英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

第65期王将戦第2局 その3「郷田九段、驚愕の辛抱」

2016-01-31 16:32:15 | 将棋
第65期王将戦第2局 その1「深謀遠慮の▲1八香」
第65期王将戦第2局 その2「手順前後の周辺」の続きです。

 前回の補足から

「△8六歩~△6五歩と手順前後したため、△6五歩の瞬間に角交換をされて▲6五歩と手を戻されると、△6六歩が利かない。5七への角成りがない為、▲6六同金と取れる。▲7七角もありそう」と述べた。

 その点について、もう少し。
 図で▲6六同金もあるし、▲7七角(変化図6)もありそう。

 △3三銀なら▲6六角と歩を取れば、本譜の展開より1歩得。
 △3三角なら▲6六金で、後手の角(角頭)が負担になりそう。また、△3三角▲6六角として、△6六同角▲同金と進めば、変化図5で▲6六同金と取るのと同じになる。


 △6六歩が利かないので、本譜は△4七歩成。


 △3八角があるので飛車で取り難いと思われたが、▲4七同飛
 △3八角に▲6六角△3三銀を決めて、一転▲4八飛と飛車をかわす(第4図)。


 ▲6六角は後手の突き捨てによって生じた好点の角打ち。ただ、△6五銀などの後手からの攻めの当たりが強い弱点もあり、▲7七角も考えられた。
 ▲4八飛では、「両取り逃げるべからず」と▲3五歩と後手玉のコビン攻めを急ぎたいが、桂を取らせる代わりに1手を稼げば、▲3五歩が間に合うと見ている。羽生名人の正確な距離感と柔軟な指し手が現れた手である。

 ▲3五歩に対する郷田王将の次の一手が驚愕の辛抱

「えー、玉引き! 辛抱しましたねえ、これは。▲3四歩△2二銀の形は勝っているところを見たことがないんですけど、郷田さんは辛抱されましたね。さすが王将といった感じで、この手は指せない手です。凄まじい辛抱ですね」(森下九段・中継解説)
「仮に▲3四歩△2二銀となると、後手側から見るとかなりの辛抱です」(畠山鎮七段・中継解説)


 △3一玉では、△4四歩と受ける手や△6五銀と攻め合う手が考えられたが、どちらも苦しそう。
 とはいえ、△3一玉▲3四歩△2二銀は相当な屈服。後手を引きながら壁銀になる後手に対し、先手は歩を取りながら3四に歩の拠点を作る。このプラスマイナスはとてつもなく大きいと思える。あの森下九段でさえ「この手は指せない」と言っている。
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「遮断」(中田七段作詰将棋)の解答

2016-01-30 21:15:43 | 詰将棋
「遮断 ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年10月号」の解答です。


 初手、▲2六桂の両王手が見えますが、△2四玉で詰みません。この時、▲3四桂成で詰むのですが、残念ながら反則です(4段目なので成れません)。

 何となく▲1五香と打ってみたくなります(打ちたくなりますよね)。これには△1五同玉の一手。


 ここで▲2六桂は、またしても△2四玉と逃げられ詰みません。
 となると、▲2四角と打って△同龍と取らせて逃げ道を塞いでおきます。


 そうしておいて、▲2六桂と開き王手をすると、

 香筋に角の利きが協力して、合駒が利きません。また、角香の利きが玉の動きを縛って逃げることもできません。
 2六に跳ねた桂は、1四に利いていて詰みに貢献しているようですが、香の利きがあるので桂の利きがなくても詰みます。それよりも、3六にいる守備の飛車の利きを遮断して、合駒を利かなくさせるというのが2六の桂の役目なのです。

 3手目の▲2四角(第3図)に対して、△1四玉(変化図1)と逃げる手には、


▲2五角成で詰みます。この2四の角も守備の龍の利きを遮断しています。



詰手順……▲1五香△同玉▲2四角△同龍▲2六桂まで5手詰

Stanleyさん、九鬼さん、正解です。
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第65期王将戦第2局 その2「手順前後の周辺」

