平成25年6月11日
三浦雄一郎さんの特集を昨日NHKで報じていました。次々生じる障害を乗り越えて目標に突き進む姿は、多くの中高年の人に勇気と感動を与えたのではないでしょうか。それでも私は三浦さんが登頂したエベレスト登山に対してスッキリしない違和感を感じてなりません。本来、登山というのは自己の体力・技術・知識を駆使して挑む自己完結のスポーツで、他者と競うものでも観せるものでも無いと思います。大金と多くのサポーターを費やして行われたあの登山は、「最高齢登頂」という記録を打ち立てるための大イベントあるいはショービジネスとしか見えませんでした。誰にもマネ出来ない事を成し遂げた三浦さんの努力と執念には敬意を表しますが、話題に乗じて「三浦冒険賞」なるものを創設して人気取りを図ろうとする時の内閣の短慮な発想と、それを辞退しなかった三浦さんには少々失望の念を禁じえませんでした。