漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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漢方周期療法で生まれた赤ちゃん

2006-01-14 | 生理・生理不順・生理痛
薬局に、生まれて3ヶ月になる赤ちゃんを連れて夫婦がやってきた。
まるまると太った男の子。3ヶ月で7kgになったという。
元気いっぱいで、すでに首もすわり、よく笑い表情が豊か。髪はふさふさ。すでに足を踏ん張っている。
父母の生命力をがっちりいただいて誕生したという感じで、先天の力の大きさを感じさせる赤ちゃんだ。

実はお母さんになった女性は、30代後半で稽留流産を経験し、体調を立て直そうと当店に漢方を求めてきた方。
熱心に『漢方生理周期調整法(周期療法)』を行い、始めてから5ヶ月で妊娠に成功した。
妊娠初期は少量の出血が続き、前回流産したときの週齢を超えるまで不安でしたが、漢方薬対策で体調管理がうまくいき、前回と違って胎児はぐんぐん成長。
結婚11年目にして、みごとな男の子のお母さんとなったのでした。

漢方生理周期調整法

で、うれしくて抱っこさせてもらったものの、ずっと抱えていたので、彼らが帰った後、左上腕が固まって、物を持とうとする手が震えてしまった。

お母さんになりたい人は、腕立て伏せでもして、筋力もつけておいた方が良いかも・・・



五千回の生死

2006-01-14 | 
前回の『私の中に三千もの生き方があるなら・・・』で思い出したのが、同じく宮本輝の小説、その名も『五千回の生死』
どんなにすごい人物が登場するのだろうと思ったら、夜明け前の暗くて寒い街を自転車でふらふらとやってくる男です。

その男は、すぐに気持ちが落ち込んで『死にとうなった・・』とつぶやいて暗い顔をする。
が、自転車を少しこぐうち、すぐにまた晴れ晴れとして顔になる。そしてまた落ち込む。
そうやって何度となく気持ちが揺らぐのだ。

1日のうちに5千回も死にたくて仕方がなくなり、そしてそのたびに新しく生まれ変わるのだそう。

変なやつ、と思ったけれど、読み続けるうちに、「落ち込んでもいいんだ」って思えてきた。