2016-01-29 21:05:46 | 将棋
その1「深謀遠慮の▲1八香」の続きです。

 ▲4五歩の仕掛けに対し△4六角と打ち、先手の角合わせに対し、歩を取りながら角を支える△4五歩。
 素直に▲4六角△同歩と応じては、後手が歩得しながら4筋の歩が伸びてくるので、▲4八飛と飛車を転回したのが第1図。

 ここで後手の郷田王将は△8六歩▲同銀と突き捨て、△6五歩(第2図)と攻撃を開始。
 △8六歩に対しては▲8六同歩も考えられるが、△8五歩の継ぎ歩が厳しいらしく、▲8六同銀が大方のプロの感覚のようだ。羽生名人も▲同銀と応じた。

 こうして銀を8筋に移動させ、薄くなった6筋を攻める……「これが攻めの調子です」という大盤解説の声が聞こえそうな手順であったが、これが手順前後だった。
 第2図で、▲6五同歩△6六歩(変化図1)▲6八金引(▲6六同金は△5七角成)△6五桂(思惑図)が

郷田王将の思惑で、こう進めば難解ながらも郷田王将の言い分が通った局面と言える。
 ところが、本譜の△8六歩~△6五歩の順だと、△6五歩の瞬間に▲4六角△同歩を入れてから▲6五歩と手を戻されると、△6六歩が利かなくなっている。(△5七角成がないので▲6六同金と応じられる。▲6六同金の他に▲7七角もありそうだ)

 第2図では「△6五歩▲同歩△8六歩とすべきだった」と言われている。
 郷田王将は△8六歩に▲同歩を気にしたようだが、「△8五歩▲4六角△同歩▲6六角△3三角▲4四歩△6五銀▲同銀△同桂▲3五歩(変化図2)△7七桂成▲同金寄△6五歩▲5五角△5四銀▲3四歩△5五銀▲3三歩成△同銀(変化図3)で後手十分」というのが感想戦の結論だった。


 ただ、第2図の局面で中継解説の畠山鎮七段は「△6五歩もやりたくなりますが、以下▲4五銀△3七角成▲同桂△5九角▲3八飛(畠山鎮図)とされ、△6六歩▲同金△6五桂▲6八銀(畠山鎮図2)となると、角が捕まり後手まずいです。ただ、もうひと工夫見つかれば深く読む順ではあります」と述べている。


 さらに、(私の疑問ですが)第2図で△6五歩としても、この瞬間に▲4六角(英図)をねじ込む手はないのだろうか?

 図から△4六同歩▲6五歩と進み


 ここで、△8六歩なら▲同銀で本譜に戻る。
 また、△4七歩成▲同飛△3八角も本譜の進行に比べ、8筋の突き捨てを入れていない分だけ損のような気がする。
 分からないのは、英図2で△6五桂と跳ねる手。これに対し、①▲6六銀、②▲6八銀、③▲6六角が考えられるが、私の棋力ではよく分からない。


 細かいうえに、要領を得ない記事になってしまったが、タイトルを争う対局者の2人を含めた検討で、『銀を8筋に移動させて6筋に手をつける「△8六歩~△6五歩」が手順前後』という結論が出たことに、将棋の難しさを感じた。

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第65期王将戦第2局 その1「深謀遠慮の▲1八香」

2016-01-28 16:12:21 | 将棋
 第1局は羽生名人の惨敗だった。
 銀河戦、NHK杯、日本シリーズ、竜王戦(1組ランキング戦)では初戦敗退。
 ここ1、2年(3年ぐらいかも)、完敗や惨敗を喫する率が上がってきているように思う。竜王戦の対久保戦も変調を感じさせた。
 しかし、タイトル戦は4連続防衛を果たし、鬼の王将リーグもプレーオフを含めて6勝1敗と勝ち抜いてきており、危惧はしていなかった。
 直近の朝日杯でも、石井四段、郷田王将を連破し、ベスト4に進出している。

