漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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村山由佳「星々の舟」覚書

2006-10-02 | 
父親、母親、後妻、年の離れた兄、その嫁、
恋愛感情の生まれた異母兄妹、末妹、姪・・・
ある家族のひとりひとりの生き方を丹念につづる物語。

いろんな時代に青春を生きた人たちが、ひとつの家族として
それぞれの立場に束縛を感じながら
悩んで苦しんで、しかもそれが家族の誰にも
実はほとんど通じなくて・・・

迷いながらもつながりを持ちながらそれぞれの舟をこぎ続ける

そんなことを考えてたのか、と気づかされる。
ぬるそうな性格の兄も、きつそうな性格の嫁も、人一倍明るい
末妹も、頑固な父親も、みんなみんな、悩みながら気遣いながら
家族の中にいたのかと。


それにしても、人は死ぬまでにどれだけの人を傷つけ
続けるのだろう。

知らぬ間に・・・
そして自分の生き方からどうしても傷つけることも・・・
そして傷つくことも、山のようにある。

村山由佳 1964年東京生まれ 
星々の舟は第129回直木賞受賞作品


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2 コメント

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Unknown (hanako)
2006-10-05 21:38:34
あっ、これ・・・・



hanakoも よみました。

しょっぱなの 兄妹の恋愛・・・・

とっても 印象的でした。



辛かっただろうな~。

実る事のない愛でも お互いにずっと忘れることが

できずに・・・・

いつまでも 心の整理がつかずにね~



この兄妹の 恋愛だけでも ひとつの小説がかけそうですよね~
返信する
hanakoさんありがとう (やくざいし)
2006-10-06 14:38:29
そうなんです。

何気なく購入した本でした。この小説の後半に「公衆便所」という単語がでてきて、アレッと思い出したのです、hanakoさんのブログのことを。

すっかり忘れていたと思っていたのに、本屋で本を選ぶときに、かすかな記憶が動いたのかもしれませんね。
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