英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season23 第13話「レジリエンス」

2025-01-30 13:46:16 | ドラマ・映画
「レジリエンス」………人間に自然に備わった回復力(右京の言)
(困難からの)「回復力」「復元力」「耐久力」「再起力」「弾力」。精神的な回復力、復元力として使われることが多い


……それはともかく、
事件の捜査を引き受けてから、10秒後に犯人を確保してしまった(自白してしまった)!

【中盤までのストーリーの流れ】
・5年前の青年殺害事件の捜査を引き受けた直後、被害者の母親を支援していた平井がいきなり自首
・さらに、それ以外にも3人を殺害していることも供述。その裏付けも取れた
・殺害の動機は女装を馬鹿にされたからだといい、部屋から女性用服も見つかる(偽装の可能性もあり)
・被害者青年・為永祐希の部屋から、漫画の原稿が見つかり、作者は北原莉央。
・莉央は漫画家になる夢を掴みかけていたが、突然、音信不通に。自 殺を図り、3年間意識不明だったことが判明
・祐希の部屋にあった漫画は頼まれて渡したという。平井と親密だったため平井と共に母親・和田彩子を支援(彩子はガンで余命が幾ばくもない)
・偽名を使ったのは、小学生時代、祐希から「ああいう子と仲良くするのはやめなさい」と彩子が言っていたことを聞いたからだという

【真相】
・意識不明状態から回復した莉央が平井を主人公にした漫画のストーリー通りの復讐殺人を実行していた
・漫画では、ヒロイン(莉央)に平井が殺害した女性A&Bが絡み、通りかかった男性C(平井に殺害された)に強姦するよう強要。デートでその場にいた祐希は一目散に逃亡していた
・彩子は、いろいろ支援してくれている平井に惹かれていった。平井も復讐の対象である彩子を愛してしまった
・莉央も3人でいる空間や時間が“居心地良い”と感じていた


”レジリエンス”(回復力)により、殺害された者たちは自分の犯した罪を忘れて(そもそも、罪の意識があったのか?)、莉央と平井もひどい目に遭ったことも復讐心も薄れていった


全く方向違いの右京の言葉(今回は“プルプル”は不発生)
「あなたが追いつめられた自分から逃げたんです。
あなたが復讐を実行しなければ、莉央さんが罪悪感を覚えることはなかった。彩子さんの心を弄び、傷つけることも。
ひとりの男の身勝手な正義と倫理が二人の女性の人生を破壊したんです。
そして、それはもう二度と回復しませんよ」

 4人も殺害した平井は許されない。 特に右京にすれば、元警官が殺人を行うことは許されないことというのも分かる。
 莉央に《どんなことがあっても莉央を守る》という誓いに殉じたが、その復讐で莉央が幸せになれるのかというと、はなはだ疑問である。
 少年課にいて児童養護施設でボランティアもしていた平井がは、人を殺害するという行為に抵抗や葛藤はなかったのだろうか?
 それらのハードルを莉央との約束で飛び越えてしまった。

「あなたが復讐を実行しなければ、莉央さんが罪悪感を覚えることはなかった。彩子さんの心を弄び、傷つけることも。
ひとりの男の身勝手な正義と倫理が二人の女性の人生を破壊したんです」

 と右京は責めたが、平井に罪を犯させたのは莉央であり、莉央には罪はないのか?
 先に殺害された3人は莉央の自 殺の原因になったが、更生しており、彼女たちの人生を断ってしまったことの方が罪が大きいはずだ。

 “平井に人生が破壊された”という彩子にしても、小学生だった莉央を傷つけた言葉に関する反省はあったが、自分の息子が莉央を置き去りにして逃げ去ったことに対する謝罪はなかった。この件に対しても、右京はスルー。(息子もひどい奴だ)


【その他の感想】
応募入選作のあと、例の事件があり、意識が回復した後、「復讐編」を描き、殺人教唆に用いた。
平井に殺人を犯させるのに躊躇、葛藤はなかったのか?
そして、復讐の為に漫画を描くのは、自分の夢を壊すことになるのでは?
しかも、入選作の時に主人公に思いを込めて描いたはずだが、その主人公に殺人を犯させるのもあり得ない


莉央が自分の心に決着をつける為に描いた漫画を、平井が見てしまい復讐したのならまだ理解できるが…


 ダメ出しを出して、もう一度書き直しを命じたくなる脚本だった。

    
……児童施設が関係する話が多すぎる



第1話「警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者」(初回拡大SP)
第2話「警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!」(拡大スペシャル)
第3話「楽園」
第4話「2つの顔」
第5話「幽霊ホテル」
第6話「薔薇と髭の夜明け」
第7話「復讐者は笑わない」
第8話「瞳の中のあなた」
第9話「最後の一日」(元日SP )
第10話「雨やどり」
第11話「33人の亀山薫」
第12話「細かいことが気になる患者」

【ストーリー】番組サイトより
未解決事件が連続殺人に発展!?
元警察官の男が抱える闇とは…


 未解決事件を取材していた美和子(鈴木砂羽)が、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)に相談を持ち掛ける。5年前、23歳の青年が公園で何者かに殺害された事件を、改めて調べてほしいという。
 2人はさっそく被害者の母親から事情を聞くが、そのかたわらには平井(和泉元彌)という男性がいた。元警察官だったという彼は、思うところあって未解決事件の被害者を支援しているらしい。ところが、その事情聴取中に平井が突然、「犯人は私です」と告白。
 支援者として被害者の母親に近づいたのは、隠蔽工作のためとも思われたが、右京は納得がいかない様子。そんな中、平井はさらに驚くべき罪を告白する。実は、青年を殺害する前、すでに3人もの人間を殺めているというのだ。

驚くべき告白を続ける男の狙いは!?
底知れぬ凶悪事件に翻弄される警察
特命係は闇の底の真相にたどり着けるのか?


ゲスト:和泉元彌

脚本:真野勝成
監督:橋本一
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相棒 season23 第12話「細かいことが気になる患者」

2025-01-23 14:01:36 | ドラマ・映画
チーム“右京” vs チーム“ライリー”
 病院を乗っ取り売り払おうとする詐欺グループの謀を右京が察知し、対抗策を練っていく……リアルタイムの攻防は興味深かった。
とは言え、
 巧妙に罠を仕掛け、詐欺の網を手繰り寄せていく詐欺集団だったが、右京の方が1枚も2枚も上手だった。
 網のほころびを突き、更に詐欺グループを大きな網で絡みとっていった。

 そして、割と早めに事件は解決。
 その後、ライリーの少年時代のエピソードと師匠筋の老詐欺師、チーム“ライリー”の連帯感のような描写は必要だったのか?

