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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

潤いを補う季節:陰虚対策は老化予防につながる

2019-09-10 | 漢方的話題

夏はどんどん発散する季節でしたが、秋は干からびた体を補う季節。つまり補陰する季節。
「体の潤いを補いましょう」というと、「潤いって肌の?」と苦笑される人が多い

人は栄養に満ちた「海」を体内に持ち、細胞一つ一つを潤している、そのうち赤いものを血という。
これらを総称して「陰」といい、これを消耗した状態を「陰虚」という

陰虚の症状:(ツヤハリがなく火照りやすいイメージ)

粘膜が乾燥して、口がかわく、鼻や目の乾燥、空咳、のどのイガイガ、肌の乾燥
手足の裏や頬にほてりを感じる、特に夕方から
眠りが浅く、すぐ目が覚める、寝汗をかく
興奮しやすい、微熱感、イライラする、耳鳴り
男性では性欲亢進するが精液が少ない
女性では生理周期が短い、不正出血など

陰虚に陥る原因:

加齢、睡眠不足、過労、胃腸虚弱によるやせ、病気が長引いているなど

陰虚対策:

漢方薬では六味丸ベースの杞菊地黄丸、八仙丸、瀉火補腎丸などや天王補心丹
動物薬の亀板や鼈甲は、妊活対策や老化対策の補陰として優良。

若々しく見えるのは潤いが十分ある状態でつやつやしている
つまり老化予防に補陰はキーポイントとなる

陰虚について

 

 


めしべがない、ツユクサとマルバツユクサ

2019-09-10 | 植物&動物

ツユクサは梅雨より秋のほうが花がキレイだと思っている

ツユクサのつくりが面白い。

生薬名を鴨跖草(オウセキソウ:清熱解毒利水作用)というのだが、
跖」とはあしのうらとかふ(む)という訓読みを持ち、カモの足の裏みたいな花ということか。
万葉集には鴨頭草という漢字もあり、ツユクサの形が鴨の頭に似ているとみている。


花びらは青いのが2枚と細くて白いのが1枚の計3枚を、半透明の萼片(3枚)が包む
オシベは6本だが、花粉を放つのは概ね2本でほかの(黄色い)はほとんど役に立たないのだそう。

さて、これは大好きなマルバツユクサ。シベまで青い。葉は波打っていて丸みがある。

よく見るとメシベが見当たらない。
これまでツユクサはよく見ていたつもりだが、今日初めて気が付いた。

こちらのは、下の花にメシベがある。

調べてみると両性花と雄花があるそうだ。ますます不思議な植物だなあ。

マルバツユクサの群生、向こうは収穫時期を迎えた稲。