
らしい。また、「共催者(スポンサー)と仲良くするのも大切である」とも述べている。

 こういう論理(暴論)を謳っておいて、
「今回の出場停止処分の妥当性」を考慮、言及している
 まず、現時点では三浦九段の不正行為を示す根拠は薄弱であり、出場停止処分の妥当性には疑念が生じるが、処分を下す時点においては、三浦九段の不正行為の疑惑が強く、そのまま三浦九段が竜王戦七番勝負に出場した場合、大きな混乱を生じ、将棋連盟や将棋界への信頼やそれらの権威が大きく傷つく事が容易に想像できた。
 しかし、時間的に余裕がなく、連盟が対処する手段が限られており、三浦九段の出場停止処分と、挑戦者を丸山九段に差し替えた措置は、“将棋連盟の所属棋士及び公式戦に対する規律権限”の範囲内にあり、当時の判断としてはやむを得ないものである



 ………三浦九段の不正行為の有無については、真正面から取り組んだように感じられる。
 しかし、出場停止処分の妥当性に関しては、相当苦心して連盟を擁護したように思われる。
 三浦九段の潔白を完全に立証はしていないが、不正行為を示す証拠はないとして、将棋連盟の決定的ダメージを避けつつ、三浦九段の身分や信用を取り戻すような判断を下した。
 さらに、連盟の措置は“やむを得ない判断”として擁護した。
 相反する三浦九段と将棋連盟の主張を両方立てようと、苦心して着地地点を見出した感が強い。

 しかし、やはり、“将棋連盟の所属棋士及び公式戦に対する規律権限”を捻り出して、連盟の措置がやむを得ない判断としたのは強引である。
 不正行為の確たる証拠なしに、三浦九段を出場停止したのはあまりにも暴挙で、不正行為のイメージを世間に定着されたうえ、竜王戦挑戦権を剥奪されたほか、順位戦などの不戦敗(連盟は三浦九段の来期A級在籍を保証)などの実利面の被害も多大なものである。とても“やむを得ない”と言えるような措置ではなかった。





 この第三者委員会の報告の翌日の将棋連盟の会見内容は開いた口がふさがらない内容で、次記事で言及するつもりであるが、とにかく、第三者委員会についての連盟のファンに対する説明する気持ちは全くない。

 これまでの連盟のサイトでの提示は、
『第三者委員会の設置のお知らせ』(2016年10月27日更新)
過日発表の通り、当連盟常務会では10月12日付で、三浦弘行九段を出場停止(2016年10月12日~12月31日)の処分と致しました。
本件につきまして10月24日に理事会を開催し、第三者により構成する委員会を設け、調査することを決定しました。委員長には但木敬一氏(弁護士、元検事総長)が決まりました。出場停止処分の妥当性、三浦九段の対局中の行動について、調査を要請しました。

『第三者調査委員会の開催について』(2016年11月04日更新)
 三浦弘行九段に対する出場停止処分の妥当性や、三浦九段の対局中の行動について調査する第三者調査委員会(但木敬一委員長=弁護士、元検事総長)は本日、初会合を開催しましたので、お知らせします。

 なお、初会合開催に先立ち、永井敏雄氏(弁護士、元大阪高等裁判所長官)、奈良道博氏(弁護士、元第一東京弁護士会会長)の2人が新たに委員に選任されましたので、あわせてご報告いたします。

『第三者調査委員会による調査結果について』(2016年12月26日更新)
本日、日本将棋連盟は三浦弘行九段の件による第三者調査委員会の調査結果のご報告をいただきました。
≪谷川浩司会長コメント≫第三者委員会の先生方には綿密な調査をして頂き、厚く御礼を申し上げます。明日、理事会を開催いたしますので、その場で将棋連盟の方針を決定いたし、改めてお知らせいたします。