【“細かいところが気になる視聴者”として】
①ライリーが暴力団と繋がっていたのは不自然。
 有澤弁護士が、警察署や留置所にる暴力団関係者に接見していたが、暴力団と組むのはライリーの信条にも反するように思うし、リスクも大きすぎる。
 銃をなぜ保管する?
 (組対五課の課長を担ぎ出すための設定?)
②病院の理事長兼院長が人が良すぎる
③詐欺グループも人員不足
 病院の理事3人というのは少なすぎ。だからこそ目をつけられたとは思うが、理事会がもっと大人数だったら、成り立たない手法。
 資本家の人選も疑問。(彼を雇うぐらいだから、もっと大人数のダミーを用意するのは無理そう)
④金の隠し場所も主題のひとつだったと思うが、金の出し入れにあそこまで行くのは大変だし、人目を引きそう。
⑤右京の脳波が常人と違っていたので検査入院…この設定もやや無理が……発端の脳波の検査はどこで?



第1話「警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者」(初回拡大SP)
第2話「警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!」(拡大スペシャル)
第3話「楽園」
第4話「2つの顔」
第5話「幽霊ホテル」
第6話「薔薇と髭の夜明け」
第7話「復讐者は笑わない」
第8話「瞳の中のあなた」
第9話「最後の一日」(元日SP )
第10話「雨やどり」
第11話「33人の亀山薫」

【ストーリー】番組サイトより
入院中の右京にいつもの悪い癖が…
病院に現れた怪しい人々の正体は!?


 右京(水谷豊)の脳波に異常が見つかり、検査入院することになった。ただ、検査を担当する院長は研究が本職で、経営は素人。病院の存続が危ぶまれるほどの経営難に陥っていた。そこに、ライリー・櫻井(岩谷健司)と名乗るコンサルタント会社の代表が現れる。「病院再建のスペシャリストである我々に任せれば大丈夫」と力強く語り、院長の信頼を得て改革の提案を始めた。
 そんな中、入院中の右京は不穏な動きを察知し、ライリーをはじめ、コンサルタント会社の社員からも事情を聞くが、上手くかわされてしまう。入院中ということで自分では動けない右京は、見舞いに来た薫(寺脇康文)に協力を要請。薫が病院外での捜査を始めると、意外な事実が浮かび上がってくる。

経営に食い込むコンサルの怪しい動き
再建案の裏には巧妙に仕組まれた罠が…
安楽椅子探偵=右京が隠された真相を追う!


ゲスト:岩谷健司

脚本:真野勝成
監督:橋本一
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相棒 season23  第11話「33人の亀山薫」

2025-01-16 19:01:24 | ドラマ・映画
“亀山薫”が殺害された!
容疑者は32人の“亀山薫”
(番組サイトより)
……というインパクト十分の事実!

 実際、血相を変えて伊丹が特命係の部屋に駆け込み「亀山薫が殺されました…」と告げる。
 伊丹が遺体発見現場ではなく右京のところに駆けつけるのか?亀山に電話しないのか?などの小さな疑問は生じるが、伊丹らしいと言えば伊丹らしいし、彼の亀山への気持ちが垣間見れるとも言える。演出的にも、伊丹の駆けつける様は欲しいだろう。

 ただし、せっかくの『亀山薫の会』だが、もう少し胡椒を利かせたかったように思う。
 ベタだが、会場に入るや否や、伊丹が「亀山っ、亀山薫はいるかっ?」と叫び、皆が返事をするとか。
 「亀山薫大図鑑」はなかなかの出来だったので、もう少し内容を見たかったなあ。
 “フライトアテンダント(キャビンアテンダント)の亀山薫”など字面のインパクト十分で、実物も観たかった。(でも、自己紹介文が「人見知りです」とあるが、なぜキャビンアテンダントに?)
    ……設定が面白かっただけに、もう少し面白く出来た気がする。

 右京の言「本当に醜いのは 人をねたみ 自分を卑下する あなたの心ですよ! 」
 “同姓同名ゆえの嫉妬心”。確かに、同姓同名だと“妬み”も増加するかも。でも、殺害にまで至る?まあ、人によるかも。
 お約束とは言え、被害者は痛いところを突く嘲りや愚弄する言葉を吐いた後、背中を見せる…でも、これがないと事件が始まらない。

【その他の感想、疑問】
・初話エピソード……懐かしい、若い!
 この初話から現在まで何年経っているのかな?リアル年数でなく、ドラマ上では?
・“役所の亀山薫”の偽造の身分証明書……今どき健康保険証? 偽造の匂いがした
・何かと情報提供してきた“博多の亀山薫”…少しウザいかも(脚本上、便利なキャラだが)
・偽名詞の所属部署を変えたのはなぜ?……真相究明のヒントの為?
・“代表の亀山薫”が「あれは(3か月前に襲われたのは)、人違いなんだ。取りあえず、1時半に非常階段に来い」というセリフがおかしい。
  “あれは人違いなんだ”というのは釈明しているように聞こえる。本来は相手を責め立てる状況のはず。


第1話「警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者」(初回拡大SP)
第2話「警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!」(拡大スペシャル)
第3話「楽園」
第4話「2つの顔」
第5話「幽霊ホテル」
第6話「薔薇と髭の夜明け」
第7話「復讐者は笑わない」
第8話「瞳の中のあなた」
第9話「最後の一日」(元日SP )
第10話「雨やどり」

【ストーリー】番組サイトより
“亀山薫”が殺害された!
容疑者は32人の“亀山薫”!?