 ただ、第2局を敗れると残りを4勝1敗で乗り切らないといけないので、数字的に厳しくなる。
 しかし、そんな私の心配を払拭する内容だった。

 ▲1八香……検討陣が驚いた手。見かけ上は後手に角で直接1九の香を取られない為の手。反面、△1九角の打ち込みが生じている。その真相は、感想戦によると、▲1八香の手で▲2五歩と突くと、後手が△3三銀と上がりやすくなる(後の▲2五桂がない)。≪一手パスをしたいところ≫とのこと。
 歩が2六のままなので、△3三銀と上がりにくく、△2二玉と入城したが……

 △2二玉に、羽生名人は▲4五歩と動くが、空いた空間に△4六角と打たれて、▲3七角△4五歩▲4八飛と進んだ局面は、とても1八の角と連動しているとは思えない。
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相棒 season14 第13話「伊丹刑事の失職」

2016-01-27 23:14:42 | ドラマ・映画
「“情報源を明かせない”っていう…あんたらの理屈は分からないではない。
 しかし、それで、殺された被害者はどうなるんです!
 俺たちは1日も早く犯人を捕まえて、被害者の無念を晴らしてやらなきゃならないんですよ!
 そのためには、犯人が書いた手記がどうしても必要なんです。
 どうか…お願いします。手記を出してください」


 伊丹、格好良かったぞ!

 しかし、よくよく考えると、伊丹は自 殺偽装に引っ掛かり、さらに利用されてしまっていたのだが…。
 犯人・今井記者は、自 殺偽装に関しては、伊丹をターゲットにしたわけではなかったが、その後、手記を伊丹らに渡して、峰岸社長の詐欺行為を暴かせた。
 しかも、伊丹は“被害者の無念”と力説したが、被害者の加納美咲は相当な悪女。詐欺の罪に対する呵責もなく、今井に問い詰められても、今井のカメラを壊し証拠隠滅を計ろうとした。その時、今井ともみ合って、転落死。自業自得であろう。
 格好良かったが、犯人に良いように踊らされたうえ、被害者の本性を思うと格好悪かったかも……



「確かに、きっかけは正義感だったのでしょう。手記を送ったことも、記者としての責任感だったのかもしれません。
 しかしあなたは、自らが犯した罪を隠ぺいし、いやそれどころか、事実を捻じ曲げ、峰岸圭一を殺人犯に仕立て上げ、その記事を書いたんですよ。大勢の人を騙す記事を、あなたは書いたんですよ。
 今、記者として、“自分が正しいことをやった”と言えますか?言えますかっ!」


 右京の糾弾の言葉も、犯人・今井の心に突き刺さった。
 加納美咲を転落させた時点で、救急車を呼んで警察に事情を話せば、峰岸の詐欺も明らかになったはず。真面目で正義感もあり、残念な判断の誤りだった。

 しかし、詐欺の被害者家族・大庭に対する言葉は、少々疑問。
「お母様の仇が取れましたね。
 今回のことで、人がひとり死に、新たに犯罪者が出ました。
 それで、あなたの心は晴れましたか?
 復讐で、心の平穏を手に入れることなど、決してできないと思いますよ」


 今井に対する申し訳ない気持ちを抱えていた大庭は、とどめを刺され、泣き崩れる。
「どうしたら、よかったんだ…どうしたら…くっ、どうしたら……

 黙って膝が折れ崩れていく大庭を観る右京だが、“どうしたらよかったのか”教えてあげたら?(“復讐で心の平穏を手に入れることはできない”というのは支持するが)

「右京さん、ほんと冷たいんですからねえ!」(by 冠城)の言葉は的を射ている。
 今井に告白された時(加納美咲を転落させたこと)、
 峰岸の悪事を追及できないという今井に対して
「母のことは、もういいんです」と大庭は言っていたのに。
(バイク便の配達人に扮する協力はしたが)