 調査の詳細はまったく提示されず、いつ報告がまとまるのかも不明だった。(竜王戦が終了し成立するのを待っていたという噂も)
 この調査報告に関しても、翌日、記者会見を控えているとはいえ、あまりにも簡単であった。
 せめて、第三者委員会が公開した報告書の全文ぐらいは載せるべきである。毎日新聞のサイトが掲示したPDFファイルしか閲覧できなかった。画像が不鮮明で読みづらいうえ、弁護士独特の言い回しのため、私には非常に難解であり、解読するのに苦労した。
 記述(言い回し)が丁寧というか、くどいため、却ってわかりにくいが、それゆえ、誤解釈を生じない隙間のない記述だと感心した。(それにしても、「~等」という表現が好きだなあ)


【追記】
 「休場届の不提出」を処分理由にした点についても、言及して欲しかった。
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『IQ246 華麗なる事件簿』 最終話

2016-12-19 20:22:25 | ドラマ・映画
沙羅駆 「和藤奏子は死にたくないと言った。自らの意思に反して、他人がその人のものを奪うことは、悪だ。すなわち君は…悪だ」
マリアT 「私とあなたは似たもの同士だと思っていたのに……そうじゃなかったのね。残念だわ」
沙羅駆 「……」
マリアT 「周囲の愚かな人間のせいね」
沙羅駆 「確かに、人間は愚かだ。何度でもを失敗する。が、同時に成長もする。昨日はできなかったことが、今日、できることもある。私一人ではおそらく、君には勝てないのかもしれない。単純にIQのことだけ考えれば、私の負けだ。が、私には仲間がいる。一人一人は凡人かもしれないが、集まれば、IQ300にも立ち向かえる力になる
マリアT 「詭弁だわ」
沙羅駆 「どうかな」

マリアT 「この世界に未来はあると思う?」
沙羅駆 「この世界は、良いところも、君が言うように悪いところもある。だが、諦めれば未来は終わる。必要なのは、諦めずに考え続けること
マリアT 「凡人がいくら考えても無駄だわ」
沙羅駆 「凡人の一歩は、小さな一歩かもしれないが、前を向く一歩であればそれでいい。全ての人間に考える価値があり、その違いが、豊かな価値観や感性を生む。人間の可能性を否定する君の考え方は、ああぁ…醜い。醜悪至極なり


 沙羅駆とマリア・Tのデスゲーム(毒薬ロシアンルーレット)での、二人の問答。
 沙羅駆は、犯罪(殺人)を「醜悪至極なり!」と糾弾しており、もともと殺人否定派ではあったが、世間の愚かさに諦めていた向きがあった。
 しかし、マリア・Tとの問答では仲間を認め、諦めずに考え続ければ未来は変わると言い切った。
 これは、真っ直ぐな奏子に影響された故の言葉である。
 奏子の命を危うくさせ沙羅駆を怒らせ、悪事を行わせるという罠にはまるところを留まらせたのも奏子。
 倉庫の命を救うため、監察助手に頭を下げ「お願いします」と言う沙羅駆。
 助けてくれた奏子に(抵抗感を示しながら)「ありがとう」と礼を言う沙羅駆。

 沙羅駆、奏子、賢正の信頼関係は、このドラマの大きなテーマであり、面白かった。


しかし、事件等の展開はあまりにも酷かった
 最終話も、毒薬ロシアンルーレットという運だけの戦い。
 しかも、沙羅駆は毒薬を増やし死の確率を上げるという不合理な提案。
 沙羅駆が「世の中に嫌気がさし、死を厭わない」という考えの持ち主なら理解できるが、命を弄ぶことを否定し、現に毒を飲んだマリア・Tの命を救った。ならば、わざわざ危険度を上げる行為は矛盾している。毒薬を増やす時に毒薬か無毒の違いを見極める為ならわかるが、ドラマを盛り上げるための小細工でしかなかった。それにしても、最後の3粒まで毒薬を引かないのは、なんという引きの弱さ(強さ?)か……すごい確率である。

それにしても、魅力を感じないマリア・T
 穴だらけで平凡な完全犯罪は言うまでもなく、こそこそと盗撮やハッキング、物陰に潜んで人を陥れたり脅迫するだけ。
 沙羅駆にことごとく完全犯罪を暴かれ敗れ続けたうえ、賢正の銃弾からマリア・Tを庇われたというのに、互角の勝負をしていたかのようにふるまう厚顔さ。