 特命係に飛び込んできた伊丹(川原和久)が、右京(水谷豊)に衝撃的な出来事を告げる。「亀山薫が殺されました…」。
 現場に向かった2人は、そこで驚きの事実を知る。殺害され、川に遺棄された亀山薫は貿易会社の社員で、特命係の薫(寺脇康文)とは同姓同名の別人だった。実は、右京はこの日、薫があるパーティーに参加していることを知っていた。それは、同姓同名の男女が親睦を深めるために集まった『亀山薫の会』という会合。
 殺害された貿易会社の亀山は会の代表で、特命係の薫は“ある理由”から総帥を務めているという。今回の初めての会合には、鳥取の役所に勤めていることから『役所の亀山薫(羽野晶紀)』と呼ばれる女性のほか、様々な経歴を持つ計33人の亀山薫が集まっていた。捜査を進めると、会場はパーティー開催中、ある種の密室状態になっていたことが判明。被害者が出た形跡がなかったため、犯人は犯行後、非常階段から遺体を遺棄したと考えられた。そのため容疑者は、被害者を除く32人の“亀山薫”に絞られた。

怪しい動きをする複数の“亀山薫”
犯行の裏には意外すぎる事実が…!?
二転三転する事件が特命係を翻弄する!


ゲスト:羽野晶紀

脚本:川﨑龍太
監督:橋本一
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七福星 (1985年公開 日本公開は1987年)

2025-01-13 14:38:12 | ドラマ・映画
 今回の視聴は、BS12 (トゥエルビ) の「サモ・ハン特集」。
【当ブログのジャッキー・チェン関連記事】
「新ポリス・ストーリー」(1993年公開)
「ポリス・ストーリー3 」(1992年公開)
「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」(1988年公開)
「プロジェクトA2 史上最大の標的」(1987年公開)
「プロテクター」(1985年公開)

 『福星』シリーズはサモ・ハンの主演・監督の作品(ジャッキー・チェン主演ではない)で、全部で7作あるらしい。日本で公開されたのは『五福星』(1983年)、『大福星』(1985年)、『七福星』(1985年)、『十福星』(1986年)の4作。私が観たのは『五福星』、『大福星』、『七福星』で、どれもテレビで、『大福星』を一番最後に観た記憶がある。で、政策のその順かと思っていたが、違っていた。
 『五福星』が一番笑えて、『大福星』のアクションが一番良かった。『七福星』はあまり面白くなかった記憶がある。(テレビ番組なので、カットされた短縮版という可能性もある)

 今回視聴して、『七福星』に関する記憶は正しかったことを再認識。
 ともかく、ストーリーの8割近くを、5人組(サモハンは除く)コメディ(ギャグ)で押し続ける……しかし、これが笑えない、面白くない(『五福星』はもっと面白かったと思うが、年月が経っているので、面白さのセンスが変化しているのかもしれない)
 とにかく、《女性の裸を見たい、触りたい》という欲望がむき出しでガッツキ過ぎ。
 ジャッキーとユンピョウたちのアクションは凄いのだが、〝客寄せ”の役割。だったら、もっとコメディ部分を精錬してほしかった。

 三作品目のせいか、登場人物の設定などの紹介的シーンやセリフもなく、5人組自体の職業などの設定もよく分からない。
 さらに、ジャッキー達も何の捜査をしているのかもよく分からない。
 そういう状況の中で、笑えないコメディをずっと見ているのは、フラストレーションが溜まる。
 しかも、ジャッキーが肩を撃たれ、その中でも奮闘するが、戦闘不能に近い状況になってしまい、他者と格闘していたサモハンが現れ、敵を倒す……ジャッキーファンとしては大きなもやもやが残る作品だった。


【ジャッキー戦闘不能の事情について】(以下、ウィキペディアより引用)
本作ではジャッキー・チェンが珍しくバトルで負けるというストーリーになっている。それは撮影当時、ジャッキーは本作を『ポリス・ストーリー』『ファースト・ミッション』と掛け持ちしていて、非常に過密なスケジュールだった。そのため睡眠時間がとれず、移動中の車内や撮影の合間などに仮眠をとっていた。しかし疲労の限界に達したジャッキーはある日、撮影中に怒りを爆発させ「もう俺を殺してくれ」とサモ・ハンに頼み強引に脚本が「ジャッキーが銃で撃たれる」というストーリーに書きかえられた。そのためジャッキー扮するマッスルは途中からいなくなっている。【引用終】

 上記の説明文だが、「ジャッキー扮するマッスルは途中からいなくなっている」というのは少し違う。ストーリー終盤で大活劇(格闘)が繰り広げられ、その中で撃たれ、その後も強敵・殺し屋(倉田保昭)と戦っている。(ジャッキー分のアクションシーンを撮り終えて、撮影現場からいなくなったのだろう)

 今作があまりの出来だったので、評価をネットで調べるとそこまで酷評はされていなかった(絶賛もされていないが)
 その感想の中で、
「ジャッキーが倉田保昭にボコボコにされサモハンが代倒する珍しい展開」
 と記されていたが、これはおかしい。
 マッスル(ジャッキー)は肩を撃たれながらも互角近く倉田と闘っていた。しかも倉田は※武器を使用
  ※釵(さい)、もしくは筆架叉(ひつかさ)という〝かんざし”のようなフォークのような3本の尖った武器。右手左手1本ずつ持ち相手を攻撃する。
 決して、ボコボコにされたわけではない。

【ストーリー】
 キッド(サモ・ハン・キンポー)をはじめとする 5 人組は前作で日本のマフィアに壊滅的な打撃を与えた褒美として、フラワー刑事(シベール・フー)のお目付けつきではあるがタイのパタヤビーチでバカンスを過ごすことになる。しかし、香港からフラワー刑事に緊急指令が入り、せっかくのバカンスはお預け。
 そんな折、麻薬捜査隊の刑事マッスル (ジャッキー・チェン)とリッキー(ユン・ピョウ)は、麻薬の取引現場を急襲、乱闘の末、ギャングたちを逮捕する。そして暗殺グループ、刑事、五人組を交えたハチャメチャな大乱闘が始まった。(以上 BS12 の「サモ・ハン特集」より)
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相棒 season23  第10話「雨やどり」

2025-01-09 17:25:05 | ドラマ・映画
それは~♪まだ私が神様を信じなかった頃♪
という歌詞・旋律を思い浮かべた人も多いかも。
 今話はそんなお話……《ピュアなふたり(健吾と塔子)の恋物語》はとても良かったが、なんだかいろいろと……

