漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

記憶の棘(映画)・危うさの中に浸っていたい

2006-09-25 | 映画
二コール・キッドマンは、やっぱ天才です。

ショーン少年が気絶した(この少年の倒れ方も天下一品だった)のを
目撃した直後のコンサートでのアナの気持ちの動揺といったら、
もう大変です。

そのシーンが、2分くらいも続いただろうかと思われる
アナ(二コール)の顔のアップ。
セリフなし、高まる音楽のみ。
表情に大きな変化はなく、それでも激しく心が動揺するさまが、
観ているこちらもそれこそ気絶しそうなほどに伝わってきました。

個人的には、まさにツボにはまったというか、気に入ってしまった
作品です。


想像力が豊か過ぎるという少年ショーン。
あのレターを読んだときの、稲妻にでも打たれたような彼の横顔。
最後のネタばらしがあっても、だったらなぜ彼は、「あの場所」を
指定することができたのか?

あの少年は、アナの、かつての夫ショーンへの想いの強さを
映し出したものではなかったか。
アナの願望が、少年にテレパシーのように伝わってしまったのでは
ないか。

そう思うほど、アナの想いは強かった

けっして、取れない「記憶の棘」。
それがあの少年ショーンを生み出した(Birth)のではないか。

「君が初めての女性だったよ・・・」とかいいながら、遠い記憶を
追うような憂いの表情をする10歳の少年ショーンには、
もう、クラッとめまいがしました。

それにしても、あの夫ショーンは、なんとなんと・・・
男って、男って・・・ああくやしい~。


この題名「Birth」を「記憶の棘」と言い換えたのがすばらしいです。

★★★★★

監督
ジョナサン・グレイザー

出演
ニコール・キッドマン
キャメロン・ブライト
ダニー・ヒューストン
ローレン・バコール


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
興味津々 (オカピ)
2006-09-26 13:20:25
この映画知りませんでした。

でも、やくざいしさんの評を読んだだけで興味津々。

是非見てみたいですね~。
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女性にとっては (やくざいし)
2006-09-26 19:36:48
>オカピさん、

この映画は、女性にはたまらないんじゃないでしょうか、きっと。

もう、どきどきしますよ。
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TBありがとうございました (きらら)
2006-09-26 23:05:25
こんばんは☆

この邦題、ワタシもいい感じだと思いました。

最近では珍しいですよね~。

ニコールさすがでした!



ところで。。。

ちょっとだけ過去記事も読んだのですが、

ワタシはずっと漢方服用しています。

なかなか効果が出ないし、味がまずいし、値段も高い~

あとでHPもじっくり読ませてもらいます
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邦題同感! (やくざいし)
2006-09-27 13:52:56
>きららさん

こんなに邦題で心が動いたのは、久しぶりですね。



ところで、漢方愛用者だとか、よかったらHPにもいらしてくださいね。



漢方の部屋へ

http://homepage1.nifty.com/cinekan/kampo.html
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見たいけど・・・ (オカピ)
2006-09-27 14:19:01
早速上映館を調べてみたら・・・うちの近くではやっていないみたい。

ニコール・キッドマンの映画なら何処でもやってると思ったのにー。

ビデオ待ち・・・になってしますのでしょうか。
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電車にのっていきます (やくざいし)
2006-09-27 19:07:58
>オカピさん

そうなんです。この映画、ミニシアター系なんです。

だから、私も1時間半電車に揺られて観にいきました。

東京方面に用のあるときは、是非足を伸ばしてみてくださいね。

大きな画面で二コールの顔のアップにどっぷり浸るの、いいですよ。
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こんばんは! (yanks)
2006-09-27 23:03:37
訪問ありがとうございました。



僕は、ショーンが誠実なのでは?という最初の部分を信用してしまっています。

(アナが亡くなり、翌日鳥になって「戻ってきた」と言ったらどうするか?一緒にくらすだろう。)

何度でも生まれ変わりながら同じ人を一途に愛す....これがこの映画の主題のような気がして。

でも...もっと裏があるのかもしれませんねぇ。
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なるほど・・・ (やくざいし)
2006-09-28 16:55:30
>yanksさん

そうだとすると、この映画、すごく美しい主題ですね。

こうやっていろいろ想像する映画って大好きです。

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