よく分からない「射殺許可命令」
 こういう警察用語があるかどうかは知らないが、“許可命令”って日本語としてどうなのか?
 許可なら許可と言えばいいし、命令なら“射殺命令”でよい。意味不明。
 純粋に日本語として考えれば、“射殺の許可を出せ”という命令のような気がする。

 おそらく、「沙羅駆を逮捕する際、抵抗するなら射殺しても良い」という意味であろう。
 しかし、SAT達は“射殺するか、しないか”の選択しか、しなかった。


ぐだぐだのSATとの絡み
 「奏子がSATに撃たれる」という重要な要素はあったが、ディーン・フジオカのアクションの見せ場でもあった。しかし、そのせいで2度も銃口を向けられ、重複感が強かった。
 武道の達人の賢正に対して、間合いを詰める狙撃隊の不可解な行動。
 反撃しつつ隙を見せず後退した賢正に対し、あっという間に四方を取り囲む忍者のようなSAT。

 奏子を撃ったSATに沙羅駆の怒りの説教に対し、心を揺らす隊員が、すぐ銃を構え直した。“命令は絶対”という信念で構え直したのなら納得もいくが、隣の隊員の「テロリストが(何をほざく)」の呟きに対してというのは中途半端だった。


全く威厳のない御前様
 (詳細を書くに値しないので省略)


見たい気がする飼い犬みたいなマリア・T
 「殺人衝動のパルスを感じ取ると反応し、付けている者のIQを犬並みに下げる首輪」
 しかも、一度付けたら絶対に外せないという優れモノ。

 マリア・Tが自分の意思で沙羅駆の飼い犬の立場に甘んじるというラストはなかなか良かった。
 できれば、マリア・Tが馬鹿になり、犬のように沙羅駆に尻尾を振るシーンを見てみたい。
 それも、マリア・Tが人格を失くすのはかわいそうなので、一時的に知能が低下し、しばらくして我に返り羞恥する
というのを希望する。



【ストーリー】番組サイトより
 マリア・T(中谷美紀)の策略で警察からマリア・Tの仲間と見なされてしまった沙羅駆(織田裕二)は奏子(土屋太鳳)や賢正(ディーン・フジオカ)と共にアジトから逃げ出したマリア・Tを追いかけようとするが、その矢先に警視総監の棚田(篠井英介)が発動した“沙羅駆射殺許可命令”によって現れた機動隊に取り囲まれてしまう。
 問答無用で追い詰めてくる機動隊員たちを賢正が何とかやり込め、沙羅駆たち3人は取り囲んでいた機動隊からの脱出を図る。だが3人が車に乗り込もうとしたところ、物陰で沙羅駆の命を狙っていた警察のスナイパーに気がついた奏子が沙羅駆を庇い、撃たれてしまう。腹部に被弾し倒れる奏子の姿を前に、スナイパーへ激しく憤る沙羅駆。賢正はそんな沙羅駆に奏子の治療をすることが先決だといさめ、二人は奏子を連れて病院へと駆け込むのだが……。

脚本:泉澤陽子 監督:木村ひさし


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
第6話 脚本:栗本志津香 監督:木村ひさし
第7話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第8話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
第9話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
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厚顔な五輪組織委員会と森会長

2016-12-18 15:51:38 | スポーツ
 五輪組織委員会は、開催費用が最大で1兆8000億円に上ると試算しており、このうち約1兆円を都や政府や関係自治体に求める案をまとめた。
 当初は組織委員会がその多くを負担する計画だったらしいが……


森会長、曰く(12月13日)
「費用の問題をしっかりいたしませんと、本当は年内では遅いくらいでありますが、小池知事になられましてから、この問題については、まだ全く都側の意見が出てきておりまっせん」


 立派な施設を造れ! 金は出せ!
 しかも、(費用提供の)数字が出てこないと文句……

 「厚顔」、「あつかましい」という言葉を知らないらしい。
 バレーボール協会やボート協会は費用は負担しないのか?