 〝なんだかいろいろ”について書く前に、ヒロインの育ての親が、〝糞”だったなあ。という感情が強く残ってしまった。
 〝糞”という言葉は良くなく、他の言葉をと思うのだが……〝糞”にするか〝クソ”にするかを迷う気持ちの方が強い。
 詐欺などの実害を受けた者だけでなく、彼女に係り合いを持った者は被害や嫌な思いをしてしまう……そんな糞人間だった。
 塔子はその育ての親・佐伯美鈴に幼いころから詐欺行為を強要されていた(募金詐欺など)。奴隷扱いだった。

【疑問点】
①タペストリー紛失(窃盗)について
 塔子についてニセの切迫した情報を美鈴が語り、タペストリーをせしめようとしたが、塔子が直接妨害。
 それで、〝奴隷その2”(舎弟)を使い、最初の標的だったタペストリーだけでなく、そのタペストリーのシリーズ5枚を盗ませた。
 健吾は塔子を庇い、自分が売り払ったと言い張り、父親から勘当されていた。
 しかし、冷静に考えれば塔子の仕業ではないと分かりそうなものだ。《家人に見つからず忍び込めるか?》《ピッキングができるのか?》など疑問を持ちそうだ。

②半年前のジョガー転倒事故死
 死亡したジョガーのトレーニングウエアに紫色の髪の毛が付着していたのなら、単なる事故死ではなく、事故や殺害を考えなかったのか?実に不思議。しっかり、写真まで撮っていて、捜査資料にも残しているのに!

③貸倉庫を調べないの?
 美鈴が殺害され、彼女に身辺を洗う中で、詐欺などの悪行が浮かび上がり、その収穫物(盗品等)を隠していた貸倉庫などの鍵も見つかる。
 捜査一課はその鍵について調べなかったのだろうか?さっさと突き止めておけば、監禁されていた塔子はもっと早く救出されたはず

④傘に纏わる疑問、その1
 健吾が塔子の使っていた傘を見て「いい傘ですね」と言っていたが、自分が作った傘だった。単に使っていただけの傘ならともかく、子どもの時に自分が作った傘なのに、気づかないモノなのか?ご丁寧に、名前も彫られていたのに?
 そもそも「大事な傘」と聞いたら、修理を考えるのでは?

⑤傘に纏わる疑問、その2
 健吾の作った傘に独特なチャームが付いていたが、何の形だったのだろうか?具体的な形でないのなら、モチーフは何だったのだろうか?
 あの現場写真から、よく右京は傘のチャームを思い出したものだ。
【スカイツリーを元(基)にしたチャームだったようです。marumoriさんからご指摘がありました】

      感動勘当した父親は、その後、登場せず……いろいろ、なんだかなあという話だった。
 「感動」→「勘当」です。これもmarumoriさんからご指摘がありました
 これは、「感動じゃなく勘当」と意識していたのに、クリックミスしました。悔しい…
 marumoriさん、ご指摘ありがとうございました。

第1話「警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者」(初回拡大SP)
第2話「警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!」(拡大スペシャル)
第3話「楽園」
第4話「2つの顔」
第5話「幽霊ホテル」
第6話「薔薇と髭の夜明け」
第7話「復讐者は笑わない」
第8話「瞳の中のあなた」
第9話「最後の一日」(元日SP )

【ストーリー】番組サイトより
雨やどりが繋いだ偶然の出会い
姿を消した女性と事件に接点が!?


 美術館を訪れた右京(水谷豊)が、突然の荒天で雨やどりをしていると、隣に誰かと待ち合わせをしている様子の青年が。右京は、青年の特徴的な傘が印象に残る。
 翌日、スナックのママが撲殺される事件が発生。現場には、殺害時に青年の傘がそこに置かれ、持ち去られた痕跡があった。それに気づいた右京は、薫(寺脇康文)と共に青年の行方を捜索。すると、青年は長年続く洋傘店の一人息子で、福丸健吾(碓井将大)という人物であることが判明。しかし、健吾は半年前、職人気質の父とぶつかり、今は家を出ているらしい。その後、福丸を捜し当てた右京は、偶然を装って接触。事情を聞くと、福丸は片想いしていた女性と雨やどりをきっかけに交流を持ち、逢瀬を重ねていた。
 ところが、塔子(青島心)というその女性は半年前に突然、姿を消してしまったらしい。右京は、現場から消えた傘は、福丸が塔子にプレゼントしたものではないかと推理し、塔子と被害者に何らかの接点がないか調べ始めるが…!?

不思議な縁から始まった数奇な事件
背後に見え隠れするのは親子の情
涙雨の先にあるのは、幸福か悲劇か


ゲスト:碓井将大 青島心

脚本:光益義幸
監督:橋本一
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劇場版 ミステリと言う勿れ

2025-01-07 17:52:33 | ドラマ・映画
【ストーリー】(公式サイトより)
 天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。
「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」
そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。
 当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…
 次第に紐解かれていく遺産相続に隠された<真実>。
 そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の<闇と秘密>があった――― 。

(今作のヒロイン・狩集汐路が犬堂我路から「久能整を頼ると良い」と助言されるシーンから始まる。我路は既に指名手配されているようなので、ドラマの続きと考えられる)

(ネタバレを大いに含みます)
個人的な感想としては……
  ……途中までは面白かったが、真相が明かされていくにつれ、面白さが減少していった。

《先祖の悪行に縛られた狂気の一族の凶行》というのは、まるで“横溝正史の世界”。好みではない。
 ただ、その昭和感と裏腹に、車坂家と真壁家…特に車坂朝晴(松下洸平)が《縮れ毛・色白などの一族の特徴が顕著な人間を削除する》という行為を罪の意識を全く持たずに遂行する様は、AI的とも思える
 
★《一族の特徴が謙虚な人間を抹殺する》という凶行について
【目的】
・《狩集家を皆殺しにして、狩集家に成り代わった》という過去を隠滅するため(本来の狩集一族は縮れ毛などの特徴はなかった)
・一人の娘を取り逃がし、一族全滅には至らず、その末裔の復讐を怖れた
【非合理性(本末転倒)】
・一族を守るための行為であるが、一族の血が強いモノを抹消していくという背反性(矛盾)
【実際問題として…】
・あれだけボコボコと殺害したら、警察も世間も怪しむ

