台風が迫っている日曜日の昼下がり、武蔵野線に乗って南越谷へ。
いろいろな経緯があって、大ちゃんの会社のショールームを見学させてもらいました。新建築の6月号(東京スカイツリーが表紙のヤツ)にも掲載されています。木質ハイブリッド集成材というものを使っていて、鉄骨造ながら木の風合いを活かしているのが特徴です。そのあたりは、さすがハウスメーカーらしいところです。個人的には、裏側の金属サンドイッチパネルの方がシャープで好きですけど、そこの写真は新建築にも一切出ていませんでした。まあ、そういうのは趣味の問題なので、どうでも良いです。
注文住宅としてもかなりデザインに力を入れているようで、いわゆる建築家の設計みたいな作品も沢山手がけています。建築家のデザインとハウスメーカーの品質を両立させるという戦略は、確かに理にかなっています。自分は木造とも住宅とも無縁の仕事をしているので、ああ、こういう仕事もあるのだなあと新鮮な気持ちで見せてもらいました。
最近、デザインが生み出す「歪み」みたいなものが気になっています。かっこいいものの裏に潜むもの。もちろん「歪み」を伴わないものだってちゃんと存在するわけですが、そういうものは本当にスペシャルなものであって、それこそがデザインとしての価値を持っていると思うわけです。自分にはそんなものは到底できない。だとしたら、デザインなんてものを追求しない方が良い。あるいは、まったく別のアプローチでデザインというものを考えなければならない。研究職っていうのは、もしかしたらそういうデザインへのアプローチのひとつなのかも知れません。
セミナー終わりに案内してくれた大ちゃんは、相変わらず忙しそうでした。とてもためになる話を聞くことができました。ありがとうございます。おじさんたちのつまらない会話に付き合ってくれた美人の後輩さんにもよろしくね。