英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

やっぱり、スタート時点で誤った 都知事選挙(無党派の外野視点です)

2024-07-08 11:26:48 | 時事
王位戦についても書きたいけれど、やはり、まずこちらから。


小池 百合子  2,918,015(42.8%) 無 現 71歳 当選:3回目 元衆議院議員
石丸 伸二   1,658,363(24.3%) 無 新 41歳 元広島県安芸高田市長
蓮 舫     1,283,262(18.8%) 無 新 56歳 元参議院議員
田母神 俊雄   267,699(3.9%)  無 新 75歳 元航空幕僚長
安野 貴博    154,638(2.3%)  無 新 33歳 AIエンジニア

(以下省略させていただきます)

 やはり現職は強かった。やはり進行形の都の事業や諸経費などの関連企業・団体の支持は強いのだろう。
 そして、“小池氏は強かった”
《自分の評価を高め、支持を得る》…情勢を見極めるのに長けていて、「何をアピールすればよいか、支持組織・団体をどのように活用(利用)すればよいか」の判断が極めて巧みだった。
 自民党についても……政治不信が強い自民党との繋がりを目立たなくして、マイナス要素を表に出さず、自民党の組織の力で票だけを得る
《弱点・マイナス要素を目立たなくする、突かれないようにする》
 エジプト大学卒業疑惑、企業との癒着疑惑、神宮外苑再開発の是非など、争点にならないよう候補者討論会など質問会の場を極力避けた。(何回か開かれたらしい)

 個人的には、都議会閉会の場で、「議長の承認を得た」とは言っても、《都議会の場を利用して立候補に関するPR行為は良いのかな?》と思った。
 神宮外苑の再開発は、見直してほしいなあ(素人目線、外野視点です)
 「競技場建設費などの収支決算」「東京五輪の会場、宿泊施設のその後」「五輪組織役員と協賛企業の癒着」など明らかになっているのだろうか?私の勉強不足で、私が知らないだけかも


一方、蓮舫候補……
・本人が思っていた以上に不人気だった
・立候補表明時点で、「小池都知事批判」「自民党批判」を前面に出し過ぎて、《都政は二の次》という印象が強かった

 公約にしても、小池氏の動向を気にし過ぎて、発表を遅らせたのもマイナスだった。
 選挙戦中盤以降(もしかするともう少し前から)、政策論を展開していたが、立候補表明した上で、都政の問題点や評価点を分析し、「私はこうしたい」と小池氏の動きに関係なく、提示していたら、選挙結果は変わっていたように思う。
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2024王位戦 第1局 藤井王位-渡辺九段 午後8時35分

2024-07-07 20:40:41 | 日記
都知事選挙は、投票終了と同時に出口調査の結果から、即、小池氏の"当選確実”が出ちゃうし、懇意にさせていただいている(一方通行?)コウジさんには不快な思いさせちゃうし…
無茶苦茶暑いし……、仕事は面倒くさいし(いえ、一般的に、仕事が"面倒”なのは当たり前です)……

 ……そんな中で、王位戦の藤井王位vs渡辺九段戦は大白熱!
 後手番の渡辺九段が千日手局面に誘導し、指し直し局は先手番(先手番がやや有利)で、残り時間も藤井王位1時間に対し渡辺九段2時間20分と優位。
 指し直し局も、▲8二角と打ち込む用意の戦法?で主導権を握る。残り時間も、42手時点で渡辺1時間29分、藤井28分と優位を維持。
 しかし、藤井王位も時間切迫の中、指し手を誤らず、渡辺王位も少考を繰り返すようになっていった。
 渡辺九段は、時間を消費するも勝率5割以上を維持。徐々に形勢は渡辺九段に傾く。しかし、それと反比例するかのように、持ち時間の優位は減っていく。
 時間は両者数分、勝利確率は渡辺九段の60~70%で推移。

 午後8時35分、指し手95手、渡辺九段の勝率は78%(by ABEMA中継)。しかし、両者の残り時間はわずか2分。
 こうなると、勝利確率(評価値)は渡辺九段が勝利に近づいているのを示しているが、将棋は間違えるゲームで、しかも、形勢の反転度合いが大きい。残り2分で藤井王位相手に勝ち切るのは、なかなか難易度が高い。
 さて、どうなるか……以下は中継視聴に専念します。
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映画『キングダム2 遥かなる大地へ』を観る