ちなみに、今年3月、組織委員会、東京都、政府の間で費用負担を巡って、見直しの議論が行われ、当時の舛添前都知事が新たな負担を受け入れる意思を表明している。舛添氏、曰く、
「今日の10億円をケチることで、将来の1000億円を失うということは避けなければならない。
 思い切った先行投資だ」
   ………迷言過ぎて、笑ってしまう。
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NHK杯将棋トーナメント 3回戦 羽生善治三冠×佐藤和俊六段

2016-12-18 13:53:10 | 将棋
 実は「将棋雑感」として、竜王戦、王将戦、棋王戦、叡王戦などの棋戦状況を述べた後、羽生三冠の現況(叡王戦準決勝敗退、王将リーグ陥落)を嘆いた後、「今年度は、(三冠防衛に加え)朝日杯優勝、NHK杯優勝、名人挑戦権獲得で我慢しておこう」と結ぶつもりだったが、一抹の不安を抱き、NHK杯を観た後に記事を書くことにした。
 不幸にも予感が的中し、間抜けな遠吠えを吐かずに済んだのは幸いだったと思うことにした。

 佐藤和俊六段は2003年四段デビューし、現在38歳。通算成績は280勝181 0.6073と六割を超えており、竜王戦は二組に在籍している。今期は、19勝12敗 0.6129、NHK杯は一回戦で加藤桃子女王、二回戦では屋敷九段を破っており、油断はできない相手だ。ただ、順位戦はC級二組と低迷している(今期は4勝2敗)ので、佐藤六段には申し訳ないが、“安全パイ”と思っていた。準々決勝の相手の村山NHK杯選手権者にも負ける可能性は低く、準決勝進出は堅いと思っていた。

 将棋は、後手佐藤六段の「三間飛車+藤井システム」の構えに、先手羽生三冠がミレニアム囲いで対応。虚々実々の駆け引きから、長期戦模様となった。
 佐藤九段が端を攻める展開となり、形勢はともかく、羽生三冠が自玉の危険に注意を払わなければならない局面が続いた。
 それでも、反撃を見せながら佐藤六段の攻めを急かせ、やや羽生三冠が“余している”局勢となった。(「余している」という表現は、気取っている気がしてあまり好きではないが、絶妙な表現なような気もする)

 しかし、……113手目▲6八玉と9七の成香の圧力から遠ざかった手に対し、△4八銀と先手玉の右側に銀を配置し挟撃体制を築いた局面。


 その銀を攻めた▲5八玉が羽生三冠らしい柔軟で強い指し手………


 ところが、その4八の銀に繋げて打った△5九銀打が△5七香以下の詰めろになってしまった。


 第1図の△4八銀は詰めろではない。しかし、▲5八玉△5九銀打と進んだ第3図では、先手玉に詰めろが掛かっている。つまり、羽生三冠の▲5八玉は1手パスに等しかった。終盤の1手パスは非常に罪が重い。しかも、第3図では後手の攻めを振り解きにくくなっている。
 第1図では、▲6一桂成と後手玉に迫っておけばはっきり手勝ちだった。▲6一桂成に対し△5九銀打には▲7八玉で大丈夫だ。
 上記の変化で、△5九銀打に対し▲5八玉と逃げると△5七香で詰む。この変化を考えると、第2図の▲5八玉が如何にまずかったか………


 この敗局で「羽生、衰えた」と言う人は多いだろう。
 反論するのは難しいし、私自身、ショックが大きい。
 この将棋で感じたのは、負け惜しみに聞こえるかもしれないが「NHK杯方式(持ち時間15分+考慮時間10回)の早指し将棋の実力は、依然トップ」である。
 しかし、「その早指し力は以前に比べて3%くらい低下している」のではないだろうか?それでも、その読みの量は他の棋士よりかなり上回っているのだが、30秒では結論を出せないことが増えている。読みが深く、量が多ければ正しい指し手を選択できるとは限らない。余計な読みが判断を誤らせることだって多い(長考した手が悪手になることも多い)。勘と直線的読みだけで指す「10秒将棋」なら、羽生三冠は恐ろしい勝率を上げるような気がする。

