平成24年3月4日
久々に感動的な映画に出会いました。スティーヴン・スピルバーグ監督製作による「戦火の馬」、今話題の映画なので、観る人も多いでしょうが、内容は、「第一次世界大戦の頃、英国片田舎の貧乏な農家の少年が育てた馬が、貧困ゆえ軍隊に売られて戦場で数々の危機を乗り越え、最後に兵士となった少年と奇跡的に再会し故郷へ戻る。」というストーリー、馬の自然な演技が素晴らしくて、何故にあのように演じられるのか不思議にさえ感じます。ラストシーンの気高い馬の表情に、怠惰な日々で締まりの無い己の風貌を重ねて、恥じ入る思いでした。
映画は同時に戦争の悲惨さも描いており、民衆から徴集された兵士が虫けらのように死んで行くのです。それは70年程前には日本でも現実の出来事だった事でもあり、私は今更ながらに、平和で自由のある時代そして国に生まれた幸運を、深く感謝しないではいられません。戦争の残酷さに比べたら、「消費増税」も「財政赤字」も「少子高齢化」も蛙の小便程の悩みですよ。