2024-07-06 21:02:23 | ドラマ・映画
『キングダム』はアニメで知った。
画風が少し濃かった?ので、NHKで放送されていたのは知っていたが、観る気にはなれず、録っておいたスポーツ中継とかドラマの再生ボタンを押してしまっていた。
それでも、ブログ記事を書いている時に放送されていたのをチラチラ見ているうちに、けっこうおもしろいなあと。
本格的に観たのは、成嬌が瑠衣を必死に助けに行こうとしている辺りから。なので、"ニワカ(俄か)”から脱皮したくらいで、戦国模様の状況も人物関係もよく把握していない。未だに、《こいつ敵?味方?》と悩む程度。

 で、映画『キングダム2 遥かなる大地へ』を金曜ロードショーでやるらしいというので、取りあえず録画して、昨夜、遅く観た。
 面白かったと思うが、実写は少し無理があると感じることが幾つかあった。映像的には素晴らしいと思うが、実写故に、"現実離れ感”を感じてしまうことがしばしば。
 世間の評価が気になったのでネットで調べてみると、好評、酷評様々。…まあ、そんな気がする。


 詳しいことを述べても、私自身よく分かっていないので、思うがままに書かせていただく。

羌瘣(清野菜名)……アニメでは羌瘣が好きなのだが、実写だとあの"いで立ち”は浮くなあ(かなり変!走り方も)。目立ちすぎて狙い撃ちされそうだし……
 信と二人で敵の攻撃を食い止めるシーン、信さえも羌瘣の武闘に見とれるほどの戦いぶりだったが、「息が…」と言って苦しみだす……無呼吸で一気に戦闘したので、酸欠になったのだろうが、どういう状態だったのかの描写(表現)が欲しかった。それと……アニメの羌瘣とは少し違うなあ……
・敵将軍の呉慶(小澤征悦)……隈取?が強かったので誰だか分からなかった。あれだけ有利な状況だったのに、結果的には大敗。名将と謳われていたが……
王騎(大沢たかお)……信が師と仰ぐほどの名将だが、"変なおじさん”にしか見えなかった
縛虎申(渋川清彦)……登場時には横暴で猪突猛進な愚将だと思ったが、けっこう格好良かった
麃公(豊川悦司)……凡将に見えたが、おいしいところをさらって行った。仮面をかぶって戦場を猛進していたが、誰?っと思った
(満島真之介)……ほとんど活躍しなかった

 古代や中世や戦国時代では騎馬シーンが多いし、格好いいが、「将を射んとする者はまず馬を射よ」というように、馬が狙われることが多い。
 本作でも転倒シーンが続出。特に、戦車(2頭立ての騎馬隊)が防御壁として重ねられた死体に躓いて大クラッシュした時など、馬は只では済まなそうな転び方だった。見たくないなあ……


 来週も『キングダム3』を放送するみたい。一応来週も観るつもり。
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補助金申請漏れの件で杉本福井県知事が陳謝したが、何か違うような…

2024-07-06 11:42:24 | 時事
(関連記事「福井県水産課、23年度補助金請求手続きを怠り4億6千万円を自腹(←福井県民が?)、18年度も3億円」

===========================================
「知事 補助金問題「おわび」 県議会予算決算特別委」(中日新聞:日刊県民福井Web)
県議会予算決算特別委員会で、県が国の補助金の事務手続きを怠っていた問題で、杉本達治知事
「県民に不信感を抱かせてしまっていること、18年度の事案の教訓を生かせずに再びミスが起きてしまう組織体制であったことを重く受け止めている」と述べ、水産庁との協議を続ける考えを示した。
 補助金を受け取れなかった場合、事務的経費の削減や費用対効果の低い事業の見直しなどで歳入の不足分を補う方針。再発防止策として、人工知能(AI)の活用、財政課や会計局など他部局によるチェックを挙げた。9月定例会までに再発防止策をまとめる考えを示した
 18年度の事案を当時公表していなかった点を追及され、杉本知事は「対策に集中して、報告に思いが至っていなかった。組織として公表までいかなかったことを大きく反省している」


委員会終了後、杉本知事はぶら下がり会見では
「類似の事案がないか全庁的に調査し、再発防止策を講じる。県民に疑念を持たれないよう説明責任を果たしたい」(中日新聞:日刊県民福井Web)
「県民の皆さんに影響が出ないよう、県庁の事務的な経費の削減や事業のスクラップなどで国の補助分を複数年かけて補填していきたい」(福井 NEWS WEB)
===========================================

 何か違う……
・「県民に不信感を抱かせてしまっていること、18年度の事案の教訓を生かせずに再びミスが起きてしまう組織体制であったことを重く受け止めている」
 ……何だか岸田総理の答弁(弁明)を聴いているような気がした。
 (水産庁との協議中なので確定はしていないが)《県民に損害を与えてしまったこと》に対する謝罪をすべきだ