 今回の脚本は、私が危惧する“要注意脚本家”のひとり、金井寛氏だったが、面白かった



【感想・気になった細かいこと】
・自 殺工作の際、手すりに靴を履いたまま乗ったが、これだと跡が残るのでは?
・カメラワーク……部屋の床ギリギリ→ベランダ→墜落現場……は、ドローン使用?
・伊丹が自 殺と判断したのかもしれないが、伊丹だけ責任を追及されるのは変?
・詐欺の報酬の受け渡し方法も記事に乗せたのは、今井らしくない失策だった
・新聞社と手記の主とのやり取りに関する右京の推理には唸らされた
・詐欺を追求する記者の名前が「今井」って、意図的?
・手記による偽装工作で峰岸追及しようとしたが、有能な右京や正義感に燃える伊丹がいないと、実現し難い気も
・峰岸役の志村東吾さんはゲスト扱い(ホームページ)にならないの?(相棒 season 9(2010年) 第9話「予兆」にも出演、この時はゲスト扱い)
・存在しないバイク便を探して、徹夜でモニターをチェックした米沢さんたちが気の毒



【ストーリー】番組サイトより
事件の真相を綴った犯人の手記を新聞がスクープ
殺人を自 殺と見誤った伊丹が刑事クビの危機に!

 1か月前、伊丹(川原和久)が自 殺として処理した女性の転落死が、『実は殺人だった』と告白する犯人の手記が新聞にスクープされた。そこには、犯行動機や偽装の経緯、さらには犯人しか知りえない情報も書かれていた。
 責任を問われた伊丹は、新聞社に手記の現物提出を要求するも拒否されてしまい、はずみで柏田編集長(野仲イサオ)を突き飛ばしてしまう。そのころ、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、被害者の女性が半年前まで勤めていた旅行会社を訪れていた。応対に出た社長が、遺書と思われるメールを受け取った人物だったが、彼女が会社を辞めてから個人的な繋がりはなかったという。
 そんな中、問題の新聞に、『刑事が編集長に暴行をはたらいた』という記事が掲載される。それを問題視した内村刑事部長(片桐竜次)は、伊丹から警察手帳を取り上げ、自宅謹慎を命じる。進退窮まり、自分にとってこれが“最後の事件”だと腹をくくった伊丹は、謹慎処分を無視して特命係と捜査を続行。すると、スクープを飛ばした今井(大場泰正)という記者から、思わぬ手掛かりがもたらされる。

女性を突き落とし、殺人手記を綴った犯人は誰なのか?
刑事として“最後の事件”に挑む覚悟を決めた伊丹の運命は!?
右京と伊丹、相容れないはずの2人が、難解な事件に挑む!

ゲスト:大場泰正 野仲イサオ 丹羽貞仁

脚本:金井寛
監督:東伸児
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遮断 ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2015年12月号

2016-01-26 23:12:00 | 詰将棋
『将棋世界』2015年12月号掲載、中田七段詰将棋コーナー(第4問)です。

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最強寒波のまとめ

2016-01-25 21:14:06 | 気象
 いやあ寒かったですね。
 奄美大島の名瀬(奄美市)では、みぞれが降り(115年ぶり)、沖縄の名護市と久米島町でもみぞれを観測し、沖縄県としては、39年ぶり2回目(久米島)、沖縄本島としては初めての雪の観測となりました。
23日の予測記事や、24日の実況記事、そして今日の記事としつこいですが、今後、寒気についての記事を書く際の参考にしたいという意図もあります)

 今回の寒気は、大規模に南下の度合いも大きいという点では、“最強”といって良いでしょう。西日本を中心に厳しい寒さに見舞われました(a href="http://blog.goo.ne.jp/ei666/e/22b31a234eb5414b28f24f4686e9bcdc">昨日の記事を参照)。
 寒さの予想は立てやすかったのですが、5000m上空のの寒気は通常の大雪並の強さに留まり、通過速度が速いので、10年に一度の大雪にはならないとは思いましたが、こちらが雪の降る前時点での、西日本の冷え込みの様子を見ると、短時間でも無茶苦茶降る可能性も考えられました。
 しかし、強く降ったのは4時間程度で、一晩で30㎝弱の積雪で終わったのは幸運でした。

 それでも、こんな状態だったので、午前中は雪かきに追われました。


 ≪まあ、1日ぐらいは仕方ないなあ≫と思って汗を流したのですが、午後に入ると、激しく降り出しました。

 夕方前に2度目の雪かきをすることになりました。

 寒気も抜けつつあり、冬型の気圧配置も緩んできているのですが、雪雲はしぶといのです。しかも、福井県が好きなようです。


 現在の積雪は35㎝。今日午後の雪は余分でしたが、これくらいで済んでよかったです。
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極寒列島 【追記あり】

