ファミレスの中でも、やはり美味しかったのは「フォルクス」ではなかったかな?と思います。特にここ大阪空港店は、僕がステーキというものを初めて?食べた場所。それまでは「トンカツ」とか「ビフカツ」等はあったけど、ステーキは洋画の中ではよく見るけれど、まだまだ庶民的ではありませんでした。
高校を卒業してすぐくらいだったか?とにかく開店早々、親友Wの誘いでこの空港店に行きました。当時、柔道をバリバリにやっていた僕らは、「前田も長州も、レスラーはみんなステーキに釣られて入門し、トップレスラーはいつも食べている。俺たちも一度強くなるために効果を試そう!」とかなんとか言って、バイト代が出た日に食べに行きました。(笑)食べたのはガーリックステーキの200gです。美味しかった!
この当時はファミレスと言うより、品のあるステーキ屋さんという感じでした。場所が空港近くだったからなのか、スーツ姿の大人のためのお店でした。
フォルクスでよくないお店は、やはり盛り場近く。客層が一気に変わります。飲み物だけで集まる若者の店になるからです。最悪の思い出が1つあります。江坂のフォルクスで同窓会を開催した時、大学生と就職した者が混じっている(浪人経験者もいるので、同い年でも就職年が違う)時代でした。
1人がアムウェイのカタログを出して勧誘を始めました。友人Hが「そういうの止めろ。友達失うぞ」と、実に慈愛に満ちた言い方をしたのですが(今でも忘れられない。物凄く誠実に言ったのです!)、「お前に買えと頼んでいるんじゃない」と言い返して険悪なムードになり、その日はお開きに。
僕にとっての初めてのフォルクスはWとの好奇心からの楽しい思い出。1番つらい思い出は、この江坂店での出来事。人が集まるといろんなことがあり、その出来事を通じて人付き合い、友達が変わって行く。これは仕方がないことです。
川はいくつにも分かれて、また海で1つになることもあるし、途中で干上がったり、無くなってしまい、二度と交わらない時もある。どちらも人の力ではどうしようもない、時の流れの悪戯と僕は捉えています。
*写真は「どん」になってからのものですが、当時の面影そのままです。フォルクスも関西では見なくなりました。