追い山を 追いかけて行き 尾の辺り
馬糞 Bafun
千代流れも、東流れも、疾風のように速くて追いつかなかった。
かろうじて、「走る飾り山笠」を捕らえた。
もう、山笠の尻尾のあたりである。
やがて、交通規制も解除され、何十万という群集も朝陽の中を引き上げていった。
博多の夏、一世一代の祇園山笠が走り去った。
人々が神々に願い、神々が人々に約束をした。
人々が神々に感謝をし、神々が人々に応えた。
それが、祭りである。
その約束を守り続けて走ったのである。
日常の中の非日常。
神と人との接点、神降しの儀式とは、このようなものであろう。
ピリッと胡椒のようで、よいのではないか。
名門、西流れ。
『我 不善を 許さず』
裁き心ではなく、魔を寄せ付けない正しさに輝いていたいものである。
人々が正しく生きるとき、
不善は自らを恥じて、その行いを正すであろう。
子供たちが非行に走り、
犯罪がはびこる町は、自らの不善を反省すべきであろう。
梅士 Baishi