2016-01-24 18:33:59 | 気象
最強寒波の予測のようなモノを描きましたが、その経過報告です。さらに、その後のまとめ記事はこちら
 正午の福井市の気温は-1.6℃、午後5時では-3.0℃。(最高気温は3.3℃午前0時46分)
 放射冷却でこのくらい冷え込むことはたまにありますが、正午や午後5時でこの気温というのは、滅多にないと思います。
 今日の気温の傾向は、西日本は1日中寒く、近畿周辺(福井を含む)では午前7時~正午に氷点下で午後に若干寒さが緩み夕方から冷え込むといった感じでした。
 各地の午後5時の気温(括弧内は5時時点での最低気温と最高気温)は、京都-0.2℃(-1.7℃、2.2℃)、大阪-0.1℃(-1.1℃、3.2℃)、神戸-1.4℃(-2.0℃、2.3℃)、鳥取-3.6℃(-5.4℃、-0.8℃)、松江-3.9℃(-4.9℃、-0.4℃)、岡山-2.3℃(-4.1℃、1.3℃)、広島-2.6℃(-3.6℃、1.2℃)、山口-4.9℃(-5.3℃、-0.4℃)、徳島-2.9℃(-3.2、1.4℃)、高知-0.6℃(-0.9℃、3.1℃)、福岡-2.1℃(-3.7℃、0.6℃)、佐賀-4.3℃(-4.3℃、-0.6℃)、長崎-2.8℃(-3.1℃、-0.2℃)、大分-2.0℃(-3.0、1.3℃)、熊本-3.2℃(-3.6℃、0.1℃)、宮崎-0.1℃(-1.0℃、3.8℃)、鹿児島-0.5℃(-1.9℃、2.9℃)、名瀬6.4℃(5.3℃、11.9℃)、那覇8.8℃(8.2℃、12.5℃)、名古屋0.3℃(0.0℃、3.2℃)、東京3.9℃(-0.4℃、9.2℃)


 午後2時の気温ですが、西日本を中心に寒気が南下しています。ただ、関東地方だけには、まだ寒気が到達していないようです。
 山陰や九州は真冬日(1日中氷点下)のところが多く、日中でも-3℃~-6℃だったところが多かったようです。



 雪ですが、長崎市で17㎝の積雪を観測し(観測史上最深)、鹿児島市と山口市で10㎝、佐賀市で7㎝、熊本市で4㎝を記録、福岡市と徳島市、和歌山市でも1㎝の積雪がありました。
 福井市は、午後5時現在15㎝、金沢市2㎝、輪島市61㎝、富山市33㎝となっています。


 今日は北陸沖に低気圧があって、その低気圧に向かって雪雲が集まりました。また、その低気圧があるため、北陸付近は縦縞模様の気圧配置にならなかったので、能登半島を除いて今のところ大雪に至っていません。
 私のところは、幸運にも雪雲がギリギリ流れ込まず、ほとんど降雪がありませんでした。

 ただ、寒気やピークは今夜、これから冬型の気圧配置がはっきりしてきて、北陸では雪がかなり降ると予想されます。
 でも、雪の降り出しが遅かったので、明日の朝までが雪のピークということで、降る時間が短いので助かります。

【追記】午後10時の気温。
京都-3.0℃、大阪-1.6℃、神戸-2.6℃、鳥取-3.5℃、松江-3.8℃、岡山-4.2℃、広島-3.7℃、山口-4.7℃、徳島-3.4℃、高知-3.3℃、福岡-1.5℃、佐賀-4.5℃、長崎-4.5℃、大分-3.2℃、熊本-4.3℃、宮崎-1.8℃、鹿児島-2.0℃、名瀬5.5℃、那覇7.6℃、名古屋-2.4℃、東京-0.2℃
 ほとんどの地点で、ますます冷え込んできています。