 ▲5八玉と指した時、「29秒」まで秒を読まれて、ぎりぎり玉を5八に滑らすように指した。おそらく、ぎりぎりまで読んで確信を持てないまま指したと思われる。
 これまでにもこのような着手はあったが、結果的に間違った手を選ぶことは少なかった。しかし、最近は結果的に拙い手を選んでしまうことが増えてきた。おそらく、読みのスピードが30秒換算でで1~2秒遅くなっている。つまり、今まで28秒で読み切れていた変化が読み切れず、踏み込めない着手が増えてきている。
 それと、これまでは考慮時間を残して、ぎりぎりの状況に備えてきたが、この将棋では考慮時間も早めに消費してしまっていた。

 長時間の将棋でも、終盤に間違えることが増えており、最近は考慮時間を残すように努めているようだ。早指戦でも考慮時間を残すよう留意すれば、やはり、最強ではないだろうか?


【追伸】
 戸辺七段の解説は歯切れも良く、指し手の変化も的確に示して面白い。
 しかし、兄弟子、振り飛車党ということで、形勢判断が佐藤六段寄りになっていたように思う。
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ありがとうございました………再放送決定!『ダーウィンが来た!「ネコの恋と子育てに密着!野生の素顔」』

2016-12-17 10:01:36 | ドラマ・映画
 先日(11月20日)、お願いしました『ダーウィンが来た!「ネコの恋と子育てに密着!野生の素顔」』ですが、再放送が決定しましたありがとうございました

 放送日時等は
[チャンネル] 総合
[ 放送日時 ] 2016年12月23日(金)午前5:15~午前5:43(28分)
[ 地 域 ] 東京


 地域が東京となっているので、地域によっては放送されないかもしれません。
 私も心配になったので、タイマー録画の番組表で確認したところ、『忍たま、乱太郎』が……
 やっぱり、福井は地方だからと、もう一度、お知らせメールを確認すると……

……
午前5:15~午前5:43」
と、あります。午前でした。
 即、録画予約しました。
 kiriyさんを初め(始め?)、リクエストに協力していただいた方、ありがとうございました。
コメント (8)
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小池都知事、「有明アリーナ新設」を表明

2016-12-16 16:02:55 | スポーツ
2020年東京五輪・パラリンピックのバレーボール会場について、東京都の小池百合子知事は16日の定例記者会見で、当初の計画通り「有明アリーナ」(東京都江東区)を新設する考えを表明した。見直し候補だった「横浜アリーナ」(横浜市)の活用は断念する。『Yahoo!ニュース』より)

 残念な選択である。
 駐車場や練習場の用地買収の問題もあるが、有明アリーナ新設の利権絡みの圧力に屈した感が強い(憶測です)。
 そこら辺りの事情に関しては疎いので、どなたかが言及してくださることに期待して、ここでは別のことを述べます。

 横浜市長が小池都知事の方針に背を向けたが、その際、「競技団体の理解を得て開催してもらうのは大変難しいんじゃないかと思っている」と。こう言われては、反論しにくい。キャッチフレーズやカタカナ言葉が好きな小池都知事であるが、小池都知事が繰り出した「アスリートファースト」を逆用されてしまった。
 IOCやJOCや国や東京都、そして横浜市がどれだけ負担しなければならないか?会場使用権や観客収入はどうなのかは、まったくわからないが、有明アリーナを新設するよりは経費節減になるのは間違いないようだ。有明アリーナの今後の利用法や維持費の問題もある。
 横浜市長の言葉を逆用するなら、「競技団体を説得するより、日本全体で巨額の費用を出す」ほうが容易であるらしい。

 そりゃ、プレーヤーや競技団体は新しい立派な会場で行いたいにきまっている。そんな思いを凝縮した川淵三郎氏の全く説得力のない駄々っ子のような主張が通ってしまったことが残念でたまらない。(「矛盾だらけの発言……日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長」

 競技者にとって五輪の舞台で戦うことは大きな夢に違いない。その競技会場も、立派な施設である方がいいという気持ちも理解できるし、私もそうあってほしいと思う。
 しかし、五輪の舞台であることが最大であり、「立派な会場」が必須条件ではないはずだ。立派な有明アリーナでプレーをしても、それが、五輪不出場慰安戦であったら虚しいはずだ。
 ワールドカップやその他国際試合、またVリーグなどで、いろんな地方の会場でプレーをしてきたはずである。プレーに不具合がなく、バレーボールファンの熱い声援があれば、喜んで試合をしてきたはずである。