★整くんの法則
☆子どもは乾いていないセメント
 傷や跡が付くと、そのままずっと残る。(固まってしまった大人は傷つかない。でも、あまり衝撃が大きいと、壊れるよね)
 だから、歪んだ感情を植え付けられると、それがそのまま残る。心の傷やトラウマも。
 新音がゆらの娘から蔵の情報を聞き出そうとしたのを、整が止める(咎める)。何気なく話した情報により、悲劇が起こってしまった場合、子どもにはそれが大きな傷として残るというのだ。
 この法則は、犯人が汐路から彼女の父の情報を聞き出していたことにもつながっていて、その事実に汐路はショックを受ける。
☆「証拠を出してみろ」と言うのは、たいてい犯人(油塗り付け、ゆら閉じ込めの件を追及された汐路が言った言葉への突っ込み)
 無実の人はそんなことは言わない……確かに(笑)
☆ホラー映画などで、なぜか皆がバラバラになる
 一緒にいれば、防げることもあるのに……確かに(笑)
☆下手だと感じるのは、目が肥えてきたからだ
 上達してきたので、欠点が見えてきたのだ……確かに

★その他、いろいろ……
①汐路にはけっこう優しかった整くんだが……
 「(汐路が一族には闇があると言っていたが)闇があるのは一族ではなく、あなたです」
 ……セメントに大きな傷が残る言葉だと思う

②謝らないとダメ――汐路
 父が運転する車ががけから転落し、今回の相続候補の4人の親が全員死亡。居眠り運転が原因と見なされ責められたことにわだかまりを持っていて、父の運転事故の罪を薄めようとした(仕返しの意味もある)
 ただし、汐路の行為は、自作自演の植木鉢落下はともかく、階段油塗り行為は下手をすれば大けがをするし、その後の皆を疑心暗鬼に陥らせようとした。相当な悪意があった。
 整くんは「こどもは乾いていないセメント」云々と語っていたが、ここはちゃんと謝るように指導しないと!

③俳優の贅沢な使い方
 鈴木保奈美、松坂慶子、野間口徹など、事件の重要人物になり得る方々だが、無意識に真相に辿り着く鍵(言葉)を与えていたが、本筋と絡むことはほとんどなかった。
 狩集ななえ(鈴木保奈美)は汐路の母親だが、汐路や夫との心の結びつきはほとんど感じられなかった。

④狩集弥(滝藤賢一)は有能だったが……
 狩集家本来の血筋である君原奈津子(松嶋菜々子)を見つけ出したのは凄い(偶然?)
 鯉沼鞠子の弟・宝田完次(ダンディ坂野)脚本の劇を見る、白骨の発見など、一族の闇を知っていたはずなのに、安易に一族の邪魔者始末役の血族の車坂朝晴(松下洸平)の差し出したミカンジュースを飲んでしまうとは!

⑤君原奈津子(松嶋菜々子)のシーンについて
 パワーストーンのアメジストの力でUSBメモリーを守るという意味だったのか?アメジストパワーに紛れ込ませる細工なのか?……
 そこまで重要な情報だったのだろうか?
 既に、少なくとも2回(発注と受け取り)の為に2回は足を運んでいるし、情報としては住所と名前、職業、家族ぐらいしかないような……
 そのUSBメモリーもわかりにくい所に隠したため、狩集弥が死んでしまうと、有能な整くんがいないと分からなかったのでは?
 それに、松嶋菜々子を起用した為、このシーンが必要以上に長かった気がする。原作ではどうだったのだろうか?
 疑問に感じたことがある。
 部外者の整くんは少し離れたところにいた。
 潮路が整くんに近づき座って対峙した。整くんが語っている時、彼女の瞳はあらぬ方向(斜め情報の壁辺り?)を観ていたように思えた。
 でも何もなく、そのまま話は進んでしまった。何だったのだろうか?


 整くんとは友達にはなりたくないが、面白いキャラクターだなあ。
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プロジェクトA2 史上最大の標的(1987年公開)

2025-01-05 11:38:59 | ドラマ・映画
ジャッキー・チェンについては、『酔拳』などの“コメディ的アクション”のイメージが強く、視聴意欲が薄かったが、『プロジェクトA』を観て、その認識が一変した。とにかく、アクションが物凄かった。ストーリーや設定のスケールも格段と大きくなっていた。この視聴後、テレビで放送があると、必ず見るようになった。この『プロジェクトA2』はタイトルから分かるように、『プロジェクトA』の続編。
 ちなみに、私が彼の映画で一番好きなのは『スパルタンX』。舞台がスペインのバルセロナ、サモ・ハン・キンポーとユン・ピョウが共演し、さらに、敵役に“格闘王”・ベニー・ユキーデで、凄まじい格闘、肉弾戦だった。
 その次に好きなのが『香港国際警察/NEW POLICE STORY』(2005年日本公開)。“香港国際警察”とか“POLICE STORY(ポリスストーリー)”とかは、邦題に紛らわしいのが多いのだが、武装強盗団にチャン警部(ジャッキー)が叩きのめされヤサグレてしまうが、シウホン (演:ニコラス・ツェー)が現れ励まし、再び強盗団に立ち向かうというストーリー。「世の中は決して公平じゃない。つらいこともたくさんある。過ぎたことは忘れて、つらい気持ちを力に変えるんだ」の台詞がストーリー的に大いに意味を持ち、心に響いた。

 今回の視聴も、BS12のジャッキー・チェン生誕70周年「ジャッキー・チェン特集」。
【当ブログのジャッキー・チェン関連記事】
「新ポリス・ストーリー」(1993年公開)
「ポリス・ストーリー3 」(1992年公開)
「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」(1988年公開)
「プロテクター」(1985年公開)

【ストーリー】
 20世紀初頭、清朝末期の香港。犯罪多発地区である西地区を統治する警察署長のチャンは暗黒街のボスと結託して絶大な権力を握っていた。その無法ぶりに頭を悩ませた警察局長は前作で海賊の討伐に貢献した水上警察のドラゴン(ジャッキー・チェン)を新署長に任命する。
 ドラゴンはまず警察と黒社会の癒着を断ち、見事に犯罪組織の一掃に成功する。続いて警視総監邸で行われる舞踏会の警備に取り掛かるが、そこには彼の活躍に恨みを抱くチャンの陰謀が待ち構えており、ドラゴンは宝石泥棒の冤罪をきせられてしまう。
 更にチャンはドラゴンを抹殺するため、彼を刑務所に連行する途中で袋詰めにして川に投げ込むが、その様子を見ていた倒朝派の革命党員達にドラゴンは救出される。
 一方チャンは清朝の密偵らと手を結び、倒朝派の革命党員とその支持者の狩り出しを始める。打倒チャンという面で革命派と利害が一致しているドラゴンは彼らと協力して立ち向かうが、彼らの前には清朝の密偵や、果ては前作でドラゴンに討伐された海賊の残党までもが立ちはだかった。(以上ウィキペディアより)