 いよいよ雲が雪雲っぽくなってきました。
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「10年に一度の寒波」、あるいは「史上最強の寒波」と言われていますが

2016-01-23 13:32:47 | 気象
~この記事は2016年のものです。最新の記事(これも2018年のものです。現在では最新のものとは言えません)はこちらです~

今日の後半から寒気が南下してきて、明日は「史上最強の寒波」が南下してくると言われています。
大げさなのか?と言うと、そうではなく、上空1500mに関すると、そう表現しても間違いではないと言えます。


 明日24日(日)午後9時の1500mの寒気図です。
 上空1500mで-6℃を単純に地上気温に換算すると3℃で、「雨が降ると雪になる」(妙な言い方です)と言われています。
 この図では表されていませんが、大雪になると言われているラインも、日本列島をすっぽり覆うと予想されています。
 「沖縄で雪が降るかも」と言われています。
 沖縄はこれまであった地上にある空気が暖かいので、単純に雪が降るとも言えませんし、雪の素となる雨が降らないことには降りようがありません。
 それはともかく、沖縄で今まで10℃を下回ったのは1度だけだったと聞いた記憶がありますが、観測史上最低気温を記録する可能性はあります。これだけ寒気が南下した記憶はあまりありません。
 参考までに、2012年1月26日と1月31日の寒気図を挙げておきます。(豪雪だった2011年の寒気図は保存してありませんでした)



(2011年は年末からほぼ毎日降雪があり、1月25日時点で42㎝の積雪があったのですが、26~31日までで135㎝の降雪があり、積雪は116㎝になりました。かなりの大雪でした)

 積雪が約50センチだった2012年1月と比べると、1500上空の寒気の規模も南下の具合も大きいです。
 しかし、上空5000mの寒気(寒気の芯)は、

2012年1月の寒気より小さいです。しかも、通り過ぎるのも速いようです。


 1月25日(月)の午前9時には、寒気の芯は北日本に抜けると予測されています。(北日本の皆様、こういう表現をお許しください)2011年の寒気は、大規模で、しかも樺太辺りを軸に回転していたと思われ、結果的に1週間近く寒気が居座り続けました。


今回の寒気の規模は観測史上最大級で、寒さは厳しいです。降雪は、大規模で全国的ですが、北陸にとっては普通の大雪以下(10年に1度の大雪ではない)と予想したいです。
 本格的に降り始めるのは日曜の朝からで、月曜の朝までは振り続けると思われます。その間、どのくらい降るのか……最悪60㎝の積雪、運がいいと20㎝…正直、予測できません。

(寒波襲来状況はこちら、総括はこちら
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スペシャリスト 第2話

2016-01-22 19:40:58 | ドラマ・映画
“いろはかるた”になぞらえた予告快楽殺人
 “いろはかるた”の関東版と京都版を利用したミスリード(犯人は意図しなかったようだが)、フェイクの犯人など、ミステリーとして面白かった。
 一番驚いたのは、ソフト開発者(優秀なゲームクリエーター)の辻岡益美(雛形あきこが)、機密漏えいの疑いを掛けられて(犯人の仕業)、出社停止となってしまう。
 警備員に後ろから両腕を掴まれ、「セクハラで訴えてやるぅぅぅ」と叫びながら、強制退場させられ、フェードアウト(以後登場せず)。雛形さん、かわいそ~。
(回想シーンはあった)

 連続ドラマになって、宅間善人(草剛)は我妻真里亜(夏菜)とコンビを組むようになったため、松原唯子(芦名星)と堀川耕平(平岡祐太)は、有能な便利屋的存在となってしまったので、少し寂しい。ドラマとしては、「草&夏菜コンビ」の方が面白いし、ドラマの展開もスピーディになった。(善人のキャラは好きではないが、目を瞑ろう)
 堀川が「無駄にイケメン」(唯子の評価)として有効活用されていた(社内の情報集め)。さらに、毒物判定係と確かに便利なキャラだ。

