英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

葬送のフリーレン

2023-10-20 18:17:39 | アニメ
コミックスは既刊11巻ですでに累計発行部数1100万部を突破し、そして2021年には「マンガ大賞2021」大賞、
「第25回手塚治虫文化賞」の新生賞を受賞するなど、漫画ファンの間で旋風を起こしている。
そんな「葬送のフリーレン」が、いよいよファン待望のTVアニメ化!


 ……というような『金曜ロードショー』のテレビコマーシャルに釣られ、取りあえず、録画、視聴……
…冒頭は、魔王を倒した勇者一行(4人)の凱旋シーン。
 10年の戦いと旅を終え、いろいろ思い出話をする一行。……《そうか、場面が暗転して、冒険初頭から始まるのか!》と思ったら、違った。
 50年後にエーラ彗星(半世紀彗星)を見ようと約束をして、別れる。……《ああ、そうか、別れた後、新たな魔王出現(または、魔王が復活)して、再び、集結して戦いの旅が始まる》のかと思ったら、違った。

 魔法使いのフリーレンの旅のシーンがいくつかあった後、王都に戻ってきた。
 出迎える老人……えっ?この老人が勇者ヒンメル?
 本当に50年経った。


 フリーレンはエルフ。エルフは長命で、1000年はゆうに生きられる。なので、50年経っても全くと言っていいほど、容姿の変化はなし。
 フリーレンにとっては、50年など《ほんのひと時》という感覚。
 長寿のせいか、エルフという種の特徴なのか、フリーレンの個性なのか、あまり心を動かさず、淡々と物事を処理していく。
 ……例えるなら……ちょっと古くて申し訳ないが、『スタートレック』のミスター・スポックのようだ。スポックも、感情の動きは小さく、たとえ感情が揺れても、それを抑えて無表情に振る舞う。
 合理的、論理的に行動する……
 フリーレンとスポックの特性が完全に合致するとは思わないが、フリーレンを見て、スポックを思い出してしまった。耳も尖っているし。

 ストーリーは、「ヒンメルの葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしなかったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑したフリーレンは、人間を知るためと魔法収集のために旅に出る」(ウィキペディアより)というもの。
 まず、勇者一行のひとり、僧侶のハイターを尋ねる。ハイターは「穏やかで明るい性格だが、お酒が大好きな生臭坊主。大酒飲みであったにも関わらず、ヒンメルの死後も20年以上に渡り生き続けるなど人間としてはかなりの長寿を保った。但し、晩年は体調を崩したこともあって酒を絶った模様」(ウィキペディアより)
 ハイターは戦災孤児のフェルンを引き取り、育てたが、自身が先が長くないことを悟り、フリーレンに託した。何だかんだあったが、フリーレンはフェルンを弟子として旅に同行させる……
 さらに、勇者一行のひとり、戦士アイゼンから彼の弟子のシュタルクを任される。何だかんだあって同行……

 フリーレンの旅の目的地は、ヒンメルたちと倒した魔王の地。ヒンメルたちとの旅の足跡をたどりながら、人間(ヒンメルたち)を知っていくという物語のようだ。

 で、金曜ロードショーで2時間、第4話までを一挙放送。
 全然知らないアニメを2時間……私の場合、1時間ちょっとで、集中力が切れてしまうのだが(相棒2時間SPでも、休憩を入れる)、この『葬送のフリーレン』はあっと言う間に観てしまった。
 《5時間ぶっ続けでも、かまわないかなあ》
 何時間も一気にアニメを観たいと思ったのは、『銀河英雄伝説』ぐらいかな。

 いえ、『葬送のフリーレン』より面白いと思ったアニメはたくさんある。でも、疲れる……

 今後も楽しみだ。
 
コメント (2)
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2023年度 A級順位戦 4回戦終了

2023-10-20 16:41:09 | 将棋
【4回戦終了時の成績】(右の棋士名は、今後の対戦相手)
豊島九段  4勝0敗(ランク3位) 佐藤 中村 広瀬 斎藤 菅井
菅井八段  3勝1敗(ランク6位) 佐々木 斎藤 渡辺 佐藤 豊島
永瀬九段  2勝2敗(ランク4位) 広瀬 渡辺 稲葉 佐々木 中村
渡辺九段  2勝2敗(ランク1位) 斎藤 永瀬 菅井 中村 広瀬
斎藤八段  2勝2敗(ランク5位) 渡辺 菅井 中村 豊島 佐々木
佐々木勇八段2勝2敗(ランク9位) 菅井 稲葉 佐藤 永瀬 斎藤
中村太八段 2勝2敗(ランク10位) 稲葉 豊島 斎藤 渡辺 永瀬
広瀬八段  1勝3敗(ランク2位) 永瀬 佐藤 豊島 稲葉 渡辺
稲葉八段  1勝3敗(ランク7位) 中村 佐々木 永瀬 広瀬 佐藤
佐藤天九段 1勝3敗(ランク8位) 豊島 広瀬 佐々木 菅井 稲葉