 『プロジェクトA』で壊滅させられた海賊の残党、悪徳署長チャン、倒朝派の革命党、革命派を壊滅しようとする清朝特命部隊?、そして、ドラゴン(ジャッキー)新署長が入り乱れるアクション痛快劇。でも、ちょっとややこしく紛らわしい…サイサン(字幕版では役名は〝マギー、演:マギー・チャン)の住居で互いが見つからないよう苦心惨憺するドタバタ劇は面白かったが、誰がどの一派かが分かりにくかった。
 それはともかく、今回もアクション盛沢山! 署長赴任間もなくのタイガー一味のアジトでの乱闘から、ずっとアクションシーンだった。
 悪徳署長・チャンとドラゴンが手錠で繋がれたまま逃走する―シーンは見事、白眉モノだ。
 やはり、敵味方ともたくさん落下した(笑)

 映画終盤、ドラゴン奮闘中に部下たちが全然出てこなかったのが、不自然だし、残念。
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相棒 season23 元日SP 第9話「最後の一日」

2025-01-04 15:22:36 | ドラマ・映画
それぞれの大晦日――番組サイトの「ストーリー」ページの説明文を拝借(引用)
①市民合唱団に入団した美和子と小手鞠は、年末コンサートを前に練習の真っ最中
②右京は、陣川の付き添いでデパートの宝石店にいた。相変わらず恋多き陣川は、出産を控えた“運命の相手”にプロポーズするため、指輪を購入したいらしい
③薫、伊丹、益子の3人は、警察学校時代の同期・澤田菜穂(櫻井淳子)の自宅を訪れ、夫の正志(藤本隆宏)を紹介されていた
④芹沢と麗音は、角田の応援で、喫茶店に潜入中。容疑の掛かった反社会的組織の関係者を待ち伏せているようだ

これらの人物たちが絡み合う……出来過ぎだが、“元日SP”なので目を瞑ろう…
美和子&小手鞠――伊地知議員の妻(ソロ歌唱担当)
右京&陣川――桧山真紀子(桧山の妻)のいなくなった娘を探す→誘拐事件の捜査……
……桧山キャスター、澤田プロデューサー、武部友和(桧山の付き人、婚約者・山本光が死亡の過去)
薫&伊丹&益子――澤田菜穂(夫は桧山の番組のディレクター)&ニセの夫・柘原彰(妹の敵討ちを実行、仇は伊地知議員)
芹沢&麗音――麗音は産気づいた中嶋紗央理(菜穂の偽夫の恋人)に付き添う
プラス甲斐&美彌子&伊地知議員――伊地知のパーティに参加。年末第九コンサートでも遭遇

【事件の経緯&真相】
 桧山の娘を誘拐し、番組内で桧山の悪行(学歴詐称や不倫など)を告白させたのは付き人・武部だった。桧山の悪行の根本であり、犯行の目的となったのは、大雨による土砂崩れでの介護スタッフ・山本ひかりの死の真相追究。
 桧山は死の真相をひかりが残した証拠音声を偶然手にしたが、それを明らかにせず、その件で伊地知を脅しキャスターとしての地位を得ていた。
 ひかりの恋人だった武部とひかりの兄の柘原は、それぞれ付き人と秘書になり、真相を解明し、桧山と伊地知に復讐しようとした。
 武部は桧山の娘を誘拐、番組内で悪事を白状させたが、“ひかりの死の真相”〔後述〕については明かさず、「娘を誘拐され脅されているんだぁ」と絶叫(妻に憎悪される)
 特命や捜査1課により、武部が犯人であることが判明、逮捕。娘は救出(局内にいた。右京の推理)。連行される時、ひかりの死の悲しみ桧山をキャスターとして尊敬していたこと、桧山の悪行への憎しみなどを訴える。桧山は、番組ですべてを話し、責任を取ると約束。音声データの在処を告げる。
 ボールペン型通信機で、音声データの在処を知った柘原が右京より一足先にデータを奪取。それを伊地知に渡す。ただし、データは既にコピーしていて、データを伊地知に渡したのは油断させるため。
 表向きは事件落着に思えたが、まだ終わっていないと右京は察知。復讐の標的となる伊地知の居場所に急行。その一方で、柘原はネットに音声データを暴露し、伊地知射殺の準備をする。
 射殺は特命係がギリギリ阻止(引き金が引かれる寸前、銃口を多方向にそらした。銃口から煙が上がっていた)。
 伊地知は聴取で警察に同行を要請されるが、地位・権力を振りかざし恫喝するが、妻にはねのけられ、周囲の女性たちが音声データが流れるスマホを突きつけられ、たじろぐ。
 桧山は、番組最後に、当時の志「良いニュースを作りたい」を語り、心から謝罪する。
 翌朝、テレビ局前で娘と対面。娘を抱きしめる。その夫に、「帰ろう」と言い、親子3人で帰路に向かう。

“ひかりの死の真相”
 5年前、大雨により土砂が施設になだれ込む。
 患者たちは、ひかりの誘導によって無事避難できたが、ひかりと伊地知の秘書(当時)が土砂崩れに巻き込まれ死亡。
 しかし、ひかりは伊地知にセクハラ(性被害)を受けており、その被害届と音声データを出そうとしていた。
 伊地知の命により、その音声データを奪いに秘書は来ていたが、土砂崩れ間際の施設でひかりと遭遇。ひかりを殺害しようと首を絞める。ひかりの危機をスマフォで聞いた自衛隊員の柘原は現場に駆け付けたが、妹が首を絞められているのを目撃、その直後、土砂が施設になだれ込んだ。
 事件は土砂崩れによる死亡で処理された。


 登場人物が作られたように糸で結ばれ、絡み合う(脚本家が作ったのだが)
 入念に計画された誘拐脅迫事件。複雑な絡まりが右京たちによって解されていくのは面白かった。
 脅迫された桧山の切迫感も半端なかった。