・補助金を受け取れなかった場合、事務的経費の削減や費用対効果の低い事業の見直しなどで歳入の不足分を補う方針
 ……(節約や無駄を少なくすることは不可欠だが)県のミスによる損害を、事務経費や費用対効果の少ない事業の見直しで補填するのはおかしい。関係業者はえらい迷惑だ。その前に、たるんでいた県庁職員の給与カットで多少の補填を図るべきだ。効果的な再発防止になる。
 それよりも、まず、水産庁に何度もお願いして、全額とはいかないまでも補助を受けられるようにするのが一番の施策であろう

・再発防止策として、人工知能(AI)の活用、財政課や会計局など他部局によるチェックを挙げた。9月定例会までに再発防止策をまとめる考え
 ……人工知能に頼らなくても、担当部署の上司がきちんとチェックしておけば防げたはず
 9月までに再発防止策というのも悠長だ。
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2024年度NHK杯将棋トーナメント1回戦 西山女流三冠-木村九段 その7

2024-07-05 11:21:38 | 将棋
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」………大概、「その3」ぐらいで疲れてくる……)


 図の▲3一金には少し驚いた。
 金ではなく▲3一銀が通常だろう。解説の藤井九段も銀打ちが一感だった。
 おそらく▲3一銀が最善手だが、1三へ玉を追うことになりそうなのが気になる(実際は1三に逃がしても大丈夫)。
 ▲3一金は持駒が増えると後手玉に即詰めが生じるし、次に▲3六龍と歩を払う手が詰めろになる。
 以下、木村九段は△3五桂や2筋での竜頭への歩の叩きで凌ぐが、手順に先手玉の嫌味が解消されてしまった。
 途中、どこかで△5一歩と先手飛車の利きを緩和する手があり(▲同飛成なら王手飛車がある)、そう指せば、若干勝負のアヤもあったが、木村九段は観念していたのだろう。
 最後に△4七桂成りと銀を取り、収束を待った。


 投了図以下は、△2一同金▲同龍△同玉▲3一成桂以下詰み。

 解説の藤井九段は、序盤の時に「西山さんの終盤はトップクラスだ」と述べていた。
 確かに、プロ棋士としての寄せの感覚、詰み手順の読みなどは体に染みついているように感じる。
 福間女流五冠も同様に感じるが、両者の質は違う。
 西山女流は敵防御を正面から破壊する。敵玉を頭からねじ伏せる。寄せが見えたら躊躇なく突き進む。
 福間女流は、寄せの網を絞っていき、機が熟したらスパートをかける。やや曲線的だが、一気に受けなしに持っていく瞬発力もある。



 終局直後、木村九段は西山女流の顔を見やり、にっこり微笑んだ。
《強くなったね》と言っているように感じた。


 昨日(7月4日)に「朝日杯将棋オープン戦」の1次予選で阿部光瑠七段に勝利
 この結果、直近のプロ公式戦で13勝7敗となり、「10勝以上」かつ「勝率が6割5分以上」などの条件を満たして、プロ棋士への「編入試験」を受験する資格を得た。
 西山女流は編入受験の意思を表明。

 "西山四段”と表記する日が来るかもしれない。
 
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経済効果なのか?

2024-07-04 17:51:24 | 時事
新紙幣が発行されたが……
『ニュース7』(2024年7月3日)によると
「新紙幣発行による経済効果は、関連する機器の更新などで、約1兆6300億円になるという試算(野村総合研究所)もある」

と述べていた。

 いや、関連機器の更新(買い替えなど)は臨時の支出であろう。
 支出が増え、それを経営努力で埋めるか、収入減(支出増)で飲み込むか、価格転嫁するか……

 経済効果という言葉がしっくりくるのは、自販機やレジや券売機関連の企業だけだろう。無茶苦茶忙しいだろうけれど。

 "経済効果”なんて、良い所取りの机上の計算……
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2024年度NHK杯将棋トーナメント1回戦 西山女流三冠-木村九段 その6

2024-07-03 17:46:18 | 将棋
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」………大概、「その3」ぐらいで疲れてくる……)


