今日8月26日は、誰が何と言おうと、僕のプロレス記念日。1979年8月26日、プロレス夢のオールスター戦が、日本武道館で開催された日です。当時の日本にプロレス団体は、新日、全日、国際の3団体。それがチケット1枚で全団体のトップレスラーを全員観ることが出来る!
ファンが投票で決定した試合、因縁の試合、団体同士がメンツをかけた試合。しかも、テレビ放送無し!会場に行った者だけが目に出来た夢のイベント。
そのチケットを、高倍率の抽選をくぐり抜けて手に入れ、大阪~東京の夜行バス・ドリーム号で武道館に観戦に行ったことを、まるで昨日のように思い出します。写真はパンフレット(左)と半券。
高校時代の真夏の夜の夢!僕が東京に出て行ったのは、これが人生初!友人Wと一緒に行きました。朝6時に東京・八重洲南口に到着、渋谷等を観光して、待ち切れず午後3時過ぎには武道館に。その時点で相当な人が列を作っていました。
会場は武道館動員新記録の16,500人超満員。あれだけ人が入った武道館を、今でも他に見たことがありません。試合開始は6:30なのに、5時にはパンフレットが完売していました。
猪木、馬場、長州、鶴田、藤波、マスカラス、タイガー・ジェット・シン、ブッチャーらが勢ぞろいの試合カードは、パンフレットの写真をご覧下さい。この顔ぶれに加えて、第1試合バトルロイヤルには、山本小鉄、前田日明、ハル園田、平田淳二、小林邦昭、ミスター林、斉藤弘幸、若松市政、ジョージ高野、鶴見五郎、大仁田厚、渕正信、越中詩郎、魁勝司、百田光雄、デビルムラサキ、伊藤、米村、肥後、高杉の豪華顔ぶれが揃った。まさに空前の顔ぶれのオールスター戦だったのです。
全試合が素晴らしかったのは当然として、メイン後に猪木が「馬場さん、次に馬場さんと会う時は、このリング上で戦う時です。受けてくれますか?」と突然のマイクアピール。馬場が「受けよう」と答え、館内に拍手とどよめきの大波が打ち寄せた。あの大歓声、ストロボの光は本当に凄かった!
試合終了が10時を過ぎて、帰りのバスが間に合わない。全荷物を友人に託し、僕がひたすら走り、出発直前のバスを15分遅らせてもらって帰阪しました。オールスター戦に行ってて・・と言うと、バスのお客さんがみんな「待ってあげよう」と運転手を説得。出発するや、「結果を教えてほしい」という人々のリクエストで1時間を過ぎる独演会に。のんびりした時代でした。乗っていたサラリーマン大喜び!
この日の試合はメインを全て。その他の試合はダイジェストで8ミリで撮影、地元の公民館を借りて上映会を行いました。僕らのプロレスの8ミリと二本立て!雑誌「ゴング」の読者のコーナーに告知したら、全国から2,000通を超える申し込みのハガキが!1日3回の上映会で何百人ものファンと、あの興奮を共有することが出来ました!著作権も何もゆる~い時代の出来事。(笑)
その時の公民館は、今もほとんど当時のままの姿で残っています。
因みに、今もこの時の試合はDVD化も放送もされていませんが、テレビ朝日には映像が残っています。猪木さんは闘病中、馬場・鶴田・ラッシャー木村、マサ斉藤、阿修羅原・・多くの選手がこの世を既に去っています。いい加減にソフト化して欲しい。プロレス界にとってTV局は、今でも、いつまでも足枷になったままです。