 ミステリー性を重視したため、犯行(犯人)について都合の良い展開。
 第1の犯行では、棒を投げて被疑者が連れていた犬を引き離した。その後、後頭部を殴打し(死因)、工事現場に転落させた。
 確実に命を奪えないが、事故死に見せかけるなら、突き落とした方がよい。疑問なのは、被害者の持ち物にどうやって犯行声明のかるたを挿入できたのか?
 第2の犯行については、一介の警備員が重要機密を手に入れ、ライバル社に辻岡のPCからファイルをメールを送ることができるのか?その上、いろはかるたを、彼女のキーボードの下に置くことができるのか?(前もって挿入しておくことは可能だが)
 あれだけセキュリティに厳しい監視体制なので、メールで機密を漏えいすれば発覚してしまう。有能な辻岡ならそんなバカなことはしないだろう。
 第3の犯行については、あんな高い場所で身体を串刺しするのは困難
 第4の犯行、どうやって拳銃を入手したのだろう?
 とにかく、非常に腕の良い仕置き人だった。

 犯人が慕っていた布田(小宮孝泰)が自ら命を絶った。布田が考えたゲームプランを基にして、布田を追い詰めた者たちに復讐したのだが、
「あんたがしたのは、自分の犯罪欲求を死んだ布田さんを言い訳に、実行しただけじゃないか。
 あんたは、折角の布田さんの最後のおもちゃを、自分勝手に捻じ曲げて、くだらない殺人ゲームに変えちまったんだよ」(善人が犯人に言った言葉)

 という歪んだ復讐だった。
 仇を打つのなら、“追い出し部屋”の存在と布田さんを死に追いやった会社の仕打ちを暴露した方が効果的なのだが、
「大好きだった布田さんがあんな亡くなり方をしたことが、この男の心を歪めてしまったのかもしれないわね」(by姉小路・南果歩)
 ということなのだろう。しかし、
「犯罪が好きで好きで仕方なくなってしまう人間が確実に存在する」(by善人)
「宅間には、その手の犯罪者を引き寄せる力がある」(by姉小路)

という設定(テーマ)というのは、悲しい設定であり、都合の良い設定である。
 

【ストーリー】番組サイトより
 板野朋之(辻つとむ)という男性が、犬の散歩中に道路工事の穴に転落し死亡。捜査一課は事故死の可能性が高いと判断し、調書の作成を“総合事犯対応係(仮称)”に押し付ける。
 現場にやってきた宅間善人(草剛)らは、転落直前の防犯カメラの映像に不審な棒が映り込んでいるのを発見。宅間の推理から、何者かが意図的に板野を穴に転落させた疑いも生まれ、総合事犯対応係(仮称)は正式に捜査を開始する。
 我妻真里亜(夏菜)とともに、板野の勤務先である老舗玩具メーカー・ユキザワトーイに聞き込みに出た宅間。いつになく積極的に捜査に参加する姿勢を姉小路千波(南果歩)らは不思議がるが、その理由は単純で、ユキザワトーイが開発したゲームの攻略法を聞き出したいだけなのだった。
 そんな宅間をよそに、社員の連城明弘(相島一之)に「板野と仕事上でトラブルがあった人物はいなかったか」と聴取する真里亜。連城は否定をするものの、その様子は何かを隠しているようで…?

 一方、板野の妻に会った松原唯子(芦名星)と堀川耕平(平岡祐太)は、板野の所持品の中に、平仮名の「い」の文字が書かれた白いカードを発見する。「い」の文字が意味するものを考える中、宅間たちが訪れていたユキザワトーイの開発部でセキュリティ違反の警告が作動!開発中のソーシャルゲームに関する重要機密をライバル社に流したとして、取締役の山辺和幸(矢島健一)は開発部員の辻岡益美(雛形あきこ)に出社停止を命じる。

 連れ出された益美のデスクを見ていた宅間は、そこに平仮名で「つ」と書かれたカードが置かれているのを発見する!「い」と「つ」には、それぞれちゃんと意味があり、それは“いろはかるた”になぞらえられているのではないか、と推測する宅間。そんな絵空事のような犯罪は考えられない、と相手にしない真里亜だったが、調べを進めていくうち、ユキザワトーイ社内の暗部が明らかになり…?

脚本:戸田山雅司
監督:七剛
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