石丸謙二郎さんの《下衆な権力者を演じさせたら右に出るものがいない》感は揺るがないなあ。
 ただし、奥さんの「二度とその口で政治を語るな!」の伝言には違和感!
 (大晦日に『喜びの歌』を合唱することを揶揄しているわけではありませんが)
 そのコンサートと怒りの台詞がマッチしない。夫婦で議員とか、妻の父が大政治家なら分かるが……
 まあ、右京にその続きの台詞を言わせたかったのだろうが……

「政治というのは、人々が前向きに生きられるような世の中をつくるモノ。
 私物化した権力で希望を奪うくらいなら、存在しない方がマシです。
 いい加減に罪を認めたらどうですかっ?」

   ………世の中の政治家に言ってほしい(ぷるぷる付きで)

学習能力ゼロの陣川君……思い込み(相手も自分に惚れている)と勇み足(55万円のエンゲージリング……何故いきなり、そこから?)
 ただし、右京に亀山へのプレゼントを買わせたのはナイスだ!
 陣川自爆のエンゲージリング購入が、ラストの右京の照れながらのプレゼントに結びつく見事な構成!

【その他の感想など】
・貴重なデータが入ったUSBメモリを湿気・水分の多い墓の下に隠すのはどうなのか?
・秘書は人殺しをするものなのか?(ひかりを殺害しようとした秘書)
・柘原はいつでも伊地知を殺害できたのでは?(音声データを暴露後も)
 「大事な人を失った悲しみを味合わせる」ような主旨の言葉を言っていたので、標的は奥さんかと思った
 それに、会場で射殺というのは、一般人を巻き込む可能性が高いので、避けるのでは?
・翌朝の“それぞれの正月”も良かった。ただ、澤田夫妻(プロデューサーと澤田菜穂)は幸せそうな正月みたいだったが、彼の局内での立場は大丈夫?(彼は巻き込まれただけだが)
 刑事部長は、大みそかは事件にかこつけて孫から逃亡、元日は高額なお年玉でご機嫌取り……大変だなあ


第1話「警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者」(初回拡大SP)
第2話「警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!」(拡大スペシャル)
第3話「楽園」
第4話「2つの顔」
第5話「幽霊ホテル」
第6話「薔薇と髭の夜明け」
第7話「復讐者は笑わない」
第8話「瞳の中のあなた」

【ストーリー】番組サイトより
人気ニュースキャスターの娘が誘拐された!
捜査陣を翻弄する犯人の狙いとは!?


 大晦日。市民合唱団に入団した美和子(鈴木砂羽)と小手鞠(森口瑤子)は、年末コンサートを前に練習の真っ最中。
 その頃、右京(水谷豊)は、陣川(原田龍二)の付き添いでデパートの宝石店にいた。相変わらず恋多き陣川は、出産を控えた“運命の相手”にプロポーズするため、指輪を購入したいらしい。
 いっぽう、薫(寺脇康文)、伊丹(川原和久)、益子(田中隆三)の3人は、警察学校時代の同期・澤田菜穂(櫻井淳子)の自宅を訪れ、夫の正志(藤本隆宏)を紹介されていた。
 同じ頃、芹沢(山中崇史)と麗音(篠原ゆき子)は、角田(山西惇)の応援で、喫茶店に潜入中。容疑の掛かった反社会的組織の関係者を待ち伏せているようだ。

 そんな中、右京は4歳の女の子とはぐれた母親と出会い、陣川と迷子捜しを手伝うことに。いっぽう、テレビ局では、人気ニュースキャスターの桧山(髙嶋政伸)が、付人の武部(高橋光臣)や局のお偉方に取り巻かれ、年末特番の準備を進めていた。ところが、ジョーカーを名乗る人物から、桧山に『娘は預かった』という脅迫状が届き、状況が一変。右京が捜す女の子こそ、桧山の娘だった。犯人からの要求は、『予定通り生放送を行え』というもので、意図は不明。
 その頃、美彌子(仲間由紀恵)と峯秋(石坂浩二)は、与党の大物議員・伊地知(石丸謙二郎)の忘年会に招かれていた。伊地知は最近、ジョーカーを名乗る反社会的組織の関連団体が、自身の反対派に暴力をふるう事件が相次いでいることに頭を悩ませているらしい。
 いっぽう右京は、誘拐事件の目的が、番組内でジョーカーを批判した桧山を狙ったものではないかと考え、角田たちが確保したジョーカー関係者の男と接触。男は誘拐への関与こそ否定したものの、「テレビ局に仲間がいる」と証言して…!?

少女の誘拐事件を発端に絡み合う思惑
人気ニュースキャスターには隠された秘密が!?
局内に潜伏している“裏切り者”の正体は?
大晦日の夜、特命係が“最後の一日”を迎える!


ゲスト:髙嶋政伸 藤本隆宏 高橋光臣 櫻井淳子 石丸謙二郎

脚本:神森万里江
監督:内片輝
コメント (3)
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新ポリス・ストーリー(1993年公開)

2024-12-25 11:05:23 | ドラマ・映画
【概要】
 実話を基にしたシリアスなポリス・アクション。ジャッキー・チェンが、強いだけのヒーローではない人間的な刑事をリアルに熱演して新境地を見せた。

【ストーリー】
 香港警察の中で「重案組」と呼ばれる特捜班を率いるチェンが不動産王ウォンの護衛任務を任される。だが、目の前で謎の犯罪集団にウォンをやすやすと誘拐されるという失態を犯したチェン。
 やがて、犯人の手がかりが台湾にあることが判明し、彼はホン警部とともに現地へと飛ぶ。そして二人は台湾当局の許可を得ずに重要容疑者を追跡、追いつめた容疑者をホンが死なせてしまったことから、強制送還されることになってしまう。一方、この事件がきっかけでチェンはホンが犯罪集団の内通者ではないかという疑いを抱くが…。
(以上『BS12 トゥエルビ』番組サイトより)
 邦題では「ポリス・ストーリー」のタイトルを冠しているが、ジャッキーの代表作である「ポリス・ストーリー(警察故事)」シリーズの1本ではなく、1990年に香港で実際に起きた資産家誘拐事件を映画化したノンフィクション・サスペンスである。そのため従来のジャッキー・チェンの映画とは異なり、シリアスに描かれている。(ウィキペディアより)……紛らわしいので、安易に邦題をつけないで欲しい……