 前記事から、○豊島-永瀬●、○中村-佐々木●と進行。
 予想が外れて、中村(太)八段が佐々木(勇)八段を破って2勝2敗の五分の星とした。
 この一局は、中村八段の研究の網の中で進められた気がする。過去に羽生王座からタイトルを奪取した時も、細部に至る研究を感じたが、この将棋も同様な印象を持った。
 でも、研究を離れてから、勝利に結びつけるのは難しく、どこかで誤るのではないかと観ていた。実際、評価値はかなり良かったが、正着を指すのは難しい局面が続いた。
 それでも、いくつかの勝負所で、残しておいた考慮時間を投入し、滾々と考え、勝利に結びつけた。見事な勝利だった。

 その結果、挑戦権争いに加わるかと見ていた佐々木八段は2勝2敗の五分の星ながら、ランクが9位と下位なので、現順位は6位となり、降級の心配も出てきた。
 その残留争いだが、2勝2敗が5名、1勝3敗が3名と、かなりの混戦。数字的には2勝2敗どころか3勝1敗でも、降級の目があるが、ランクを考慮すると斎藤八段までは大丈夫であろう。
 佐々木八段を始め皆が、当然、挑戦権を目指す戦いであろうが、一応、残留争いを少しだけ考えてみる。

【過去5年間の8位(残留)9位(降級)】
 2022年度 8位佐藤天九段(3)3勝6敗  9位糸谷八段(2)1勝8敗
 2021年度 8位菅井八段(5) 3勝6敗  9位羽生九段(8)2勝7敗
 2020年度 8位羽生九段(5) 4勝5敗  9位稲葉八段(8)2勝7敗
 2019年度 8位稲葉八段(8) 4勝5敗  9位木村王位(10)4勝5敗
 2018年度 8位稲葉八段(2) 3勝6敗  9位深浦九段(7)2勝7敗

 理論的には1勝8敗の“三すくみ”でランク最上位は残留でき、2勝でも運が良ければ残留できる。だが、ここ5年間は2勝止まりだと降級している。それどころか、2勝で残留できた例は、2011年度の高橋九段(ランク3位・2勝7敗)まで遡らねばならない。
 ちなみに、この期は最終局を前に、ランク3位の高橋九段が1勝7敗(1勝は対久保戦)、ランク6位の丸山九段が1勝7敗(1勝は対高橋戦)、ランク8位の久保九段が2勝6敗(2勝は対郷田、対佐藤康戦)で、3者とも残留の目があった。1勝で残留の目があるのは相当稀有である。最終局は丸山ー久保戦の決戦、高橋九段は対谷川戦であった。地力は2勝の久保九段のみで、高橋九段は自分が勝って、丸山ー久保戦で久保九段が負けないと残留できない。丸山九段は自分が勝って、高橋九段が負けないと残留できない。
 結果は○高橋-谷川●、○丸山-久保●で、丸山九段、久保九段が降級となっている。
 
 2019年度の木村王位のように、4勝しても残留できないことが稀にあるが、通常はランク上位は3勝で残留、下位は4勝が必要と言われている。
 ただし、今年は先述したように、2勝2敗が5名、1勝3敗が3名と激戦模様。勝数が2~4勝の棋士が多数予想される。最終局を前に3勝5敗の棋士がずらりと並ぶような気がする。ともあれ、ンク下位は4勝、上位は3位がボーダーラインと考えると、やはり、冒頭の現時点での6位以下が、一応の降級候補となりそうだ。
 佐々木勇八段(2勝2敗・ランク9位)と中村太八段は(2勝2敗・ランク10位)は、残り2勝3敗で4勝(5敗)に届く。
 1勝3敗の3棋士の内、広瀬八段はランク2位なので3勝がボーダーラインで、2勝3敗でよい。稲葉八段(ランク7位)と佐藤天九段(ランク8位)は4勝がボーダーラインで、残り5局を3勝2敗が必要。
 まあ、現在の成績順が下位ほど星勘定は厳しいのは当然なのだが、それでも、3勝2敗と一つ勝ち越せばいいので、残り5局もある現状で、降級云々を言うのはナンセンスだろう。

 と言っておきがら、さらに考察する……
 残り5局の対戦相手を見ると、中村太八段と広瀬八段が豊島九段、永瀬九段、渡辺九段を残っており、厳しそうだ。
 
 星勘定では稲葉八段と佐藤天九段がやや苦しく、残り相手では中村太八段と広瀬八段が厳しい。重複者がおらず、やはり、激戦か?

 挑戦権争いは2敗までは可能性がありそう。ということで、多数の棋士に可能性が残されている。
 しかし、4戦全勝は豊島九段のみ。3勝1敗も菅井八段のみで、2棋士に絞られてくる可能性もある(最終局はふたりの直接対決)。さらに、豊島九段は永瀬、渡辺戦を終えており、星勘定、残り相手に加え、現在の充実ぶりを考慮すると、豊島九段が挑戦権を獲得する公算が大きい。
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