 今後、横浜アリーナではバレーボールの大会を行ってほしくない。
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『IQ246 華麗なる事件簿』 第9話

2016-12-12 21:32:20 | ドラマ・映画
(法門寺家の長男がその頭脳を疎まれ暗殺されたり、自ら命を絶ってしまうため、平均寿命が29歳の短命であるという事実から話が進展し)
「IQ246の私でさえ、未来に対し、明るい展望は持ちきれない。IQ300と言われるマリアTにとって、今のこの世界は、どう映っているのであろうか」
 と、沙羅駆が述べた言葉に対し、奏子が断固として叫ぶ!


奏 子「それは間違ってます!間違ってる!間違ってる!間違ってる!」
沙羅駆「…」
奏 子「訳わかんないこと言っても、私はだまされませんよ。IQが高くたって、低くたって、正しい事は正しい!間違っていることは間違っているんです
沙羅駆「…」
奏 子「せっかく、お父さんとお母さんからもらった生命なんです。たったひとつの生命なんです。自 殺はもちろんダメだし、他人を殺したりするのも絶対ダメです
沙羅駆「(笑う)」
奏 子「な、なんですか」
沙羅駆「君は正しいな。とても正しい


   ………………………いいシーンだった


「どうして人を殺しちゃいけないの?法律で決まっているからなんて言わないわよね。法律なんて、私やあなたよりIQの低い人間たちが決めたことよ」(by マリアT)
 先の奏子の言葉は、マリアTへの答えにもなっている
(season13 「鮎川教授最後の授業」「鮎川教授最後の授業・解決篇」でも提起された問い掛けだが、この時、右京は真正面から受け止めた解答を提示しなかった。この問いかけは、教授の計画実行の為のフラグで、テーマではなかった)
 私は、IQも平凡値で、人生経験も大したことはないが、「鮎川教授最後の授業」で、一応、真面目に考えていたが、今回、再考。
「命あるモノは、過去や現在の多くの命(人間だけではない)によって存在しており、命を奪うということは、それらの繋がりを断ち切ることで、おいそれとしてはいけない行為である。
“生きる”ということは権利であるが、同時に義務(使命)でもある」
のだと思う。 
 
 さらに、奏子は、自 殺に対しては、
「自 殺なんて、一番してはならない事です。遺された人たちの悲しみを考えたら、どんなに苦しくたって、自分で自分の生命を絶つなんて……」
とも、述べている。


★今回の沙羅駆は、フル活動!
・マリアTを翻弄しており、さすがIQ・246!と感じさせた
(展開が速く、その手段の妥当性とか有効性の判断が追い付かなかったが、とにかく凄そうに感じられたので、良かった)
・賢正(ディーン・フジオカ)に人殺しをさせない為、マリアTを身を挺して銃弾から守ったのも良かった
 
★“切レッキレッ”の賢正
沙羅駆「私は私の大義のためにのみ、この頭脳を使う。そしてマリアTを倒す」
賢 正「それは、即ち、殺しても、よいということですね?」
沙羅駆「ああ、賢正、はやまるな」

賢 正「私は若を裏切るつもりはありません。しかし、マリアTだけは、この命に替えても……殺します」
沙羅駆「ならん」
賢 正「その命令はお受けできません」

 マリアTに唆されて、沙羅駆の命を狙った過去をよほど悔いているのだろう。
 マリアTに対しては、猪突猛進で、沙羅駆の命にも背く賢正。結局、早まってしまい、沙羅駆が銃弾を受けることとなってしまった。

★吉本新喜劇並の間の抜け方
 銃弾を受け気を失い絶命したかのように見えた沙羅駆を、思いっきり揺さぶって叫ぶ奏子。
 しかも、沙羅駆の死を悲しむのではなく、奏子に対する沙羅駆の評価が気になって揺すっていた……
 さらに、三人があれこれ盛り上がっているうちに、マリアTに逃げられてしまう間抜けさ……



 それにしても、中谷美紀は死体を美しく演じるなあ………


 