 「ジャッキチェン特集」で立て続けにジャッキー映画を見たが、《ジャッキー映画を続けて観るものではないなあ》と思った。
 彼のアクション、いや、彼のアクションだけでなく映画すべてのアクションシーンが凄いので、こちらの感覚が麻痺して、よく考えると、無茶苦茶ハードなシーンなのに、ボ~と流して観てしまうのだ。
 例えば……
 ジャッキーにぶっ飛ばされて、背中から床に叩きつけられたり、ショーケースに突っ込み、それごと倒壊。落下シーンも多々。ジャッキーにつき合う(ジャッキー映画に出演する)のは命懸けである。
 当然、ジャッキーのアクションは物凄い。たくさんあり過ぎて、覚えていないくらいだ。
 誘拐された不動産王ウォンが監禁されていた放置汽船での落下シーン……これでもか、これでもか、というくらい連続的段階的?落下していく。かなりイレギュラー要素が多く、落下具合を予測できないし、リハーサルも危険すぎてできないように思う。おそらく、ダミーの人形を落として、おおよその落ち具合の見当をつけて本番一発で撮ったのではないだろうか。あんなシーン、2度もやりたくないだろう。
 とにかくジャッキーは落下が好きだなぁ。ダンスホールの舞台上の簡易天井でのアクションでも落下。落下の際、ジャッキーにチェーンが絡まり、井戸の滑車のように宙づりになるのも、チェーンの絡まりなど何度も失敗しそうだ。(これぞ、“ジャッキーチェーン”!

 この映画のジャッキーも、犯人逮捕の為なら、街や建物、車が破壊されても関係なし。人命は大事。ただし、目の前の民間人だけ。おそらく、ジャッキが感知しない乱闘や銃撃・爆破などで重軽傷者多数。死亡者も出ているだろう。
 この主人公像は、ジャッキーの映画作りそのものであろう。……《凄いシーンを撮るためなら、ケガや痛み、破壊は厭わない》


 この映画は、実話を基にしており、「警察当局の要請により捜査活動のシーンは大幅に簡略化されている」そうだが、“簡略化”?……実際はいったいどんな捜査活動だったんだ?……アクションはかなり付加されているのは間違いない(笑)
 実はを基に、ということで、映画冒頭でチェン刑事がカウンセリングを受けているシーンがあり、そこで“警察官としての恐怖”が語られている。警察官の矜持と言っても良いかもしれない。
3つの恐怖
①何の罪のない民間人が命を落とすこと
②凶悪犯と立ち向かうこと
③凶悪犯を撃つ(射殺する)こと

 チャン刑事もこれらの警察官としての矜持に則って、行動している。

 命が危うい人……それが強欲な金持ちであっても悪徳刑事でも白バイ警官でも、当然、民間人も、必死に助けようと頑張る。
 クライマックスシーンでは、逃げ遅れていた子どもを救出している最中だったが、悪徳刑事・ホン警部を必死に助けようともがく。ホンは人質の居場所について口を割らなかったが、そんなチャンの行動に、刑事の心を取り戻したホンが、人質の居場所を教え、「子どもを連れて逃げろ」と叫ぶ。
(チェンはホン救出を諦め、子どもを抱えて脱出。それと同時に、爆発により建物崩壊、ホンは瓦礫に埋もれる)
 そんなチェンであるが、けっこう犯人たちを射殺していた……

 疑問を感じる点はあったが、面白かった。

(今回観たジャッキー・チェン特集、どの作品も既視聴)
【当ブログのジャッキー・チェン関連記事】
「ポリス・ストーリー3 」(1992年公開)
「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」(1988年公開)
「プロテクター」(1985年公開)
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ポリス・ストーリー3 (1992年公開)

2024-12-21 16:50:31 | ドラマ・映画
【概要】
 中国からタイ、カンボジア、そしてマレーシアへ、ジャッキー扮する熱血刑事がアジア各国で縦横無尽の大活躍!
 ジャッキー・チェンの人気シリーズ第3弾。アカデミー賞も受賞した、女優ミシェール・ヨーが華麗なアクション、危険なスタントを披露。手に汗握る超絶バトルから目が離せない!

【ストーリー】
 恋人メイと穏やかな生活を送る香港警察のエース、チェン刑事の元に、国際警察から極秘プロジェクトの参加依頼が入る。それは東南アジアを拠点に暗躍する世界的な犯罪組織”チャイバの帝国”を壊滅すること。
 中国の国家保安局部長で、特殊任務のエキスパートである美女ヤンとコンビを組んだチェンは、組織のボスであるチャイバに取り入り、黄金の三角地帯で行われる大型取引への潜入捜査を開始する。
(以上『BS12 トゥエルビ』番組サイトより)

恐るべしアクション!
・ヘリコプターから垂れ下がっている縄梯子に飛び乗り、ぶら下がりながら障害物を回避列車の上での格闘
・列車の上での格闘……スパイ映画、アクション映画では定番のシーンだが、見た目以上に難易度は高そう(映画後のNGシーンでは、ジャッキーがバランスを崩し転落しかけるのを、格闘相手の二人がすかさず駆け寄り引っ張り上げる……素晴らしい対応反射だ)
・中国の国家保安局部長のヤン(ミシェール・キングorミシェル・ヨー 別称?)のアクションも素晴らしかった。特に、バイクごと列車にダイビングして飛び移るなど、命が要らないとしか思えない

潜入捜査はあまり好きじゃない
 本作に限らず、潜入先の組織やボスや幹部の非道さを際立たせる演出があり、捜査の為にその残虐な行為を黙認するしかないとか、潜入した都合上、警察組織などと敵対行動をとらねばならないなど、けっこうフラストレーションが溜まる

その他の感想
・シンジケートでの銃撃シーンや爆破シーン……銃撃・爆破は好きではないが、それを吹き飛ばすほどの過激さだった(好きではないが…)
・ヘリコプターの縄梯子にぶら下がるシーン……縄梯子を切ればいいのに……


【当ブログのジャッキー・チェン関連記事】
「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」(1988年公開)
「プロテクター」(1985年公開)
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