こんなに淡々と美しく、心洗われ素直に涙が流れる映画は久しぶりです。
『とても潔い数字だ』なんていわれると、すごくほめられたみたいで不思議ですね。
『友愛数』なんて命名した数学者はなんとロマンティックなんでしょうか。
『なんにも役に立たない数学』に哲学や自然や宇宙を感じてしまいます。
そして『記憶』の問題。
『それは前に聞きました、って言わないことにしよう』とか、きめこまやかな思いやりがうれしいです。
『私の記憶は80分しか持たない』ことを思い知らされるとき、本人はどれほどの恐怖感、不安感に陥ることだろう。
しかしそれを乗り越え、『あるがままを自然に任せて、生きてみよう』と言わせる心境に到達する博士は、時の流れに流されるのではない『永遠の真実』に見事に到達したといえるのでしょう。
”-1”の心にそんな強い気持ちが”+1”として加わると『0すなわち無に受けとめられる』というセリフも、よくわからないけど、胸にぐさっと刺さり、みるみる救われる気持ちになりましたね。
言い訳がましい媚も一切感じさせることなく、母親(深津絵里)と博士(寺尾聰)とのエピソードと数学教師となったルート(吉岡秀隆)の教壇での解説が、心地よく染み入る。
憂いを漂わせた義姉役の浅岡ルリ子もすごくいい雰囲気でした。
監督は小泉堯史(雨あがる、阿弥陀堂より)
公式サイト
★★★★★
『とても潔い数字だ』なんていわれると、すごくほめられたみたいで不思議ですね。
『友愛数』なんて命名した数学者はなんとロマンティックなんでしょうか。
『なんにも役に立たない数学』に哲学や自然や宇宙を感じてしまいます。
そして『記憶』の問題。
『それは前に聞きました、って言わないことにしよう』とか、きめこまやかな思いやりがうれしいです。
『私の記憶は80分しか持たない』ことを思い知らされるとき、本人はどれほどの恐怖感、不安感に陥ることだろう。
しかしそれを乗り越え、『あるがままを自然に任せて、生きてみよう』と言わせる心境に到達する博士は、時の流れに流されるのではない『永遠の真実』に見事に到達したといえるのでしょう。
”-1”の心にそんな強い気持ちが”+1”として加わると『0すなわち無に受けとめられる』というセリフも、よくわからないけど、胸にぐさっと刺さり、みるみる救われる気持ちになりましたね。
言い訳がましい媚も一切感じさせることなく、母親(深津絵里)と博士(寺尾聰)とのエピソードと数学教師となったルート(吉岡秀隆)の教壇での解説が、心地よく染み入る。
憂いを漂わせた義姉役の浅岡ルリ子もすごくいい雰囲気でした。
監督は小泉堯史(雨あがる、阿弥陀堂より)
公式サイト
★★★★★