【ストーリー】番組サイトより
 奏子(土屋太鳳)の活躍により、殺人事件の容疑が晴れた沙羅駆(織田裕二)は無事に北鎌倉の屋敷に戻るが、戻った矢先、沙羅駆たちのもとに刑務所に拘留されているマリア・T(中谷美紀)が服毒自殺を謀り、搬送先の病院で息を引き取ったとの連絡が入る。
 すると時を同じくして御前会議のメンバーの黒木(上杉祥三)が法門寺家に来訪。対面した沙羅駆は黒木から政財界のある要人が手術で極秘入院することになった為、秘密裡に警護の指揮を執って欲しいと要請される。賢丈(寺島進)は黒木の要請を引き受けるよう沙羅駆を促がすが、沙羅駆はマリア・Tの件を解くことが優先だと、黒木の申し出を即座に拒否する。
 その後、沙羅駆は奏子と賢正(ディーン・フジオカ)を伴い、法医解剖室へマリア・Tの遺体を確認に訪れる。遺体と対面した沙羅駆はマリア・Tの遺体を一目見た途端、あることに気付く。そして、マリア・Tが自分たちを監視していると察した沙羅駆が解剖室の監視カメラに呼びかけると案の定、解剖室のパソコンにマリア・Tが姿を現し、「あなたの大切なものが、私の手の中にある」との意味深な言葉を残して消えてしまう。マリア・Tの挑発に憤る賢正。と、そんな賢正に賢丈が車にはねられ病院へ搬送されたとの連絡が入り、沙羅駆ら3人は病院へと急行する。沙羅駆たちが見守る中、賢丈の手術が始まるのだが、その矢先、病院内の電気が停電。沙羅駆は病院の電源が何者かによってハッキングされ、オペ中の賢丈の命はもちろん、病院の患者全員の命がマリア・Tに掌握されてしまったと悟る。
 と、そんな沙羅駆に、警視総監の棚田(篠井英介)から沙羅駆が警護の指揮を依頼されていた要人つまり御前様(井上真樹夫)が入院する病院の電源がハッキングされてしまった為、沙羅駆に病院へ来て欲しいとの連絡が入る。
 奇しくも御前様が入院した病院とは賢丈と同じ病院であった……

脚本:泉澤陽子 監督:坪井敏雄


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
第6話 脚本:栗本志津香 監督:木村ひさし
第7話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第8話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
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相棒 season15 第9話「あとぴん~角田課長の告白」

2016-12-08 00:43:53 | ドラマ・映画
 (番組サイトのストーリー紹介の謎掛けのひとつ)
~~角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?~~
☆第一容疑者……仁藤景雄(相島一之)

 中学時代、保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子。
 今回の殺人事件の被害者・光田(樋渡真司)がその当時撮った写真によって父の犯行が露見してしまい、そのことで恨みを持っていたのではないか?

 しかし、実際に火をつけたのは仁藤本人で、仁藤自身、その罪の意識を抱えており、光田が賞を辞退したことに対して贖罪の念を持っていた。
 仁藤は、写真部顧問の通称“あとぴん”こと、小林(柴田次郎)に放火の真相を告白し、心を救ってもらっており、“あとぴん”に対して恩義を感じていた。
 今回、苦悩していた光田を支援しており、光田殺しの犯人を光田の妻(“あとぴん”の娘)だと勘違いし、自分が殺したと自供したのだった



☆第二容疑者……光田窓夏(松永玲子)
 自分や父や娘を捨てた光田を憎んでおり、犯行当夜、光田に会いに行っていた。

 仁藤に光田に会うよう説得され、取りあえず光田のいる場所に行ったが、光田が星空を撮っている姿を見て、立ち直りを信じ、会わずに立ち去った。

☆真犯人……喫茶店のマスター
 金に困り、産廃業者のトップと裏でつながり、不法投棄に反対しているメンバーの個人情報を渡した。その現場に居合わせた光田に写真を撮られたと思い込んで、殺害してしまった。


