初春や 着物美人に 屠蘇もらい
馬糞 Bafun
雲仙は元旦から初雪だった。
「霧氷が見られますよ」と言われて喜んだ。
ところが、普賢岳を目前にしながら、道路凍結で入れなかった。
観光地でありながら、何の配慮もないのである。
馬車でお迎えくらいの商売はないものか。
こんなところが、公務員の怠慢なのだ。
観光課などいらない公務所である。
人件費の無駄は省くべきだ。
仕方なく、地獄の湯煙道路を引き返した。
途中、お気に入りの雲仙観光ホテルに立ち寄った。
大正ロマン風の洋風木造建築がすばらしいホテルだ。
ロビーに入ると、なんとも美しい振袖姿のお嬢さんが出迎えてくれた。
ゆったりと初コーヒーを楽しんで機嫌を直した。
【雲仙観光への提案】
雲仙は古くからのゴルフ場と名湯の観光地だが、山間の狭い土地
と言うこともあって、単調である。
道路も狭く、駐車スペースも少ない。
だから、結局通り過ぎてしまう。
散歩するのも危なくてままならない。
倒産したホテルも放置されたままだったりするから縁起が悪い。
温泉好きの年寄りにも、あまり魅力のない観光地である。
若者にとっても、車の便が悪く、高いホテルと温泉だけの雲仙では
魅力がない。
郊外型スーパー同様、駐車場の確保は欠かせない。
駐車場さえ確保すれば、あとは、温泉から普賢岳の観光エリアを全
面的に車の進入禁止にして、全て馬車か、ロバ交通にするとよい。
馬車の運行は、ホテルの協力と観光予算を当てて、一日定期券を
500円くらいで販売するか、無料にする。
物流の車道は、裏街道を作ると良い。
馬車交通、ロバ交通の雲仙にすれば、全国から注目されるにちが
いない。
観光産業も、他の産業同様、公益事業である。
私企業は公益事業の主体である。
だからこそ、やりがいがあるのではないか。
サービスとは、金儲けのためにお客にこびへつらうことではない。
他人の幸福感を創出する奉仕に他ならない。
だからこそ、産業を手助けする公共事業の意味がある。
そういうことを考えて実施するのが公僕の仕事である。
官尊民卑など、もってのほかである。
21世紀の資本主義は、私企業の公益事業性に目覚めるところか
ら新しい繁栄の発想と活力を見出すに違いない。
自由とは、神への自由であることを、人材教育の柱とすべきことで
ある。
そこに、新しい国づくりの根本がある。
梅士 Baishi