 ▲5五角の好所の角打ちに、木村九段は△6八馬。
 この手は▲2五歩△同歩▲2四歩△同銀▲2三歩以下の開き王手と▲7七銀の馬の捕獲を防いだ手だが、直前の△8六角成を自ら否定したような手だ。この△6八馬では△4三歩と▲2五歩以下の攻めが来る前に動いてもらう方が良かった。
 △4三歩以下▲7七銀△同馬▲同角△4四歩▲7一角△6一飛▲4四角成が想定される。先手有利だとは思うが、これからの将棋であろう。
 実戦の△6八馬に西山女流三冠は▲7四歩。最善手は▲7三桂成で、この方が勝ちが早いと思われるが、玉頭に不安がある先手にとっては、後手に桂馬を渡すのはためらいを感じる。歩で攻めて間に合うのなら、その方が良い。
 以下、西山女流三冠は歩を成って、そのと金を敵玉に寄せていく。その間、木村九段は飛車を3三まで移動させ、2筋の歩を伸ばして先手玉にプレッシャーをかける。

 第13図は、そのと金で3一金を取り、後手が△3一同金と応じたところ。
 ここで西山女流三冠の手が止まる。
 先手が勝ちに近づいているのは間違いないが、注意しなければならないのは、①△2七歩成▲同玉に△3九銀などと打たれて、上下挟撃されること。②△3九銀(角)▲同玉△2七歩成とされ、5八の馬と2七のと金による挟撃。③玉が2六や2五までおびき出されて2筋に飛車を回られたり、香を打たれて頓死(頓必至)を食らうこと。
 いずれも、実現は困難だとは思うが、後手玉は穴熊なので「ゼの形」(絶対詰まない状態)」で一発食らう危険性がある。

 ここで西山女流三冠は▲3三角成!
 もし羽生九段が解説していたら「ギョエ~」と叫びそうだ。
 わざわざ角を渡さなくても、▲5三歩成で充分に思えた。(おそらく最善手)
 テレビ画面の評価値(勝率)グラフも少し縮んだ。
 おそらく、▲5三歩成だと△3四銀▲4二と△2七歩成▲同玉△2三飛が嫌だったのではないだろうか。

 以下▲2六歩に△2五歩(変化図5)や△3五馬(変化図6)が相当な迫力。

 △2五歩(変化図5)には、一例として▲1八玉△2六歩▲2八歩(変化図5-2)で大丈夫。

 また、△3五馬(変化図6)にはガッチリ▲1七金と受けておく。さらに重ねて△2五歩と打ってくる手には、そこで▲3一ととする手が間に合う。(△2六歩と取り込まれても▲2八玉と引いて大丈夫。図面省略)

 "大丈夫”と言っても、実戦的にはいろいろ危険。
 ここは、自玉の安全と、寄せのスピードを重視して▲3三角成の方が良いと判断したのだろう。"実戦的好手”と評価できる。
 ▲3三角成に木村九段は△同金と応じたが、△3三同桂の方が良かったかもしれない。一瞬、玉の腹が空くので弱体化が強いように感じるが、▲6一飛には△2一金寄で2二の金との連携が良く、抵抗力が強い。それに、3三の桂が先手玉への足掛かりとなる可能性がある。

 本譜は▲3三角成△同金▲6一飛△2二金▲4二成桂△8四歩と進み、ここで▲3一金!

続く
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新紙幣発行の陰で…

2024-07-03 09:15:33 | 時事
 新紙幣が発行される。
 偽造防止の為に、透かしなどの紙の技法、凸版、凹版、オフセットの組み合わせと極微細の印刷、ホログラム技術、さらに原版の神業職人技……最先端&伝統伎を結集!

 ………でも、デザインは従来のモノの方が好きだな(あくまで個人の感想です)

 で、それと同時に現場は大変!
 両替機、交通関係の発券機、食券販売機、自動販売機などのシステムや機器の関係者
 さらに、それに対応しなければならない機関・会社・個人商店
 銀行などの金融機関も……

 当然、設備費がかかる。
 通常のレストランだと新紙幣対応の食券機に切り替えるのに150万円だとか(不正確です)。
 対応が間に合わないバス路線などは、運転手が両替しなければならないとか……

 新紙幣対応の機器に切り替えるより、キャッシュレスに切り替える方が安価で済むらしい(ただし、システム使用料をずっと支払わなければならないらしい)。
 完全キャッシュレスだと、現金が使えなくなる。

 新紙幣発行→キャッシュレス(紙幣を使わない)
という皮肉な図式が進行している。
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2024年度NHK杯将棋トーナメント1回戦 西山女流三冠-木村九段 その5

2024-07-02 17:33:08 | 将棋
「その1」「その2」「その3」「その4」………大概、「その3」ぐらいで疲れてくる……)