 『相棒』に限らず、ミステリーでは“通りすがり”のような人物が真犯人であることが多く、容疑者が二転三転するストーリーはミステリーの醍醐味である。
 しかし、今話がそれが主体ではなかった。
 角田課長が「犯人を見つけてくれ」とは言わず、
≪“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?≫
と右京に依頼した。
「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?
 どうして殺されなければならなかったのか?」


 ………………賞を取った問題の写真は、合成写真だった。
 しかも、不正写真によって一つの家族を崩壊させてしまった罪の重さに耐えきれず、家族の許(もと)を去ったのだった。

 過去の事件の真相や光田の人生や現状を知る角田課長……
“角田課長の懐古の情、友や恩師への思い”がテーマ
だった



 しかし、納得のいかない点、不合理な点も多かった

1.娘に祖父(あとぴん)と父(光田)の諍いの場面を見られたというきっかけがあり、不正写真の件で罪の意識に耐え切れないという状況だったとはいえ、家族を捨てるというのはどうなのか?

2.放火したのは自分だったという罪、それによって光田が写真を止めてしまった事への贖罪で、光田と窓夏との復縁を願ったが、もともと仁藤親子合意の放火詐欺。露見してしまったことへの恨みはなかったのだろうか?(この点は、人(人格)に依ると思われ、微妙な心理状況ではある)

3.供述を渋っていた仁藤が、“あとぴん”の危篤を知り、“あとぴん”に知られたくない真相(窓夏が光田を殺害したのではないか)を知ってしまう可能性がないことを知り、自分が殺害したと自供したと解釈されていた。
 しかし、「自分が殺害した」と自供し犯人を庇うのであれば、初めから自供してもよかった。危篤状態を知り、真相が明らかになっても構わないと思ったのなら、「自分はやっていない」という方が自然であろう。そもそも、殺人の罪を被るほど、あとぴん親子に義理はないだろう。

4.右京が角田課長の依頼の言葉を深読みして、
 「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?どうして殺されなければならなかったのか?」と問題提起したが、実は角田課長は、この件については知っており、「“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?」の問いは、純粋に「光田を殺害したのは誰なのか?」であったように思う。




 今回、右京が冠城に
「“真実を知る”というのは、犯人探しではない。
 “出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”にあるんですよ」
 と、講釈したが、前話に於いて
“出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”より、法を破ったことに対し非常に厳格に追及していたのは
右京ではなかったのか!


 話の構成や雰囲気は良かったが、登場人物の行動や心情の掘り下げが甘かった。
 特に、角田課長の言動、それに対する右京の洞察には矛盾を感じた。



【追伸】
 光田の最後の写真の現像も大切だが、恩師・あとぴんの最期には初めから駆けつけるのが普通であろう。


【ストーリー】番組サイトより
組対五課長・角田の中学時代の同級生が殺害される事件が発生
34年前の写真が過去と現在の因縁をあぶり出す!


 産廃場で光田(樋渡真司)という男性の撲殺死体が発見された。光田は組対五課長・角田(山西惇)の中学時代の同級生で、20年前に家族のもとから姿を消して以来、ずっと消息が分からなかったらしい。角田によると、光田の妻は当時の恩師・小林(柴田次郎)の娘で、病床に伏してこん睡状態の恩師のために、一刻も早く情報がほしいという。
 角田の思いを汲んで捜査に乗り出した右京(水谷豊)は、産廃場の近所の住民から、光田が現場監督の仁藤(相島一之)という男から暴力を受け、金をせびり取られていたという情報を得る。いっぽう、角田から除け者扱いされていた亘(反町隆史)は独自の調査で、光田と仁藤の繋がりを掴む。34年前、光田は近所の工場火災の写真で賞を取ったのだが、その火事は保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子だという。結果として光田の写真が、仁藤の家族を破滅させるきっかけを作ったのだった。
 その後、角田が仁藤に、「あとぴん」というあだ名で呼ばれていた恩師の小林がこん睡状態にあると告げると、仁藤はあっさり光田殺しを自供する。しかし、右京は、真犯人は別にいると感じていた。

角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?
犯行を自供した男の真意とは…!?
角田を翻弄する時を超えた難解な事件に、特命係が立ち上がる!!


ゲスト:相島一之

脚本:宮村優子
監督:橋本一
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