風向きが変わったとはいえ、形勢は互角。

 ここで龍の逃げ方に迷う。
 おそらく最善手は▲5八飛で、次いで▲5四龍。
 西山女流三冠の▲5五飛は後手の飛車の捌き(△6四飛)を防ぎも見た手だが、△8八角と打たれる手があり、やや損だった。
 この△8八角に気が進まないが▲6六銀と投入し、△8六角成にも▲6五角と中央から後手陣に対して支配力を強める方が良かったようだ。本譜は▲5六龍と躱したが、これだと0手で△7七角と打てたことになる。(▲6六銀は気が進まないが……)
 しかし、この後、木村九段も飛車の引き場所を間違えたらしく、後手有利→互角に。
 ただし、時間切迫の中、最善手を追及するのはナンセンスで、勘(大局観)を基に、指し手の方向性を見極めることが肝要。評価値や最善手という要素は、考慮時間がたっぷりある時に意味を成すのであって、時間切迫時は指し手(指し方)の分かりやすさの重要度が高くなる。第一感を信じ、読み進め、貫けることが勝利につながることが多いような気がする。もちろん、相手の読み筋(狙い筋)にもアンテナを張り、読み抜け、錯覚をなくすことも大事なので、30秒の秒読みは大変である。

 そんな均衡状態を崩す手を木村九段が指してしまう。それが、△8六角成。
 直後、▲5五角(第11図)と西山女流三冠が天王山に角を打つ。
 角にとって5五の地点は最も利き数が多い(16マス。隅にいる場合は8マス)。尤も、角は頭が丸いので5五に居ても負われることが多く、一歩譲って4六とか6四に位置して存在感を示すことの方が多い。
 とにかく、第11図の5五の角は光り輝いている。▲2五歩△同歩▲2四歩△同銀▲2三歩△同金▲3二桂成(▲5二桂成)のあき王手の狙いがあり、場合によっては▲7七銀と打ち馬の捕獲。さらに、▲7三桂成や▲7四歩と後手飛車のコビンを攻める手も見ている。その上、先手玉の弱点の3七もカバーしている。

 この角打ちは△8六角成として角の利きをそらしてしまったため生じた。代えて△8八角成とする方が良かった。ただし、△8八角成は▲5五角打に対し△同馬とする手を残したのではなく、△8九馬▲3六馬△9八馬と指す含みらしい。すぐに香を取らずに△8九馬(飛車取り)▲3六飛と後手の攻めの拠点の3六の歩を取り払わせて、△9八馬と香を取る。3八に歩があるので、次に△3三香(△3四香)が厳しいという仕組みなのだろう。
続く
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福井県水産課、23年度補助金請求手続きを怠り4億6千万円を自腹(←福井県民が?)、18年度も3億円

2024-07-01 21:16:41 | 時事
(1日に3記事もアップすることになるとは……)

「福井県職員が補助金4億6000万円の請求手続きせず 漁港修繕事業、県が全額負担の可能性も」『福井新聞 オンライン』2024年6月29日
 2023年度に福井県や県内市町が行った漁港修繕事業を巡り、県水産課の職員が国への補助金請求手続きを期限までにしていなかったため、計約4億6千万円が交付されない可能性があることが6月28日、県への取材で分かった。水産庁と協議を続けているが、交付されない場合、市町分の事業についても、補助金相当額を県が全額負担する。
 漁港修繕事業は国が事業費のおよそ半分を補助し、残りを実施主体の県や市町が負担する仕組みで、補助金請求の手続きは全て県が担っている。


「福井県、手続きミスで国補助金3億円もらえず…2018年度の水産施設整備事業、公表せず」『福井新聞 オンライン』2024年7月1日
福井県が2018年度に高級魚マハタの稚魚生産施設を小浜市内に整備した事業で、福井県水産課の担当者が国への補助金請求手続きを誤り、約3億円の交付を受けられなかったことが6月30日、複数の関係者への取材で分かった。県は事態を公表せず、県議会にも報告していなかった。

 うっかりミスは誰にもあることだが、額が大きすぎる。
 担当職員が失念したとのことだが、上司が完了したのかチェックするはずで、それも怠ったらしい。
 申請を忘れたことに気づいた時の、職員のショックはさぞかし超特大のモノだったろう(漫画で真っ青になる表現の"縦線効果線”が何本あっても足りない……)

 で、今夕のニュースで2018年度も同様のミスがあったと報じられていた。
 上司のチェックなどは全くしておらず、他にも多くの申請漏れがあったのではないだろうか?
 さらに許せないのは、2018年度の《申請漏れ&自腹処理》("自腹”ではないが)がこっそり行われていたこと!
 今回の4億6000万円の補助金申請漏れも、こういう失敗隠しの横行で再発したのである。
 今冬のボーナスは全員カットで良いのではないだろうか!
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